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おさないままのこころ

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温かく柔らかく、濡れた肉壁に包まれるこの感覚。太腿に挟んで──だとかでは到底叶わない生の感覚。

「はっ……ぁ、雪風様……相変わらず最高ですね……」

足を抱え、腰を押さえ、ゆっくりと腰を引く。

「すっごい……名器。締め付けもいいし、抜く時に……名残惜しそうに吸い付いてくるの、たまりませんよ」

抱いている方が喘いでしまっては格好が付かない。俺は深呼吸をして生唾を飲み、自分が耐えられる速度を探りながら腰を振り始めた。

「あっ、ぁ……ぁんっ! 真尋っ、真尋ぉっ! もっと、ぁ、あぁっ!」

雪風はシーツを握り締め、背を丸めたり反らしたりと身を捩りながら快楽に素直に呑まれた。

「俺の、そんなに良いんですか?」

上擦ってしまう声を整え、余裕ぶって尋ねる。

「いいっ、ぃ……ひっ、ぁあっ! いいっ! すごくっ、いい……」

「へぇ……歴代何位に入ります?」

大体二度ごとの突きで浅い絶頂を繰り返しながらでも会話が出来るというのは、慣れていると認識していいのだろうか。俺は抱かれている最中あまり会話出来ていないように思える。

「にっ、ぃいっ……ひぅっ! ぅ……ふぅっ……」

「二位? えっ……そんなに? 今までっ、何人と寝たか知りませんけど、それ……自信持っていいですよね?」

そこまで来ると一位を目指したくなるが、突き方や速さを変えればランクアップの可能性はあるのだろうか。

「……一位誰なんです?」

聞いても分からないだろうけど。

「な、ぎっ…………ゃ、あっ、ぁんっ!」

「なぎ……?」

聞き覚えがある。

「おにぃ、ちゃんっ……が、今まで、でっ、一番……」

「…………っ!」

そうだ、凪……叔父の呼び名だ。先程の騒動や雪風の反応で怪しいとは思っていたけれど、確信に変わった。
あのクズは昔、まだ幼い弟を襲ったのだ。

「ぁあっ!? まっ、まひろ……? 急にっ、ひっ……激し、ぁんっ! まって、今イっ……ひぁああぁっ!」

「……っ、雪風、様……俺が一番です。いや、俺が唯一だ。兄貴のことなんざ忘れちゃってくださいよ……殴れ殴れって言ってんのも、案外アイツのせいだったりするんでしょ?」

太腿が脇腹につくぐらいに無理矢理足を開かせ、加減していた時に見つけていた雪風の弱点をひたすらに攻める。淫猥な水音は雪風の嬌声にかき消されて、肉がぶつかる音だけは体を伝わって何とか聞こえた。

「イくっ、イってるからぁっ! 止まって、待って、まひろ……やめ、ゃ、あっ、ぁんっ! 激しいっ……ひぃんっ!?」

「雪風……俺が、一番良いよな?」

「いいっ! いいからっ、止まって……!」

「真尋が一番、だな?」

「まひろがぁっ! 一番っ、一番いいっ!」

思考力がかなり下がっているからだろうとは思うが、素直なら雪風もとても可愛らしい。雪兎と同じ顔をしているだけあって、どんな表情も俺を昂らせる。

「よし……ほら、雪風っ、中に……出してやるから、しっかり全部受け止めろよ」

「な、か……? あっ! ひぁあっ!? あっつぃの来た……ぁ、あっ……はぁっ……真尋? まひろ……」

射精を終えて抜いた後も雪風の身体は何度か跳ねた。雪兎の気分が、他人を絶頂させ続ける楽しさが、理解出来た気がした。
蕩けた顔で涙目で俺の名前を呼ぶ姿はいじらしくて、そっと手を握った。

「まひろ…………愛してる」

雪風は虚ろな瞳でそう呟き、浅い眠りに落ちた。
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