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もう二度と傷付けたくない

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きっと俺とは骨格からして違う二メートル超えの巨体。太い骨を包むのは鍛え抜かれた筋肉で、それを覆うのは厚い褐色の肌。
同じ人間とは思えない、きっと柴犬と土佐闘犬くらい違う、そんなセンパイの激しい掘削を受ける俺の身体は軋んでいる。

「ひぐぅぅっ! ぁ、ふぁっ……あぁああっ!?」

センパイの大きな身体に巻き付けたはずの手足から力が抜けてしまう。数回突かれただけで口は半開きで目は虚ろな情けない顔の完成だ。

「ぁ、あっ……は、ぁっ……ふぁ……」

「…………ノゾム? ノゾム……ノゾム、どうした?」

間抜け面を晒して快楽に身を任せているとセンパイは腰振りを止め、不安そうな声と顔で俺に尋ねた。

「……ノゾム、ノゾム……俺の名前を呼んでくれ、俺を好きだと言ってくれ……頼む。自分でも何故か分からないが、怖いんだ……どうしてもお前を疑ってしまう、果てには今度こそお前を殺してしまいそうで怖いっ……頼む、俺に、お前を信じさせてくれ」

腰振りが止まったおかげで少し意識がハッキリしてきた。俺が裏切ってしまったせいでセンパイは酷い不安に襲われているようだ、俺の責任なのだから俺が慰めなければ。

「んっ……!」

俺はセンパイの太い首に腕を絡めて自身の上体を持ち上げ、センパイの唇に唇を押し付けた。

「國行センパイ……好きです、俺はちゃんとセンパイのことが好きっ、ィっ!? ひぃいんっ!? ぁんっ! あぁあんっ! ぁああっ!?」

好きだと言った瞬間に突き上げられて舌を噛みそうになる。続けて突き上げられて再び腕から力が抜けてしまうが、それを許さないとばかりに背に回ったセンパイの腕は俺を強く抱き締める。

「んぁああっ……! イくっ、イくぅっ! イっちゃ、ぁああっ! イくぅうっ!」

太い両腕に捕まえられたらもう身動きは出来ない。力の抜けた手足をセンパイに添わせたまま絶頂し続けるだけの生き物に変わる。

「イ、くっ……イくっ、ぅあぁっ……!」

「……ノゾム?」

悲しげな声が聞こえた。

「くにゆきっ、しぇんぱいっ……? しゅきっ、しゅきぃっ、もっとずんずんっ、んゔぅんっ! イぐうぅっ……!」

「…………! ノゾム、ノゾムっ、ノゾム……!」

すぐに嬉しそうな声に変わり、更に激しく俺の腹の中を掻き回す。カリ首が結腸を引っ掻き回し、俺に内臓を揺らされ犯される快楽は何ものにも変え難い。

「んぉおっ! ぉっ、ぉんっ! んゔぅぅっ……まらっ、イぐぅゔぅぅっ……!」

「……ノゾム…………俺のこと、急に嫌いになったりしないよな?」

「しっ、にゃ、ぁあぁああっ! イぐぅうっ……ぅ、ふっ……ふぅぅっ……!」

背を捕らえた腕の力が強くなる、大きな手が肩の後ろから回ってきて顎を押さえ、上を向かされた俺はセンパイとキスを交わした。

「ん、んぅゔぅゔゔっ……!?」

腰振りは一時的に止まったが、舌をじゅるじゅると吸われている。混乱して思考も止まった。強く吸われて動かせなくなった俺の舌はセンパイの口内で大きな舌に弄ばれている。

「ん、ゔぅんっ……ん、ん……」

息苦しさが心地いい。今思えば先程首を絞められた時も似たような感覚だった、死にそうな恐怖があるのに何故か安心してしまうのだ。

「ん……」

身体が大きく強いセンパイの手はとても心地いい。絞められたって、締められたって、どんなに苦しくったっていいから、もっと深い安心が欲しい。

「…………っ、はぁっ……ノゾム、ノゾム……好きだ、ノゾム……ノゾムは? 俺のこと……」

「ひゅ、き」

三十センチの身長差がある俺との濃厚なキスのため、二メートルの巨体を小さく折り曲げてくれるセンパイが好きだ。

「くにゆきっ、しぇんぱぁい……しゅき、しゅきぃ……」

もっと狂わせて欲しい。もっと壊して欲しい。人間らしい思考の一つも出来ないように快楽で壊して欲しい。自分の名前すらも忘れた性奴隷にして欲しい。
そんな被支配欲求が顔を出す。オナホ扱いが心地よかった頃の精神状態に逆戻りしてしまった。

「しぇんぱいのっ、ものにしてぇ……?」

いけないことだ、俺は自分で考えて俺を愛してくれる男達を傷付けないよう立ち回らなければいけないのに、もう何もかも面倒だから壊して欲しいだなんていけない。
いっそあのまま絞め殺されてもそれはそれで幸せだったかもなんて考えるな。

「……ノゾム、ノゾム……ノゾムっ!」

「ぉ、ほぉっ……! せんぱいっ、くにゆきしぇんぱぁいっ……! どぢゅどぢゅっ、どぢゅどぢゅしゅごいぃっ、しぇんぱっ、ぁあああっ……!?」

抜ける時のぞりぞりと腸壁を削られる感覚もいいが、やはり結腸の奥をどぢゅっと叩かれるのが気持ちいい。

「………………ノゾム、ノゾムっ、お前は俺のものだ、俺のものっ、俺だけのものだっ……!」

「ぁ、あぁっ! もっとぉっ、もっとずんずんっ、ずんずん欲しぃいっ……! イぐっ! イぐのしゅきぃっ! もっとイかしぇてぇぇっ……!」

「……ノゾム、愛してる、愛してるっ……出すぞ、零すなよっ……!」

結腸の最奥を突き上げた陰茎から熱い液体が溢れてくる。

「は、ぁっ……ぁあんっ……んん……なんか、きてる……せーえき、きたぁ……?」

俺の腸内でビクビクと脈打つ陰茎は萎えても俺に快楽を与えてくれる。いや、大きくなってきている。

「…………ノゾム、俺に中出しされてそんなに嬉しいのか?」

快楽でとろけた情けない顔を晒していたようだ。センパイは楽しそうな笑顔を浮かべて俺の頬を撫でてくる、その顔が曇らないように、曇ったらすぐに笑わせてやれるように身構えていなければ。

「ひゃいっ……中出し、しゅきぃ……うれし、れすっ……くにゆきしぇんぱい……」

俺に挿入されたままの巨根は既に再びの勃起を完了している。きっとこのまま二回戦だ。

「…………ならもっと注いでやる、嬉しいか?」

「ぁ……ください、もっとください……!」

センパイの分厚い身体に絡みつかせた足に力を込める。

「あぁんっ! ずんって、しゅごいっ……イぐっ! ゔ、ぅうんっ!」

「…………今まで何人に抱かれたか知らないが、俺よりお前をイかせられる奴なんて居なかっただろ? 俺だけにしておけ」

始まった二回戦に機嫌をよくした俺はセンパイの鎖骨に唇を押し当て、ちゅうっと吸い付いた。キスマークをつけられるほどの力は出せなかったが、センパイは喜んでくれたようで俺を抱き締める腕の力が増した。

「……わ、抜かずの二発目やばっ」
「すげぇなぁクニちゃん、超絶倫」
「お嬢あれ息できてんの? 死なねぇ?」

鼻も口もセンパイの胸辺りに押し付けられてしまって、息を吸うだけで一苦労だ。太い腕に抱き締められて肺にも腹にも空気があまり入らないし、せっかく吸い込んだ空気も巨根に突き上げられればすぐに出してしまう。

「……あの茶髪のものが、ここまで届くと思うか?」

「ひぎっ!? ぃっ、あぁ、ぁああああっ!」

結腸をこじ開けて進んだかと思えば、腸壁に亀頭を押し当て、押し回し、俺の体内をぐちぐちと掻き回す。内臓の位置を無理矢理変えられるような苦しいセックスのはずなのに、チカチカと光がまたたく俺の頭には「きもちいい」の五文字しかない。

「……口をパクパクさせて、それは何だ?」

「ぁ……あっ……!」

「………………気持ちいいんだよな?」

センパイはゆっくりと上体を起こす。
絶頂から降りられなくなり激しく痙攣している俺の腕はセンパイの首に引っ掛けていたが、あっさり外されてしまった。

「……この辺りだな、ここだ、ここまで入ってる、分かるか?」

センパイの大きな手が俺の臍の辺りを叩いている、扉をノックするような手つきだ。

「ぁんっ、んっ、んんっ、しぇんぱっ、しょこもっとぉっ、おてて、してぇっ」

「…………おてて? 手のことか、随分可愛い言い方だな?」

大きな手は下腹を叩くのをやめて俺の頬を撫でる。

「やぁん……おなか、してよぉ……とんとんしてぇ……んぅ……」

腰も動かしてくれないし、絶頂から降りてしまった。撫でられるのが心地よくてつい頬を擦り寄せてしまうけれど、今はお腹を叩いて欲しい。

「……おててでおなかをとんとんして欲しい? まるで子供だな」

慈しむような視線が嬉しくて見つめ返していると、不意に手が頬を離れて腹に戻った。望んでいたはずなのに顔が寂しい。

「…………だが、お前はもう高校生だ。とんとんは卒業しなければな、高校生ともなれば……そうだな、指圧でも受けるか?」

臍の真下に二本の親指、それぞれ四本の他の指達は脇腹に添えられている。

「ひゃいっ……しぇんぱぃ、ぎゅーして」

親指が腹にぐっと押し込まれた瞬間、快楽を味わったと自覚するよりも早く精液が噴き出した。
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