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ぱーてぃ、よん
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断面が赤い肉を食む。その弾力は歯を喜ばせ、舌触りと喉を滑り落ちる感覚は俺に快感を与える。美味い料理は舌や口内に与える刺激も上品で、丁寧に性感帯を愛撫されている気分にさせてくれる。
「……ご馳走様でした」
食事を終える頃には俺の顔はすっかり上気していた。俺の舌、口腔、喉は性器と言っても過言ではないのだから、当然と言えば当然だ。
「ごちそうさま、ポチも食べたね、それじゃプログラム進めよっか」
雪兎と雪風も食べ終えたようだ。雪風は食後酒を楽しんでいるが、グラスを持って立ち上がり、俺の横に来た。椅子を引かれ、手を肘置きに置くように言われてそうすれば、予想通りに腕を拘束された。これで俺は椅子に座った体勢から動けなくなった。
「それじゃあポチ、ゲームのルールを説明するよ」
制限時間以内に脱出出来ないと死ぬ、そんなデスゲームの雰囲気もあるな。
「今から雪風がポチに悪戯をします。制限時間は五分、その五分以内にポチが降参したら罰ゲームとして鞭打ちがあります。ポチが降参しなかったら雪風に罰ゲームとしてこれを飲んでもらいます」
雪兎はラベルが剥がされた小瓶を机に置いた。
「……何を飲ませるんですか?」
「さぁ、なんだろうね。とっても苦いお茶とかかもしれないし、唐辛子エキスかもしれない。ちょっと危ないものって可能性もあるよ。ポチは大好きな雪風によく分からないもの飲ませたりしないよね?」
「俺本当に中身何か知らないんだ、頼むぞ真尋」
危険なものの訳がない。しかし何か分からないものを飲ませたくはないし、何より罰ゲームの鞭打ちを受けてみたい。わざと降参するしかないな。
「それじゃ、二人とも。これ咥えて」
雪兎は雪風に輪口枷を渡し、俺に硬いゴム製の棒を咥えさせようとした。
「降参出来ないじゃないですか」
「ポチわざと降参しそうだもん。降参は射精したかどうかで決めるよ、五分経ったら下脱がすからね」
「なるほど……なんで雪風にも?」
「五分もあげたらポチ何回イかされるか分かんないでしょ? 雪風にはハンデとして目隠しと手錠とリングタイプの口枷を着けてもらうよ」
見上げれば舌を突き出さなければならないようになっている輪口枷を着けた雪風が黒く細長い布を目に巻いていた。
「雪風がこけたりしないように僕が誘導するけど、ポチのどこをどうすればいいかの誘導はしない。二人とも分かった?」
「まぁ……はい、ぁー……んっ」
俺の付ける口枷の咥える部分は男根を模している。前はこの中に液体が入れられていて、吸うと出てくる仕組みになっていたが、今回の物は中が空洞ではないようだ。
「雪風、手錠つけるよ。気を付けて歩いて……そう、そこ、分かる? ここにポチ居るからね」
後ろ手に手錠をかけられた雪風が目の前に立つ。赤い瞳は黒布の下に隠れ、薄桃色の唇は無理矢理開かされ、赤い舌がリングを通って外に垂れている。その扇情的な姿もまた美術品のように美しい。
「んぅ……ぅい、あぇ……」
名前を呼ぶと雪風は背を曲げて額を俺の額にぶつけた。次に雪風は頬を俺の顔に押し当て、頬擦りをしたかと思えば、耳の縁を舐めた。
「んぅっ……!」
「やっぱり狙い目は耳だよね、服着てるからそこくらいしか責められないよ。シャツだけならまだしもジャケット着てるから乳首舐めても意味無いもんね。噛めたら何とかズボン脱がせるかもしれないけど舌だけじゃ何も出来ないよねぇ」
ぴちゃぴちゃと水音を立てて舐められるが、いつもほどの快感はない。輪口枷をつけられたことがあるから分かるのだが、舌を突き出した状態で固定され、その舌を動かすのは疲れるのだ。口内でこそ自由に動く舌だが、外に出しては動きが鈍る。
「ん、ぅ……んっ、ふ……んんっ……!」
唇で挟まれたり、耳の端をしゃぶられたり、そういったこともなく、ただ舌先で耳を舐められても射精までは辿り着けない。拘束されて逃れられないという状況による興奮があってもなお、焦れったい快感が溜まるだけだ。
これは雪兎の計算ミスなどではないのだろう。俺の耳の奥に舌を突っ込もうとする雪風と、擽ったさと焦れったさに悶える俺を眺め、愉しそうに笑っているのだから。
「……ご馳走様でした」
食事を終える頃には俺の顔はすっかり上気していた。俺の舌、口腔、喉は性器と言っても過言ではないのだから、当然と言えば当然だ。
「ごちそうさま、ポチも食べたね、それじゃプログラム進めよっか」
雪兎と雪風も食べ終えたようだ。雪風は食後酒を楽しんでいるが、グラスを持って立ち上がり、俺の横に来た。椅子を引かれ、手を肘置きに置くように言われてそうすれば、予想通りに腕を拘束された。これで俺は椅子に座った体勢から動けなくなった。
「それじゃあポチ、ゲームのルールを説明するよ」
制限時間以内に脱出出来ないと死ぬ、そんなデスゲームの雰囲気もあるな。
「今から雪風がポチに悪戯をします。制限時間は五分、その五分以内にポチが降参したら罰ゲームとして鞭打ちがあります。ポチが降参しなかったら雪風に罰ゲームとしてこれを飲んでもらいます」
雪兎はラベルが剥がされた小瓶を机に置いた。
「……何を飲ませるんですか?」
「さぁ、なんだろうね。とっても苦いお茶とかかもしれないし、唐辛子エキスかもしれない。ちょっと危ないものって可能性もあるよ。ポチは大好きな雪風によく分からないもの飲ませたりしないよね?」
「俺本当に中身何か知らないんだ、頼むぞ真尋」
危険なものの訳がない。しかし何か分からないものを飲ませたくはないし、何より罰ゲームの鞭打ちを受けてみたい。わざと降参するしかないな。
「それじゃ、二人とも。これ咥えて」
雪兎は雪風に輪口枷を渡し、俺に硬いゴム製の棒を咥えさせようとした。
「降参出来ないじゃないですか」
「ポチわざと降参しそうだもん。降参は射精したかどうかで決めるよ、五分経ったら下脱がすからね」
「なるほど……なんで雪風にも?」
「五分もあげたらポチ何回イかされるか分かんないでしょ? 雪風にはハンデとして目隠しと手錠とリングタイプの口枷を着けてもらうよ」
見上げれば舌を突き出さなければならないようになっている輪口枷を着けた雪風が黒く細長い布を目に巻いていた。
「雪風がこけたりしないように僕が誘導するけど、ポチのどこをどうすればいいかの誘導はしない。二人とも分かった?」
「まぁ……はい、ぁー……んっ」
俺の付ける口枷の咥える部分は男根を模している。前はこの中に液体が入れられていて、吸うと出てくる仕組みになっていたが、今回の物は中が空洞ではないようだ。
「雪風、手錠つけるよ。気を付けて歩いて……そう、そこ、分かる? ここにポチ居るからね」
後ろ手に手錠をかけられた雪風が目の前に立つ。赤い瞳は黒布の下に隠れ、薄桃色の唇は無理矢理開かされ、赤い舌がリングを通って外に垂れている。その扇情的な姿もまた美術品のように美しい。
「んぅ……ぅい、あぇ……」
名前を呼ぶと雪風は背を曲げて額を俺の額にぶつけた。次に雪風は頬を俺の顔に押し当て、頬擦りをしたかと思えば、耳の縁を舐めた。
「んぅっ……!」
「やっぱり狙い目は耳だよね、服着てるからそこくらいしか責められないよ。シャツだけならまだしもジャケット着てるから乳首舐めても意味無いもんね。噛めたら何とかズボン脱がせるかもしれないけど舌だけじゃ何も出来ないよねぇ」
ぴちゃぴちゃと水音を立てて舐められるが、いつもほどの快感はない。輪口枷をつけられたことがあるから分かるのだが、舌を突き出した状態で固定され、その舌を動かすのは疲れるのだ。口内でこそ自由に動く舌だが、外に出しては動きが鈍る。
「ん、ぅ……んっ、ふ……んんっ……!」
唇で挟まれたり、耳の端をしゃぶられたり、そういったこともなく、ただ舌先で耳を舐められても射精までは辿り着けない。拘束されて逃れられないという状況による興奮があってもなお、焦れったい快感が溜まるだけだ。
これは雪兎の計算ミスなどではないのだろう。俺の耳の奥に舌を突っ込もうとする雪風と、擽ったさと焦れったさに悶える俺を眺め、愉しそうに笑っているのだから。
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