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喉は大切に

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治りかけ、もしくは病み上がりのシンヤに無理はさせられないと、僕は勃起を隠していた。しかしポンコツな僕は隠し切れず、見つかってしまった上にシンヤの申し出も断れずにズボンと下着を下ろしてしまった。

「わ、おっきい♡」

病み上がりのシンヤをベッドから下ろすわけにはいかないので、僕がシンヤの前に立ち上がった。ぶるんっと飛び出した陰茎は醜く血管を浮かし、先走りの汁にまみれて不気味にてらてらと光を反射している。

「こんなになるまで放っておいて……ダメだろヒロくん、すぐに俺に言わなきゃ♡」

「……でも、シンヤくん……体調悪いんだし。ぁ、ダメっ、喉痛いんだろ? 咳も出てたし……口はダメだよ」

陰茎を咥えようとするシンヤの頭を押さえ、むすっとした表情にキュンとする。

「でも……手でするんじゃヒロくん一人でするのと変わりないし」

動かし方が分かっている自分の手と、どう動くのか分からない他人の手では、同じ手でもかなり違う。僕個人としては手でも十分過ぎるほどなのだが、シンヤは納得しない。

「そんなことないけど……じゃあ、シンヤくん、腋でしてくれる?」

「わ、き……?」

「うん……ちょっと、脱いでくれる?」

病み上がりのシンヤの服を脱がせるのも躊躇ったが、僕はじっとりと汗をかくくらいの気温だ、きっと大丈夫だろう。

「腋見せて」

「……なんか、下脱ぐより恥ずかしい」

戸惑いながらもシンヤは頭の後ろで手を組んで腋を僕に見せてくれた。

「興奮……するの? これ」

「するよ! 腋は第二の性器みたいなものだよ!」

「違うけど……」

冷静に返されたことにさえ興奮してしまうほど、僕は愚かだ。

「まぁ、ヒロくんが興奮するならそれでいいけど……♡ それで、俺何すればいいの? 腋でどうすんの?」

「えっとね、挟んで欲しいんだけど……」

「こう?」

シンヤは右手で僕の陰茎を掴み、左腋に押し付け、左腕を下ろした。きゅっと挟まれることによる圧迫感と、腋に陰茎が触れているという興奮、手や太腿よりも高い温度、それら全てが僕の息を荒くする。

「シンヤくんっ……! すごい、気持ちいいよっ、これ最高っ!」

「そ、そうなの? ヒロくんが喜んでくれるのは嬉しい……♡ けど、実感ないなぁ」

ダラダラと溢れている先走りの汁をシンヤの腋に塗り込むように、ゆっくりと腰を前後させる。温かい肉に包まれる感覚、薄い皮膚に擦り付ける感覚、くすぐったいのかシンヤが身じろぐことによる刺激の変化……フェラに勝るとも劣らない気持ちよさだ。

「はっ……はっ、イイ……本当に、イイよ、シンヤくんは腋も気持ちいい」

「恥ずかしい……♡」

シンヤの腋はまだ性感帯ではない、くすぐったそうにも恥ずかしそうにもするが、気持ちよさそうにはしない。

「ヒロくんのあっつい♡ 硬いし……♡ ヒロくんの感触すっごい伝わってくる♡ 確かに、イイかも♡」

病み上がりのシンヤが快感を欲しがるのはよくない、以前喘いで咳き込んだことを僕はよく覚えている。一人で気持ちよくなる罪悪感がないわけではないが、今回に関しては僕一人快感を貪る方がいい。

「出そうっ……シンヤくんっ、ティッシュ取って」

腋から亀頭だけを飛び出させて受け取ったティッシュで包む。ティッシュ越しに伝わる生温かい液体に不快感を覚えつつ、射精の快感にため息をつく。

「……気持ちよかった?」

首を傾げて僕を見上げるシンヤをじっと見ているとまた勃ってしまいそうだったので、すぐに視線を逸らして後処理に集中した。
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