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第四十六章 正義を滅ぼす魔性の王とその下僕
悪魔の王の計画のままに
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瓦礫の山の上に蹲って動けなくなった僕はルシフェルに抱えられて魔界に戻された。
リリスが傷を負ったことで激怒したサタンは高濃度の魔力を大量生成し、計画が繰り上がって魔界と人界はもうそろそろ繋がるらしい。
『……どうします? これ』
ベルゼブブに髪を掴まれて顔を覗かれる。
『まさかラファエルを取り込んでこうなるとはねぇ……迂闊だったわ。そりゃそうよねぇ、天使の思考嗜好が僅かに残るんだもの……こういうこともあるわよ』
マンモンにため息をつかれ、体が跳ねる。
僕は何か彼の期待を損ねてしまったのだろうか。他者を裏切るような僕に価値はない、死にたい。違う、人を躊躇なく殺す僕に生きる価値はない、死ななければ。
『アスタロト、貴方、こういうの見てなかったんですか?』
『いえ、視えていましたよ。しかしラファエルだけを避ける訳にもいきませんし、何よりサタン様の望みなのです』
『お父さ…………クソトカゲの? クソトカゲの狙いってなんなんですか? あのバカ今のところ嫁キズ物にされてキレてるだけじゃないですか』
アスタロトに先導されるベルゼブブに引き摺られ、魔界の最深部、サタンの元へ連れてこられた。
『痛い痛い痛いぃっ! もっと優しくしてよだーりん! だーりんのバカぁっ!』
『仕方ないだろう、余にこの槍は動かせないんだ。魔物使いが来るまで待て』
『もぉぉっ! あのバカ! なんで槍抜いてから帰さなかったのよぉっ!』
太腿を槍で貫かれたリリスは立つのも座るのも難しいようで、サタンの支え方が悪いと怒鳴っていた。
僕の助け方が悪かったせいだ、リリスはもちろんサタンにも謝らなければ。
『……魔物使い、来たか。リリスの槍を抜け』
『遅い! バカ!』
ベルゼブブに離されてすぐに走り、リリスの太腿を貫通した槍を引き抜く。
『ごめんなさいっ! ごめんなさい、リリス、サタン……ごめんなさい、僕……僕っ……』
『だーりん早く足治して!』
リリスは僕の謝罪なんて聞く価値もないと僕に背を向け、サタンの膝の上に足を乗せた。魔力の実体化によって太腿の穴を埋められると彼女はそのままサタンの膝の上に座った。
『クソトカゲ、魔物使い様の様子がちょっと……』
『ラファエルを取り込んで人間を殺すのに気後れするようになっちゃったみたいなんですぅ……せっかく気にしないようになってたのに』
座り込んで謝罪を続ける僕はベルゼブブとマンモンにも無視される。
『問題無い、適当な天使を二、三体取り込ませれば戻る』
『そんな人間嫌いな天使ばっかじゃないでしょ、むしろ悪化しますよ』
『いや……まだまだ天使を取り込む数が少ないから一つ一つの影響が大きいだけだ。魔物使いが喰らっているのは属性、属性には性格があるもの。その属性……性格が数多ならどうなる?』
アスタロトに首の後ろを掴まれてサタンの足元に転がされる。サタンは僕の髪を掴んで顔を上げさせると髪を離して顎を掴んだ。
『本来の魔物使いの人格が完全に崩壊し、人格が乱立し、全て成立せず、最高のエネルギーと汎用性を持つだけの存在と化す』
『……つまり、なんです? クソトカゲ。貴方は初めから魔物使い様をぶっ壊す気でいたんですか?』
『青臭いガキに支配されてたまるか、魔物使いは道具だ、魔界の弁……美しい、愛しい、余の道具……道具に人格も感情も要るまい』
金の瞳を細めて僕を見つめるサタンの表情は優しく、彼の言葉を理解出来ない僕は居場所があることに安心していた。
『なんだ? ブブ、まさか魔物使いに情でも移ったか?』
『いえ、別に。ただ……貴方のゲスさに引いてるだけです。可愛がってると思ったら……そういうことですか。私は別に反対しません、上に戻ります』
ベルゼブブが王の間を出ていくとマンモンも後を追った。しかしアスタロトは僕の後ろに留まっている。
『ピュグマリオニズム、知ってますか? サタン様』
『……何よ、だーりんはそんな男じゃないから私は好きなのよ? ねぇだーりん? だーりんは女を物扱いしないものね~?』
『当然だ。性別などただの符号の一つ、人格に関係あるまい』
アスタロトはリリスを無視してサタンの膝に足を乗せ、額同士をぶつけ、耳まで裂けるような笑みを浮かべた。
『その人格を完全に破壊し、一人では立つこともままならない人形を作ろうと、そしてそれを愛そうとしていらっしゃる』
『……だから何だ? 気に入った形の物を愛玩するのは不自然な事ではない……余の性愛の対象はリリスだけだ』
『ええ、ええ、分かっていますよ? 私の言うピュグマリオニズムは性愛のことではありません。私はただ……反抗することも期待に応えることもない、絶対安心の超兵器を持ちたいというのは些か臆病が過ぎるのでは? そう言いたいだけです』
『ふ……何を言うかと思えば。王は臆病なくらいが丁度いい、問題無い』
『……では、一つ予言を。あることをしない限り魔物使いの精神は完全には崩壊しません』
足を下ろし、顔を離したアスタロトの胸ぐらを掴み、今度はサタンから額同士をぶつけた。リリスは蹲る僕を椅子にして彼らを眺めている。
『…………どういうことだ。全ての天使を取り込んで人間の精神が持つ筈がない、それも魔物使いの精神は元々脆弱で、それを辛うじて──まさか』
『……ええ、サタン様。あの狼が居る限り、壊れきってしまうことはありえません』
サタンは途中まで瞳を見開いていたが、アスタロトの言葉を鼻で笑って彼から手を離し、軽く突き飛ばした。
『やはり問題は無い、消してしまえばいいだけだ』
『奥方は今竜の里の奥深く……サタン様は竜ではありますが、導かれなければ入ることはできませんよ?』
『問題無い、天界を落とした後は竜の里の者共を外に出す。その時に殺ればいい』
『……ええ、上手くいくといいですね』
アスタロトは意味ありげに笑って王の間を後にした。ため息をついたリリスがサタンの膝の上に座り直すと、天井からぼとりと何かが落ちてきた。落ちてきたそれは黒い粘液の塊で、盛り上がって人の形を取った。
『…………やぁ、兄君、どうした?』
『人の弟に何をしてくれる気なんだ、って言いに来たんだよ』
『聞いていただろう? どう思った?』
頬を撫でられて顔を上げると兄が居て、何だか久しぶりな気がした優しい微笑みに僕は幼い日々の幸せな瞬間を思い出し、兄に抱き着いた。
『……僕は完全な人形は趣味じゃないんだよ。反抗は許さないけど、期待には完全に応えて欲しいんだ。君はこの子を愛玩したい訳じゃないんだろう? 君の妻のように膝の上に乗せたいわけじゃない、そうだろ?』
『リリスが膝に乗るのはリリスの意思だ、余の期待に応えている訳ではないさ』
『質問に答えろよ』
『……手元に置きたいという訳ではない、余は便利で美しい道具を保有していたいだけだ』
『じゃあ、使用権は君に、所持するのは僕。それでいいね?』
兄の腹に顔を埋めていると落ち着く。頭を撫でられると眠くなる。僕は五、六歳の頃から全く成長していないらしい。
『所持……あぁ、構わない。好きにすればいい』
兄の後ろ髪が伸びて細い触手と化し、僕の手足に巻き付き、操り人形のように動かされる。口の中に入り込み、喉や胸を押さえた触手が無理矢理声を出させた。
『にいさま、大好き』
兄は僕の頭を撫で、サタンをじっと見つめた。
『……好きにすればいい』
『ありがとう。そうそう……アルちゃんだけど。僕、可愛い姪っ子や甥っ子が欲しいから、消すのは子供を産んだ後にしてね』
触手が解けて兄の髪が元の長さに戻り、倒れる僕は兄に抱えられ、王の間を後にした。
王の間の扉が閉じてすぐ、リリスは不快感を顕にした。
『何、あの男! 気持ち悪い……産ませて殺せとか最低ね』
『……アレは別に女を物として見ている訳ではない、リリスの嫌う部類ではないさ』
『違うの? じゃあ何よアレ』
『もっと下衆な存在だ、リリスの美しい眼に映るのも本来は許されないほどに……アレは自分以外の者の人格を理解出来ていないんだ』
サタンの膝の上に座ったまま足を組んだリリスは後ろ頭を彼の鎖骨にぶつけ、深いため息をついた。
『何よそれ……気持ち悪い』
『あぁ、不快になるだけだ。ほら……あまり余以外の男のことを考えないでくれ、嫉妬してしまう』
『何よ可愛いこと言って。だーりんがそんなふうに可愛く嫉妬するなら、もっともっと考えちゃお』
『そんな……』
リリスの腹の前で手を組み、しっかりと抱き締める。しかしサタンはそれでもリリスを自分の元に留めていられる気はしていなかったし、留める気もさほどなかった。何があったとしても最後に座るのは自分の上だと分かっていたから。
リリスが傷を負ったことで激怒したサタンは高濃度の魔力を大量生成し、計画が繰り上がって魔界と人界はもうそろそろ繋がるらしい。
『……どうします? これ』
ベルゼブブに髪を掴まれて顔を覗かれる。
『まさかラファエルを取り込んでこうなるとはねぇ……迂闊だったわ。そりゃそうよねぇ、天使の思考嗜好が僅かに残るんだもの……こういうこともあるわよ』
マンモンにため息をつかれ、体が跳ねる。
僕は何か彼の期待を損ねてしまったのだろうか。他者を裏切るような僕に価値はない、死にたい。違う、人を躊躇なく殺す僕に生きる価値はない、死ななければ。
『アスタロト、貴方、こういうの見てなかったんですか?』
『いえ、視えていましたよ。しかしラファエルだけを避ける訳にもいきませんし、何よりサタン様の望みなのです』
『お父さ…………クソトカゲの? クソトカゲの狙いってなんなんですか? あのバカ今のところ嫁キズ物にされてキレてるだけじゃないですか』
アスタロトに先導されるベルゼブブに引き摺られ、魔界の最深部、サタンの元へ連れてこられた。
『痛い痛い痛いぃっ! もっと優しくしてよだーりん! だーりんのバカぁっ!』
『仕方ないだろう、余にこの槍は動かせないんだ。魔物使いが来るまで待て』
『もぉぉっ! あのバカ! なんで槍抜いてから帰さなかったのよぉっ!』
太腿を槍で貫かれたリリスは立つのも座るのも難しいようで、サタンの支え方が悪いと怒鳴っていた。
僕の助け方が悪かったせいだ、リリスはもちろんサタンにも謝らなければ。
『……魔物使い、来たか。リリスの槍を抜け』
『遅い! バカ!』
ベルゼブブに離されてすぐに走り、リリスの太腿を貫通した槍を引き抜く。
『ごめんなさいっ! ごめんなさい、リリス、サタン……ごめんなさい、僕……僕っ……』
『だーりん早く足治して!』
リリスは僕の謝罪なんて聞く価値もないと僕に背を向け、サタンの膝の上に足を乗せた。魔力の実体化によって太腿の穴を埋められると彼女はそのままサタンの膝の上に座った。
『クソトカゲ、魔物使い様の様子がちょっと……』
『ラファエルを取り込んで人間を殺すのに気後れするようになっちゃったみたいなんですぅ……せっかく気にしないようになってたのに』
座り込んで謝罪を続ける僕はベルゼブブとマンモンにも無視される。
『問題無い、適当な天使を二、三体取り込ませれば戻る』
『そんな人間嫌いな天使ばっかじゃないでしょ、むしろ悪化しますよ』
『いや……まだまだ天使を取り込む数が少ないから一つ一つの影響が大きいだけだ。魔物使いが喰らっているのは属性、属性には性格があるもの。その属性……性格が数多ならどうなる?』
アスタロトに首の後ろを掴まれてサタンの足元に転がされる。サタンは僕の髪を掴んで顔を上げさせると髪を離して顎を掴んだ。
『本来の魔物使いの人格が完全に崩壊し、人格が乱立し、全て成立せず、最高のエネルギーと汎用性を持つだけの存在と化す』
『……つまり、なんです? クソトカゲ。貴方は初めから魔物使い様をぶっ壊す気でいたんですか?』
『青臭いガキに支配されてたまるか、魔物使いは道具だ、魔界の弁……美しい、愛しい、余の道具……道具に人格も感情も要るまい』
金の瞳を細めて僕を見つめるサタンの表情は優しく、彼の言葉を理解出来ない僕は居場所があることに安心していた。
『なんだ? ブブ、まさか魔物使いに情でも移ったか?』
『いえ、別に。ただ……貴方のゲスさに引いてるだけです。可愛がってると思ったら……そういうことですか。私は別に反対しません、上に戻ります』
ベルゼブブが王の間を出ていくとマンモンも後を追った。しかしアスタロトは僕の後ろに留まっている。
『ピュグマリオニズム、知ってますか? サタン様』
『……何よ、だーりんはそんな男じゃないから私は好きなのよ? ねぇだーりん? だーりんは女を物扱いしないものね~?』
『当然だ。性別などただの符号の一つ、人格に関係あるまい』
アスタロトはリリスを無視してサタンの膝に足を乗せ、額同士をぶつけ、耳まで裂けるような笑みを浮かべた。
『その人格を完全に破壊し、一人では立つこともままならない人形を作ろうと、そしてそれを愛そうとしていらっしゃる』
『……だから何だ? 気に入った形の物を愛玩するのは不自然な事ではない……余の性愛の対象はリリスだけだ』
『ええ、ええ、分かっていますよ? 私の言うピュグマリオニズムは性愛のことではありません。私はただ……反抗することも期待に応えることもない、絶対安心の超兵器を持ちたいというのは些か臆病が過ぎるのでは? そう言いたいだけです』
『ふ……何を言うかと思えば。王は臆病なくらいが丁度いい、問題無い』
『……では、一つ予言を。あることをしない限り魔物使いの精神は完全には崩壊しません』
足を下ろし、顔を離したアスタロトの胸ぐらを掴み、今度はサタンから額同士をぶつけた。リリスは蹲る僕を椅子にして彼らを眺めている。
『…………どういうことだ。全ての天使を取り込んで人間の精神が持つ筈がない、それも魔物使いの精神は元々脆弱で、それを辛うじて──まさか』
『……ええ、サタン様。あの狼が居る限り、壊れきってしまうことはありえません』
サタンは途中まで瞳を見開いていたが、アスタロトの言葉を鼻で笑って彼から手を離し、軽く突き飛ばした。
『やはり問題は無い、消してしまえばいいだけだ』
『奥方は今竜の里の奥深く……サタン様は竜ではありますが、導かれなければ入ることはできませんよ?』
『問題無い、天界を落とした後は竜の里の者共を外に出す。その時に殺ればいい』
『……ええ、上手くいくといいですね』
アスタロトは意味ありげに笑って王の間を後にした。ため息をついたリリスがサタンの膝の上に座り直すと、天井からぼとりと何かが落ちてきた。落ちてきたそれは黒い粘液の塊で、盛り上がって人の形を取った。
『…………やぁ、兄君、どうした?』
『人の弟に何をしてくれる気なんだ、って言いに来たんだよ』
『聞いていただろう? どう思った?』
頬を撫でられて顔を上げると兄が居て、何だか久しぶりな気がした優しい微笑みに僕は幼い日々の幸せな瞬間を思い出し、兄に抱き着いた。
『……僕は完全な人形は趣味じゃないんだよ。反抗は許さないけど、期待には完全に応えて欲しいんだ。君はこの子を愛玩したい訳じゃないんだろう? 君の妻のように膝の上に乗せたいわけじゃない、そうだろ?』
『リリスが膝に乗るのはリリスの意思だ、余の期待に応えている訳ではないさ』
『質問に答えろよ』
『……手元に置きたいという訳ではない、余は便利で美しい道具を保有していたいだけだ』
『じゃあ、使用権は君に、所持するのは僕。それでいいね?』
兄の腹に顔を埋めていると落ち着く。頭を撫でられると眠くなる。僕は五、六歳の頃から全く成長していないらしい。
『所持……あぁ、構わない。好きにすればいい』
兄の後ろ髪が伸びて細い触手と化し、僕の手足に巻き付き、操り人形のように動かされる。口の中に入り込み、喉や胸を押さえた触手が無理矢理声を出させた。
『にいさま、大好き』
兄は僕の頭を撫で、サタンをじっと見つめた。
『……好きにすればいい』
『ありがとう。そうそう……アルちゃんだけど。僕、可愛い姪っ子や甥っ子が欲しいから、消すのは子供を産んだ後にしてね』
触手が解けて兄の髪が元の長さに戻り、倒れる僕は兄に抱えられ、王の間を後にした。
王の間の扉が閉じてすぐ、リリスは不快感を顕にした。
『何、あの男! 気持ち悪い……産ませて殺せとか最低ね』
『……アレは別に女を物として見ている訳ではない、リリスの嫌う部類ではないさ』
『違うの? じゃあ何よアレ』
『もっと下衆な存在だ、リリスの美しい眼に映るのも本来は許されないほどに……アレは自分以外の者の人格を理解出来ていないんだ』
サタンの膝の上に座ったまま足を組んだリリスは後ろ頭を彼の鎖骨にぶつけ、深いため息をついた。
『何よそれ……気持ち悪い』
『あぁ、不快になるだけだ。ほら……あまり余以外の男のことを考えないでくれ、嫉妬してしまう』
『何よ可愛いこと言って。だーりんがそんなふうに可愛く嫉妬するなら、もっともっと考えちゃお』
『そんな……』
リリスの腹の前で手を組み、しっかりと抱き締める。しかしサタンはそれでもリリスを自分の元に留めていられる気はしていなかったし、留める気もさほどなかった。何があったとしても最後に座るのは自分の上だと分かっていたから。
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