俺の名前は今日からポチです

ムーン

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びょういん、じゅういち

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義理の弟、ミニスカナース、女装、アルビノ美少年、火傷跡、ドS……一体どれだけ属性を増やせば気が済むんだご主人様は。
引っ叩かれて排尿のように精液を漏らしたばかりの萎えた性器を震わせ──いや、腰をカクカクと揺らしながら、雪兎の多彩な側面に呆れ半分のため息をつく。

「……あはっ、見てよこれ。白い綺麗なシーツがドロッドロ。堪え性のない犬だね」

ナースの役を忘れてご主人様に戻った雪兎の愉しそうな目を見つめ、雪兎が悦びそうな蕩けた微笑みを浮かべる。

「……っと、看護師さんしなきゃだったね。えーっと、患者さん? ちょっとお仕置きしただけでこーんなにお漏らししちゃって……お掃除大変なんだよ? ふふ……ふにゃふにゃだと可愛いよね」

萎えた陰茎をふにふにと弄ばれるとすぐに硬く膨らんで可愛らしさを更に失った。まぁ俺には元から感じられなかったが。

「あれ……もう硬くしちゃった。可愛くないなぁ」

「……出しちゃえば可愛くなりますよ?」

「欲張りだねぇ、困った患者さん」

雪兎はそう言うとスリッパを脱いでベッドに上がってきた。素股でもさせてくれるのかと思ったが、雪兎は俺の上には来ず俺の横に留まり、首に腕を回し、耳に息を吹きかけた。

「んっ……! な、なんですか? 看護師さん……直接刺激がないんじゃ出は悪くなりますよ」

「患者さん、指舐めて」

「……はい。ぁー……むっ、ん、んぅっ……ん、ふっ、んぐっ、ぅ、うっ」

口を開けて舌を突き出し、目の前に来た雪兎の指を舐めようと思ったが、雪兎は舐めろと言ったくせに俺の舌を摘んで指を三本も口内に突っ込み、ぐちゅぐちゅと掻き回した。

「音だけで言えばさ、結構似てない?」

「ん、ぅ、ゔ……な、にっ……んんっ!」

「……患者さんがさっきから弄って欲しくてたまらない、ひくひくうずうずしてる穴、そこを指や玩具やもーっとイイもので掻き回されるのと、お口遊ばれるの、音は似てるでしょ?」

「ん、ぐっ……ふ、んんっ……」

親指と人差し指と中指で舌を挟まれ、ぐりぐりと弄ばれる感覚は陰茎を刺激されているのに近い気がする。しかし指の背が上顎や頬の内側に掠るごりごりという感触は腸壁を擦られるのに通じるものがあるかもしれない。どちらも粘膜だ、大して変わらない。

「まぁ、ぬるぬるしてて熱くて柔らかいってこと以外は全部違うんだけどさ。でも……患者さんはお口も感じるでしょ? お口を指でぐちゅぐちゅされたら、気持ちよくなっちゃうでしょ? 喋らなくても分かるよ、足ぴくぴくしてるもん、かーわいい」

擬態語や擬音語が多い、雪兎の声もいつもより幼い、わざとだ。鼓膜を揺さぶって脳を蕩けさせようとしているのだ。

「でも、別にお口でイかせてあげようとしてるんじゃないから、もう指抜いちゃうね」

「ん……んぅう、んんーっ!」

もう少し、もう少し、快楽を求める身体にせがまれ、俺は必死に雪兎の指を吸って引き止めた。しかし噛みもせずに手の力に勝てるわけもなく、吸い続けることも出来ず、雪兎の指は俺の中から出ていった。

「もう! ダメでしょ患者さん、僕の指ふやけさせる気?」

「ぁああ……出てっひゃったぁ、ゆびぃ……ゆきしゃまの、ゆびぃ……もっろぉ……」

「……何、もう。可愛いこと言ってもダメなことはダメなんだからね!」

散々弄ばれた舌は上手く動かず、呂律が回らない。
雪兎は俺の唾液に覆われた三本の指を俺の耳に触れさせた。

「んひっ……!? ひっ、ん、ん……みみっ、ひっ……!」

濡れた細い指に耳の外も内もくちゅくちゅと音を立てて弄られ、近過ぎる淫猥な水音に脳が溶けていく。

「ぁ、あっ……ぁ…………ィ、くっ……!」

「わっ……! え? 嘘……もう出しちゃったの?」

本当に驚いている様子の雪兎に羞恥心を煽られたが、早漏と罵られるのを妄想すると興奮したのですぐに勃起した。

「もうおっきくなったし……なんなの、もう」

「んっ……ひぁあぁんっ!?」

軽く耳を引っ張られたかと思えば耳の奥に届くように思い切り息を吹き込まれ、鼓膜が直接的に揺さぶられた。

「ぁ……あっ、あっ、ぁ、あ……」

「ふふ……発情した犬みたいに腰カクカクさせちゃって」

雪兎の嬉しそうな声に愛情を持って弄ばれていることを再認識し、俺は快楽によって胡乱になった意識を幸福感で更に霧がからせた。
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