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後片付け
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シンヤは乳首を吸わせるだけでよかったのに、彼自身が絶頂する必要はなかったのに、僕はムキになってシンヤをイかせてしまった。
「はぁ……♡ はぁ……♡」
「……ふぅーっ」
ほとんど同時に絶頂した僕達は互いの吐息と体温を感じながら幸せな時間を過ごした。愛おしい休憩時間は静かに終わりを迎え、僕はシンヤの足に体重をかけるのをやめてティッシュを一枚取り、陰茎を拭ってから服を整えた。
「……ん♡」
まだボーッとしている様子のシンヤにキスをすると、彼は優しく微笑んだ。
「キスはご褒美に入れてなかったはずだけど?」
「そうだったね。ごめん、お詫びに……」
再びキスをするとシンヤは顔を赤くし、許してあげると冗談めかして言いながら微笑んだ。
「汚れちゃったね、髪拭いてあげるからシンヤくんは服拭いてて」
「うん、ありがと♡」
「ゃ、僕が汚したんだし……」
ティッシュを一枚取って立ち上がり、同じくティッシュを取って服を拭いているシンヤを見下ろす。シンヤは金髪でいられなくなったことを長らく気にしていたが、黒髪になったからこその萌えもある。
「痛かったら言ってね」
白濁とした精液は黒髪に目立つ。僕がシンヤの髪を汚したのだと分かりやすい。扇情的な光景を目に焼き付けつつ勃起しないように深呼吸をして心を落ち着かせ、シンヤの髪を一束一束丁寧に拭いた。
「……痛っ」
乾きかけていた精液を強く拭うとブチッと嫌な音が鳴った。ティッシュを開いてみると黒い毛が一本抜けていた。
「わっ、ご、ごめんシンヤくん! 髪抜いちゃった!」
「いいよ、一本くらいだろ?」
「うん……でもごめん」
「……許して欲しかったら撫でて♡」
抜けた毛があったであろう場所を撫でてみるとシンヤは機嫌良さげに足を揺らした。
「うん、許す♡」
「ふふっ……ありがと。髪、今日は念入りに洗ってね」
「ヒロくんのならつけてたいけど……」
「僕はやだよ」
「じゃあ洗う♡ さ、休憩も片付けも終わったし……勉強、続きしよっか♡ ヒロくん思ったより出来るみたいだから難易度上げるね♡」
「えっ」
基礎を少し勉強してきただけなのに応用問題なんて出されたら正答率が下がる。正答率が下がるとシンヤからご褒美がもらえなくなる。
「あの、シンヤくん、手加減を……」
「間違えた方が記憶に残るんだよ。俺にご褒美もらえなかったって悔しがってくれたら、多分更に忘れにくくなる」
確かに、シンヤからご褒美をもらうために勉強していたら、ご褒美をもらったら忘れてしまうかもしれない。
「……あ、あのさ! 今度の連休の旅行なんだけど」
「明日が金曜日だから……明後日からだよね? 楽しみ♡」
「うん、出発は金曜日の夜なんだ。だから明日は僕の家に荷物持って来てもらって、一緒に行くって形になるんだけど……いい?」
「明日……うん、分かった♡」
こういう時はシンヤの両親が滅多に帰ってこないのが長所になるな。
「……僕の両親と、って……気まずくない? 大丈夫?」
「ん……? うん、ヒロくんのご両親、前に会った人達だろ? 優しかったし、別に気まずくないけど」
「……そっか」
シンヤは内向的過ぎる僕とは違うのだ。きっと移動中の車内でも僕より僕の両親と話を弾ませる、何も心配することはない。
「ヒロくんも楽しみ?」
「うんっ、そりゃ楽しみだよ。初めてのプライベートな旅行だもん、二人部屋だから二人きりになれるし……」
壁の厚みを確認して大丈夫そうなら初セックスも……! あぁ、もう今日の夜も明日の朝と昼も鬱陶しい、明日の夜が待ち遠しい。
「はぁ……♡ はぁ……♡」
「……ふぅーっ」
ほとんど同時に絶頂した僕達は互いの吐息と体温を感じながら幸せな時間を過ごした。愛おしい休憩時間は静かに終わりを迎え、僕はシンヤの足に体重をかけるのをやめてティッシュを一枚取り、陰茎を拭ってから服を整えた。
「……ん♡」
まだボーッとしている様子のシンヤにキスをすると、彼は優しく微笑んだ。
「キスはご褒美に入れてなかったはずだけど?」
「そうだったね。ごめん、お詫びに……」
再びキスをするとシンヤは顔を赤くし、許してあげると冗談めかして言いながら微笑んだ。
「汚れちゃったね、髪拭いてあげるからシンヤくんは服拭いてて」
「うん、ありがと♡」
「ゃ、僕が汚したんだし……」
ティッシュを一枚取って立ち上がり、同じくティッシュを取って服を拭いているシンヤを見下ろす。シンヤは金髪でいられなくなったことを長らく気にしていたが、黒髪になったからこその萌えもある。
「痛かったら言ってね」
白濁とした精液は黒髪に目立つ。僕がシンヤの髪を汚したのだと分かりやすい。扇情的な光景を目に焼き付けつつ勃起しないように深呼吸をして心を落ち着かせ、シンヤの髪を一束一束丁寧に拭いた。
「……痛っ」
乾きかけていた精液を強く拭うとブチッと嫌な音が鳴った。ティッシュを開いてみると黒い毛が一本抜けていた。
「わっ、ご、ごめんシンヤくん! 髪抜いちゃった!」
「いいよ、一本くらいだろ?」
「うん……でもごめん」
「……許して欲しかったら撫でて♡」
抜けた毛があったであろう場所を撫でてみるとシンヤは機嫌良さげに足を揺らした。
「うん、許す♡」
「ふふっ……ありがと。髪、今日は念入りに洗ってね」
「ヒロくんのならつけてたいけど……」
「僕はやだよ」
「じゃあ洗う♡ さ、休憩も片付けも終わったし……勉強、続きしよっか♡ ヒロくん思ったより出来るみたいだから難易度上げるね♡」
「えっ」
基礎を少し勉強してきただけなのに応用問題なんて出されたら正答率が下がる。正答率が下がるとシンヤからご褒美がもらえなくなる。
「あの、シンヤくん、手加減を……」
「間違えた方が記憶に残るんだよ。俺にご褒美もらえなかったって悔しがってくれたら、多分更に忘れにくくなる」
確かに、シンヤからご褒美をもらうために勉強していたら、ご褒美をもらったら忘れてしまうかもしれない。
「……あ、あのさ! 今度の連休の旅行なんだけど」
「明日が金曜日だから……明後日からだよね? 楽しみ♡」
「うん、出発は金曜日の夜なんだ。だから明日は僕の家に荷物持って来てもらって、一緒に行くって形になるんだけど……いい?」
「明日……うん、分かった♡」
こういう時はシンヤの両親が滅多に帰ってこないのが長所になるな。
「……僕の両親と、って……気まずくない? 大丈夫?」
「ん……? うん、ヒロくんのご両親、前に会った人達だろ? 優しかったし、別に気まずくないけど」
「……そっか」
シンヤは内向的過ぎる僕とは違うのだ。きっと移動中の車内でも僕より僕の両親と話を弾ませる、何も心配することはない。
「ヒロくんも楽しみ?」
「うんっ、そりゃ楽しみだよ。初めてのプライベートな旅行だもん、二人部屋だから二人きりになれるし……」
壁の厚みを確認して大丈夫そうなら初セックスも……! あぁ、もう今日の夜も明日の朝と昼も鬱陶しい、明日の夜が待ち遠しい。
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