いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました

ムーン

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幼馴染とお見舞いに行ってみた

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放課後、レンとの待ち合わせ場所の裏門へ向かう。昼休みに抱かれてから二時間は経ったが、腸壁は快楽を覚えている。開脚した足を押さえられていたせいか太腿が痛い、筋肉痛だ。

「レン、お待たせ……」

「もち、やっと来たか」

周囲を見回してみたがセンパイは居ない。帰ったのだろうか。

「バスに乗るけどいいよな? 停留所までは歩きだ、乗り換えなしで病院までのバスがある」

「……うん」

レンの様子はいつも通りだ、何も変わらない。昼休みに俺がセンパイに抱かれている音を聞いていたくせに、何も……

「なぁ、レン……昼休みの」

「誰にも言わないから安心しろよ」

そうじゃない。理解のある友人らしく振る舞わないでくれ。友人に恋人が出来たと祝わないでくれ。俺はレンが好きなのに。

「つーかさ、お前……矢見と付き合ってたんだろ? 二股? とんでもねぇなお前」

俺はレンと付き合いたいのに。

「矢見が怪我した時泣いてたから矢見が本命? 形州が浮気? マジでとんでもねぇな……形州怖くないのか?」

俺はレンが好きなのに、レンが電話の向こうでセックスしていたら嫉妬で気が狂ってしまうのに、レンは無反応。
レンは俺が好きじゃない、俺が誰とどんなセックスをしようがレンは嫉妬しない。気持ち悪がったり、距離を取ったりもしない、レンは俺を完全に友人として見ている。

「あ、っていうかオナホとか言ってたよな。なに、セフレ? 脅されてる……とかじゃないんだよな?」

胸が痛い。

「もち……なんか言えよ。もう停留所着いた……あ、バス来たな、ちょうどじゃんラッキー」

バスに乗ってレンの隣で綺麗な横顔を眺めていると、レンはこちらを向いて俺は正面から可愛い顔を見た。

「何泣いてんだよ、もち」

「レン……目赤くないか?」

俺達はほぼ同時にそう言った。

「はぁ? 目が赤い? あぁ……さっきホコリ入ってさ。それよりお前だよ、なんで泣いてんだよ」

茶色い綺麗な虹彩を囲む白目が赤い。充血しているようだ。

「…………レン、が」

──好きだから。

「俺が? 何?」

「レン、が……知っちゃったから。レンには知られたくなかったんだ。その……センパイと、とか」

「……別に否定しねぇよ。和姦なんだろ? ならレン君はなーんにも言いません。二股とかはどうかと思うけどな」

何か言って欲しかった。贅沢を言えば嫉妬して欲しかった、どうして俺じゃダメなんだって激昴してレイプして欲しかった。

「なんにも? そう……」

せめて罵って欲しかった。男同士なんて気持ち悪いとか、女みたいな声上げて気持ち悪いとか……レンはそんなこと言わないって分かってる。でも、嫌われた方がマシだった。

「もちが幸せなら俺はそれでいいよ」

無関心が一番辛い、友情じゃもう我慢できない。好かれなくていい、嫌われてもいいから、どちらかの感情をぶつけて欲しい。

「レンは優しいよな…………ん? ぁ……! き、たっ……なんで、今……」

見えない手が身体をまさぐってきた。バス内に俺を抱ける男がいるのだろうか? レンだったらいいのにな。

「もち……? どうした、酔ったか?」

見えない手は決して激しくはほじくらず、こりこりと前立腺を弄ぶ。声を押さえようと思えば押さえられる程度で、とても焦れったくて、レンに抱いてと言ってしまいそうになる。

「んっ、ぅ……うぅ、んっ……平気、大丈夫……ひぅっ……!」

勃起に気付かれないよう、感じている顔を見られないよう、前屈みになって俯く。変態幽霊は思い通りにならない俺に苛立ったのかパンパンと尻を叩き始めた。

「ひ、ぃっ……ぅ……ぁっ…………いた、いっ……やめっ……」

叩かれる度に前立腺に響く。

「もち? 痛い? どこが? 大丈夫か?」

「ぁ……大丈夫、大丈夫だからっ……起こさないで、お願い顔見ないでっ……! 休んでたら、治るっ……から」

俺の強情さに苛立った幽霊は一際強く尻を叩くと全て消え去った。諦めたのだろう、なんとか射精せずに済んだ。

「着いたぞ。歩けるか?」

鞄で股間を隠し、レンに肩を借りてバスから降りる。停留所のベンチでしばらく休み、勃起と興奮が治まって一人で歩けるようになったら病院までゆっくりと歩いた。

「もち? 何してんだよ、ダメだろ花壇の花毟っちゃ」

俺はぼーっとした頭のまま病院の花壇に生えていたパンジーを摘み、レンに差し出した。

「……レンちゃん、俺のお嫁さんになってください」

幼い日、何度も何度も言った言葉。

「…………懐かしいな」

公園でほとんど毎日プロポーズをした。レンの対応はいつも同じだった、久しぶりの今日も同じだ、花を受け取って──

「ありがとうノゾム君、嬉しい」

──微笑むだけ。

「…………満足か? なんだよ急に。もう高校生なんだから花を毟るな、特に花壇の花はダメだ」

ぽいっとパンジーを花壇に捨て、俺の手を掴む。

「昔ずーっとやってたことだけどさ、もうお前彼氏いるんだからやめとけよな。今から彼氏一号のお見舞いだろ?」

投げ捨てられたパンジーを見て自分に重ねる。俺の恋心はレンに気付かれもせずに、こんなふうにダメになってしまうだけなのだと理解する。

「ほら、行くぞ」

繋いだ手の温かささえも、今は痛かった。


病室404号、そこが矢見が入院している部屋。

「縁起悪いな……四ってないもんじゃないのかよ」

「404は確かに『無い』な」

「Not Found? ははは……大丈夫かこの病院」

「あ、パンジー持ってくればよかったな、お見舞いっつって」

あのパンジーはレンだけに向けた俺の気持ちなのに?

「そうだな」

俺なんて要らないって、ミチにくれてやるって、そういうこと?
そんなふうに面倒臭いことを言うほど俺は乙女にはなれない。

「みっちー、来たぞー」

「よ、ダイヤモンドハーフ」

「そのみっちーじゃねぇよ」

「矢見、寝てるじゃん。起こす?」

四人部屋なのに他の三つのベッドは空いていて、結果的に広い一人部屋。白い空間に横たわったミチは眠っている、うなされている。

「起こすか……美池みち、みっちー、起きろ」

「ぅ、ん……ん? つ、月乃宮くん……?」

「おはよ、見舞いに来たぞ」

「…………えへへ、ありがとう……ぅ、嬉しい」

寝ぼけ眼で俺を認識したミチは力なく微笑んだ。目元を隠す鬱陶しい髪をかき上げ、つぶらで潤んだ可愛い瞳を眺める。

「ぁ……か、髪、やめてよ、恥ずかしい……み、見ないで」

顔を見られるのが恥ずかしいらしく、ミチは髪を戻してしまう。

「……あれ? き、きき、如月きさらぎ君も来てくれたの?」

「あぁ、ちょっといいか?」

「え? な、な、何? 何するの?」

レンは胸ポケットから小さなクシを取り出し、ボサボサだったミチの髪を整えていく。初めは困惑していたミチも髪にクシを通される心地良さに目を閉じる。

「……ぁ、ありがとう、如月君」

「いやいや、親友の彼氏は可愛くしておきたいし」

「あっ、ぅ…………ありが、とう……」

顔を真っ赤にするミチは可愛らしい。俺なんかの彼氏にはもったいない。ミチがどれだけ俺を好きでも俺はレンが好きなままだ、俺なんかに惚れるなんて可哀想だ。

「ん……? 何? それ」

「ヘアピンだよ、これをこうして……ほい、メカクレ属性消去!」

ミチの黒髪にハートが浮かぶ、つづけてダイヤやクラブも。どうやらトランプモチーフのヘアピンらしい。

「ふぇっ……? わわっ、し、しし、視界が広い……やや、やめてよぉ。目、隠したいのに……」

口では嫌がりつつもミチはせっかく整えてもらった髪を崩したくないようで、俺を見つめて感想を求めている。

「……レン、めちゃくちゃ手際いいな」

「まずは俺じゃなくて彼氏を褒めろよバカもち」

「…………可愛い」

「あっ、ぁ、あっ……ありっ、ありが、とうっ……!」

ミチは耳まで真っ赤にして俯く。照れた仕草に癒され、胸きゅんの意味を理解する。写真を取ろうとスマホを持ち、ヘアピンの既視感を思い出す。

「……なんかそのヘアピンどっかで見たことあるな」

「何言ってんだよもち、お前ヘアピンなんか使わないだろ」

「レンも使わないじゃん、なんで持ち歩いてるんだよ」

「いや、ほら、体育の時とか……髪邪魔な時」

レンの茶髪は耳が半分隠れる長さだからヘアピンを使うのは不思議ではないが、邪魔な時に留めるにしてはデザインが可愛すぎる。体育の時につけたりしたら教師に怒鳴られるのは目に見えている。

「えーっと……ぁ、そうだ思い出した、ハスミンがつけてたんだ。えっと……あったあった、この自撮り」

「へぇー……その子もこれ買ってたんだー……」

「月乃宮君、ハスミンって誰?」

「あぁ、えっと……SNSの有名人? 的な? よく自撮り上げてる女の子だよ」

ミチに「この子が好きなんだ」なんて言えない。ハスミンは有名人ではないが、ミチはSNSに疎いのか納得してくれた。

「まぁいいや。とにかくミチ、写真撮らせろよ。ほら、こっち向いて」

「えっ、ゃ、やだっ、やだよ……恥ずかしい」

「せっかく可愛いんだから撮らせろって~」

「うっ……な、なら! 二人で、二人でならいいよ」

茹で上がったように真っ赤な顔をしたミチはようやく顔を隠していた手を下げた。ミチと肩を組み、スマホで写真を撮る。

「……よし、綺麗に撮れた。ほら見ろよミチ」

「うん…………うわぁ、月乃宮くん、すっごい悪そう」

舌を出して舌ピアスを見せ、ミチの肩に回した手の小指と人差し指とと親指を立てて手の甲を見せるポーズをしただけなのだが。

「見せて見せて……うわっ、イジメっ子が無理矢理ヘアピンつけさせて笑ってるやつじゃん」

「なんてこと言うんだよ……」

「ま、まぁまぁ……よく撮れてるし、いいよ……後で送って」

「あぁ、分かってる。あ、そうだ、スタンプとかで顔隠すからさ、これアップしていい?」

「え……? う、うん、まぁいいけど。なんで……?」

いい写真は自慢したくなるものだ。まぁ、俺はROM専だからフォロワーはハスミン繋がりの数人しかいないけれど。
そうだ、どうせフォロワーはハスミン繋がりなんだから「ハスミンと同じのつけてる友人発見」とかの文で呟いておこうかな。

「……なぁ、病院で撮ったようなのアップしたら特定とかされないか?」

「大丈夫だって、壁しか写ってないし」

「…………お前、ジャージ学校指定のだしさ、やめとけよ」

「これ指定してる学校なんか山ほどあるだろ。レンは心配性すぎだって」

「………………アップ、やめとけよ」

「なんで?」

レンは何も言わずに目を逸らした。レンも確かSNSには疎かった、きっと危険視しすぎているだけだ。構わずアップしよう。

「よし、おっけー……そういやミチ、今日はあんまりどもらないな」

ミチはつぶらな瞳を丸くする。

「えっ、そ、そそっ、そう、かな」

「…………なんかごめん」

「へ? い、いい、いや、別に……ぁ、あの、たた、たまに話せるんだ。な、なんだろ、きき、緊張しない時とかかな」

意識せずにリラックスしていたから吃音が出にくかったのか? 俺が言ってしまったから緊張しているのか、悪いことをしたな。

「……あ、俺ジュース買ってくる。じゃ、お二人さん、俺の気遣いを最大限に活用しろよー?」

レンが財布だけを持って病室を出た。親切なレンの意図は分かりやすく、俺達は揃って顔を赤くした。
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