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休日に後輩を呼び出してみた

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土曜日の早朝、俺はセンパイに呼び出しを受けた。駅前に来いとだけ言って返事も聞かずに切れた電話には流石にムカついた。

「ノゾム、待ちなさい。こんな早くからどこに行くの」

スマホや財布、換えの下着などの最低限の荷物を持って家を出ようとすると玄関で母に呼び止められた。

「センパイと遊んでくる」

「怖い人? やめてよ、変な連中と付き合うの」

「……うるせぇよ、てめぇに関係ねぇだろ!」

「何その態度! 人が心配してやってんのに!」

「てめぇが心配してんのは俺じゃなくててめぇが迷惑するかどうかだけだろ!」

思い切り頬をぶたれた。

「……本っ当に気に食わないけど血が繋がってるの、アンタに何かあったら私の不監督が責められるの、それがどういうことか分からないほど子供じゃ──あっ、ちょっとノゾム!」

何も言えずに家を飛び出し、涙を拭いながら駅に向かった。既にセンパイは着いており、バイクを背にタバコを吸っていた。

「センパイ! すいません、遅くなりました」

電話があってすぐに家を出たが、センパイの機嫌はどうだろう。タバコを消して、俺を見下げて──?

「……その頬」

「母と、ちょっと……揉めて」

センパイは無言で俺の頬を撫でる。

「センパイ……? なんですか? あ、不格好ですよね、すいません」

彼が好きなのは俺の見た目なのだから、その俺の頬が腫れていたら嫌に決まっている。

「すぐに腫れは引くと思いますけど……ご迷惑をおかけします」

レンなら心配してくれるかな、でも、幽霊を何とかするまでレンには会いたくない。次の休みに神社にでも行こうかな?

「今日、どこに行くんですか?」

センパイは無言のままヘルメットを被せてきた。バイクに跨るセンパイの腹にしがみつき、景色も風も楽しめない二人乗りをし、隣町の工場地帯に到着。

「空気悪いですよね、ここ」

世間話を振ってみたが、無言。センパイはバイクを押して工場の駐車場に停めた。

「あ、あの、この工場って」

「……親父の工場だ」

「空気悪いとか言ってすいませんでしたぁっ!」

深々と頭を下げる俺を置いてセンパイは行ってしまう。慌てて追いかけ、俺を見下げて歩幅を狭めてくれたセンパイの優しさに触れる。

「……今もギリギリだが、俺が小学生の頃、親父の工場は潰れかけてたんた」

「は、はぁ……一度は持ち直したんですね」

急に何の話だ。

「……いや、大企業から多額の寄付があった」

「へぇ……どうしてですか?」

「……当時、従兄がうちにいた。両親が死んで身寄りがなくなったから引き取ってたんだ。それを養子として渡す代わりに……まぁ、だから、親父は甥っ子を売ったんだ」

何の話だコレ。どう反応すればいいんだ。

「…………潰れればよかったのに」

まさか今のがセンパイの非行の原因なのか? 金で親類を差し出した父親を嫌って……?

「お父さん嫌いなんですか?」

「……大嫌いだ。お前は?」

「会ったことないんでよく分かんないです。俺が産まれる前に死んだらしいんですよ」

「……そうか。着いたぞ、俺の部屋だ」

センパイの部屋は想像より狭い。寝るためだけの部屋だ、壁にはバイクのポスターが何枚か貼ってある。

「……早く脱げ」

「えっ……ぁ、は、はい。そうですよね、俺……オナホですもんね」

「……待て。やっぱり脱がす」

「は、はい……お好きにどうぞ」

ベッドに腰掛けたセンパイの膝の上に恐る恐る腰を下ろし、ポロシャツのボタンが外れていく感覚に目を閉じる。

「あの、家でで大丈夫ですか? 気付かれません?」

「……何人も連れ込んでる。親父は何も言わない」

ボタンが全て外れて素肌にセンパイの手が触れる。大きな手は優しく俺の肌に触れ、体温を移してくる。

「……全員、お前みたいなヤツだ。金髪でピアス開けてるイキったヤツ」

「好みがしっかりしてますね」

「……今まで会った中でお前が一番可愛い」

可愛いと言われてもあまり嬉しくない、本当に一番だと思っているのかも怪しいし。

「……乳首、色薄くて可愛いな。ここにもピアスつけろよ」

「い、嫌ですよ……痛そう」

大きな指が柔らかいままの乳首をくにくにと弄る。

「……臍は?」

「耳以外に開けるの嫌です」

大きな指が俺の縦長の臍に滑り込む。

「そんなにピアス好きなら自分でつければいいじゃないですか」

「……俺は人についてるピアスに触りたいんだ」

耳たぶを咥えられ、シンプルなリングのピアスを舌でこね回される。

「ん、ゃ……耳、は……勘弁してくださいっ」

「……舌か、乳首か、臍か、尿道……どこに増やす?」

「全部嫌です! 俺耳以外には開けません!」

尿道って何!? 怖い……どうして俺は痴漢から助けられた後センパイに着いていったんだ、学校に行けばよかった。

「……じゃあ耳の増やせ」

「嫌ですっ……痛っ!? ぁ、やっ、耳っ、噛まないで……くださいっ」

「……耳の増やせ。妥協してやったただろ」

耳からセンパイの口が離れ、口をセンパイの手に塞がれる。太い親指が唇を撫で、口の中に入ってくる。歯をなぞって舌を押さえ、頬の内側を撫でる。

「ん、んぅっ……ん、くっ……」

「……セックスが終わったら俺が開けてやる」

「んっ……!? んぅっ、んぅうっ……!」

親指で口内を弄ばれ、顎が疲れて口が半開きになってしまう頃に離された。唾液が垂れている唇の端を指でぬぐわれ、羞恥心が目を覚ます。

「……昨日はバックでヤったから今日は正常位にするか」

センパイの膝に座っているせいでセンパイの勃起が尻で分かる。見えない手が丁寧に拡げてくるせいでもう準備ができてしまっているのがたまらなく嫌だ。

「……そうだ、ヤってる間は俺の名前を呼べ。好みかもしれない」

かもってなんだよと思いつつも肯定し、下を脱がされるのに合わせて腰を浮かせる。

「分かりました……ぁ、んっ……」

ベッドに仰向けにされ、開脚させられ、羞恥で顔を赤くしながら恐る恐る名前を呼んだ。センパイは表情を少しも変えず穴に指を入れた。

「……柔らかいな、まさかほぐしてきたのか?」

ついさっきまで幽霊にされていましたとは言えない。

「……もう入れてもよさそうだ。おい、名前を呼べ」

穴にゴムを被った陰茎が押し付けられる。

「形州センパイ……?」

「…………セックス中に苗字で呼べと言うと思うか?」

そう言われても下の名前なんて知らない。正直に言うべきか迷っていると痺れを切らしたセンパイに挿入された。

「ひぁあんっ!」

「……國行くにゆきだ」

「く、國行……センパイっ、センパイの、おっきぃ……」

大きいと言われて喜ばない男はそういない。事実と媚びを混ぜて告げると力強く突き上げられた。

「ぁひんっ!」

「……今、誰かと比べたか?」

比べるような相手なんていない。

「俺っ……昨日が、初めてでっ……比べるような相手、いません」

「……ならここには俺のしか入ってないんだな?」

無表情なのに何故か怒っていると分かる。俺は震えながら頷いた。

「……ならいい」

「あぁんっ! ぁんっ、ぁ、あっ、くにゆきっ、せんぱいっ! ひんっ……くにゆきぃっ……! せんぱっ、ぁああっ!」

「……いいな。名前、好きだ」

心なしか腰振りが激しくなった気がする。墓穴かもしれないけれど、センパイの言いつけを破る勇気はない。

「くにゆきせんぱいっ! くにゆきぃっ、しぇんぱいっ、ひんっ、きもちっ、ひぃっ、ぁ、ああっ……イくっ、もぉ、イくぅぅっ!」

「……はぁっ、いいぞ……えっと、月乃宮? 月乃宮……えぇと、なんだっけ」

「ひぅぅんっ! くにっ、んぁっ、イった、ばっかのぉっ……だめっ、すぐっ……またイくぅっ!」

絶頂したばかりで敏感な腸壁を容赦なく擦り上げられ、連続絶頂のスイッチが入る。

「イくっ! くに、ゆきぃっ、だめっ、なんか、へんにっ……ひぁあっ! ぁくっ、ん、イくっ……また、イくっ、イくぅっ、イくの止まんないっ!」

「……ぎゅうぎゅう締め付けてくるな、そんなに俺のは気持ちいいか?」

抜き挿しの度にカリ首が前立腺をえぐって下腹に快楽を響かせる。

「きもひぃっ、すごいっ、くにゆきっ、せんぱぃっ! くに、ゆきぃっ……!」

「……どうすごいんだ? 言えるか?」

「ぁひっ、ひっ、イくっ……ぅああっ、あ、ふ、といっ……なが、ぃいっ! おくっ、ごんごんっ……ひてっ、なかっ、ごりごりしゅってぇっ……しゅぐっ、イくぅっ!」

「……素直だな、可愛いぞ。いつもそれでいろ」

前立腺の位置を狙っているとは思えない腰振りなのに、しっかり前立腺を擦って俺をイかせる。意識せず気持ちいい場所を抉るというのは……相性がいいということか? 意識していると思わせないセンパイのテクニックなのか?

「……そろそろ出る、目を閉じろ」

また中に出されるのだと身構えたが、センパイは陰茎を抜いてしまった。抜けた快感で絶頂を迎え、絶頂の余韻に浸りながらコンドームを外して自身の陰茎を扱くセンパイの様子をボーッと眺めていると顔に生温かい液体がかかった。

「ぇ……?」

この臭い、この粘性、間違いない。
顔射された。
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