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少しずつゆっくりと

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自分の顔がいかに整っているかも、自分がいかに愛らしい存在なのかも分からず、可愛い仕草を次々に繰り出して僕を責めるシンヤを責め返さなければ。

「はぅっ♡ んっ♡ ん、んんん♡♡」

僕は親指の先端で絆創膏の粘着部分だけを執拗に擦った。

「ヒロくんっ♡♡ ヒロくぅん♡♡ まんなか、まんなかもぉっ♡♡」

ガーゼ部分よりも粘着部分の方が薄く、乳輪の微かな突起までも硬くなっているのがよく分かる。

「んー? まんなかってなぁに?」

ガーゼ部分の横方向には粘着部分が長く伸びているが、縦方向にはほとんどない。だから薄紅色が少しはみ出している。僕は突起こそないものの色は変わっている乳輪の際を爪で引っ掻いた。

「んゃあんっ♡♡ 分かってる、くせにぃっ……♡ ちくび♡ まんなかのっ、かたいとこぉっ、直接こりこりしてぇっ♡♡」

「うん、いいおねだり出来たね。すごく興奮したよ。でもダメ、まだまだ焦らすよ」

「そんなぁっ……♡♡ いじわるぅっ♡」

親指の先端を優しく当てて、乳輪をくるくるとなぞってやる。絆創膏から解き放たれたいと乳首がガーゼ部分を押し上げてくるのがよく分かる。剥がれてしまうのを阻止するように粘着部分をなぞる。

「んんんぅっ♡♡ はぁっ♡ ぁああ……♡♡ そこ♡ もっ、気持ちいいけどぉ……乳首がいいよ、ヒロくん……♡」

「乳首がいいの?」

「乳首がいいのっ♡」

「ふぅん……じゃあ、乳首してあげるね」

僕は中途半端に男根を模しているバイブを横にして持ち、絆創膏の先端に微かに触れるようにしてスイッチを入れた。

「ひぁっ♡♡ ぁ……? ヒロくんじゃ、ないっ……?」

「君の好きなバイブだよ」

「んっ♡ んんんっ♡♡ 俺が好きなのっ、ヒロくんだけぇ♡♡」

「へぇ? バイブさん泣いてるよ? ズット、キモチヨク、シテキテアゲタノニ……ほら、悲しんでる」

裏声を使って遊びつつ、シンヤが胸を跳ねさせるのに合わせてバイブを遠ざけたり近付けたりし、触れるか触れないかも曖昧な位置に留める。

「ゃ♡ あぁ♡ はぁぁあっ♡♡ もっと強くしてよぉ……♡」

「んー? バイブ好きじゃないんでしょ?」

「すき♡ ヒロくんがしてくれるならバイブすきぃ♡♡ ぶるぶるしてよぉっ、ぶるぶる欲しいぃっ!」

「どうしようかなー……バイブさん、どうする?」

バイブに聞く振りをしつつ、交換条件を考える。ぶるぶると振動するバイブを見ていると不意に思い付いた。

「ねぇシンヤくん、普段このバイブ後ろに入れてるんだよね。僕が前に見せてもらった時は君が動いてたけど、これは勝手に震えてくれるんだよね?」

「う、んっ♡ 動かなくてもっ♡ よくなれる……♡」

「ふーん……あ、バイブさんが何か言ってるよシンヤくん。何かなー? アシタ、ボクヲ、イレタママ、カイモノ、イッテクレルナラ、イーヨ……だってさ、分かった?」

ローターを仕込んだまま外出する話を読んだことは数知れず、しかし僕の完全勃起時に少し劣る程度の太く長いバイブを挿入したままというのは、そう多くない。

「シンヤくん、どうする? バイブさんの条件飲むなら押し当ててあげるよ」

「するっ、何でもするからぁっ、もぉイきたい……!」

シンヤは僕が裏声で話した条件をちゃんと聞いてきただろうか? まぁ、どっちでもいい、明日は必ずさせる。

「分かった、じゃあ強く押し当ててあげるね」

僕はこっそりと振動の強さを下げ、やっとイけると喜んでいるシンヤの乳首にバイブを押し当てた。
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