陰キャな僕がエセヤンキーに攻略された話

ムーン

文字の大きさ
上 下
129 / 298

キスしないとダメ

しおりを挟む
何度も何度も口付けを交わし、僕達の唾液の味はきっと同じ味になった。

「んっ♡ んん……♡ は、ぁん……♡ ヒロくん、俺……舌溶けちゃったかも……♡」

少なくとも呂律は回っていない。

「溶けてるかどうか見てあげる、出してみて?」

べーっと突き出されたシンヤの舌をぱくっと咥え、ぢゅうーっと音を立てて思いっきり吸う。

「んんんんんーっ♡♡♡」

吸い疲れたら痛みを与えないよう唇で歯を覆ってシンヤの舌を噛み、シンヤの舌先を舌でぺちぺちと叩く。

「んっ♡ んんっ♡ ん♡ ん♡ ふっ……は、ぁあっ……♡」

口を離して顔も少し離し、シンヤの顔をじっと見つめる。キスだけでトロトロに蕩け切ってくれたシンヤの目は焦点が合っていない、口も開いたままだ。

「ひ、ろ……くん♡ ひどい……舌、どぉにかなっちゃってるよこれぇ……♡」

「どうにもなってないよ」

「なったもん……♡ ヒロくんが毎日一回以上キスしてくんないと話せない口になっちゃった♡」

「……一回でいいの?」

「…………やだ♡ もっと♡」

また口付けを交わして幸福感に浸る。シンヤはどっぷりと浸かっているが、僕は勃起した陰茎の痛みで浸かり切れないでいた。興奮し続けているのに放置し過ぎたようだ、かなり張っている。

「ん♡ ん♡ ん……? ヒロくん、どうしたの?」

シンヤに肩を押されてキスが中断された。どうやら僕が無意識に腰をくねらせてしまっていたようで、それが気になったらしい。

「あ……♡ ヒロくん、そっか、勃ったまんまだったんだ……ごめんな気付かなくて、すぐ抜いたげる♡」

親指と人差し指で口の前に円を作り、そこに舌を通す。僕好みの淫らなポーズを取ったシンヤは僕に一度どくように言った。

「……いや、シンヤくん、このままでいいよ」

シンヤは僕をベッドに座らせて自分は床に降り、フェラチオをしてくれる気だったのだろう。だが、僕にはそれよりもしたいプレイがあった。

「このままって……このままでどーすんの?」

「胸でさせて」

ズボンと下着をズラし、ぶるんっと飛び出た陰茎をわざとシンヤの胸にびたんっと叩きつけた。

「あ……♡ ヒロくんのぉ……♡♡ おっきい♡ ヒロくんもっと顔に近付けてぇ♡ 匂い嗅ぎたい♡♡」

「匂いだけだよ? 舐めちゃダメ」

「分かった♡ 分かったからぁ♡ はやくぅ♡」

どこの匂いでも嗅がれるのは恥ずかしい。けれど僕は本心から僕の匂いを好んでいるシンヤのため羞恥心から目を背け、シンヤを跨いだ姿勢のまま少し移動し、シンヤの顔に陰茎を乗せた。

「ぁん……♡ ぁああ……♡♡ ヒロくん♡♡♡」

陰茎で顔を半分隠されているシンヤの姿は非常に股間に悪い。結構な時間勃ったまま放置されていた陰茎にはこれ以上血を送る必要はないのに、シンヤの淫らな笑顔が可愛いせいで血が送られて、陰茎の血管が浮いて見えるほど太くなり、グロテスクさが増す。

「はぁああん……♡♡ いい匂い♡ 見た目もかっこいい♡♡ あっつい♡ びくびくしてる♡♡」

「……っ、シンヤくん……」

頬擦りをされると先走りの汁が溢れる勢いが増す。

「あ……♡ ヒロくん、これは舐めていい? だめ? ヒロくんの蜜……♡♡♡」

「……ダメ。匂いはもういい? 胸でしたいんだよ」

「うん……♡ 俺の胸好きに使って♡♡」

元の位置に戻ってシンヤの胸に陰茎を置いた僕はシンヤの言い方が気になった。

「……そんな言い方ダメだよシンヤくん。君は物じゃないんだから、使うとか言わないの」

「…………俺の胸で気持ちよくなって♡ ヒロくん♡♡」

「うん、ごめんね面倒臭いこと言って。気持ちよくならせてもらうね」

普段から見過ごしている発言もあるだろうに、本当に面倒臭い奴だ。けれど、気付いたら注意していきたいと思うのは、彼氏として間違っていないと信じている。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...