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幼馴染を赤ちゃん扱いしてみた

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レンが夕飯を食べ終えてしばらくすると器の回収が始まった。

「…………居なくなったぞ」

引き戸が締まる音は聞こえていたけれど、なんとなくレンに声をかけられてからベッドの下から這い出た。

「……レンっ」

抱きつこうと手を広げた瞬間、病室にやってくる足音が聞こえ、俺は慌ててベッドの下に潜り込んだ。激しく脈打つ心臓をなだめるように胸に手をやりながらレンと看護師の盗み聞きしてみると、レンがこれから風呂に入ると分かった。車椅子に乗せられて部屋を出ていった。

「風呂……ぁ、昨日、風呂入ってないからとか言ってダメだったから、今日はレンのしゃぶれる……!」

どうせなら明るいところで色や形をしっかりと観察したかったけれど、仕方ない。形は口で覚えよう。

「…………暇だな」

ベッドの上に寝転がりでもして眠ってしまったら看護師に見つかるし、起きておくしかない。新しくレンの枕に巻かれたタオルを剥がし、口元に押し当ててレンの頭の匂いを嗅いだ。

「んー……匂い薄いなぁ。レン、三日くらい同じパンツ履いてくれないかな……」

タオルの繊維を吸い込んでしまうほどにタオルに移ったレンの匂いを嗅ぎ、その薄さを悲しみながらベッドの横に座り込む。レンの匂いを嗅いでいても暇は潰せず、最終兵器のスマホをポケットから出した。

「センパイ……やっぱり既読ついてない。電話もないし……なんなんだよ。あんな口説き方したくせにっ……!」

詩的で情熱的で素敵な口説き文句をたくさん囁かれた。低く甘い声に夢見心地になって将来はセンパイと共に生きるのだとぼんやり考えていた。
なのにセンパイは音信不通、スマホが壊れたとしても他人のスマホを借りてでも連絡したくなるのが恋人じゃないのか? 俺の番号を覚えていないだけだろうか。

「ん……ミチからメッセ来てる」

ミチからのメッセージの内容は、イジメの件、保健室脱走の件、俺の体調を伺う文──下手くそな文章だが意図は分かる、ミチは俺に「僕はノゾムくんが居ないとダメなんだ」と言っている。

「…………ミチ、俺置いて逃げれるくせに」

逃げていったミチへの恨みや嫌味でもなく、ただ単純に「俺を置いて逃げられるならミチの人生には俺はいらない」と思っている。巣立っていく雛鳥を見送る気分だ。

「……あっ、やば」

俺は咄嗟にミチに「大丈夫」とだけ送り、やってきた看護師から身を隠すためベッドの下に潜った。バレないようにスマホの明かりまで消し、看護師が出ていくのを待った。

「…………もちー? 下か?」

「うんっ、おかえり、レン」

言いながら立ち上がり、湯上がりのレンを見た俺は言葉を失った。

「もち? どうした」

しっとりと濡れた肌に張り付く入院着、濡れて茶色が濃くなった髪、火照った顔は少し疲れた様子で、熱と石鹸の香りが柔らかに俺に伝わってきて──

「……っ、レン!」

──気付けば俺はベッドに飛び乗り、レンに覆い被さっていた。

「お、どうした? もち」

「レン、レン……レンっ、レン!」

俺達の密着を邪魔する布団をどかし、手のひらを合わせて指を絡める。首を傾げるレンの頬に頬を擦り寄せ、唇の端にちゅっちゅっと吸い付く。

「…………キスしたいならしていいぞ?」

許可が下りてすぐに噛み付くようなキスをする。レンの口を口で覆って、普段より熱い舌を吸って、ねぶって、互いの境界が溶けていくような錯覚を楽しむ。

「は、むっ……ん、ふっ、んん……ん」

粘膜同士を擦り合わせ、唾液を交換し、俺達は一つに近付いていく。完全に一つになるためには下も繋がらなければ。
俺はレンの入院着をはだけさせて素肌に触れ、脇腹から手を滑らせて腰を撫でた。

「んっ……もち、ちょっ……んっ、んんっ! んむ……」

レンの口が離れてしまったらすぐに繋がり直す。口腔全てでレンを感じながら、両の手のひらでレンの輪郭を辿る。やはり痩せている、前はこんなふうに骨の形がハッキリ分かったりしなかった。

「ん……? レン? 何?」

右手で胸を押された。口を離してレンの顔をじっとみて不満が話されるのを待つ。

「…………なんで泣いてるんだよ、お前」

「え……? あっ、ほ、ほんとだ、泣いてる。なんだろこれ」

痩せた身体に触れてレンの余命を感じ取ってしまったからだろうか。涙で視界をぼやけさせている暇なんてないのに、可愛いレンを目に焼き付けなければならないのに、レンの顔がよく見えない。

「…………レンが、可愛すぎるんだよ」

「なんだよ急に……まぁ、ありがと」

僅かに頬を赤くして目を逸らし、唇を尖らせる。顔も仕草も何もかもが可愛らしく、俺の心臓をぎゅうっと絞る。

「そんなに可愛いからっ、可愛すぎるからぁっ……神様までレンを欲しがるんだ。渡したくない、レン、レンは誰にも渡さないっ……!」

「……俺にとってはもちの方が可愛いよ。神様って……ふふ」

微笑むレンの顔に俺の涙が落ちる。俺は慌てて上体を起こし、目が痛くなるくらいに擦った。

「もち、目赤くなるぞ、やめろ」

「レン…………まま」

涙が止まったのでレンの胸の上にぽふんと頭を落とす。はだけた入院着の隙間から見えた乳首に惹かれ、またママと呼んでしまう。

「おっ、またか? 今日は随分甘えまちゅねもちちゃーん、おっぱい欲しい?」

「ほ、欲しいっ……吸わせて、まま……」

レンは楽しそうに笑いながら入院着を更にはだけさせ、右胸を肩ごと露出した。

「……好きにしていいよ、もち」

薄桃色の慎ましやかな乳首を見た俺に情緒などなく、ふにゃふにゃと柔らかいそれにむしゃぶりついた。

「はむっ、ん、んんっ……ちゅ、ん、んむっ、ん」

舌で愛撫することもなくただぢゅうぢゅうと柔らかい乳首を吸う。唇で乳輪を挟んではいるが、芯すら見つからない。

「よしよし、いい子いい子」

乳首に夢中になる俺の後頭部をレンは聖母のような優しい手つきで撫でる。

「本っ当に可愛いなぁお前は……いい子いい子、いい子だよ、もち……」

少し触れられただけで声を上げてしまう俺と違ってレンの乳首は性感帯ではないらしい。

「はぁ……本当に、可愛いな」

いや、吐息が熱くなっている。俺が怪異にされたように、俺が今レンの乳首を開発しているのかもしれない。

「なぁ、もち……俺の可愛いもち、ちょっといいか?」

頭を押されて乳首から口を離す。唾液に濡れた薄桃色の乳首は微かに膨らみ、先程よりも赤みを増していた。

「もっちーちゃんはおっぱい好きか?」

「……う、うん、好き」

「俺の可愛い赤ちゃんがおっぱい好きってのは、食いしん坊ってことだ。ミルクが欲しいんだよな、もっちっちーは」

幼馴染の男のレンを「ママ」と呼ぶ恥ずかしすぎるプレイ、そのプレイに則れば赤子の俺は性的な理由で乳首を吸っていてはいけない。

「う、うん……ままのミルク欲しい」

「……レンままのミルクはここからは出ないんだよ、ごめんなもっちっち。別のところからなら出るけど……そこから飲むか?」

レンの手が俺の背を軽く押さえる。硬くなったレンの性器が腹に押し付けられ、嫌でも意識させられる。

「美味くはないと思うけど、必死におっぱい飲もうとする可愛い息子を見てたら出してあげたくなっちゃったから……お前に飲んで欲しいな」

乳首を吸う俺を見て勃ったということか? 先程の吐息は乳首で感じたのではなく、状況に興奮していただけか。

「うん……! ままのミルク飲む」

「そっか! よかった。じゃあママが今から言う通りにしてくれるな?」

「うん」

フェラ、いや、授乳の体勢を整えるため、俺はリモコン操作でベッドの角度を変えてレンを座らせた。座ったレンの足の間で土下座をするように小さくなり、服越しのレンの性器に頬擦りをした。

「まま……いただきます」

レンが陰茎を露出させるのを待ち、生の陰茎が顔に触れたらまずは笑顔で食前の挨拶をした。
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