俺の名前は今日からポチです

ムーン

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りょかんのよる、ご

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雪兎は俺の頬をむにむにと弄んで、歳相応の無邪気な笑みを浮かべる。とても先程まで人の顔の上で腰を振っていたとは思えない。性的な魅力を一切感じさせない、この世の何よりも清らかな笑顔だ。

「ふふふふっ……かーわいいなぁポチは。そんなに僕が好きなの?  僕も好きだよ、可愛い可愛い僕のペット……」

「ゆき……さ、ま」

「んー?  なぁに?」

先程の乱暴な行為の代償か、俺は上手く言葉を紡げなくなっていた。だが、まぁ、そう珍しい事でもない。俺はしょっちゅう快楽で言葉を忘れている。

「ゆきさまの……したにも、ほしい」

言いたいことを伝えられるだけ、普段よりマシだ。

「えぇ?  まだ欲しいの?  欲張りだなぁ。悪いけど僕もう疲れちゃった、こっちはまた今度ね」

「やだ……おれ、まだぁ……」

「雪風にも散々イジめられたんでしょ?  体力どうなってんのさ、気絶するまでねだり続ける気?」

「だって…………あさまでって……」

「分かってるよ、約束したよね。でも、僕もう疲れた」

雪兎は俺の腹の上から降りて、鞄を漁る。薄暗くてその手に摘み出される物は見えないが、用途は分かる。

「だからオモチャ使おうね。僕と違って疲れ知らずだ、電池はいるけど」

雪兎は自分の指よりも細い歪な棒を俺の顔の前で揺らす。

「そんなちっちゃいのやだ……」

「誰が後ろに入れるって言ったの?  前だよ。こっち」

雪兎は膝で俺の陰茎を踏み、またぐりぐりと布団に擦り付ける。俺はその刺激に小さく喘ぎつつ、性器を勃たせた。

「おっきくなってきた?  ほんと絶倫なんだから……やっぱりポチに抱かれなくてよかったよ」

雪兎はまた俺の腹の上に座る。だが今度は後ろ向きで、俺に見えるのは雪兎の背中だけだ。

「ここね、ここ。分かる?  穴あるでしょ?  ここに入れるの。ちょっと前にもやったよね?」

指の腹で遠慮なく亀頭を押し潰すように愛撫して、俺の陰茎を完全に勃起させる。

「覚えてるよね?  気持ちよかったでしょ。アレもう一回やってあげる、危ないから暴れちゃダメだよ」

先程見せられた細い棒の先端が尿道口をつつく。穴の周囲を優しく撫でられて、俺の足はぴんと伸びた。

「ぁ、あっ、ゆき……ゆきさま」

「ポチは分かんないだろうけど、入れるとこひくひくしてるよ?  欲しそうだね、さっすがポチだよ。なんでも欲しがる欲張りさん、可愛いよ」

「ちがう……まって、そんなとこ、こわい……」

俺の怯えなど気にも留めず、尿道に歪な棒を挿し込んだ。凹凸が陰茎を中から刺激して、雪兎がそれ棒を回して、抜き挿しして、俺の身体は簡単に絶頂を迎えた。

「あれ、もうイっちゃった?  そんなに気持ちいいんだ、これ。なんか面白いなぁ、でこぼこの隙間からしろーいのがピュッピュッ出てくるの。見せてあげたかったな、撮っておけば良かったね」

「んっ……ふぁ…………ゆき、さま」

「うん、分かってるよ。朝までだよね?」

中で止まっていた棒が抜かれ、また挿し込まれる。射精して萎えかけていた陰茎を支えながら扱かれて、外側からも刺激を与えられる。

「ゃあぁああっ!?  ひぃっ、ぅああっ!  やっ、まってゆきっ……ひぁんっ!」

「あと何時間あったかなぁ。ふふ、何回出せるかな?  賭けする?  なーんて……」

「やっ、あ、ぅあっ!  ひぁあっ!  ゃああぁんっ!」

「答えられるわけないよね?」

陰茎を握られていると、中での動きや棒の凹凸がよく分かる。雪兎はただ抜き挿しするだけでなく、回転も加えて刺激に変化を与えている。だから何回抜かれても何回入れられても慣れることはなく、強い快楽がとめどなく襲ってくる。
これを朝までなんて、耐えられない。死んでしまう。そう伝えるだけの余裕は残っていなかった。
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