俺の名前は今日からポチです

ムーン

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おとなになって、ご

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きっちりと着た浴衣の上から赤い麻縄でキツく縛られているため、手足や顔以外の肌は露出していない。

「……っ、ユキ様……せめて、直接」

雪兎の小さな手が脇腹や下腹を撫でている。浴衣越しにただ撫でられているだけだというのに、期待に満ちた身体の熱は上がっていく。

「直接、何?」

「直接……触ってください。素肌、撫でて……!」

「犬って服嫌いだよな」

擽ったく焦れったい快楽に身を捩り、俯くと、勃起した陰茎に持ち上げられた箇所にシミを見つけた。浴衣の内側が先走りの汁で汚れているのだ。見つけたことを、羞恥を抱いて目を逸らしたことを、二人は容易に見破った。しかし視線を交わして口角を微かに上げる以上の反応は見せない。

「……雪風? 遠慮しなくていいよ、口は」

眺めているだけの雪風の手を引き、俺の口元に持っていく。

「んー、遠慮してる訳じゃないんだが、やっぱりなぁ……二人が楽しそうで幸せそうだと、もうなんかそれで良くなってくるっていうか」

「…………ふざけたこと言わないで。人がペット触らせてやってもいいって言ってるんだから気が変わらないうちに触っておきなよ」

雪兎に顎を掴まれて口を開ければ雪風の人差し指が口内に侵入させられる。雪風が俺の傍に膝立ちでにじりよったことを確認すると、雪兎は俺と雪風の間に潜り込んで浴衣の上から俺の胸を撫で回した。

「ん、ぅっ……んんっ」

赤い縄に強調させられた胸元を撫でられても手足を動かすことは出来ず、言葉らしい言葉も出せず、ただ縄を軋ませる。

「気を遣われるのが一番ムカつく。雪風、本気でポチを取りに来てよ。それが出来ないなら二度と好きだなんて言わないで。息子だとか父親だとか、好きな人の前なら関係ないだろ?」

「……本当、お前って俺の子だよな」

口内に中指も侵入し、舌を軽く押さえられる。ちゅく……と鳴る水音を嫌って唇で隙間を埋めようとすれば、人差し指と中指に舌を挟まれてくにくにと弄られる。

「んっ!? ぅ、ふぅうっ……んんっ! んぅうっ!」

唾液が雪兎の手に垂れる。性感帯にされた口内が更に敏感になっていく。舌まで性器に変えられたらもう日常生活に支障が出るかもなんて笑ってられない、本当に支障が出る。

「けど、実力の差ってやつを理解しろよ。俺が本気出せば──」

「んっ、ん、ん……んーっ! ん、ふ……ぁ……」

人差し指と中指に舌をこねくり回されて、頬の内側を指の腹で引っ掻かれて、最後に喉の奥を軽く突かれた。雪風の指が口内から出ていって、脱力して俯いて、股間の膨らみが治まっていることと足の間の床が汚れていることに気付く。

「──指だけで口でイかせられる!」

「それくらい僕にも出来る! っていうかやったことあるもん! ね、ポチ、僕の指でお口でイったことあるよね? あとさ、ほら、僕の声だけでイったこととか、僕の匂いだけでイったこともあったよね?」

「ふぁ、ぃ……」

舌を弄られたせいで呂律が回らない。

「……つーか俺の方が大きいんだから俺が抱けば真尋は一発で落ちる」

「僕はまだ成長中だし! 四十手前のおっさんなんかのより若い僕の方がイイのは当然だよ」

しかし、改めて見てもとんでもない美顔だな。何度見ても慣れない。そんな美人親子が俺を取り合っている……浸ってはいけないと分かってはいるが、至福だ。

「……ま、いいよ。どっちにしても今日はしないし」

雪兎は自分の手に落ちた俺の唾液を俺の左胸に塗りつけ、微笑む。

「ポチ、ほら、透けちゃってるよ。それでなくても自己主張激しいのに」

キツく縛られて引っ張られたことで肌にぴったりと張り付いていた浴衣は胸の突起を目立たせていた。その上唾液で濡れて更に張り付き、透け、赤く膨らんだ乳頭が見えている。

「どうして欲しい?」

「…………つねって欲しい、です」

濡れた浴衣を押し上げて刺激を求める突起に雪兎は指で弾くという強い刺激を与え、麻縄を着せられた俺の身体を反らせた。

「ひっ……ぁ、あ」

余韻に浸って縄を軋ませていると、再び弾かれる。

「ぁんっ! や、ユキ様ぁ……ゃんっ、んぁっ、あ、ぁっ!」

左乳首ばかりをピンピンと弾かれて、弾かれる度に身体を反らせ跳ねさせて、二人の目を楽しませる。いや、弾かれる度に漏れる甲高い声や縄の軋む音によって耳も楽しませている。俺は二人の意地悪な笑顔に自分の価値を見出して、幸せの中で二度目の絶頂を迎えた。
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