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見舞いに来てくれた彼氏にしゃぶらせてみた

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いつの間にか付き合っていることになってしまった俺とミチを二人きりにするため、レンはジュースを買うと言って病室から出ていった。

「……き、ききっ、如月くん、いい人、だよね。小学校の頃も……君と如月くんに助けてもらってた」

「俺がバカにしなかったのが惚れた理由とか言ってたけど、なんでレンじゃなく俺だったんだ?」

顔が熱い。ミチの顔を見れない。だからそっぽを向いて声を作った。

「僕の、ね……お母さん、色んな彼氏を家に連れてくるんだけど、小学校の頃……茶髪に染めてた彼氏さん、僕のこと……よく、殴って。だから、茶髪の人……怖くて」

「……レンは生まれつき茶色だぞ」

「う、うんっ……でも、怖いんだ。黒髪の人に殴られたことの方が多いのにっ……茶髪、あんまり見ないからかな、あの人、特に怖かったからかなっ、なんか印象に残って。如月くんには悪いけど、あんまり……顔、見れない」

長さはバラバラのままだがクシで整えられた黒髪を撫でてやるとミチは嬉しそうに微笑んだ。

「……金髪の奴はいなかったのか?」

「ぅ、うんっ……いなかった。母さんの趣味じゃないのかも……」

金髪、センパイ以外には不評だな……いや、ミチには好評と判断していいのか? これは。

「あ、あのねっ、あのね月乃宮くんっ……月乃宮くんと会えたら頼みたいことあったんだ」

「頼み? なんだ?」

「き、ききっ、き、き、す……してっ」

頬に手を添えると真っ赤になった顔の熱が伝わってきた。唇を短く重ね、離す。ミチは心底嬉しそうにしている。

「……退院、いつなんだ?」

「わ、分かんない。大したことないはずだけど……なんか、全然」

「蹴られて階段から落ちたんだっけ」

「え……? ち、違うよ?」

「そうなのか? じゃあなんでだ?」

一年不良グループの一人がミチを突き落とした犯人とされていたが、間違いだったのか?
ミチは言いにくそうにしている。もう一度促すとミチは毛布を引っ張り、足を見せた。

「……な、なんだよ、これ」

ミチの右足首にはくっきりと黒い手形があった、アザのようだ。

「…………足を引っ張られたんだ。誰なのかは分からないけど……ううん、下には誰もいなかったんだ。君のところに行こうとしていて、如月くんと合流して、如月くんは上にいて……僕、何に足引っ張られたのかな」

手形にそっと手を重ねてみたが、俺よりもかなり大きい。センパイくらいだろうか。

「じゃあ背中に靴の跡あったのってなんだったんだよ、その前に蹴られてたのか? いや、そこに靴落ちてたんだよな?」

「そ、そそっ、そ、それ、それはっ……それ、は」

ミチは毛布をぎゅっと掴み、先程よりも言いにくそうにしている。

「ミチ……教えてくれ」

「……きっ、き、き、如月くん、が……先生呼んでくるって言って、でも、その前にって……体育館で体育してたクラスの子の上靴、盗んできて、僕を踏んでっ……」

「ミチ…………俺とレンはただの幼馴染で、友達なんだよ。抱き合ってたの見たから勘違いしたのかもしれないけどあれも小さい頃からの癖で、レンとは本当に何もない」

そう、嫌になるくらい何もない。レイプ後の処理をしてくれたり、手で扱いたりはしてくれたけど、あれ以降何もない。

「……大事な友達なんだ。だからそういう嘘やめてくれ」

「え……? う、嘘じゃないっ! 嘘じゃないっ! 本当なんだ、本当に如月君が靴を!」

「お前だっていい人なんだって言ってただろ!? レンがそんなことするはずない!」

「本当だもん嘘じゃないもん! 僕のこと信じてくれないの!? 彼氏なのにぃっ! 彼氏より友達なの!?」

「だって、レンは……!」

レンは完璧な善人だ。いつも俺に優しくしてくれて、小中とイジメから俺を庇ってくれた。いつも俺の代わりに酷い目に遭って──

「レンは、優しくて」

小学校の頃のイジメっ子の口癖は「俺じゃない」だった。盗み癖があったようで、そいつの鞄からはよく女子の笛や給食費が出てきた。
中学校の頃のイジメっ子も「俺じゃない」と言っていた。そいつの鞄からは自作の爆弾と作りかけの爆破予告の紙が出てきた。そいつは転校していった。
今回、ミチを突き落とした不良も「俺じゃない」と喚いていたな。

「…………悪いことする奴は、みんなそう言うんだ。俺も……」

「月乃宮くん……?」

「……ごめん、ミチ。あとでレンと話してみる。一旦信用するよ、本当にごめんな、頭っから疑って」

「十年以上一緒にいた幼馴染を僕の一言で疑ってくれるの!? 僕のことそんなに好きになってくれてるの!? 嬉しいっ……!」

やっぱりミチの妄言なんじゃないか? 見舞いの帰りにでもレンに聞いて──でも、レンに聞いて、レンに嫌われたら? 恋心を伝える以外の手段で嫌われるなんて嫌だ。

「まぁ……靴の件は後でな。なんで落ちたのかは」

「……誰も居なかったのに足を引っ張られたなんて変だよね」

くっきりと残った手形が証拠だ。
何も居ないのに足を引っ張られて、謎のアザが──ホラーでたまにある展開だな。

「……ミチ。アザの写真撮っていいか? 知り合いに……えーっと、霊能力者みたいな人いてさ」

「え……? れ、れっ、霊? おばけだって言うの? や、やめてよぉっ……! 怖い……」

ミチは毛布を丸めて抱き締め、泣きそうな顔で俺を見つめる。出来の悪いサメ映画で泣いていたのだから本物の幽霊なんて怖いに決まっている。

「ぁ……いや、その……とりあえず写真撮るぞ」

アザの写真を撮り、念のために先程二人で撮った写真と共にセンパイの従兄に送る。階段から落ちた件も説明した。

「すぐには返事こないと思うけど……って来たわ」

従兄はすぐに返事をくれた。
『アザに手を置いて声に出して読め』
というメッセージの後、意味の分からないひらがなが並んだ長文が送られてきた。

「読むって……えぇ……」

「つ、つつ、月乃宮くん……?」

「えーっと……かけまく……も? かしこき、いざなぎの……おーかみ……つく? しの……ひむ……」

ひらがなだけの文を読むのは難しい。それでもミチのためにアザをさすりながら読み上げていくとアザが次第に薄まり、最後の一文字を声に出した瞬間に消え去った。

「わ……! すごい! すごいよ月乃宮くん! ずっと足が痛かったんだけど、それもない!」

「あぁ……ちょっと待ってくれ」

アザが消えたことを従兄に伝えると、やはりすぐに返事がきた。
『あなたに縁のある人間の中から抵抗力の低い者を選んで殺そうとしてる』
『本来幽霊や怪異は生きた人間から生気を吸い取り殺すもの』
『あなたに取り憑いた怪異は代用品として精液を搾っていた。今回、欲張って殺害を試みたが上手くいかなかった』
『すぐにその子から生命力を得られることを怪異に教えろ、殺すのは非効率的だと伝えるんだ』
次々にメッセージが送られてくる。打つの早いんだな、あの人。

「……殺害?」

ミチは殺されそうだったのか? 俺に取り憑いた変態幽霊に殺されかけたのか。俺のせいで……

「つ、月乃宮くん……? どうだった? 霊能力者さんから連絡きた?」

俺は「具体的にどうすればいいんですか」と返信してみた。今度も従兄の返信は早かった。
『「こいつを殺したら引きこもる」と宣言し「今はこれで我慢してくれ」と頼み、その子の精液を飲め』
『あくまで対症療法だが、今殺されることはなくなるはずだ』
精液から得られる生命力は変態幽霊の栄養になる、栄養を与えなければ不機嫌になって暴れ回る。長い目で見れば栄養を与えるのは悪手に思えるが、従兄を信じるしかない。

「ミチを殺したら引きこもってやる。今はこれで我慢してくれ、頼むからミチを殺さないでくれ。頑張って精液集めるから……!」

見えない手に突き飛ばされ、ベッドの柵に手をつく。了承だろうか? 早くしろと言っているのか?

「…………みち、入院生活ってさ、溜まるだろ?」

「え……? えっと、何の話? おばけ……は?」

「幽霊はエロいこと嫌いだっていうの、知ってたか? な、ミチ、しようぜ」

自分から誘う恥ずかしさを幽霊への対処法だからと自分を誤魔化し、ポロシャツのボタンを外しながらベッドに乗る。

「へっ……!? ちょっ、ちょちょっ……こ、ここっ、ここ、病院!」

「しーっ……静かに。こっそりやったらバレないって」

「だっ、だだ、だめだよぉ……退院そろそろだから、ね? 月乃宮くん……」

どうして俺がヤりたくてヤりたくて仕方ない淫乱みたいな扱いを受けなきゃならないんだ。不満を覚えたその時、ミチの背後の壁に血文字が現れる。手書きのそれは「日没まで待つ」と──俺はミチが抱き締めていた毛布を奪い取り、入院着を無理矢理脱がした。

「つ、つつっ……月乃宮くん!?」

「日没……やばい、もう外赤い……ミチ、とっととイけよ」

「な、なんなのぉ……」

童顔と低身長に似合わない巨根は萎えている。幽霊の話で怯えさせてしまったからだろうか。

「ミチ……早く勃起しろよっ、なに萎えてんだよ!」

「そ、そそっ、そんなこと言われてもっ……!」

ぎゅっと握ってみても硬くならない。刺激だけでは無理がある、ミチを興奮させなければ。

「……ミチ、お前、俺のどこが好きだ? 性格とかいいから、身体、身体のどこが好きだ?」

「え? え? え、と……」

「どうやったら勃起するのか早く言えよ!」

勃起しろとキレるなんてミチには意味が分からないだろう、更に萎えてしまう。

「クソっ……流石に咥えりゃ勃つよな? 勃たなきゃ泣くぞ……ぁ、むっ……ん、んん……おっきぃ」

まだ柔らかい陰茎を咥え、裏筋に舌ピアスがくい込むように舌を動かす。

「ぁ……つ、月乃宮くんっ……な、なんなの、なんで急に……」

嗚咽を堪えて飲み込み、喉の粘膜に亀頭を擦らせてやる。

「あ、ぁっ……つ、月乃宮くんっ……そんなに、僕を……?」

柔らかく膨らんでいない陰茎を咥え込むのは楽だったが、それが硬く膨らみだすと俺は酷い苦しみを味わうことになった。

「ん、ぐっ……!? ぅ、ゔっ……!」

「つ、つつ、月乃宮くん!? 大丈夫? 出して、顔引いて、ダメだよぉ……喉、喉にグイッてなっちゃってるでしょ? 早く抜かなきゃ……!」

俺の肩を押して抜かせようとするミチの腰に腕を回し、食道を拡げられる苦痛を味わいながら根元まで飲み込んでミチの腰をぎゅっと抱き締めた。

「ぉ、おっ……ご……ほ……ふっ、ふぅっ……ん、んんっ……ん、ん……」

「ん……ぅっ…………あっ、お、おかえり。え? う、うん……分かった」

舌ピアスがくい込むよう意識しながら、すっかり勃起した陰茎を吸いながら喉で扱く。

「はぁっ……ぁ、すごいっ……気持ちいい、けど……月乃宮くんっ……本当に、平気……?」

ミチの腰に顔を押し付けているからか息がほとんど出来ていない。苦しい。けれど、もう少しで射精させられそうなのにやめる訳にはいかない。

「ぁ、あっ……出そ、うっ……月乃宮くんっ、口、引いてっ……飲ませちゃうっ……ぁ、ああっ……!」

半ば意識なく喉で扱いていると巨根が突然ビクビクと脈打ち、喉奥で射精された。溺れそうになりながらも全て飲み、ゆっくりと陰茎を喉から出して起き上がる。

「…………死ぬかと思った」

「もぉっ……だからそんなに奥まで咥えちゃダメって言ってたのに……」

「喉やばい……何か飲みたい」

ジュースを買ってこようかとベッドを降りると、いつの間にか帰ってきていたレンと目が合った。

「お盛んだな。ほいよ、ジュース」

大好きなレンにミチの陰茎を必死にしゃぶっていたところを見られていた。そう理解した俺の意識は遠のいた。
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