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いぬにいらないもの

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庭で全裸になって、芝生に膝をついて、年下の義理の弟のものをしゃぶって……自分で後ろを弄って、そんな状態に屈辱を抱きながらも快楽を優先して中断しない、俺はそこまで堕ちていた。

「ふふ……ポチ、いいよ、じょーず……可愛い」

頭を撫でられ、身体が跳ねる。

「ゆ、ぃ……さまぁっ……早くっ」

陰茎の根元を握って射精を止めるのにも限界がある。指先の力はどんどん抜けていくし、色の無い汁はどろどろと溢れていく。
俺は口を離し、雪兎に懇願する。

「んー……もうちょっと口でしたいなぁ」

後頭部の髪を掴まれ、逃げることを許されずに喉を犯される。雪兎は容赦なく腰を振って俺の喉奥に亀頭を叩き付ける。

「はぁっ……いい、ポチの口最高……いいよ、ポチ……もっと締めて。あ、でも歯立てたら全部抜くからね?」

口内にも喉にも呼吸としても苦痛しか感じていないはずなのに、俺は異常なまでの多幸感を覚えていた。媚薬の影響だ……と思いたい。

「あはっ、可愛い顔しちゃって、こっちも好きなの?」

「ん、んっ……んんっ」

「ごめんね、何言いたいのか全然分かんない」

雪兎は不意に髪を掴んだ手を離し、陰茎を引き抜く。そろそろ完全に勃起しただろうし入れてくれるのだろうと思いながらも噎せてしまって雪兎の様子が見えない。

「ポチ、顔上げて」

「……は、い。ユキ様……っ!?  ん……」

口に円状の何かが突っ込まれる。確かめる暇もなく頭の後ろでベルトが止まった。

「ふふ、これでちゃんと犬だね。前にもつけたことあるよね?  リングタイプの口枷だよ」

口が閉じられない、端に痛みを感じる……この感覚には覚えがある。

「ね、ポチ。僕今からちょっとポチに悪戯しようと思うんだけど……ポチは忠犬だから飼い主に歯向かったりしないよね?」

俺は両手を股の間に挟み、射精しないように自身の性器を握り締め、足をぴったりと閉じて頷く。

「……手を上げたりしない、って意思表示かな?」

もう一度頷き、雪兎を見上げる。予想通り雪兎の指先が舌に触れた。
舌先を摘んで持ち上げ、裏側を軽く爪で撫で、むにむにと揉んで油断させたら引っ張る。
雪兎は俺の舌で遊んでいる。

「ん、ぅっ……ぉ、う……ぁ、ゃあっ……」

「本当、ポチは可愛い口してるなー。ふふ……もうちょっと上向いて?」

「……っ!?  ん、んっ……」

舌を引っ張られ、無理矢理上を向かされる。雪兎は舌の裏側に亀頭を擦り付け始めた。

「ポチってさ、舌長いよね?  人の舌の長さの平均なんて知らないけどさぁっ……僕よりは、長いよね…………んっ、なんか、いいねこれ……気持ちいいって言うか、征服感あるって言うか……」

「ぅ、ん、ぅうっ……」

「あー、泣かないでよ、ごめんごめん」

手を離され、顔の位置も元に戻せた。雪兎は俺の頬に手を当てて涙を拭い──開いたままの口に陰茎を押し付けた。リングと舌に阻まれて亀頭の先端だけが中に入り、熱く粘っこい液体が放たれる。

「ポチの泣き顔可愛いんだってば、出しちゃったじゃん」

口枷のせいか飲み込むことも吐き出すことも出来ない。舌が外に出されるとここまで不自由になるものか……

「あーぁ、口ん中真っ白……ふふ、写真写真……」

シャッター音の数秒後に見せられた画像、俺の舌が白濁液に塗れ、舌を伝って身体に滴っている淫猥な様。

「ゃ……あ……」

「何、首振って。ぁーあー、下向くから零れてるじゃん」

どろりと落ちた白濁液は俺の手を汚し、性器に流れる。

「…………落ち着いて見るとポチってホント帰宅部の引きこもりとは思えない身体してるよねー。色黒で、筋肉ついてて、整った顔してて……ホント夜遊び激しそう。一晩に女の子二、三人引っ掛けてそう。それなのに……僕のペットで、手縛られてもないのに口好き勝手されちゃって、しかもそれで感じてる……ふふ、はははっ……ほんっと、最っ高だよね……」

雪兎の理解し難い趣味なんてどうでもいいし、これ以上俺を撮った写真を見せられるのはごめんだ。自身が辱められている写真を見て悦ぶ奴がどこに居る。
俺は身体に刺激を与えないようゆっくりと姿勢を変え、脚を開き、陰茎から手を離して臀の肉を引っ張った。
早く入れて。
そんな想いを込めて雪兎を見つめた。
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