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ひとばんたっぷり

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シャツを汚した俺の精液を爪先で弄んで、笑いながら言う。

「派手にイッたね。そんなに踏まれるの気持ちよかった?」

「…………はい」

「そっかそっか、踏まれてイッちゃうんだね、ポチは。そっかぁー」

雪兎は片足を上げたまま飛び跳ねて、ベッドに座る。白濁液がこびりついた白い小さな足……俺が汚したと思うと、落ち着いたはずの欲望がまた湧き出る。
雪兎は足を拭く為か、ティッシュに手を伸ばしている。今は俺の方は見ていない。
好機だ。
俺は素早く、音を立てずに忍び寄って、雪兎に覆いかぶさった。とは言っても後ろ手に拘束されている身、ただ倒れ込んだだけだ。

「ポチ!  重い……どいて!  ちょっと……」

「…………ユキ様、あれだけ俺を弄んだんですから、少しくらいそういう気になってでもおかしくないですよね?  どうですか?」

俺はちょうど口元にあった雪兎の耳たぶを食み、穴に舌をねじ込んだ。

「ひゃっ……ん、ポチ、やめて!」

「もっとしろって?  分かりました」

小さな耳は口の中に完全に収まる。白い髪からのシャンプーの香りを楽しみながら、雪兎の耳をたっぷりとねぶった。
ようやくやり返せる、と思ったのも束の間。雪兎は手首に首輪の紐を巻きつけて、思い切り引っ張った。

「……っ!?  ぐ……げほ、ぁ……けほっ、ゆ、ゆき……さま」

雪兎は俺が怯んだ隙に逃げ出しており、俺の背後に回っていた。

「さっきまでいい子だったのになぁ。やめろって言っても聞かないなんて、これは躾が必要かな?」

手首から肘まで赤い紐が縞模様を作った雪兎の腕は、鬱血してきていた。

「ごめっ……なさ、や、やめて。ほんとに、くるしぃ……」

俺は首輪を掴むことも出来ず、雪兎はそのまま俺を部屋の端まで連れていった。
ベッドから遠く離れたこの壁には銀色のリングが幾つも取り付けられていた。俺の首輪の紐はその中の一つに結ばれる。爪先立ちにならなければ首が絞まってしまう。そんなくらいに紐は短く結ばれていた。

「一晩そこで反省しなよ」

「……ごめんなさい。二度としません、許して、許してください!」

寝転ぶどころか座りも出来ないなんて、それで一晩中だなんて、持つわけがない。死んでしまう。
俺は必死に謝ったが、雪兎はそれを聞き入れない。

「僕はもう寝るから、うるさくしないでよ」

雪兎はそう言って棚から絹のハンカチを出してきて、俺の口に詰めた。吐き出すことも出来ないほど奥に、グイグイと、乱暴に。

「……いくらなんでもこれは可哀想かな。よし、じゃあこれ動かしておいてあげる。そうしたら寂しくもないし、眠っちゃったりもしないよね?」

下着に仕込まれたオモチャが動き出す。雪兎はリモコンと俺の顔を交互に見る。

「ランダムは……これだね。ポチ、これから弱くなったり強くなったり、色々するよ。楽しみ?  僕まだ操作慣れてないから、多分こっちの方が気持ちいいと思うな」

「……っ!?」

「あ、最強になった?  早速だね。感想聞きたいけど……眠いしなぁ。また明日ね、おやすみポチ」

雪兎が眠ってもぶるぶると振動を続けるオモチャは、もう少しでイケるというところで震えが弱くなる。それに苛立っていると、今度は何十分も最強のまま震え続ける。
射精した瞬間からまた快楽を与えられて、足の力が抜けていく。その度に首が絞まって、意識が飛びそうになる。
しっかり立たないと本当に死んでしまう。
俺は勝手に揺れる腰や力の入らない膝に心の中で激を飛ばしながら、夜明けを待った。


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