俺の名前は今日からポチです

ムーン

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やくそく

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手始めに、とでも言うように雪兎は俺の口を開けさせ、人差し指と中指を突き入れる。

「頑張ってよねポチ。僕だって最後までしたいんだから」

俺は指を重ね合わせ、痛みを覚える程に強く強く手を組んだ。
引き抜かれた指に唾液が糸を引いて、薄明かりを反射する。雪兎はそのまま指を俺の胸に這わせた。
俺は浴衣を着たまま帯を解いてもいない。衣服の隙間に手を差し込まれるというのは、脱がされるよりも興奮する。

「は……っ、あ、ユキ様…………もっと、強くぅ……」

「激しくしたら手離しちゃうかもよ?」

「こんなっ、焦らされてる方が……ぁ、手、離しちゃいますよ……」

雪兎を抱き寄せたくて、自分で触ってしまいたくて、腕を下ろしてしまいそうになる。

「ふーん……?  じゃあ、早めにここ虐めてあげた方がいいのかな?」

大きく反り返った陰茎が雪兎の足に挟まれる。浴衣越しでも刺激はしっかりと伝わって、俺は身体も弓なりに反らせた。

「ふふ、ねぇ、何でして欲しい?」

雪兎の足が離れた……かと思えば雪兎は体勢を変えて、膝で先端をゆっくりと踏みつける。

「このまま足で?  それとも……」

浴衣がたくし上げられ、冷たい手に陰茎が握り締められる。優しく扱かれて、俺は甘えた声を上げる。

「手がいいかな?  あとは……」

亀頭に硬いものが触れる。カチッという音と共にそれは震えだした。

「ローターがいいかな?  ねぇねぇ、何がいいの?  今言ったやつじゃないのでもいいよ。細かく注文付けてくれてもいい。あ、口は無しね」

雪兎はパッと手を離し、俺の足の間で膝立ちになって可愛らしく微笑む。
帯はしっかりと結ばれているのに、下半身はほとんど露出していて、首を曲げれば射精直前で放置された陰茎が見える。
情けない姿にまた興奮して、息がなかなか整わない。俺が答えられないでいると、雪兎は俺の太腿を撫で始めた。

「僕ほどじゃないけど結構なめらかだよねー、もちもちー。僕より肉厚で触りがいあるって言うか、筋肉の付き方も僕好みって言うか、撫で回したくなるよねぇ」

「ゆきっ……ゃ、うちっかわ、だめ……」

内腿を僅かに擦られ、俺は声を震わせる。

「こっちが良いの?」

雪兎の手は両方とも内腿に移る。触れるか触れないかの絶妙な指使いに俺は声を大きくすることも出来ず、ただただ吐息を熱くしていく。

「あ、そういえばポチ、もっと強くって言ってたね」

今の今まで優しかった手が突然乱暴になる。躊躇うことなく激しく揉みしだかれ、俺の足は勝手に開いていった。
足の付け根に指を滑らされ、穴を広げるように肉を引っ張られる。

「ひぁっ、ゃ、ぁあっ!」

「こういうの、好き?」

「す、き……っ、だけど、こればっかりじゃ、やだぁっ!」

「何して欲しいの?」

もっと敏感な所を虐めて欲しい、なんて、流石に恥ずかしい。けれど、今の雪兎は言わなければしてくれないだろう。
直接的な言い方は避けようと、回らない頭で必死に考えていると、部屋の扉をノックする音が聞こえてきた。
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