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昼食の後は
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昼食のために一旦旅館に戻り、豪華な和食をシンヤと共に楽しんだ。朝食と昼食は広間に宿泊客を集めてのものだったが、夜にはカニ料理が宿泊部屋で食べられる。想像するとお腹いっぱい食べたばかりなのに腹がなった。
「ヒーロくんっ♡ 俺明るい間に温泉入りたい」
「あぁ、言ってたね」
宿泊部屋に戻ると僕達は示し合わせることなく二人同時に深く息を吐いた。外が嫌だった訳ではない、部屋が異様に落ち着くのだ。自分の部屋でもないのに……これが和室の魔力だろうか。
「はぁー……あ、休んじゃった。温泉入るんだったね」
つい座布団に座って和んでしまった。
「またシンヤくんの浴衣姿が見られるんだね、楽しみだよ」
「別に楽なヤツだし一日中着ててもいいよ?」
「それは僕が興奮し過ぎて死ぬし……他のヤツには見せたくないから」
バスタオルなどを用意し、服を脱ぐ。僕が買ったヘアピンを外して眺め、ふっと笑みを零してから大切そうに机に置いたシンヤを見て僕は口を押さえた。
「ヒロくん? 早く入ろ」
僕は今後の人生で何度シンヤと出会えたことに感謝することになるのだろう。
「わー……! すっごい、本当に景色いい! 山と海が一望出来るってヤツだね、これは夜じゃダメだね」
身体を湯で軽く流して温泉に浸かり、浸かったまま眺められるはずの景色をシンヤは身を乗り出して眺めた。
「うん……すごくいい景色」
雄大という言葉が似合う青々とした山、静かな力強さを感じさせる海、この景色を見てしまうと山派だ海派だなんて野暮ったいことは言えなくなる。
「海の向こうの方島が見えるよ」
「島……かな、アレ」
「絶対島だよ」
「島だね!」
海の向こうに微かに見える陸地が島かどうかは定かではないが、はしゃぐシンヤが可愛いので肯定した。
「鳥も飛んでる……カモメかな?」
海の上を飛ぶ鳥よりも、それを指したシンヤの腋を見てしまう。
「……っ、くしゅんっ」
温泉に膝から下だけ浸かって景色を眺めていたシンヤは身体を冷やしたようだ。僕は照れと興奮で体温が上がっているので無問題。
「寒いの? シンヤくん。浸かったら?」
「でも、立ってた方が景色よく見えるし……ヒロくん温めて♡」
「えっ、ぁ……じゃあ、遠慮なく」
シンヤの背後に立ち、彼を抱き締める。僕よりも背が高く、肩幅も広く、身体は全体的に分厚い。それを実感しても彼を抱きたいという想いが強まるだけで、膨れた陰茎が自然とシンヤの腰に触れた。
「…………何もしないの?」
僕の勃起に気付いたのか、シンヤは肩越しに僕を見つめた。
「へっ?」
「……誘ってるつもりなんだけど」
「ぁ、景色……楽しみたいんだと思ってた」
「俺そんな純粋じゃないよ。気ぃ遣わなくていいから、もっと……♡ ね♡」
腰をくねらせて尻で僕の陰茎を撫で上げ、シンヤは艶やかに微笑む。興奮のあまり震えてしまう手でシンヤの白い柔肌を撫で摩り、彼に甘えた声を上げさせた。
「ヒーロくんっ♡ 俺明るい間に温泉入りたい」
「あぁ、言ってたね」
宿泊部屋に戻ると僕達は示し合わせることなく二人同時に深く息を吐いた。外が嫌だった訳ではない、部屋が異様に落ち着くのだ。自分の部屋でもないのに……これが和室の魔力だろうか。
「はぁー……あ、休んじゃった。温泉入るんだったね」
つい座布団に座って和んでしまった。
「またシンヤくんの浴衣姿が見られるんだね、楽しみだよ」
「別に楽なヤツだし一日中着ててもいいよ?」
「それは僕が興奮し過ぎて死ぬし……他のヤツには見せたくないから」
バスタオルなどを用意し、服を脱ぐ。僕が買ったヘアピンを外して眺め、ふっと笑みを零してから大切そうに机に置いたシンヤを見て僕は口を押さえた。
「ヒロくん? 早く入ろ」
僕は今後の人生で何度シンヤと出会えたことに感謝することになるのだろう。
「わー……! すっごい、本当に景色いい! 山と海が一望出来るってヤツだね、これは夜じゃダメだね」
身体を湯で軽く流して温泉に浸かり、浸かったまま眺められるはずの景色をシンヤは身を乗り出して眺めた。
「うん……すごくいい景色」
雄大という言葉が似合う青々とした山、静かな力強さを感じさせる海、この景色を見てしまうと山派だ海派だなんて野暮ったいことは言えなくなる。
「海の向こうの方島が見えるよ」
「島……かな、アレ」
「絶対島だよ」
「島だね!」
海の向こうに微かに見える陸地が島かどうかは定かではないが、はしゃぐシンヤが可愛いので肯定した。
「鳥も飛んでる……カモメかな?」
海の上を飛ぶ鳥よりも、それを指したシンヤの腋を見てしまう。
「……っ、くしゅんっ」
温泉に膝から下だけ浸かって景色を眺めていたシンヤは身体を冷やしたようだ。僕は照れと興奮で体温が上がっているので無問題。
「寒いの? シンヤくん。浸かったら?」
「でも、立ってた方が景色よく見えるし……ヒロくん温めて♡」
「えっ、ぁ……じゃあ、遠慮なく」
シンヤの背後に立ち、彼を抱き締める。僕よりも背が高く、肩幅も広く、身体は全体的に分厚い。それを実感しても彼を抱きたいという想いが強まるだけで、膨れた陰茎が自然とシンヤの腰に触れた。
「…………何もしないの?」
僕の勃起に気付いたのか、シンヤは肩越しに僕を見つめた。
「へっ?」
「……誘ってるつもりなんだけど」
「ぁ、景色……楽しみたいんだと思ってた」
「俺そんな純粋じゃないよ。気ぃ遣わなくていいから、もっと……♡ ね♡」
腰をくねらせて尻で僕の陰茎を撫で上げ、シンヤは艶やかに微笑む。興奮のあまり震えてしまう手でシンヤの白い柔肌を撫で摩り、彼に甘えた声を上げさせた。
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