600 / 909
第三十四章 美麗なる妖狐は壮大な夢を見た
恒久的な別れ
しおりを挟む
真っ白な空間で目を覚ました。どこまでも何も無い、地平線も壁も見えない。僕は井戸の中に居たはずなのに。
「……井戸、そうだ、井戸!」
井戸に落とされて水を入れられて身体が冷えて、どんどんと震えて、冷たい水に肺が侵されて──どうなったっけ?
『死んじゃった』
突然目の前に赤と黒の違った瞳が現れ、飛び退く。
「くっ、く、く……『黒』! 今までどこに居たんだよ、僕ずっと君に名前を返さなきゃって、消えちゃってないかなって、ずっと……心配で」
『…………ねぇ、ヘル。僕って馬鹿だと思わない? 指輪が欲しいなら自分で買えば良かったんだよ、僕が君に渡せば良かったんだ』
「名前、名前どうやって返せばいいの!? 僕何にも分かんないよ、どうすればいいの? 『黒』が消えるなんてダメだよ、僕が死ぬべきなんだよ!」
『何で君に渡されることに拘ってたのかな……忘れちゃった。きっと大事な理由があったんだろうけどね、どうして指輪が欲しいのかも分かんなくなってさ……ダメだね、もう、本当に記憶が朧気で……』
話が噛み合わない。
『黒』は僕の唇に人差し指を立てて当て、黙らせた。
『左手出して、そう、薬指』
僕の手は水に冷えて青白くなっていたはずなのに、『黒』に持ち上げられた僕の左手はいつもより血色がいい。
『……見て、お揃い』
「…………ごめん。僕がやらなきゃいけないのに」
『気にしないで、ヘル。僕はこうやって君と同じ指輪を同じ指に付けたかっただけなんだ、僕が留まりたかった理由はそれだけ。少なくとも、今はそう。君と愛し合った証拠が欲しかっただけ』
飾り気のない銀色の指輪、僕達はそれを付けた左手同士を繋ぎ、どちらともなく唇を重ねた。
『……ヘル、浄化してあげる』
「…………浄化?」
『そう……顔無しに汚染されてるだろ? 天使としての最期の仕事さ』
その言葉を聞いて僕は嫌な予感が膨らみ、『黒』の手を払った。
『…………ヘル、君にとってあの邪神はなんだい?』
「僕の神様……彼の為に、この世界を──」
『君の最初の目的は何だった?』
「…………思い出せない」
頭に黒いモヤがかかっているように、何もかもを黒で塗り潰されたように、僕は何も思い出せなくなっていく。
「ぇ……あれ? 僕……僕は、ぁ……ここどこ? アルは………………アルって、えっと……」
『……重症だ。ほら、浄化してあげる。僕の全てを君に移して、その分の君の穢れを僕に移すんだ。大量虐殺を願ったのは僕だ、君じゃない。君の罪と罰は全て僕のもの……そうすれば僕はようやく消えられる。最期に君の為に力を使えるんだ、こんな幸福なことはないよ』
「…………誰?」
黒と白と灰が混ざった髪、赤と黒の左右違った瞳。見覚えのある美しい少女が僕の頬を撫で、顎に手を添えた。
『ヘル……きっと僕はずっと消えたかったんだ。創られた時から、ずっとね。僕を恨んでいいよ、ううん、恨んで。ずっと、ずーっと、恨んでいて。君に会えてとても幸せだった……君は僕の唯一の幸せだったよ、愛してる』
一瞬だけ唇が重なって、僕の頭の中の黒いモヤが晴れていく。そして目の前の少女の姿も薄くなっていく。
「ぁ、あっ……待って」
名前は何だった? 思い出せない。彼女は誰? もう少しで思い出せそうなのに、出てこない。
『…………さようなら、愛しい人』
「待って、待って……!」
真っ白な空間が存在もあやふやな端から黒い外の空間に向かって崩れていく。
「行かないで!」
少女の姿が完全に見えなくなって、この白い空間に立つのは僕だけになって、床が消えると同時に頭の中の黒いモヤが全て晴れた。
「……『黒』ぉっ!」
真っ黒な空間に手を伸ばして飛び込んだ。
何も見えない、何も聞こえない、何も感じない──
──数秒か、それとも数時間か漂っていた。燐光を見つけ、そこに『黒』が居るのだろうと必死に手を伸ばし、僕の身体は光に包まれた。
「……『黒』っ! 『黒』……?」
伸ばした手がもふんと毛に埋まる。アルよりは短く、硬い。
「………………カヤ?」
そう呟くと半透明の犬が飛び込んできた。僕の口周りを舐め、ちぎれんばかりに尻尾を振り、前足で空気を掻いて後ろ足で地面を何度も踏みしめた。
「……『黒』は?」
手を繋ぐように前足を握って問いかけるとカヤは舌を出してハッハッと息を荒らげながら首を傾げる。
『ご無事で何よりです主君!』
何故か僕は土まみれになっていた。いや、それどころか穴の中に居る。カヤの助けを借りてよじ登り、土を払いつつここはどこだろうと周囲を見回していると、どこからか元気な声が聞こえた。
「え……何、誰? どこ?」
声はすれども姿は見えず……
『ご主人様っ、ご主、人様……コこ』
後ろ足で立ったカヤが前足を僕の腹にたしっと置く。ここと言われても指差しは出来ていないぞと思いながら見下げるとカヤの頭の上で飛び跳ねる黒い小鳥を見つけた。
「……え?」
『主君! 状況を説明致します。主君は水責めにあい生命活動を停止なされました! しかし、私共は諦めず憎き女狐を追い払い主君を掘り出しました! 狐を仕留め切れなかった私共は本来なら切腹が筋かと思われますが、主君の判断を待とうと生き恥を晒していました!』
「…………ごめん、ちょっと待ってくれる?」
『はっ! いつまでも!』
主君と呼んでいるのは僕のことだろう、となればこの小鳥は魔物だろうか。じっと観察しても普通の鳥との違いは見当たらないが、確かに人の言葉を話している。
忠誠心はあるようだし、カヤとも仲が良さそうだ。状況把握も申し分がない、僕の理解力が低くなければ意識を失っていた間のこともよく分かっただろう。
「……まずさ、君誰?」
有能そうだし、可愛らしい。怪しくなければこのまま受け入れよう。
『はっ! 私は長さ二尺七寸九分二厘反り一寸二分三厘元幅一寸七厘の或る宝剣の二分余りの写太刀小烏!』
「……は? え、ごめん、何て?」
『長さ二尺──』
「そこはいいそこはいい、一番聞き取れなかったけど聞き取れても多分分からないからそこはいい。えっと、名前は?」
『小烏!』
「………………え?」
聞き覚えのある名だ。気のせいだろうと思いつつ影に手を翳し、刀を呼ぶ。
「えっと……これ?」
『はっ!』
「…………何それ」
呼ぶと勝手に飛び出て来るし、勝手に敵を切るし、ただの物ではないと思っていたけれど──
「まさか妖怪が取り憑いてたなんて……まぁ、いいや。改めてよろしくね」
『私は妖怪ではありません!』
「そう? まぁ何でもいいよ。ほら肩おいで、肩に鳥乗せるの夢だったんだよね……」
猛禽類が理想だったけれど、まぁ小鳥でもいいだろう。
『……ご主人様』
「カヤは、えっと……乗せてくれる?」
『ご主人様……!』
足をしっかりと胴に絡め、首に腕を回す。カヤは僕の指示通り壁を蹴って王城の頂に立った。
「お菓子の国……ではあるんだよね、えっと……井戸で溺れてどうなったんだっけ?」
『生命活動を停止なされました!』
「耳の横では普通に話してね。えっと、死んだの?」
『今は主君の心臓は早鐘を打っております!』
「うるさいよ高いところ怖いんだよ。耳の傍で叫ばないでってば」
死んだ……か。『黒』の力を奪っていたから死んでも生き返った、いや、仮死状態が続いていたと判断した方がいいか?
「……玉藻は逃げたんだって?」
『はっ! 取り逃しました!』
「そっか、まぁいいよ。どうせまた来る。その時に潰す」
頭がスッキリしている。魔物使いとしてどうだとか、僕は生きていていいのかだとか、そんな悩みが綺麗さっぱり消えている。一時的なものでなければ良いのだが。
これが『黒』の言っていた浄化だろう、自分の生命と引き換えに僕をナイから救ってくれたのだ。『黒』はきっともう居ない、感覚で分かる、力が漲っている、『黒』の力が完璧に僕に移ったのだ。
「……潰さなきゃならないゴミがたくさん居る」
仇討ち? いや、八つ当たりだ。大義名分なんて要らない、魔性の王なら動機は「気に入らない」で十分、むしろそれが至高。
「…………カヤ! 小烏! 遍く敵を討ち滅ぼすまで、この魔性の王ヘルシャフト・ルーラーに忠誠を尽くすと誓え!』
カヤから降りて尖った屋根の頂点に立ち、翼や角など『黒』に貰った全てを解放する。
『ご主人様! 一生、傍、に!』
『お傍で尽くします!』
気合いの入った応答を貰い、それからしばらく沈黙が続く。
『…………なんか恥ずかしい』
格好付け方を間違えた気がする。
僕はカヤの背に乗り、酒色の国に戻るよう伝えた。
「……井戸、そうだ、井戸!」
井戸に落とされて水を入れられて身体が冷えて、どんどんと震えて、冷たい水に肺が侵されて──どうなったっけ?
『死んじゃった』
突然目の前に赤と黒の違った瞳が現れ、飛び退く。
「くっ、く、く……『黒』! 今までどこに居たんだよ、僕ずっと君に名前を返さなきゃって、消えちゃってないかなって、ずっと……心配で」
『…………ねぇ、ヘル。僕って馬鹿だと思わない? 指輪が欲しいなら自分で買えば良かったんだよ、僕が君に渡せば良かったんだ』
「名前、名前どうやって返せばいいの!? 僕何にも分かんないよ、どうすればいいの? 『黒』が消えるなんてダメだよ、僕が死ぬべきなんだよ!」
『何で君に渡されることに拘ってたのかな……忘れちゃった。きっと大事な理由があったんだろうけどね、どうして指輪が欲しいのかも分かんなくなってさ……ダメだね、もう、本当に記憶が朧気で……』
話が噛み合わない。
『黒』は僕の唇に人差し指を立てて当て、黙らせた。
『左手出して、そう、薬指』
僕の手は水に冷えて青白くなっていたはずなのに、『黒』に持ち上げられた僕の左手はいつもより血色がいい。
『……見て、お揃い』
「…………ごめん。僕がやらなきゃいけないのに」
『気にしないで、ヘル。僕はこうやって君と同じ指輪を同じ指に付けたかっただけなんだ、僕が留まりたかった理由はそれだけ。少なくとも、今はそう。君と愛し合った証拠が欲しかっただけ』
飾り気のない銀色の指輪、僕達はそれを付けた左手同士を繋ぎ、どちらともなく唇を重ねた。
『……ヘル、浄化してあげる』
「…………浄化?」
『そう……顔無しに汚染されてるだろ? 天使としての最期の仕事さ』
その言葉を聞いて僕は嫌な予感が膨らみ、『黒』の手を払った。
『…………ヘル、君にとってあの邪神はなんだい?』
「僕の神様……彼の為に、この世界を──」
『君の最初の目的は何だった?』
「…………思い出せない」
頭に黒いモヤがかかっているように、何もかもを黒で塗り潰されたように、僕は何も思い出せなくなっていく。
「ぇ……あれ? 僕……僕は、ぁ……ここどこ? アルは………………アルって、えっと……」
『……重症だ。ほら、浄化してあげる。僕の全てを君に移して、その分の君の穢れを僕に移すんだ。大量虐殺を願ったのは僕だ、君じゃない。君の罪と罰は全て僕のもの……そうすれば僕はようやく消えられる。最期に君の為に力を使えるんだ、こんな幸福なことはないよ』
「…………誰?」
黒と白と灰が混ざった髪、赤と黒の左右違った瞳。見覚えのある美しい少女が僕の頬を撫で、顎に手を添えた。
『ヘル……きっと僕はずっと消えたかったんだ。創られた時から、ずっとね。僕を恨んでいいよ、ううん、恨んで。ずっと、ずーっと、恨んでいて。君に会えてとても幸せだった……君は僕の唯一の幸せだったよ、愛してる』
一瞬だけ唇が重なって、僕の頭の中の黒いモヤが晴れていく。そして目の前の少女の姿も薄くなっていく。
「ぁ、あっ……待って」
名前は何だった? 思い出せない。彼女は誰? もう少しで思い出せそうなのに、出てこない。
『…………さようなら、愛しい人』
「待って、待って……!」
真っ白な空間が存在もあやふやな端から黒い外の空間に向かって崩れていく。
「行かないで!」
少女の姿が完全に見えなくなって、この白い空間に立つのは僕だけになって、床が消えると同時に頭の中の黒いモヤが全て晴れた。
「……『黒』ぉっ!」
真っ黒な空間に手を伸ばして飛び込んだ。
何も見えない、何も聞こえない、何も感じない──
──数秒か、それとも数時間か漂っていた。燐光を見つけ、そこに『黒』が居るのだろうと必死に手を伸ばし、僕の身体は光に包まれた。
「……『黒』っ! 『黒』……?」
伸ばした手がもふんと毛に埋まる。アルよりは短く、硬い。
「………………カヤ?」
そう呟くと半透明の犬が飛び込んできた。僕の口周りを舐め、ちぎれんばかりに尻尾を振り、前足で空気を掻いて後ろ足で地面を何度も踏みしめた。
「……『黒』は?」
手を繋ぐように前足を握って問いかけるとカヤは舌を出してハッハッと息を荒らげながら首を傾げる。
『ご無事で何よりです主君!』
何故か僕は土まみれになっていた。いや、それどころか穴の中に居る。カヤの助けを借りてよじ登り、土を払いつつここはどこだろうと周囲を見回していると、どこからか元気な声が聞こえた。
「え……何、誰? どこ?」
声はすれども姿は見えず……
『ご主人様っ、ご主、人様……コこ』
後ろ足で立ったカヤが前足を僕の腹にたしっと置く。ここと言われても指差しは出来ていないぞと思いながら見下げるとカヤの頭の上で飛び跳ねる黒い小鳥を見つけた。
「……え?」
『主君! 状況を説明致します。主君は水責めにあい生命活動を停止なされました! しかし、私共は諦めず憎き女狐を追い払い主君を掘り出しました! 狐を仕留め切れなかった私共は本来なら切腹が筋かと思われますが、主君の判断を待とうと生き恥を晒していました!』
「…………ごめん、ちょっと待ってくれる?」
『はっ! いつまでも!』
主君と呼んでいるのは僕のことだろう、となればこの小鳥は魔物だろうか。じっと観察しても普通の鳥との違いは見当たらないが、確かに人の言葉を話している。
忠誠心はあるようだし、カヤとも仲が良さそうだ。状況把握も申し分がない、僕の理解力が低くなければ意識を失っていた間のこともよく分かっただろう。
「……まずさ、君誰?」
有能そうだし、可愛らしい。怪しくなければこのまま受け入れよう。
『はっ! 私は長さ二尺七寸九分二厘反り一寸二分三厘元幅一寸七厘の或る宝剣の二分余りの写太刀小烏!』
「……は? え、ごめん、何て?」
『長さ二尺──』
「そこはいいそこはいい、一番聞き取れなかったけど聞き取れても多分分からないからそこはいい。えっと、名前は?」
『小烏!』
「………………え?」
聞き覚えのある名だ。気のせいだろうと思いつつ影に手を翳し、刀を呼ぶ。
「えっと……これ?」
『はっ!』
「…………何それ」
呼ぶと勝手に飛び出て来るし、勝手に敵を切るし、ただの物ではないと思っていたけれど──
「まさか妖怪が取り憑いてたなんて……まぁ、いいや。改めてよろしくね」
『私は妖怪ではありません!』
「そう? まぁ何でもいいよ。ほら肩おいで、肩に鳥乗せるの夢だったんだよね……」
猛禽類が理想だったけれど、まぁ小鳥でもいいだろう。
『……ご主人様』
「カヤは、えっと……乗せてくれる?」
『ご主人様……!』
足をしっかりと胴に絡め、首に腕を回す。カヤは僕の指示通り壁を蹴って王城の頂に立った。
「お菓子の国……ではあるんだよね、えっと……井戸で溺れてどうなったんだっけ?」
『生命活動を停止なされました!』
「耳の横では普通に話してね。えっと、死んだの?」
『今は主君の心臓は早鐘を打っております!』
「うるさいよ高いところ怖いんだよ。耳の傍で叫ばないでってば」
死んだ……か。『黒』の力を奪っていたから死んでも生き返った、いや、仮死状態が続いていたと判断した方がいいか?
「……玉藻は逃げたんだって?」
『はっ! 取り逃しました!』
「そっか、まぁいいよ。どうせまた来る。その時に潰す」
頭がスッキリしている。魔物使いとしてどうだとか、僕は生きていていいのかだとか、そんな悩みが綺麗さっぱり消えている。一時的なものでなければ良いのだが。
これが『黒』の言っていた浄化だろう、自分の生命と引き換えに僕をナイから救ってくれたのだ。『黒』はきっともう居ない、感覚で分かる、力が漲っている、『黒』の力が完璧に僕に移ったのだ。
「……潰さなきゃならないゴミがたくさん居る」
仇討ち? いや、八つ当たりだ。大義名分なんて要らない、魔性の王なら動機は「気に入らない」で十分、むしろそれが至高。
「…………カヤ! 小烏! 遍く敵を討ち滅ぼすまで、この魔性の王ヘルシャフト・ルーラーに忠誠を尽くすと誓え!』
カヤから降りて尖った屋根の頂点に立ち、翼や角など『黒』に貰った全てを解放する。
『ご主人様! 一生、傍、に!』
『お傍で尽くします!』
気合いの入った応答を貰い、それからしばらく沈黙が続く。
『…………なんか恥ずかしい』
格好付け方を間違えた気がする。
僕はカヤの背に乗り、酒色の国に戻るよう伝えた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる