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ぱーてぃ、じゅうろく

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俺はいつの間にか言葉を失ってしまっていた。雪兎が腰を振るのに合わせて淫猥な水音が鳴り、同時に俺が甘えや媚びさえ失った声を漏らす。

「可愛いよ、ポチ……んっ、こう言うと……締め付けるんだよね、ポチって……すごい、食いちぎられそう」

「ぁ、あ、ぁーっ……ぁ、あぁっ……」

少し前に雪兎は射精を果たし、今は抜かずの二回目。俺はとっくに限界を迎えていて、手足の力が抜けて四つん這いも保てず、ただ床に寝転がって口を開け、枯れた声を唾液と共に零していた。

「さっきまで可愛くない呻き声上げてて可愛かったの、に……なぁっ!」

腰振りが止まり、鞭が与えられる。鋭い痛みに薄まっていた俺の意識は覚醒し、顔を上げて声も上げた。

「ぁああっ!? ぁ、ひっ……痛いぃ……んぁっ! ああっ! ぁぐっ、ぅ、あぁああっ!」

鞭を離した雪兎はすかさず腰振りを再開し、ほぐれ切った穴をほじくり回し、とろけ切った腸壁を擦り、すっかり快楽を感じることしか考えられなくなった俺の頭を更にバカにさせていった。

「ユーキ、まだヤってんのか?」

「うん、でももうすぐかな……」

足音と雪風の声が聞こえて視線を向けようとしたが、床と自分の間に挟まれている陰茎が数秒ぶりの潮吹きを果たし、何かが聞こえたことを忘れた。

「あぁああっ! ゔぅっ、ふ、ぅあっ! んゃあっ! ぁひっ……ひぐぅっ!」

「ポチ、そろそろ出すよ。分かる?」

「ぁ、うっ……ぅうっ! んゔぅうーっ!」

連続する絶頂によって瞼の裏に星が煌めき、その星に無意識に手を伸ばして床を引っ掻く。そうしていると腹の奥に再び熱いものが流し込まれ、雪兎の陰茎が抜け、ぽっかりと開いた穴の内壁が外気に曝される。

「おつかれさん、風呂は?」

「入ってくる。ポチは起きたらでいいよね、見ててあげて」

小さな足音が遠ざかり、床に転がった俺にシーツが被せられる。自分の血流すら感じるようになった敏感な身体は疲れと眠気を感じていてもなかなか完全には意識を失わない。

「……真尋、聞こえてるか? ま、聞こえてなくてもいい。お前は俺達の大事な家族だ、俺とユキの仲も随分マシになった。お前が居たからだ。本当に……お前を引き取ってよかったと思ってるよ。ありがとう、愛してる、真尋」

「んっ……ひぁっ!」

そっと後頭部を撫でられて頭皮にゾワゾワとした快感が走り、耳の縁にキスされて思わず甲高い声が出た。

「…………悪いな、邪魔して。ゆっくり眠れ」

低い声に耳元で囁かれ、快楽に蕩けた脳が揺らされる。それでも俺はゆっくりと意識を闇に落としていった。


何時間眠っていたのか、地下で外の様子が分からないこの部屋では確認する術がない。時計なんか見ていなかった。
起き上がるとシーツを被せられていたことに気付き、気遣いに心が温かくなった。見回せばベッドの上に座った雪兎と雪風がトランプゲームをしている。残念ながらメイド服は着ていない。

「あ、ポチ起きた? お風呂入っておいで」

「しっかり掻き出せよ、ほらっ」

投げ渡されたのは硬いゴム製のディルド。雪兎のものほどではないが、まぁまぁなサイズだ。

「おはようございます……お風呂、入ってきますね」

立ち上がり、一歩踏み出した瞬間、鋭い快感が脊椎を電流のようにかけ登った。床を踏んだ衝撃が快感に変換されたようだ。

「……ポチ? 気分悪い?」

雪兎が傍に寄ってきて、背に触れる。当然それでも快楽を覚えて身体を跳ねさせた。

「ご、ごめんなさいっ……なんか、めちゃくちゃ敏感になってて……」

「あ、注射効いてるだけ? よかった。ゆっくりお風呂入ってきてね」

俺はまた眠っている間に媚薬を打たれたのか。軽く触れられただけでも身が跳ねるなら、シャワーで無数の水滴が皮膚に当たったなら俺は絶頂を迎えるかもしれない。雪兎の精液を掻き出すなんて出来やしない。

「ポチ? どうしたの。薬切れるのは明日なんだから……諦めて早く入っておいで」

雪兎は俺の不安を見透かし、トンっと腰を叩いた。その衝撃は当然強い快感で、俺は浅い絶頂を迎えてしまった。
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