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第三十九章 君臨する支配者は決定事項に咽ぶ
双頭か双子か
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平和な日が続き、各国への魔獣提供も一段落ついて暇になってきた。
貿易を初めとした小難しいことはライアーに任せて、呪いは前の世界通りメルに任せて、国民同士のトラブルや未だに起こる麻薬関連の事件は開設した治安部隊に任せて……暦に描いた仕事の印の間隔が開いていく。
『……アル、動いて大丈夫?』
『あぁ、体調は安定している。そろそろだろうな』
合成魔獣は詳しい生態が分からない。妊娠期間も出産方法も危険性も、全て狼を基準として考えるしかない。
アルの腹はそれほど膨れてはいないし、手を当てても動いていたりはしない。アル自身は動き回れるようになってきたのが嬉しいのか、それとも気丈に振る舞っているだけなのか、胎児の反応を気にすることはない。僕はどうも不安になる、中で既に死んでいるのでは──なんて不吉な妄想が止まらない。
『おとーしゃ、おとーたぁ、ごぁんー』
『ん……ぁ、あぁ、もうこんな時間……ちょっと待っててね』
『ヘル、私も腹が減った』
『うん、待ってて。貰ってくるから』
食事担当は相変わらずフェル。持って来てくれるほど優しくはないので時間になったら取りに行かなければならない。遅れたりすっぽかしたりすればねちねちと独り言を聞かされる。
『ただいま。クラールはチキン粥、アルは魚介スープだよ』
肉狂信者なんて揶揄してもいいくらいだったアルが魚介と野菜を主食とする日が来るなんて思わなかった。肉の匂いを嗅いだだけで気持ち悪くなるなんて狼としては致命的とも言えるけれど、出産後に嗜好は元に戻るのだろうか。
僕はアルよりも心配事を抱えている。まぁアルが隠しているだけという可能性もあるけれど──心身共に安静でなければいけない本人が楽観的なのは良いと言えるだろう。
永遠を願うことすら忘れてしまうくらいに平和な日々が続いたある朝、僕の隣で伸びて眠っていたはずのアルが丸まっていた。
『……アル? どうかしたの?』
ただの寝相ならいいのだが、僕の上に乗らず僕を抱き込みもせずに丸まって眠るというのは珍しい。
『ヘル、起きたか。生まれたぞ』
『え』
声を漏らして伸びをするアル、先程まで丸まっていた身体の中心には両手で包める程度の細長い卵があった。
『た、ま……ご……?』
狼って卵で産まれてくるのか知らなかったなぁ。
『触るなよ、逆さになったら中の子が溺れるかも知れん』
狼の卵ってそんなに繊細なのか知らなかったなぁ。
『アル……アル、って……卵、なの?』
『卵だったな。卵胎生だと思っていたのだが……まぁ、狼と鳥と蛇だ、胎生卵生卵生……卵生の確率の方が高いな』
見た目の比率から言うなら狼の胎生が一番な気もするが。僕と……その、した部分は狼のところなのだし、子供を育てるのも狼のところなのだし、何の疑いもなく胎生だと思っていた。
『あれだけ腹の中に入っていたくせにまだ温めなければ……もう少し待てよ、ヘル』
『ぁ……うん』
アルは再び身体を丸め、丸めた身体を翼で包んだ。黒翼に銀毛が隠れてしまい、巨大な鳥なのか翼を生やした狼なのか今の光景だけでは分からない。
産卵から数週間、アルが風呂や運動などで卵の傍を離れる際には獄炎石を仕込んだクッションと毛布で卵を包んでおくことになった。僕が抱いておこうかとも言ったのだが丁重に断られ、僕の仕事は卵への好奇心に満ち溢れたクラールを抱き止めて宥めるだけとなった。
そんなクラールも今は夕飯を顔全体で味わっている、しばらくは不機嫌なクラールに指を噛まれることはない。
『歯型残ってるよ……力強くなってきたね』
指を噛んだら叱れとアルにキツく言われているけれど、日々の成長が分かりやすい行為のため感動してしまってついつい忘れてしまう。叱り方がよく分からないというのも原因だろう。
『後から怒ってもアレだしなぁー……』
そういえばアルが居る前では噛んでくることはないな……なんて思い返していると、背後でパキっと音が鳴った。慌てて毛布を剥がして卵を観察して見ればヒビが入っている。
『わ……ど、どうしよ、アルさっきお風呂行って……』
アルは一度風呂に入れば数時間は帰ってこない。兄弟の魔獣達は今日も仕事。僕の兄弟達なら居るけれど生物に興味があるとは思えない、孵化の対応なんて知らないだろう。呼びに行っている間に何かあっても困る。小烏も今は影の中に居ないし──頼れる者を頭の中だけで探している間にも卵は割れていく。
『手伝った方がいいのかな……アル何か言ってたっけ。えと……絶対触るなって……いやアレは僕が壊すからとかで……もう形になってるなら……』
思考が声になっていく。
弾力のある卵の殻が落ちて、中が見える。隙間から無理矢理顔を出したのは黒っぽい蛇。僕の小指ほどの太さの蛇だ。頭を振って隙間を広げ、卵を割りながら外に出る。
『ぁ……で、出てきた……どうしよ、アル……アル、まだ……?』
卵の殻とクッションの上で身を捩る小さな蛇。その頭は二つで、胴には細長い三角に見える何かが一対生えていた……皮膚? 肉? 毛も鱗もない剥き出しの肌だ。蛇にこんな部位は無いはずだが……よく見ると針のような黒い物が無数に生えている、毛には見えない、針だ。身体の先端、尾の方にも似たような針が数本生えている。
『…………お、おはよう……初めまして……? お父さんだよー?』
慎重に鈍重に手を伸ばし、ギリギリ触れない位置に指を垂らす。蛇は二つの頭をゆらゆらと揺らして進み、僕の指に額を触れさせる。
触れただけで幼いと分かる鱗の感触や細く長い舌、その全てに感動と恐怖を与えられる。このままで大丈夫だろうかと鼓動を騒がしくさせながら、大きく開く口に指を噛ませていた。
『わぅ? わぅ! わふわふ!』
『あぁクラールちょっと待ってねまだダメだよ』
クラールが噛み付かないとは言い切れない。クラールを左手にじゃれつかせ、その弟か妹の蛇に右手の指を噛ませる。
親指を噛ませたままその他の指を伸ばして皮剥き出しの薄い三角の表面を撫でる。毛として生えているような黒い針はやはり硬い、もちろん金属製ではなかったけれど。
その三角の辺部分には骨と筋があり、蛇が腕のように使っているとも分かる。けれど腕にしては平べったい。
『ちょっと……離して、離して……』
親指を軽く曲げるだけで蛇は口を離した。噛んでいた右側の頭も額を寄せていただけの左側の頭も指が離れるとクッションの上に頭を落とした。
自由になった右手で蛇には本来存在しない部位の不思議を調べていくと、三角の先端が五つに分かれて手のようになっていることが分かった。内側だと思われる方を指の腹で刺激すると開き、それから僕の指をきゅっと掴む。やはりこれは平べったい手なのだろうか。
『……ただいま、ヘル。仕上げを頼みたい』
小さな蛇に夢中になっているといつの間にか帰って来たアルに背中に頭突きをされた。振り返るとブラシを咥えたアルが居た。
『アル、卵……えっと、産まれた? よ?』
割れた、では語弊がある。孵った、が適切だったろうが咄嗟に出なかった。
『そうか、どうだ?』
『ちっちゃい……』
『ふむ……蛇、それに鳥だな』
『鳥?』
『翼と尾羽があるだろう』
この平べったい三角の腕のことか。尾羽……尻尾の先に生えた針のような物か? 腕、いや翼にある針も羽根になる物なのか。
『ゆっくり見たい、ブラッシングをして欲しい』
『あ、うん。じゃあここ頭乗せて』
膝に顎を乗せさせ、まだしっとりとしている銀毛にブラシを通していく。
『…………頭が二つあるな』
『うん、どうする? 名前、一つ? 二つかな?』
頭が複数ある魔物に会ったことはある。マンモンも真の姿は双頭の鳥だ、だから口調があんなに分かれて──いや今はそれはいい。神降の国の王城で飼われているオルトロスもそうだった。複数の頭を持つ魔物は珍しくない、尾を数えるならアルだってそうだ。
『両方に名前付いてる人とは会ったことないけど』
『増える者も居るからな』
この子も成長に合わせて頭が増えたりするのだろうか。首が分かれているのは翼が生えている少し上だから、人間の身体に照らし合わせてもやはり首から複数あるということになる。
『……だが、双頭なのか双子なのかは分からんぞ』
『双子……?』
『稀に身体の一部が癒着している者も居るそうだ、この目で見た事は無いが……』
『一部っていうか、九割っていうか』
『私も頭は二つあるからな、元々そういう形なのかも知れん。まぁ、どちらだろうと同じように食事と愛撫を与えてやってくれ』
アルと同じと言うなら片方には食事は必要無いように思えるけれど、どちらが主となる頭なのかは分からないしやはりアルとは違う気もする。
とりあえずは両方同じように扱っていこう。
貿易を初めとした小難しいことはライアーに任せて、呪いは前の世界通りメルに任せて、国民同士のトラブルや未だに起こる麻薬関連の事件は開設した治安部隊に任せて……暦に描いた仕事の印の間隔が開いていく。
『……アル、動いて大丈夫?』
『あぁ、体調は安定している。そろそろだろうな』
合成魔獣は詳しい生態が分からない。妊娠期間も出産方法も危険性も、全て狼を基準として考えるしかない。
アルの腹はそれほど膨れてはいないし、手を当てても動いていたりはしない。アル自身は動き回れるようになってきたのが嬉しいのか、それとも気丈に振る舞っているだけなのか、胎児の反応を気にすることはない。僕はどうも不安になる、中で既に死んでいるのでは──なんて不吉な妄想が止まらない。
『おとーしゃ、おとーたぁ、ごぁんー』
『ん……ぁ、あぁ、もうこんな時間……ちょっと待っててね』
『ヘル、私も腹が減った』
『うん、待ってて。貰ってくるから』
食事担当は相変わらずフェル。持って来てくれるほど優しくはないので時間になったら取りに行かなければならない。遅れたりすっぽかしたりすればねちねちと独り言を聞かされる。
『ただいま。クラールはチキン粥、アルは魚介スープだよ』
肉狂信者なんて揶揄してもいいくらいだったアルが魚介と野菜を主食とする日が来るなんて思わなかった。肉の匂いを嗅いだだけで気持ち悪くなるなんて狼としては致命的とも言えるけれど、出産後に嗜好は元に戻るのだろうか。
僕はアルよりも心配事を抱えている。まぁアルが隠しているだけという可能性もあるけれど──心身共に安静でなければいけない本人が楽観的なのは良いと言えるだろう。
永遠を願うことすら忘れてしまうくらいに平和な日々が続いたある朝、僕の隣で伸びて眠っていたはずのアルが丸まっていた。
『……アル? どうかしたの?』
ただの寝相ならいいのだが、僕の上に乗らず僕を抱き込みもせずに丸まって眠るというのは珍しい。
『ヘル、起きたか。生まれたぞ』
『え』
声を漏らして伸びをするアル、先程まで丸まっていた身体の中心には両手で包める程度の細長い卵があった。
『た、ま……ご……?』
狼って卵で産まれてくるのか知らなかったなぁ。
『触るなよ、逆さになったら中の子が溺れるかも知れん』
狼の卵ってそんなに繊細なのか知らなかったなぁ。
『アル……アル、って……卵、なの?』
『卵だったな。卵胎生だと思っていたのだが……まぁ、狼と鳥と蛇だ、胎生卵生卵生……卵生の確率の方が高いな』
見た目の比率から言うなら狼の胎生が一番な気もするが。僕と……その、した部分は狼のところなのだし、子供を育てるのも狼のところなのだし、何の疑いもなく胎生だと思っていた。
『あれだけ腹の中に入っていたくせにまだ温めなければ……もう少し待てよ、ヘル』
『ぁ……うん』
アルは再び身体を丸め、丸めた身体を翼で包んだ。黒翼に銀毛が隠れてしまい、巨大な鳥なのか翼を生やした狼なのか今の光景だけでは分からない。
産卵から数週間、アルが風呂や運動などで卵の傍を離れる際には獄炎石を仕込んだクッションと毛布で卵を包んでおくことになった。僕が抱いておこうかとも言ったのだが丁重に断られ、僕の仕事は卵への好奇心に満ち溢れたクラールを抱き止めて宥めるだけとなった。
そんなクラールも今は夕飯を顔全体で味わっている、しばらくは不機嫌なクラールに指を噛まれることはない。
『歯型残ってるよ……力強くなってきたね』
指を噛んだら叱れとアルにキツく言われているけれど、日々の成長が分かりやすい行為のため感動してしまってついつい忘れてしまう。叱り方がよく分からないというのも原因だろう。
『後から怒ってもアレだしなぁー……』
そういえばアルが居る前では噛んでくることはないな……なんて思い返していると、背後でパキっと音が鳴った。慌てて毛布を剥がして卵を観察して見ればヒビが入っている。
『わ……ど、どうしよ、アルさっきお風呂行って……』
アルは一度風呂に入れば数時間は帰ってこない。兄弟の魔獣達は今日も仕事。僕の兄弟達なら居るけれど生物に興味があるとは思えない、孵化の対応なんて知らないだろう。呼びに行っている間に何かあっても困る。小烏も今は影の中に居ないし──頼れる者を頭の中だけで探している間にも卵は割れていく。
『手伝った方がいいのかな……アル何か言ってたっけ。えと……絶対触るなって……いやアレは僕が壊すからとかで……もう形になってるなら……』
思考が声になっていく。
弾力のある卵の殻が落ちて、中が見える。隙間から無理矢理顔を出したのは黒っぽい蛇。僕の小指ほどの太さの蛇だ。頭を振って隙間を広げ、卵を割りながら外に出る。
『ぁ……で、出てきた……どうしよ、アル……アル、まだ……?』
卵の殻とクッションの上で身を捩る小さな蛇。その頭は二つで、胴には細長い三角に見える何かが一対生えていた……皮膚? 肉? 毛も鱗もない剥き出しの肌だ。蛇にこんな部位は無いはずだが……よく見ると針のような黒い物が無数に生えている、毛には見えない、針だ。身体の先端、尾の方にも似たような針が数本生えている。
『…………お、おはよう……初めまして……? お父さんだよー?』
慎重に鈍重に手を伸ばし、ギリギリ触れない位置に指を垂らす。蛇は二つの頭をゆらゆらと揺らして進み、僕の指に額を触れさせる。
触れただけで幼いと分かる鱗の感触や細く長い舌、その全てに感動と恐怖を与えられる。このままで大丈夫だろうかと鼓動を騒がしくさせながら、大きく開く口に指を噛ませていた。
『わぅ? わぅ! わふわふ!』
『あぁクラールちょっと待ってねまだダメだよ』
クラールが噛み付かないとは言い切れない。クラールを左手にじゃれつかせ、その弟か妹の蛇に右手の指を噛ませる。
親指を噛ませたままその他の指を伸ばして皮剥き出しの薄い三角の表面を撫でる。毛として生えているような黒い針はやはり硬い、もちろん金属製ではなかったけれど。
その三角の辺部分には骨と筋があり、蛇が腕のように使っているとも分かる。けれど腕にしては平べったい。
『ちょっと……離して、離して……』
親指を軽く曲げるだけで蛇は口を離した。噛んでいた右側の頭も額を寄せていただけの左側の頭も指が離れるとクッションの上に頭を落とした。
自由になった右手で蛇には本来存在しない部位の不思議を調べていくと、三角の先端が五つに分かれて手のようになっていることが分かった。内側だと思われる方を指の腹で刺激すると開き、それから僕の指をきゅっと掴む。やはりこれは平べったい手なのだろうか。
『……ただいま、ヘル。仕上げを頼みたい』
小さな蛇に夢中になっているといつの間にか帰って来たアルに背中に頭突きをされた。振り返るとブラシを咥えたアルが居た。
『アル、卵……えっと、産まれた? よ?』
割れた、では語弊がある。孵った、が適切だったろうが咄嗟に出なかった。
『そうか、どうだ?』
『ちっちゃい……』
『ふむ……蛇、それに鳥だな』
『鳥?』
『翼と尾羽があるだろう』
この平べったい三角の腕のことか。尾羽……尻尾の先に生えた針のような物か? 腕、いや翼にある針も羽根になる物なのか。
『ゆっくり見たい、ブラッシングをして欲しい』
『あ、うん。じゃあここ頭乗せて』
膝に顎を乗せさせ、まだしっとりとしている銀毛にブラシを通していく。
『…………頭が二つあるな』
『うん、どうする? 名前、一つ? 二つかな?』
頭が複数ある魔物に会ったことはある。マンモンも真の姿は双頭の鳥だ、だから口調があんなに分かれて──いや今はそれはいい。神降の国の王城で飼われているオルトロスもそうだった。複数の頭を持つ魔物は珍しくない、尾を数えるならアルだってそうだ。
『両方に名前付いてる人とは会ったことないけど』
『増える者も居るからな』
この子も成長に合わせて頭が増えたりするのだろうか。首が分かれているのは翼が生えている少し上だから、人間の身体に照らし合わせてもやはり首から複数あるということになる。
『……だが、双頭なのか双子なのかは分からんぞ』
『双子……?』
『稀に身体の一部が癒着している者も居るそうだ、この目で見た事は無いが……』
『一部っていうか、九割っていうか』
『私も頭は二つあるからな、元々そういう形なのかも知れん。まぁ、どちらだろうと同じように食事と愛撫を与えてやってくれ』
アルと同じと言うなら片方には食事は必要無いように思えるけれど、どちらが主となる頭なのかは分からないしやはりアルとは違う気もする。
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