上 下
576 / 667

くすりづけ、さん

しおりを挟む
腹に電流を流されたり、一晩中玩具に犯されたり、引き取られてからずっと雪兎に弄ばれてきた俺はもう新たに覚える快楽なんてないと思っていた。快楽そのものが大きくなることはあっても、種類が増えることはないと思っていた。

「もうだいぶ限界っぽいけど、ダメ押しだ、真尋。動かすぞ」

尿道責めをされたこともあったからこの玩具を入れられるまでは甘く見ていた。だが、今までは尿道壁を擦ったり射精感を覚えさせたりするのだったのに対し、今回のは尿道を遡った先の、最奥を責めるのに重点を置いている。全く新しい快楽だ。

「ひぁああぁあっ!? なにっ、なにぃっ! ぶるぶるしてるぅうっ!」

「見せただろ? これバイブ機能付きなんだ、こういうの入れたことなかったか? 気持ちいいだろー」

陰茎の外側にローターを貼り付けられるのとは違う、内側から振動を送られて、本当に陰茎が蕩けて崩れて消えてしまいそうな快楽があった。

「曲がり具合も調節できるから、ほら、奥しっかり当たるだろ?」

体内まで伸びた棒の曲がりが変わり、前立腺に押し付けられる。ぐぐっと押し付けられる細い棒は激しく震えていて、俺は再び棒に埋め尽くされた鈴口から透明の液を噴き出した。

「……っと、また潮吹きか? 本当に感じやすいな」

「イってるっ、イっでるぅうっ! 雪風っ、止めてぇっ! ゆきかぜぇえっ! ひぃっ、うぅうっ……死ぬっ、こんなの、死ぬぅっ!」

「分かった分かった。こっちからも、だよな」

雪風は軽く棒の持ち手を軽く摘んで支え、もう片方の手を俺の臍の下辺りに添えた。雪風の狙いを察した俺は首を激しく横に振ったが、無駄だった。

「イぐぅうゔぅううっ! イっ、ぐ、ぅっ、ん、んんんーっ! ぁああああっ! イぎゅぅううっ! イった、イっだぁあっ! イったかりゃああっ! どめでぇえっ!」

「わ……やばいな、これ」

快感が強過ぎて声が甘えを孕めない。大して高くもないし、本当に可愛げのない嬌声だ。雄叫びと呼ぶ方が近い。

「……この媚薬効くまで三十分くらいかかるんだよな。まだ効いてないよな、これ……うわぁ、効いてきたらどうなんだこれ」

「ああぁあぁあああっ! あぁっ、ぁーっ! ゔあぁああぁーっ!」

「…………止めた方がいいかな」

振動が止まり、快楽が一気に弱まる。しかし雪風の手は相変わらず下腹を押さえていて、棒の先端を前立腺に強く押し付けさせている。

「ひ、ひっ……ん、んんっ、ぅゔぅぅっ……!」

「……落ち着いたか? ユキには固定するよう言われてんだ、ちょっと待てよ」

ようやく下腹の上から手がどかされたかと思えば雪風は細い縄を取り出し、亀頭の真下にぐるっと巻き付けた。そして真上に縄の両端を引っ張り、今度は棒の持ち手に巻き付けた。

「ぅ、ううっ……雪風っ、それ……動かして放置して帰れとか、言われてないよな」

「……流石、ご主人様と犬。以心伝心だな」

「し……死ぬ、そんなの、絶対死ぬ」

「大丈夫大丈夫、バイタルサインに異常出たら医者飛んでくるから」

本当に死への対処をしておくな、死ぬなんてありえないと言ってくれ。

「それにさ、後ろにも太め長めのバイブねじ込んで動かして、腰にローター付きのベルト巻いてひたすら前立腺責めろって言われるんだぞ? これだけで心配してるようじゃダメだな」

「マジでショック死するって……! やめろよ、分かるだろ、シャレにならないって」

「ぁー、大丈夫大丈夫、似たようなことやったことあるけど気絶もしなかったから」

これだから抱かれる側責められる側も経験豊富な色情狂は!

「まずは後ろにバイブねじ込んで……あれ、違うな、バイブじゃねぇ。これビーズだ、バイブ機能付いてないの、間違えてた」

新たに鞄から取り出されたのは大小様々な玉が連なった数珠状の玩具だ。通常のディルドなら穴は拡がりっぱなしになるが、球状の物を幾つも入れるのなら少なくとも穴の入り口は締まるだろう。そうなったら出す時も苦しい。

「これにも媚薬塗って……面倒だなこれ」

ディルドなら引っ張るだけで出てくる、自身の腸壁の吸い付きとの格闘は要るが。だが、こちらは出すように気張らなければ引っ張るだけでは厳しいだろう、いつも以上の排泄感が与えられるだろう。

「よし、濡れた。入れるぞ」

「ぁ……」

こんな物を入れられるなんて、その上尿道の玩具を動かされて放置されるなんて、そんなの。

「ぁ、んっ! ひっ……んん…………大丈夫、大丈夫……もっと、押し込んで」

考えるだけでイきそうなくらい、楽しみだ。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

モルモットの生活

麒麟
BL
ある施設でモルモットとして飼われている僕。 日々あらゆる実験が行われている僕の生活の話です。 痛い実験から気持ち良くなる実験、いろんな実験をしています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

捜査員は柱の中央で絶頂を強制される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司と俺のSM関係

雫@更新不定期です
BL
タイトルの通りです。

処理中です...