842 / 909
第四十四章 海面より浮上する理想郷
独立か吸収か
しおりを挟む
蹲って叫ぶライアーに誰も何もできなかった。
異常過ぎたのだ、過去の投影だったはずのナイがこちらに干渉してきた謎も、ライアーが受けた攻撃がどんなものかも分からず、どう対応すればいいというのだ。
『に、兄さんっ……』
叫ぶライアーの姿が歪む。サラサラと土が零れ、異形の触手が皮膚だった土を崩して生える。
『ぁ、まっ、魔物使いの名の元に宣言する! 僕の兄に戻れ!』
ライアーを構成しているのは僕の魔力なのだから、僕の自由にできるはず。そんな予想は正しかったのかライアーの姿は元に戻った。
『…………兄さん?』
『……ぅ、ん……ん? ヘル……?』
表情も穏やかなものに戻り、そっと顔を覗けば頭を撫でられた。
『ライアー兄さんだよね?』
『ん? うん……そうだけど。何があったんだっけ……』
『ナイに何かされたんだよ、大丈夫?』
『え? ナイ? うーん……覚えてないけど、大丈夫は大丈夫だよ』
ナイの成り代わりを心配したが、短期の記憶喪失以外はライアーと変わりないように感じる。微笑み方も撫で方も僕が覚えているものだ、ナイが真似できるとは思えない。
『……よかった。でも……ツヅラさんの居場所、分からない……』
「そんなぁ……あ、でも、今出てきたの、ぷーちゃんに似てたし……もしかしたら正義の国かも」
『神父服でしたしね。僕としてはクトゥルフの何とかってのが気になりますけど……前のと同じなら場所は絞れないし』
強いて言うなら妖鬼の国か。
『……とりあえず、兄さん。石に戻って』
『え? どうして?』
『クトゥルフやナイ相手なら兄さん危ないでしょ』
覚えていないなら仕方ないが、たった今危なかった。二度とあんな手を使われてたまるものか。
『あいつらに対してはお兄ちゃん役立たずどころじゃないからねー……頑張って、ヘル』
優しく微笑んだライアーは黒い霧と土に分離し、霧の方は僕が首から下げている石の中に吸い込まれた。
『クトゥルフとナイが相手か……』
酒呑と茨木に協力を頼もうか? 彼らはテレパシーの影響を受けにくい。しかしナイと相対するには再生能力がなく防御手段に乏しいのが心配だ。クトゥルフがテレパシーだけとは思えないし……仲間には何も言わずにいよう。
『……とにかく、ツヅラさんの居場所を突き止めないことには何も出来ない……カヤ、分からない……よね』
カヤに頼めば大抵の失せ物は見つかるのだが、稀に首を横に振ることがある。玉藻なんかもそうだったが、隠すのが上手い相手には負けてしまうのだ。
『…………ぁ、そうだ。カヤ、ハスター連れてきて。ハスター、分かる?』
彼はクトゥルフを目の敵にしていたし、何か分かるかもしれない。そんな単純な思考と共にカヤを見下げれば、白い仮面が鼻先に触れた。
『……ター君? あれ~……こんなとこに居たっけ僕~』
『ハスター、クトゥルフが復活したかも』
『どこ? 殺す』
腹を掴んで持ち上げようとした時の猫のようにぬっと伸び、黄色い布の下から覗く触手を増やす。
『実は場所が分かんなくてさ……心当たりない?』
『…………海~?』
『広いなぁ……』
『ルルイエの場所は分かるよ~。どうせそこで寝惚けてるんだあのタコ野郎、寝惚けたまま永遠に眠らせてやる、早く行こう』
いつもと全く違うな。
「……あの、魔物使い君? 何と話してるの?」
ハスターをすり抜けてヘルメスが心配そうな瞳を僕に向ける。スメラギに取り憑いていないハスターは目に見えないんだったか……面倒だな。
「ん……? ぅわぁああっ!?」
『ごめん~、調整忘れてた~。はじめまして人間~、僕ハスター、ター君の友達、よろしく~』
面倒事が片付いた。残りの彼への疑問は彼自身に答えさせるとして、そろそろ出発しなければ。
ヘルメスが扱えるヘルメス神の神具に、あらゆるものを防げるというアイギスの盾。それらの物を抱えたヘルメスの隣、シェリーの頭上で、僕達は邪神共を探していた。
『……ルルイエ浮いてないね~。よくよく考えたら星辰も揃ってないし~。タコ野郎の気配感じないし~、本当に復活してるの~?』
『ナイがそんなこと言ってたってだけでまだかもしれないけど、そろそろなのは確実だと思うよ』
ハスターに言われた座標の位置に来てみたが、どこまでも広がる大海原に大自然の壮大さと自身の矮小さを知らされるばかりだ。
「……りょーちゃんどこに居るの!? ふざけた話し方してっ……真面目にやってよ! りょーちゃんが大変なんだよ!?」
『神父様、落ち着いて……』
「もういい、一人で探す! 下ろして!」
『周り海なのにどうする気なんですか! 落ち着いてくださいよ、必ず見つけますから! カヤにずっと探させてはいますから……』
カヤに見つけられないものが零に見つけられる訳がない。
『……きゅうっ? きゅーぃ、きゅうきゅう』
可愛らしい声が足の下から聞こえてくる。シェリーが何かを伝えたいようだが、今は零を落ち着かせる方が先だ。一旦シェリーを無視した僕達は数秒後、海に落ちた。
「ぷはっ! な、何? ドラゴンさん? あれ、どこ?」
シェリーが突然頭を上げ、僕達を振り落としたのだ。その上海深くへと潜ってしまった。
『シェリー! シェリー、どうしたの!? シェリーっ……! な、何? 今何か居た?』
宙に浮かんでいるハスター以外、僕達は皆海面から顔だけを出している。足を動かして浮いているのだが、その足に何かが触れた。
「え……何、サメとか? 怖いんだけど……ハスター? さーん、俺持ち上げてもらえないかなー?」
僕からも零とヘルメスを抱えてもらうよう頼み、ハスターが二人に触手を伸ばした直後、二人が海の中に沈み、彼らの腕に触手を巻き付けていたハスターも海の中に引っ張られた。
『へっ……? 待って……ぁ、透過。よし……待って!』
海水を透過し、浮力も水圧もなく三人を追う。ハスターはともかく二人は人間だ、並の人間よりは丈夫だろうと深くに引きずり込まれたら水圧で死んでしまう。
『……人魚?』
なんとか追いついたヘルメスの足を掴んでいたのは女の人魚だった。僕は素早くその人魚の元に向かい、腕を引きちぎった。続けて零を掴んでいた人魚にも同じことをし、浮上していくハスターに向けて叫んだ。
『すぐに二人を上げて! 僕はシェリーを探す、人魚に掴まれないよう海面から離れて待ってて!』
『了解~』
緩い返事を聞いて更に潜っていく。潜れば潜るほど暗くなっていく。深い青に恐怖を覚え始めたその時、目の前をシェリーが通った。
『シェリー! 待っ……ぅわっ!?』
シェリーが高速で通り過ぎたかと思えば、数多の海洋魔獣達が同じように通り過ぎていく。どうやらシェリーは海洋魔獣達に襲われているようだ。
『……魔物使いの名の元に命令する、止まれ!』
海洋魔獣達がピタリと止まり、シェリーがこちらに向かってくる。透過しているのは海水だけなのでシェリーの頭突きを全身で受け止め、内臓や骨の損傷を修復しつつシェリーの額を撫でる。
『酷い怪我……ごめんね』
美しい鱗はところどころ剥がれ、血が海中に漂っていた。治癒を使える者が居ないことへの危機感が足りなかった、兄達に甘えていたのだ。
『……シェリー、とりあえず上がって』
数は多いが全てかすり傷だ、動けない訳ではない。ひとまず海面に上がって、それからシェリーを港に送り、兄に治療を頼もう。
『ター君おかえり~、人間なんか様子がおかしいんだけど~』
シェリーの額に乗ったまま海面に上がるとハスターがぐったりとした二人を見せてきた。
『え……!? 神父様、ヘルメスさん! 大丈夫ですか、どうして……ぁ、溺れた? そうだ、人間なんだから……ハスター、溺れた人の手当できる?』
『やったよ~? 水吐かせて~、意識戻って~……それからなんか関節痛いとか筋肉痛いとか痺れてるとか~……』
関節と筋肉は分からないが痺れは海の生物の毒らしさがある。
『人魚って毒持ってたりするのかな……』
『きゅーぃ? きゅっ!? きゅう! きゅうううっ!』
二人を覗き込んだシェリーが突然叫び出した。
『な、何? シェリー、どうしたの?』
『え……? あ~、なるほど~、人間面倒だね~、うんうん、つまりこうだね!』
僕にはきゅうきゅうとしか聞こえないシェリーの声はハスターに伝わったようで、一瞬そよ風が吹いた。しばらくすると二人が起き上がり、自身の手を握り、開き、腕を伸ばしたりの動作確認を行い、ふぅっと息をついた。
異常過ぎたのだ、過去の投影だったはずのナイがこちらに干渉してきた謎も、ライアーが受けた攻撃がどんなものかも分からず、どう対応すればいいというのだ。
『に、兄さんっ……』
叫ぶライアーの姿が歪む。サラサラと土が零れ、異形の触手が皮膚だった土を崩して生える。
『ぁ、まっ、魔物使いの名の元に宣言する! 僕の兄に戻れ!』
ライアーを構成しているのは僕の魔力なのだから、僕の自由にできるはず。そんな予想は正しかったのかライアーの姿は元に戻った。
『…………兄さん?』
『……ぅ、ん……ん? ヘル……?』
表情も穏やかなものに戻り、そっと顔を覗けば頭を撫でられた。
『ライアー兄さんだよね?』
『ん? うん……そうだけど。何があったんだっけ……』
『ナイに何かされたんだよ、大丈夫?』
『え? ナイ? うーん……覚えてないけど、大丈夫は大丈夫だよ』
ナイの成り代わりを心配したが、短期の記憶喪失以外はライアーと変わりないように感じる。微笑み方も撫で方も僕が覚えているものだ、ナイが真似できるとは思えない。
『……よかった。でも……ツヅラさんの居場所、分からない……』
「そんなぁ……あ、でも、今出てきたの、ぷーちゃんに似てたし……もしかしたら正義の国かも」
『神父服でしたしね。僕としてはクトゥルフの何とかってのが気になりますけど……前のと同じなら場所は絞れないし』
強いて言うなら妖鬼の国か。
『……とりあえず、兄さん。石に戻って』
『え? どうして?』
『クトゥルフやナイ相手なら兄さん危ないでしょ』
覚えていないなら仕方ないが、たった今危なかった。二度とあんな手を使われてたまるものか。
『あいつらに対してはお兄ちゃん役立たずどころじゃないからねー……頑張って、ヘル』
優しく微笑んだライアーは黒い霧と土に分離し、霧の方は僕が首から下げている石の中に吸い込まれた。
『クトゥルフとナイが相手か……』
酒呑と茨木に協力を頼もうか? 彼らはテレパシーの影響を受けにくい。しかしナイと相対するには再生能力がなく防御手段に乏しいのが心配だ。クトゥルフがテレパシーだけとは思えないし……仲間には何も言わずにいよう。
『……とにかく、ツヅラさんの居場所を突き止めないことには何も出来ない……カヤ、分からない……よね』
カヤに頼めば大抵の失せ物は見つかるのだが、稀に首を横に振ることがある。玉藻なんかもそうだったが、隠すのが上手い相手には負けてしまうのだ。
『…………ぁ、そうだ。カヤ、ハスター連れてきて。ハスター、分かる?』
彼はクトゥルフを目の敵にしていたし、何か分かるかもしれない。そんな単純な思考と共にカヤを見下げれば、白い仮面が鼻先に触れた。
『……ター君? あれ~……こんなとこに居たっけ僕~』
『ハスター、クトゥルフが復活したかも』
『どこ? 殺す』
腹を掴んで持ち上げようとした時の猫のようにぬっと伸び、黄色い布の下から覗く触手を増やす。
『実は場所が分かんなくてさ……心当たりない?』
『…………海~?』
『広いなぁ……』
『ルルイエの場所は分かるよ~。どうせそこで寝惚けてるんだあのタコ野郎、寝惚けたまま永遠に眠らせてやる、早く行こう』
いつもと全く違うな。
「……あの、魔物使い君? 何と話してるの?」
ハスターをすり抜けてヘルメスが心配そうな瞳を僕に向ける。スメラギに取り憑いていないハスターは目に見えないんだったか……面倒だな。
「ん……? ぅわぁああっ!?」
『ごめん~、調整忘れてた~。はじめまして人間~、僕ハスター、ター君の友達、よろしく~』
面倒事が片付いた。残りの彼への疑問は彼自身に答えさせるとして、そろそろ出発しなければ。
ヘルメスが扱えるヘルメス神の神具に、あらゆるものを防げるというアイギスの盾。それらの物を抱えたヘルメスの隣、シェリーの頭上で、僕達は邪神共を探していた。
『……ルルイエ浮いてないね~。よくよく考えたら星辰も揃ってないし~。タコ野郎の気配感じないし~、本当に復活してるの~?』
『ナイがそんなこと言ってたってだけでまだかもしれないけど、そろそろなのは確実だと思うよ』
ハスターに言われた座標の位置に来てみたが、どこまでも広がる大海原に大自然の壮大さと自身の矮小さを知らされるばかりだ。
「……りょーちゃんどこに居るの!? ふざけた話し方してっ……真面目にやってよ! りょーちゃんが大変なんだよ!?」
『神父様、落ち着いて……』
「もういい、一人で探す! 下ろして!」
『周り海なのにどうする気なんですか! 落ち着いてくださいよ、必ず見つけますから! カヤにずっと探させてはいますから……』
カヤに見つけられないものが零に見つけられる訳がない。
『……きゅうっ? きゅーぃ、きゅうきゅう』
可愛らしい声が足の下から聞こえてくる。シェリーが何かを伝えたいようだが、今は零を落ち着かせる方が先だ。一旦シェリーを無視した僕達は数秒後、海に落ちた。
「ぷはっ! な、何? ドラゴンさん? あれ、どこ?」
シェリーが突然頭を上げ、僕達を振り落としたのだ。その上海深くへと潜ってしまった。
『シェリー! シェリー、どうしたの!? シェリーっ……! な、何? 今何か居た?』
宙に浮かんでいるハスター以外、僕達は皆海面から顔だけを出している。足を動かして浮いているのだが、その足に何かが触れた。
「え……何、サメとか? 怖いんだけど……ハスター? さーん、俺持ち上げてもらえないかなー?」
僕からも零とヘルメスを抱えてもらうよう頼み、ハスターが二人に触手を伸ばした直後、二人が海の中に沈み、彼らの腕に触手を巻き付けていたハスターも海の中に引っ張られた。
『へっ……? 待って……ぁ、透過。よし……待って!』
海水を透過し、浮力も水圧もなく三人を追う。ハスターはともかく二人は人間だ、並の人間よりは丈夫だろうと深くに引きずり込まれたら水圧で死んでしまう。
『……人魚?』
なんとか追いついたヘルメスの足を掴んでいたのは女の人魚だった。僕は素早くその人魚の元に向かい、腕を引きちぎった。続けて零を掴んでいた人魚にも同じことをし、浮上していくハスターに向けて叫んだ。
『すぐに二人を上げて! 僕はシェリーを探す、人魚に掴まれないよう海面から離れて待ってて!』
『了解~』
緩い返事を聞いて更に潜っていく。潜れば潜るほど暗くなっていく。深い青に恐怖を覚え始めたその時、目の前をシェリーが通った。
『シェリー! 待っ……ぅわっ!?』
シェリーが高速で通り過ぎたかと思えば、数多の海洋魔獣達が同じように通り過ぎていく。どうやらシェリーは海洋魔獣達に襲われているようだ。
『……魔物使いの名の元に命令する、止まれ!』
海洋魔獣達がピタリと止まり、シェリーがこちらに向かってくる。透過しているのは海水だけなのでシェリーの頭突きを全身で受け止め、内臓や骨の損傷を修復しつつシェリーの額を撫でる。
『酷い怪我……ごめんね』
美しい鱗はところどころ剥がれ、血が海中に漂っていた。治癒を使える者が居ないことへの危機感が足りなかった、兄達に甘えていたのだ。
『……シェリー、とりあえず上がって』
数は多いが全てかすり傷だ、動けない訳ではない。ひとまず海面に上がって、それからシェリーを港に送り、兄に治療を頼もう。
『ター君おかえり~、人間なんか様子がおかしいんだけど~』
シェリーの額に乗ったまま海面に上がるとハスターがぐったりとした二人を見せてきた。
『え……!? 神父様、ヘルメスさん! 大丈夫ですか、どうして……ぁ、溺れた? そうだ、人間なんだから……ハスター、溺れた人の手当できる?』
『やったよ~? 水吐かせて~、意識戻って~……それからなんか関節痛いとか筋肉痛いとか痺れてるとか~……』
関節と筋肉は分からないが痺れは海の生物の毒らしさがある。
『人魚って毒持ってたりするのかな……』
『きゅーぃ? きゅっ!? きゅう! きゅうううっ!』
二人を覗き込んだシェリーが突然叫び出した。
『な、何? シェリー、どうしたの?』
『え……? あ~、なるほど~、人間面倒だね~、うんうん、つまりこうだね!』
僕にはきゅうきゅうとしか聞こえないシェリーの声はハスターに伝わったようで、一瞬そよ風が吹いた。しばらくすると二人が起き上がり、自身の手を握り、開き、腕を伸ばしたりの動作確認を行い、ふぅっと息をついた。
0
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ)
安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると
めちゃめちゃ強かった!
気軽に読めるので、暇つぶしに是非!
涙あり、笑いあり
シリアスなおとぼけ冒険譚!
異世界ラブ冒険ファンタジー!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる