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帰りたがらない幼馴染を泊めてみた
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部屋着に着替えてふらふらと廊下を歩く。レンは自室だろうか……階段を上ろうとした俺の耳に男の怒鳴り声が聞こえた。ダイニングからだ、声の主はレンの父親。
「月乃宮を家に上げた!? いい加減にしろ、昔は仲が良かったか知らないが高校に入ってアレは変わった。縁を切れと言っているだろ!」
「ノゾムのこと何にも知らないくせに好き勝手言うなよ! ノゾムは何も変わってない!」
「ギンッギンの金髪に染めてピアス開けて、あんなに分かりやすくしてるのにまだ分からないのか!」
「見た目だけで判断するなよ!」
「父親に口答えするな!」
言い争っている……俺のことで。俺はレンの父親と顔を合わせたこともある。小学校の頃は父親がいない俺を哀れんで肩車だとかをしてくれていた。
「勝手にしろ! カツアゲされても家の金はやらんからな!」
「勝手にするよ! あっ……もち、聞いてたのか?」
ダイニングから出てきたレンと目が合う。
「また泣く……本当に変わってないんだから。よしよし、俺の前でだけ好きに泣いていいからな」
精神的にも肉体的にも攻撃されにくくなるように威嚇として見た目を変えた。そのせいで幼少期の父親代わりの人にあんなに嫌われているなんて、もうどうすればいいのか分からなかった。
「ほら、部屋行こう」
レンに手を引かれて彼の自室に入る。何週間ぶりだろう、変わっていない──いや、ベッドの上に女物の制服が広げられている。
「……なにこれ」
見覚えがある。どこで見たっけ。
「あっ……ぁー、姉ちゃんが高校の時の制服だよ。部屋掃除してたら出てきてさ、畳んで別の部屋持っていこうとしてたんだ」
「そういや姉ちゃんいたな、今大学生だっけ」
もうこの家にはいないがレンには姉がいる。俺も会ったことがあるし、多分その時にこの制服を見たのだろう……いや違う、もっと最近だ。
レンが制服を畳んでいる横で俺はスマホをいじった。SNSを開き、大好きなハスミンのアカウントを見に行く。
「ちょっと見せてくれ」
「あっ、せっかく畳んだのになんだよ!」
畳んだ制服を広げ、ハスミンの自撮りと見比べる。全く同じだ。彼女はレンの姉が通っていた高校の生徒だ。
「マジかよっ……! なぁレン、姉ちゃんどこの高校行ってたんだ?」
「隣の市だよ、すぐそこ」
ハスミンはこの辺に住んでいるのかもしれない。
「それが何?」
「俺、ハスミンちゃんっていうエロい自撮り上げてる子フォローしてるんだけどな、その子の着てる制服がそれなんだよ、この辺にいるのかも……!」
「ハスミン……!? ちょ、ちょっとスマホ貸せ!」
レンは俺のスマホを奪い取ってハスミンの自撮り写真をいくつも遡った。
「な、可愛いだろ。俺この子好きなんだよ……! ネットでガチ恋とか引くかもだけど、マジなんだ。どうしよう、DM送ってみようかな。近所かもって……気味悪がられるかな」
スマホを取り返してDM画面を開き、閉じ、頭を幸せに悩ませる。
「マスクしてるしなぁ……つーかド貧乳じゃん、無じゃん」
「ハスミンちゃんはマスク外しても絶対可愛い! それとな、無乳は最高だろうが……!」
「ふーん……この子、そんなに可愛い?」
「可愛いよめちゃくちゃ可愛い!」
最新の自撮りは今日の昼だ、スカートを下着が見えない程度にたくし上げて太腿を見せている。ハスミンの太腿の素晴らしさを語ろうとしたが、風呂場でレンの太腿を触ったのを思い出してやめる。
「もちの好みなんだ?」
「めっちゃ好み! ドストライク……!」
「ヤりたい?」
「そりゃヤりたいよ! この無乳吸いたいし太腿で扱いて欲しいし……!」
太腿について言ってしまった。自分の迂闊さを呪いながらレンの方を見たが、呆れた目で俺を見ているだけだった。
「……ま、なんにせよ元気出たみたいでよかったよ。家帰るか?」
「…………泊まりたい」
「分かった。家には電話しとくよ」
レンは制服を持って部屋を出ていった。
まさかハスミンと同じ県に住んでいる可能性があるなんて、近頃最悪続きだった俺にようやく運が向いてきた。
「……レン、反応薄かったなー。巨乳好きだっけ……? そういやレンの好みって聞いたことないな……」
レンにはハスミンの可愛さが分からないのだろうか。目元とかちょっと似てるんだけどな。だから俺はハスミンが好きなんだし。
「ん……? ぁ、や、やめろっ……クソ、なんなんだよっ……!」
スマホを置いてレンを待っていると見えない手が現れ、乳首を引っ掻くようにして刺激した。服をめくって自分の胸を見たが幽霊の手は見えず、くりくりとこね回されている乳首の動きだけが分かった。
「ただいまー」
「あ……お、おかえりっ……」
服を整え、服の上から胸を押さえる。乳首が勝手に動いている光景なんて絶対に見せられない。
「……もち? 顔赤いな、大丈夫か?」
見えない手の乳首弄りが激しくなっていく。硬く尖った乳首を摘んで引っ張ったり、指先で引っ掻いたり、責め方の多彩さに声を抑えるのが難しくなっていく。
「ふっ、ふっ……! だっ、だいじょぉ、ぶっ……だいじょーぶ、らからぁっ……気にしないれっ」
「もち……めっちゃ具合悪そうだな、もう寝よう。さ、歯磨き歯磨き」
「う、ん……はみ、がきっ……」
レンに手を引かれて洗面所へ向かう。よく泊まるから俺用の歯ブラシも常備されている。二人並んで歯磨きを始めた。
「んっ……ふ、ふぅっ……ん、ぅっ……」
見えない手の猛攻は止まず、足に力が入らなくなってきて体全体がカタカタと揺れる。
「もち……? 大丈夫かよ、歯磨きもできないのか? ほら貸せ」
手も動かせなくなって口も緩み、洗面台へ泡立った唾液を零す俺を見かねたレンが俺の手から歯ブラシを奪い取った。
「ん、んゔぅっ……!」
「呻くなよ、でも痛かったら言えよ?」
顎を掴まれ、奥歯から一本一本丁寧に磨かれていく。歯を歯ブラシで擦るという当たり前の行為なのに、なぜかくすぐったく、少し気持ちいい。
「ん、んっ……ん、ぅ、ん……」
自分が歯磨きですら感じるような変態だと認め、レンを見つめる。涙目になっている俺に困ったような笑みを見せてくれた。
「はい、終わり」
洗面台へ唾液を吐き、レンに渡されたコップの中の水を口に含む。口内を洗って吐き出し、なぜか楽しそうに笑っているレンに向き直る。
「なん、でっ……笑って?」
相変わらず乳首を弄られている。バレないか不安で仕方ない俺の口をレンが持ったタオルが拭う。
「いや、なんかもちがちっちゃい子供みたいに思えてさ。頭洗ったり歯磨いたり……俺がしてやってさ、なんか笑えてきた。最近もちに放ったらかしにされてたから寂しくてさ、親友だと思ってるの俺だけなのかなとか不安で…………こんなこと言うのダメだと思うけど、今日俺を頼ってくれて嬉しかった」
「レン……ごめんっ、この間、突き飛ばした……のっ、ちがう…………レンが嫌いとか、レンがウザかったとか、そんなんじゃなくてっ、なんか……」
こういう時くらい離れろよ変態幽霊共、空気読めよ!
「…………なぁ、もち。もちには俺しか居ないよな? もちが泣けるのは俺の前だけ、もちが甘えられるのは俺だけ、もちが頼れるのは俺だけだよな? 他に友達とか相談相手作ってないよな? 俺だけのままだよな?」
センパイの顔が浮かんだが、せっかくの友情確認に水を差すのも嫌で頷いた。
「うん……レンっ、俺にはレンしか居ない。だから、許して……」
レンが腕を広げる。恐る恐る抱きつき、きゅっと抱き返されてポンポンと背を叩かれる心地良さに涙が溢れる。
「ちっちゃい頃から泣いてばっかのもち……俺が守ってやるんだって誓ったんだ、知ってるだろ? 俺にだけ甘えていいからな、もち」
「れ、ん……」
「うんうん、もちには俺だけだからなー?」
いつもは抱き合うなんて絶対にしない。レイプされたなんて言ったからいつもより優しいのだろう。この優しさは今日だけ、抱き合えるのは今だけ……あぁ、離れたくないなぁ。
「もち……なんかビクビクしてるな、大丈夫か?」
「だ、いっ……じょ、ぶぅっ……」
身体の震えを止めようとしたその瞬間、見えない手が尻肉を掴んで割り開き、指を二本一気に挿入して前立腺を小突いた。
「イっ……く、ぅ……!」
ガクガクと腰を揺らして絶頂し、レンにしがみついて射精し、彼に全体重を支えてもらう。
「え……? もち?」
レンはゆっくりと俺を床に座らせると下着の中をそっと覗いた。
「…………な、なんか薬でも打たれたのか!? もち……どうしよう、救急車……」
「ち、ちがうっ……ちがうから……」
幽霊に襲われていたなんてレンには分からない、急に射精したなんて異常だろう。
「違う? 本当か? やばい薬じゃないんだな? じゃあなんだ?」
「ぁ……あ、の…………その、俺っ……く、口……性感帯、だから」
直近にあった刺激なんて歯磨きしかなかった、だからってなんて酷い言い訳だろう。絶句しているレンの顔を見れないでいると見えない手が前立腺の突き上げを再開し、また勃起させられる。
「……またおっきくなってる」
「み、見ないで……やだ、レン……」
「…………口が性感帯なんだな?」
「へ……? な、なに……れ、んっ、んむっ、ぅ、あぁっ……!」
快楽から半開きになっていた口にレンの人差し指が突っ込まれた。
「こんなことしてくれる女の子いないだろ? 堪能しろよ」
そう言いながら空いていた左手で俺の陰茎を包み、ゆっくりと扱き始める。男にしては柔らかい手の感触、細い指先の絶妙な愛撫にゾクゾクとした快楽が背中をかけ上った。
「ぁああぁあっ……! ぁ、うっ、ふぁ、あ……」
「……俺達、親友だよな? 幼馴染みで親友のもちの頼みなら何でも聞いてやるから……好きなこと言えよ」
親友? 親友ってこういうことしていいんだっけ?
「ぁ、あぅっ、ぅああっ……!」
舌を引っ張り出され、親指と人差し指で挟まれて優しく撫で回される。同じように優しく愛撫される陰茎と繋がったような感じが頭の中であって、次の瞬間から舌が本当に性感帯になった。
「んぅううっ!? ぅ、ぁっ、あぅっ……!」
「今は言えないか。まぁとにかく、もちには俺だけなんだから、こういうことでも頼れってこと。そろそろ出るよな? 舌離すぞ」
レンは舌を弄っていた手を離し、その手で亀頭を包み、勢いなく溢れた精液を受け止めた。
「…………レン」
手を洗うレンの背に何も言えないまま、ふらふらと立ち上がった俺は服を整える。
「……部屋戻ろうか。もう寝ようぜ」
何事もなかったかのように笑うレンに手を引かれ、洗面所を出た。
「月乃宮を家に上げた!? いい加減にしろ、昔は仲が良かったか知らないが高校に入ってアレは変わった。縁を切れと言っているだろ!」
「ノゾムのこと何にも知らないくせに好き勝手言うなよ! ノゾムは何も変わってない!」
「ギンッギンの金髪に染めてピアス開けて、あんなに分かりやすくしてるのにまだ分からないのか!」
「見た目だけで判断するなよ!」
「父親に口答えするな!」
言い争っている……俺のことで。俺はレンの父親と顔を合わせたこともある。小学校の頃は父親がいない俺を哀れんで肩車だとかをしてくれていた。
「勝手にしろ! カツアゲされても家の金はやらんからな!」
「勝手にするよ! あっ……もち、聞いてたのか?」
ダイニングから出てきたレンと目が合う。
「また泣く……本当に変わってないんだから。よしよし、俺の前でだけ好きに泣いていいからな」
精神的にも肉体的にも攻撃されにくくなるように威嚇として見た目を変えた。そのせいで幼少期の父親代わりの人にあんなに嫌われているなんて、もうどうすればいいのか分からなかった。
「ほら、部屋行こう」
レンに手を引かれて彼の自室に入る。何週間ぶりだろう、変わっていない──いや、ベッドの上に女物の制服が広げられている。
「……なにこれ」
見覚えがある。どこで見たっけ。
「あっ……ぁー、姉ちゃんが高校の時の制服だよ。部屋掃除してたら出てきてさ、畳んで別の部屋持っていこうとしてたんだ」
「そういや姉ちゃんいたな、今大学生だっけ」
もうこの家にはいないがレンには姉がいる。俺も会ったことがあるし、多分その時にこの制服を見たのだろう……いや違う、もっと最近だ。
レンが制服を畳んでいる横で俺はスマホをいじった。SNSを開き、大好きなハスミンのアカウントを見に行く。
「ちょっと見せてくれ」
「あっ、せっかく畳んだのになんだよ!」
畳んだ制服を広げ、ハスミンの自撮りと見比べる。全く同じだ。彼女はレンの姉が通っていた高校の生徒だ。
「マジかよっ……! なぁレン、姉ちゃんどこの高校行ってたんだ?」
「隣の市だよ、すぐそこ」
ハスミンはこの辺に住んでいるのかもしれない。
「それが何?」
「俺、ハスミンちゃんっていうエロい自撮り上げてる子フォローしてるんだけどな、その子の着てる制服がそれなんだよ、この辺にいるのかも……!」
「ハスミン……!? ちょ、ちょっとスマホ貸せ!」
レンは俺のスマホを奪い取ってハスミンの自撮り写真をいくつも遡った。
「な、可愛いだろ。俺この子好きなんだよ……! ネットでガチ恋とか引くかもだけど、マジなんだ。どうしよう、DM送ってみようかな。近所かもって……気味悪がられるかな」
スマホを取り返してDM画面を開き、閉じ、頭を幸せに悩ませる。
「マスクしてるしなぁ……つーかド貧乳じゃん、無じゃん」
「ハスミンちゃんはマスク外しても絶対可愛い! それとな、無乳は最高だろうが……!」
「ふーん……この子、そんなに可愛い?」
「可愛いよめちゃくちゃ可愛い!」
最新の自撮りは今日の昼だ、スカートを下着が見えない程度にたくし上げて太腿を見せている。ハスミンの太腿の素晴らしさを語ろうとしたが、風呂場でレンの太腿を触ったのを思い出してやめる。
「もちの好みなんだ?」
「めっちゃ好み! ドストライク……!」
「ヤりたい?」
「そりゃヤりたいよ! この無乳吸いたいし太腿で扱いて欲しいし……!」
太腿について言ってしまった。自分の迂闊さを呪いながらレンの方を見たが、呆れた目で俺を見ているだけだった。
「……ま、なんにせよ元気出たみたいでよかったよ。家帰るか?」
「…………泊まりたい」
「分かった。家には電話しとくよ」
レンは制服を持って部屋を出ていった。
まさかハスミンと同じ県に住んでいる可能性があるなんて、近頃最悪続きだった俺にようやく運が向いてきた。
「……レン、反応薄かったなー。巨乳好きだっけ……? そういやレンの好みって聞いたことないな……」
レンにはハスミンの可愛さが分からないのだろうか。目元とかちょっと似てるんだけどな。だから俺はハスミンが好きなんだし。
「ん……? ぁ、や、やめろっ……クソ、なんなんだよっ……!」
スマホを置いてレンを待っていると見えない手が現れ、乳首を引っ掻くようにして刺激した。服をめくって自分の胸を見たが幽霊の手は見えず、くりくりとこね回されている乳首の動きだけが分かった。
「ただいまー」
「あ……お、おかえりっ……」
服を整え、服の上から胸を押さえる。乳首が勝手に動いている光景なんて絶対に見せられない。
「……もち? 顔赤いな、大丈夫か?」
見えない手の乳首弄りが激しくなっていく。硬く尖った乳首を摘んで引っ張ったり、指先で引っ掻いたり、責め方の多彩さに声を抑えるのが難しくなっていく。
「ふっ、ふっ……! だっ、だいじょぉ、ぶっ……だいじょーぶ、らからぁっ……気にしないれっ」
「もち……めっちゃ具合悪そうだな、もう寝よう。さ、歯磨き歯磨き」
「う、ん……はみ、がきっ……」
レンに手を引かれて洗面所へ向かう。よく泊まるから俺用の歯ブラシも常備されている。二人並んで歯磨きを始めた。
「んっ……ふ、ふぅっ……ん、ぅっ……」
見えない手の猛攻は止まず、足に力が入らなくなってきて体全体がカタカタと揺れる。
「もち……? 大丈夫かよ、歯磨きもできないのか? ほら貸せ」
手も動かせなくなって口も緩み、洗面台へ泡立った唾液を零す俺を見かねたレンが俺の手から歯ブラシを奪い取った。
「ん、んゔぅっ……!」
「呻くなよ、でも痛かったら言えよ?」
顎を掴まれ、奥歯から一本一本丁寧に磨かれていく。歯を歯ブラシで擦るという当たり前の行為なのに、なぜかくすぐったく、少し気持ちいい。
「ん、んっ……ん、ぅ、ん……」
自分が歯磨きですら感じるような変態だと認め、レンを見つめる。涙目になっている俺に困ったような笑みを見せてくれた。
「はい、終わり」
洗面台へ唾液を吐き、レンに渡されたコップの中の水を口に含む。口内を洗って吐き出し、なぜか楽しそうに笑っているレンに向き直る。
「なん、でっ……笑って?」
相変わらず乳首を弄られている。バレないか不安で仕方ない俺の口をレンが持ったタオルが拭う。
「いや、なんかもちがちっちゃい子供みたいに思えてさ。頭洗ったり歯磨いたり……俺がしてやってさ、なんか笑えてきた。最近もちに放ったらかしにされてたから寂しくてさ、親友だと思ってるの俺だけなのかなとか不安で…………こんなこと言うのダメだと思うけど、今日俺を頼ってくれて嬉しかった」
「レン……ごめんっ、この間、突き飛ばした……のっ、ちがう…………レンが嫌いとか、レンがウザかったとか、そんなんじゃなくてっ、なんか……」
こういう時くらい離れろよ変態幽霊共、空気読めよ!
「…………なぁ、もち。もちには俺しか居ないよな? もちが泣けるのは俺の前だけ、もちが甘えられるのは俺だけ、もちが頼れるのは俺だけだよな? 他に友達とか相談相手作ってないよな? 俺だけのままだよな?」
センパイの顔が浮かんだが、せっかくの友情確認に水を差すのも嫌で頷いた。
「うん……レンっ、俺にはレンしか居ない。だから、許して……」
レンが腕を広げる。恐る恐る抱きつき、きゅっと抱き返されてポンポンと背を叩かれる心地良さに涙が溢れる。
「ちっちゃい頃から泣いてばっかのもち……俺が守ってやるんだって誓ったんだ、知ってるだろ? 俺にだけ甘えていいからな、もち」
「れ、ん……」
「うんうん、もちには俺だけだからなー?」
いつもは抱き合うなんて絶対にしない。レイプされたなんて言ったからいつもより優しいのだろう。この優しさは今日だけ、抱き合えるのは今だけ……あぁ、離れたくないなぁ。
「もち……なんかビクビクしてるな、大丈夫か?」
「だ、いっ……じょ、ぶぅっ……」
身体の震えを止めようとしたその瞬間、見えない手が尻肉を掴んで割り開き、指を二本一気に挿入して前立腺を小突いた。
「イっ……く、ぅ……!」
ガクガクと腰を揺らして絶頂し、レンにしがみついて射精し、彼に全体重を支えてもらう。
「え……? もち?」
レンはゆっくりと俺を床に座らせると下着の中をそっと覗いた。
「…………な、なんか薬でも打たれたのか!? もち……どうしよう、救急車……」
「ち、ちがうっ……ちがうから……」
幽霊に襲われていたなんてレンには分からない、急に射精したなんて異常だろう。
「違う? 本当か? やばい薬じゃないんだな? じゃあなんだ?」
「ぁ……あ、の…………その、俺っ……く、口……性感帯、だから」
直近にあった刺激なんて歯磨きしかなかった、だからってなんて酷い言い訳だろう。絶句しているレンの顔を見れないでいると見えない手が前立腺の突き上げを再開し、また勃起させられる。
「……またおっきくなってる」
「み、見ないで……やだ、レン……」
「…………口が性感帯なんだな?」
「へ……? な、なに……れ、んっ、んむっ、ぅ、あぁっ……!」
快楽から半開きになっていた口にレンの人差し指が突っ込まれた。
「こんなことしてくれる女の子いないだろ? 堪能しろよ」
そう言いながら空いていた左手で俺の陰茎を包み、ゆっくりと扱き始める。男にしては柔らかい手の感触、細い指先の絶妙な愛撫にゾクゾクとした快楽が背中をかけ上った。
「ぁああぁあっ……! ぁ、うっ、ふぁ、あ……」
「……俺達、親友だよな? 幼馴染みで親友のもちの頼みなら何でも聞いてやるから……好きなこと言えよ」
親友? 親友ってこういうことしていいんだっけ?
「ぁ、あぅっ、ぅああっ……!」
舌を引っ張り出され、親指と人差し指で挟まれて優しく撫で回される。同じように優しく愛撫される陰茎と繋がったような感じが頭の中であって、次の瞬間から舌が本当に性感帯になった。
「んぅううっ!? ぅ、ぁっ、あぅっ……!」
「今は言えないか。まぁとにかく、もちには俺だけなんだから、こういうことでも頼れってこと。そろそろ出るよな? 舌離すぞ」
レンは舌を弄っていた手を離し、その手で亀頭を包み、勢いなく溢れた精液を受け止めた。
「…………レン」
手を洗うレンの背に何も言えないまま、ふらふらと立ち上がった俺は服を整える。
「……部屋戻ろうか。もう寝ようぜ」
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