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後輩を指だけで三回イかせてみた

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徹夜で遊び、日曜日の早朝。はしゃぎ疲れた従兄が床で丸まって眠っている。まるで猫か犬のような寝相にセンパイと顔を合わせて笑う。

「……俺達は起きていよう、明日は学校だからな」

「学校……行くんですか?」

「…………行きたくないのか?」

「い、いえ……行きます」

センパイは俺が何をさせられたか知らない。言えばきっと一年の不良連中を殴ってしまう、大学に行きたい彼にそんなことさせられない。

「……そろそろ飯でも食うか。クリームパン買ってあるぞ」

「本当ですか!? やったぁ、センパイ愛してる!」

「…………ふ」

ダイニングに移動して二人でパンを食べて、また部屋に戻った。

「あ……お兄さん、うなされてる……? センパイ、なんかこう、背中撫でたりとかした方がいいんじゃないですか?」

従兄は聞き取れないが寝言を言っており、赤い首輪風のチョーカーを引っ張っている。

「……こんなものずっと着けてるから苦しいんだろう」

センパイは手早くチョーカーを外してしまう。

「でもセンパイ、そのチョーカー確か……なんか、大事なヤツですよ」

詳しくは教えてもらえなかったが、霊的なものから身を守るようなものだと聞いた。

「……ちゃんと置いておく」

「ぁ、いや、そうじゃなくて……」

自分の説明下手を心の中で罵りながら、首を傾げる目の前の大男に萌える気持ちに思考を邪魔されながら、何とか思い付いた説明文を口に出す──途中、従兄がガリガリと首を引っ掻き始めた。

「な、いっ……ない、ない……」

「……兄ちゃん? どうした?」

「寝言に返事しちゃダメですよセンパイ」

褐色の肌が赤くなってきた。流石に心配になったのかセンパイは従兄の両手首を掴み、自身の首を引っ掻くのをやめさせる。すると従兄は目を覚ました。

「ん……? おはよう國行、どうした? 手ぇ掴んで……離してくれよ」

「……ぁ、あぁ、分かった」

寝起きにも関わらず朗らかに話した従兄は自分の首に手をやり、笑顔を消して目を見開いた。

「あ……れ? ない、首輪ないっ、首輪……首輪はっ? 首輪ないっ! 首輪……俺の首輪!」

「……これのことか? 苦しそうにしてたから外した」

従兄はすぐにチョーカーを奪い返して首に巻いた、以前よりもキツくなっているように見える。

「ふぅ…………あー、國行? これ大事なもんだからさ、触らないでくれ、絶対……これないと俺マジでダメなんだよ」

「…………あ、あぁ……分かった。もう少し緩めた方がいいんじゃないか?」

「いや、今は……キツい方がいい、キツい方が安心できる、自分が何者かはっきり分かる……」

ぶつぶつと呟きながら従兄は床に横たわり、また丸まって眠ってしまった。センパイは従兄を抱えてベッドに運ぶと俺の隣に戻り、何事もなかったかのように俺の腰に腕を回した。

「……ノゾム、お前……根野の家に居たんだよな。そこから俺に捕まって……何日家に帰ってないんだ?」

「入院中に服取りに行ったりとかはしましたけど、それ抜きなら今日でちょうど一週間ですね」

「…………今日は帰るか? たまには家に顔を見せないとな」

「嫌がるだけですよ。俺なんて居ない方があの人は喜ぶ……」

鞭の痕が痛まないように優しく抱き締められ、愚痴をやめる。膝の上に乗りたいとねだるとセンパイは胡座をかいて俺を乗せてくれた。

「……制服や鞄は家だろう?」

「そう……ですね。でも俺、センパイと一緒に居たいです」

「…………俺もだ。晩飯までにしようか、食べた後お前を家まで送る。眠っている間は顔を見られないんだ、それでいいだろう?」

「顔は見えませんけど……体温が、あります」

可愛こぶって上目遣いでお泊まりをねだる。いつもなら絶対泊めてくれるだろうに、従兄と仲直りして家族の大切さが分かったとでも言う気なのかセンパイは俺を家に帰したがった。

「センパイ……一人じゃ寝れません、俺……温かい誰かの隣じゃないと……安眠できない」

「…………湯たんぽ買ってやるから」

「ふざけてるんですか!?」

「……? す、すまない……分かった、お前が眠るまで添い寝しておく。お前が寝たら家に帰る……朝になったら迎えに行く。それで納得してくれないか?」

「そんな手間かけるくらいなら俺ん家に泊まってくださいよぉっ……」

「…………お前の母親が嫌がるだろう。それに兄ちゃんのことも心配なんだ」

俺が何を言っても折れてくれない、困った顔をするだけだ。優しいセンパイを困らせるのは嫌だ。

「分かりましたよ……」

「…………ノゾム」

「別に拗ねてません! ほんの数時間ですもんね、そんな時間も我慢できずにぶーぶー言う俺がおかしいんです!」

「………………俺もおかしいみたいだな。お前と何時間も離れ離れになるなんて……考えただけで辛いよ」

俺の背を支えている左手が脇腹を撫で、足を抱えてくれていた右手が太腿を撫でる。

「センパイ……」

「……ノゾム」

整った顔が近付いてくる。鼻先が触れ合わないように傾け、目を閉じて──気付けば俺はセンパイの頬をぺちっと叩いていた。

「セックスすりゃ機嫌取れると思わないでくださいっ!」

「……ノ、ノゾム……? 待ってくれ、違うんだ、そんなつもりじゃ」

部屋を出て扉を強く閉めるとセンパイは追ってこなかった。放っておいた方がいいと判断したのだろう。

「俺の、ばかぁ……」

離れる時までたっぷり甘えていたかったのに、本当は抱いて欲しかったのに、どうしてあんな態度を取ってしまったのだろう。
馬鹿らしい自己嫌悪を抱えてリビングに移動し、床に座ってソファにもたれて興味のないテレビ番組を見る。

「いつ謝ろう……」

謝るタイミングをテレビの画面端の時刻表示を見ながら図っていると、太腿を撫でられる感覚があった。

「やめろよ……今、そんな気分じゃ……ぁ、やっ……なんだよぉっ、昨日の昼抱かれたじゃん……欲張り」

温度のない指が尻穴に入ってくる。服を着ているのに素肌を撫で回され、乳首を弾いて弄ばれる。
一日三回は中出しされるか飲むか──そろそろ見えない手が精液を欲しがる時間なのは分かっていた。怪異の都合も考えて抱かれなければいけないことへの苛立ちもあって、センパイの誘いを断ってしまったんだ。

「んっ、あっ! あぁっ……! やだっ、やめろぉっ……! 分かった、分かったからぁっ……センパイんとこ行くから……!」

ぐちぐちと穴を拡げられながら陰茎を扱かれ、怪異には何を言っても無駄だと分かっている俺は大人しくヤツらの目的を達成する道を選んだ。

「はぁ、はぁ……せんぱい、せんぱーい……」

廊下を歩きながら大きなズボンを脱ぎ、下着を落とし、シャツワンピースのようになってしまっているセンパイのスウェットの下で膨らませた陰茎を揺らし、センパイの部屋の扉を叩く。

「……ノゾムっ、ノゾム、すまなかった。今日はもっと恋人らしく……ノゾム?」

「ごめんなさいセンパイ……抱いてぇ?」

「…………ノゾム、無理をしなくていい」

「違う……抱いて欲しいの、抱いて欲しかったのぉっ! でもぉ……なんか、なんかぁ、俺ぇ……」

センパイは黙って俺を抱き上げてくれた。転がり落ちたのか床で寝ている従兄を跨ぎ、俺をベッドに座らせてくれた。

「めんどくさくてごめんなさいぃ……」

「…………構わない。そういうところも可愛いんだ」

「ほーよーりょくぅ……ムーカーつーくぅ……余裕ぶるなよぉ」

「……余裕なんてない。可愛いノゾムを前に余裕を保つなんて無理な話だ」

既に大きく膨らんでいる性器をズボン越しに触れさせられ、息を呑む。

「よ、余裕って……そんな意味じゃ……」

「…………生足を出してくるなんて、挑発的な真似をするようになったな」

優しい声色のまま左腕に頭を抱かれて髪にキスをされ、右手に淡いハート柄の足を撫でられる。

「……もう随分薄くなったな、まだ痛いか?」

「痛いとこもあるけど、足は全然……」

「…………よかった」

大きな手が俺の大して綺麗でもない足を撫で回し、スウェットの下に潜って内腿を優しく揉む。

「んっ、ぁ……せんぱい……俺の、足なんかっ……触って楽しい……?」

レンのようにムチっとしているならまだしも、俺の足は脂肪が少ない。触り心地は悪いだろう。

「……とても楽しい。だらしなく太ってはいないが、鍛えてもいない男の足だ。だが前よりは鍛えられたな、この筋肉の付き方は……正常位で力が入る部位だな、尻も少し大きくなったか、見る者が見ればすぐにお前が淫らな身体だと分かるだろう」

「わ、分かるんですか……? 恥ずかしい……」

「……是非、タイトなパンツを履いて欲しいな」

「やだ……」

「…………大丈夫、俺以外に触れさせたりしない。この可愛い尻にジーンズでもくい込ませて俺を誘惑するんだ。できるな?」

震えながら頷くと足を開かされ、中指が挿入された。

「……少し柔らかくなってる。自分でやったか? それとも……興奮するだけで緩むようになったか?」

見えない手に弄られましたと白状したらセンパイはどう思うだろう。自分でやったと言う方が興奮してくれるかな。

「んっ、ぁ、自分、でっ……!」

「…………お前は本当に可愛いな。ここは弄ったか?」

「ひぁんっ!」

中指が的確に前立腺を探り当て、指の腹ですり潰すように愛撫する。

「んゃあっ、ぁあっ! ひっ、んんっ、んんぅうっ!」

「……コリコリに硬くなってるな」

指紋まで覚えさせるような指の動きに俺は喘ぐことしか許されない。下腹の方を見れば意味もなく勃起した陰茎が情けなくぶるぶると揺れ、先走りの汁を腹に撒き散らしていた。

「……二本目……三本目も入るな」

「んっ、んうぅっ……ぁ、あっ、ひろげ、られ、てぇっ……! だ、めっ……だめっ、三本だめぇえっ! んゃああんっ! ちゅまむのらめぇっ! んぅうっ、んぉっ、ぉ……ひぃっ!?」

三本の指が俺の前立腺を捕まえてしまう。弄りやすく膨れたそれを摘んで引っ張られ、仰け反って絶頂し精液を垂れ流す。

「…………イったか?」

「ひゃ、いっ」

ガバッと下品に足を開いてピクピクと震える様はまるで死にかけの昆虫だろう。そんな不格好な俺を見てセンパイは欲情し、口角を吊り上げる。

「……もう二回イったら入れてやる」

「んひぃいんっ!? んぁっ、ゃああっ! ぐりぐりっ、ぐりぐりもらめぇっ! しゅぐイぐぅぅうっ! あぁーっ!? イった、イったのにぃっ、んぁっ、あぁんっ、んむぅうっ……!?」

三本の指で前立腺を押し潰されて大声で喘ぐと開きっぱなしの口を舌で犯された。ほとんど声を出せないまま三度目の絶頂を迎え、ビクビクと痙攣する身体からセンパイが離れる。

「……兄ちゃんが寝てる、もう少し声を気にした方がいいぞ?」

「ぁ……」

「…………まぁ、俺は聞かせてもいいと思っているが……恥ずかしいなら声を押さえろ」

意地悪な笑顔のセンパイは躊躇なくほぐれきった尻穴に挿入し、両手で口を押さえた俺にくぐもった悲鳴を上げさせた。
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