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かれつ

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予想通り、と言うべきか。革靴の先端が股間に沈む。ゆっくりと、全体重をかけてくる。
蹴りつけられたばかりで、そんな優しさの欠けらも無い革靴でなんて、流石に痛みしか感じられない。

「いっ、痛いっ!  やめて、やめてくださいユキ様!」

雪兎の足に手を添え、首を振り涙を溢れさせる。

「どうしてっ……こんな、痛いです……やめて、お願いします」

薄手の服は刺激を直に伝える。陰茎の根元に尖った靴の先端がじわじわと食い込む。声を出す程の痛みが去って、黙っていると爪先はぐりぐりと動く。

「ぃっ……ぁ、いだ……痛い、です」

「…………嘘は良くないよ。気持ちいいんでしょ?」

「そんな訳ないでしょっ!?」

「じゃあ、これ何?」

踵が持ち上がった亀頭を踏み、太腿に押し付ける。またぐりぐりと踏み躙られて、俺は痛みと抗議の声を上げる。

「おっきくなってるよね?」

「なって、ないっ……ですよ!  こんな、痛いだけなのにぃっ……酷い、です……ユキ様は、酷い……」

「……気付いてる?  可愛い声出してるんだよ、君。目もとろんとしてて、ほっぺた真っ赤で、よだれ垂らしてる」

「それはっ……痛いからですよ!」

完全に勃起してしまった性器全体を硬い靴に圧迫される。右に左にと弄ばれて、時折に亀頭だけを踏み躙られる。

「ポチ、さっきから僕の足引っ張ってるよ?」

「そ、そんなことっ!」

「してるよ」

雪兎の踵と自分の太腿に亀頭が迫れて、ぐりゅぐりゅと潰すように踏まれる。そのうちに俺はズボンの中に熱い液体が溢れるのを感じた。

「……イっちゃったの?  こんなので」

「…………酷い、ですよ……酷い」

「こんな乱暴にしても気持ちよくなっちゃうんだから、そりゃ、雪風でもいいよね」

分かっていた事だ。雪風と色々と致して、雪兎が嫉妬して、仕置きを受けるのは分かっていた。いや、それを期待して首や胸周りに痣を付けさせた。
雪兎が感情を剥き出しにするように、俺への仕置きの苛烈さを増す為に、俺自身の欲望の為に雪風を利用して雪兎を怒らせた。

「そんなっ……俺は、ユキ様だけのペットです。立場上断れなくて、ユキ様も承諾して下さったから、俺は……仕方なく、行っただけで」

「そう。じゃあ雪風には楽しませてもらえなかったんだね?」

「……はい。地獄のような時間でした」

高級チョコを食べられて、雪兎以上の性技で絶頂させられて、童貞まで捨てられて、雪兎でないことを除けば最高の時間だった。
だが、そんなバカ正直に言うバカはいない。

「…………嘘吐き」

雪兎はそう呟いて踵を返し、扉を開いて中に入った。俺は後を追う為、震える足を無理に動かした。
裾を踏んで転びかけたり、雪兎に踏まれて溢れてしまった精液に不快感を感じながら、振り向きもしない雪兎を追って俺はいつもの部屋に帰ってきた。
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