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第三十三章 神々の全面戦争
純黒の白
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トールと女神を遠巻きに眺め、彼らを覆う結界を張る。女神の動きはそこまで素早くない、一方的に槌に嬲られている。
その衝撃で女神の身体を覆う黒い液体が飛び、結界に付着すると穴が空いた。
『……何なんだよ』
兄はそれを修復しながら苛立ちを漏らす。
「ねぇ、アレ効いてるの?」
「あの水? のせいで滑ってちゃんと入ってないけど、吹っ飛んだりめり込んだりしてるし、何よりふらふらしてるし、効いてるんじゃない?」
アルテミスとヘルメスはそんな兄の様子に気付くこともなく戦いに夢中になっている。
「アポロン、あの神性の目的は何だと思う?」
「え? えぇと……何でしょう、侵攻?」
「……砂漠の国とは関係があると思うか?」
『…………気になるなら聞けばいいだろ』
王とアポロンの会話に兄がぶっきらぼうな答えを投げ込む。視線で結界の中に閉じ込められたバアルを指して。
「……砂漠の国に関係がある神性か?」
『あんなの見たことありませんよ、気持ち悪い……多分、創造神の系譜でも砂漠の国でも妖鬼の国でもありませんね』
「エルクの女神……か。獣人と関係が深そうに見えるが、創造神に関係がないんじゃあな……本当に、どこの神性なんだ?」
『知りませーん』
『約立たず』
『ぁんっだとクソウジ虫!』
女神……エルクの女神、篦鹿……信仰を失った神。
何故だろう、あの女神を見ていると知らない情報が頭に流れ込んでくる。自分が自分でなくなっていく。それが怖くて目を逸らそうとしても身体が動かない。誰かに助けを求めたくても声が出ない。まるで無数の腕に手足や口を押さえられているような感覚だ。
『どこっ、ドコ、どコ……どこなのっ!』
『お前が探しているものは……ここにはない』
『……私ヲ、崇める……皆、ずっト前……』
『もう、ない』
痛めつけられる彼女を見ていると胸がチクチクと痛む。何かを探す彼女を見ていると何かを叫びそうになる。
『さっき、イた。見たっ……あった…………私の、私ノ……』
『そんなもの、ここには居ない』
『居た! ドこ……どこ!? どこ、ドコっ…………お前さま!』
頭が痛い。何かが意識に割り込んでいる。太腿に振動を感じて視線を下ろすとベルトに下げたぬいぐるみが震えていた。紐を解き、耳の近くに寄せる。
『──ヘルシャフト様、ご無事ですか? 先輩が首に下げてる石が真っ黒に染まって……ヘルシャフト様の様子を映すんですよね、コレ。ヘルシャフト様今どうなされてますか? 私行った方がいいですよね──』
「…………来なくていいよ、大丈夫」
口が勝手に動き、僕の意思ではない返事をする。手の力が抜けてぬいぐるみがするりと地に落ちた。
『……ヘル?』
兄が張った結界に手を触れさせ、じっと女神を眺める。兄はそんな僕を不審に思って名前を呼んだ、返事をしたかったけれど、声は出なかった。
『お、前……さマ……』
『…………エア! 潰していいんだな』
トールは加減しているのかもしれない。でなければいくらまともに入っていなかったとしても彼の攻撃をあれだけ食らって立てる訳がない。
『ああ、早く殺し──』
「ダメだ!」
『ヘル? 何言ってるの?』
話そうとしていないところで声が出る。違う、今叫んだのは僕じゃない、僕だけど僕じゃない、僕の体を誰かが勝手に使っている。
「おいで、ボクはここだよ」
僕は兄に異常事態を伝えたいのに、兄を無視して両手を広げた。
『…………お前さま?』
女神の姿がどろりと溶け、後には黒い液体だけが残った。トールはそれを訝しげに眺めた後、こちらを向いて何かを叫んだ。
だが、一瞬遅かった。
『お前さま……!』
女神は既に僕の背後に居た。そして振り返った僕に抱き着き──再び溶けて姿を消した。頭から黒い液体を被ってしまったが皮膚や服が溶ける様子はない。
『…………ヘル! 何、何がどうなってるの! 全部お兄ちゃんに説明して!』
兄が僕の肩を掴んで激しく揺さぶる。
知らない、僕だって分からない、泣きながらそう叫びたい。それなのに指一本すら思い通りにならない。
「……彼女はボクの妻らしい。あんまり虐めないで、悪い子じゃないんだ」
『……っ! いい加減ヘルから出てけよ!』
「何? どういうこと?」
「……ヘル君何かに取り憑かれてるの?」
「取り憑く? 悪魔か? 神性か?」
僕の身体が僕の意思ではなく動き、僕の口が僕の意思ではなく言葉を紡ぐ。知らない情報をペラペラと話し、兄を嘲るように笑う。
「キミ達が虐めるから黒くなっちゃったんだよ? 白に戻すのは大変なんだ、やめろって言ったのにさ……これだから人間は。臆病なのは生き残るためなんだろうけど、もう少し攻撃性を下げて欲しいね」
「……ねぇ、どういうことなの? 何が話してるのよ」
『…………邪神』
「はぁ……? 邪神? そんなの…………本当って顔ね。それなら早く追い出さないと」
『……無理だよ』
兄もアルテミスも勝手に紡がれる言葉を拾ってくれない。拾ってくれるのは王とアポロンだ。
「……こちらも今は敏感な時期でね。貴神はあの女神の夫で邪神、今は新支配者殿の中に住み着いている……という認識で構わないか?」
「ヘルの身体に住んでるわけじゃない、イホウンデーもね。ボクはヘルの兄だよ、嘘吐きで偽物で、本物よりも好かれる兄。ボクはそう悪い邪神じゃないんだ、虐めないでよ」
やはり……僕の身体を勝手に使っているのはライアーか。故意に僕を危険に晒すことはないだろうから安心だが、分かるまで怖いし勝手に使われると腹が立つから事前に言って欲しい。
「……預言者殿?」
「預言者? 誰が?」
「ぁ……いや、何でもない」
「……そう? まぁ、とにかくあの子は──、ん?」
背中にトンと何か硬いものが当たる。それを認識した一瞬後、全身に衝撃と焼けるような痛みが与えられ、僕の身体は僅かに跳ねて倒れ込む。
『ヘルっ! ヘル……ヘル? お兄ちゃんだよ? 分かる?』
一瞬見えた黒焦げの手は僕のものだった。だが、兄に抱きとめられてすぐに癒され、身体と言葉の自由も戻ってきた。
『……追い出せたぞ、エア。どうする』
『もう少し優しく出来ないのかな! ヘルが真っ黒焦げになっちゃったじゃないか……治したけどさぁ! あぁっ、もう……君の目に入る神性は全部敵だ! 殺せ、潰せっ! 全部……ヘルと僕以外この世に要らない!』
『分かった』
兄に支えられて起き上がり、トールの向こうに燃え上がるような三つの目を持つ影を見た。その傍らには真っ白の美しい女神が佇んでいる。
『……お前さま。アレは……異教』
女神は巨大な篦鹿に姿を変え、角を振り回しトールに突進を仕掛ける。トールは一瞬こちらを振り向き、舌打ちをして角を掴み突進を止めた。
『エア、邪魔だ』
『……生意気だね』
『…………邪魔だ』
金色の瞳が兄を睨む。兄の身体が一瞬強ばったのが伝わった。足元に魔法陣が描かれ、一瞬後には遠く離れた場所に立っていた。
「空間転移いいなぁ、俺もやりたい。ねぇボブのお兄さん教えてよ」
『……ボブって言ったら殺すって言ったよね』
「山に捨てるじゃなかった?」
兄が怯えているのを察してか、ヘルメスは兄の前に回ってへらへらと笑っている。気を紛らわす助けにはなるだろうか。
槌に吹っ飛ばされた篦鹿の巨体は城壁に叩き付けられ、城壁にヒビを入れる。槌を振るって肩を回すトールの背後に突風が巻き起こり、雲が集まった。
『感謝しますよ鹿さん! では、私はこれにて失礼を……また改めて寝込みでも襲いますね!』
篦鹿の角が触れたのか結界は消えており、傷を完璧に再生させたバアルは雲の上に胡座をかき、遥か上空へと上がっていく。
『トール! 逃がすな!』
『分かった』
トールは足元に落ちていた小さな銀色の──アレは僕が落としたぬいぐるみだ──そう、ぬいぐるみを拾い、口元に持って行って何かを呟き、バアルに向かって投げた。
『……犬?』
バアルは目の前に現れた銀色の狼のぬいぐるみに雲の速度を落した。するとどこからともなく現れた無数の蝿に乗っている雲ごと包まれる。
だが、蝿はすぐに風に吹かれて散り散りになり、地面や建物に叩き付けられて潰れるものがほとんどだった。
その衝撃で女神の身体を覆う黒い液体が飛び、結界に付着すると穴が空いた。
『……何なんだよ』
兄はそれを修復しながら苛立ちを漏らす。
「ねぇ、アレ効いてるの?」
「あの水? のせいで滑ってちゃんと入ってないけど、吹っ飛んだりめり込んだりしてるし、何よりふらふらしてるし、効いてるんじゃない?」
アルテミスとヘルメスはそんな兄の様子に気付くこともなく戦いに夢中になっている。
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「え? えぇと……何でしょう、侵攻?」
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『…………気になるなら聞けばいいだろ』
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「……砂漠の国に関係がある神性か?」
『あんなの見たことありませんよ、気持ち悪い……多分、創造神の系譜でも砂漠の国でも妖鬼の国でもありませんね』
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『知りませーん』
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『ぁんっだとクソウジ虫!』
女神……エルクの女神、篦鹿……信仰を失った神。
何故だろう、あの女神を見ていると知らない情報が頭に流れ込んでくる。自分が自分でなくなっていく。それが怖くて目を逸らそうとしても身体が動かない。誰かに助けを求めたくても声が出ない。まるで無数の腕に手足や口を押さえられているような感覚だ。
『どこっ、ドコ、どコ……どこなのっ!』
『お前が探しているものは……ここにはない』
『……私ヲ、崇める……皆、ずっト前……』
『もう、ない』
痛めつけられる彼女を見ていると胸がチクチクと痛む。何かを探す彼女を見ていると何かを叫びそうになる。
『さっき、イた。見たっ……あった…………私の、私ノ……』
『そんなもの、ここには居ない』
『居た! ドこ……どこ!? どこ、ドコっ…………お前さま!』
頭が痛い。何かが意識に割り込んでいる。太腿に振動を感じて視線を下ろすとベルトに下げたぬいぐるみが震えていた。紐を解き、耳の近くに寄せる。
『──ヘルシャフト様、ご無事ですか? 先輩が首に下げてる石が真っ黒に染まって……ヘルシャフト様の様子を映すんですよね、コレ。ヘルシャフト様今どうなされてますか? 私行った方がいいですよね──』
「…………来なくていいよ、大丈夫」
口が勝手に動き、僕の意思ではない返事をする。手の力が抜けてぬいぐるみがするりと地に落ちた。
『……ヘル?』
兄が張った結界に手を触れさせ、じっと女神を眺める。兄はそんな僕を不審に思って名前を呼んだ、返事をしたかったけれど、声は出なかった。
『お、前……さマ……』
『…………エア! 潰していいんだな』
トールは加減しているのかもしれない。でなければいくらまともに入っていなかったとしても彼の攻撃をあれだけ食らって立てる訳がない。
『ああ、早く殺し──』
「ダメだ!」
『ヘル? 何言ってるの?』
話そうとしていないところで声が出る。違う、今叫んだのは僕じゃない、僕だけど僕じゃない、僕の体を誰かが勝手に使っている。
「おいで、ボクはここだよ」
僕は兄に異常事態を伝えたいのに、兄を無視して両手を広げた。
『…………お前さま?』
女神の姿がどろりと溶け、後には黒い液体だけが残った。トールはそれを訝しげに眺めた後、こちらを向いて何かを叫んだ。
だが、一瞬遅かった。
『お前さま……!』
女神は既に僕の背後に居た。そして振り返った僕に抱き着き──再び溶けて姿を消した。頭から黒い液体を被ってしまったが皮膚や服が溶ける様子はない。
『…………ヘル! 何、何がどうなってるの! 全部お兄ちゃんに説明して!』
兄が僕の肩を掴んで激しく揺さぶる。
知らない、僕だって分からない、泣きながらそう叫びたい。それなのに指一本すら思い通りにならない。
「……彼女はボクの妻らしい。あんまり虐めないで、悪い子じゃないんだ」
『……っ! いい加減ヘルから出てけよ!』
「何? どういうこと?」
「……ヘル君何かに取り憑かれてるの?」
「取り憑く? 悪魔か? 神性か?」
僕の身体が僕の意思ではなく動き、僕の口が僕の意思ではなく言葉を紡ぐ。知らない情報をペラペラと話し、兄を嘲るように笑う。
「キミ達が虐めるから黒くなっちゃったんだよ? 白に戻すのは大変なんだ、やめろって言ったのにさ……これだから人間は。臆病なのは生き残るためなんだろうけど、もう少し攻撃性を下げて欲しいね」
「……ねぇ、どういうことなの? 何が話してるのよ」
『…………邪神』
「はぁ……? 邪神? そんなの…………本当って顔ね。それなら早く追い出さないと」
『……無理だよ』
兄もアルテミスも勝手に紡がれる言葉を拾ってくれない。拾ってくれるのは王とアポロンだ。
「……こちらも今は敏感な時期でね。貴神はあの女神の夫で邪神、今は新支配者殿の中に住み着いている……という認識で構わないか?」
「ヘルの身体に住んでるわけじゃない、イホウンデーもね。ボクはヘルの兄だよ、嘘吐きで偽物で、本物よりも好かれる兄。ボクはそう悪い邪神じゃないんだ、虐めないでよ」
やはり……僕の身体を勝手に使っているのはライアーか。故意に僕を危険に晒すことはないだろうから安心だが、分かるまで怖いし勝手に使われると腹が立つから事前に言って欲しい。
「……預言者殿?」
「預言者? 誰が?」
「ぁ……いや、何でもない」
「……そう? まぁ、とにかくあの子は──、ん?」
背中にトンと何か硬いものが当たる。それを認識した一瞬後、全身に衝撃と焼けるような痛みが与えられ、僕の身体は僅かに跳ねて倒れ込む。
『ヘルっ! ヘル……ヘル? お兄ちゃんだよ? 分かる?』
一瞬見えた黒焦げの手は僕のものだった。だが、兄に抱きとめられてすぐに癒され、身体と言葉の自由も戻ってきた。
『……追い出せたぞ、エア。どうする』
『もう少し優しく出来ないのかな! ヘルが真っ黒焦げになっちゃったじゃないか……治したけどさぁ! あぁっ、もう……君の目に入る神性は全部敵だ! 殺せ、潰せっ! 全部……ヘルと僕以外この世に要らない!』
『分かった』
兄に支えられて起き上がり、トールの向こうに燃え上がるような三つの目を持つ影を見た。その傍らには真っ白の美しい女神が佇んでいる。
『……お前さま。アレは……異教』
女神は巨大な篦鹿に姿を変え、角を振り回しトールに突進を仕掛ける。トールは一瞬こちらを振り向き、舌打ちをして角を掴み突進を止めた。
『エア、邪魔だ』
『……生意気だね』
『…………邪魔だ』
金色の瞳が兄を睨む。兄の身体が一瞬強ばったのが伝わった。足元に魔法陣が描かれ、一瞬後には遠く離れた場所に立っていた。
「空間転移いいなぁ、俺もやりたい。ねぇボブのお兄さん教えてよ」
『……ボブって言ったら殺すって言ったよね』
「山に捨てるじゃなかった?」
兄が怯えているのを察してか、ヘルメスは兄の前に回ってへらへらと笑っている。気を紛らわす助けにはなるだろうか。
槌に吹っ飛ばされた篦鹿の巨体は城壁に叩き付けられ、城壁にヒビを入れる。槌を振るって肩を回すトールの背後に突風が巻き起こり、雲が集まった。
『感謝しますよ鹿さん! では、私はこれにて失礼を……また改めて寝込みでも襲いますね!』
篦鹿の角が触れたのか結界は消えており、傷を完璧に再生させたバアルは雲の上に胡座をかき、遥か上空へと上がっていく。
『トール! 逃がすな!』
『分かった』
トールは足元に落ちていた小さな銀色の──アレは僕が落としたぬいぐるみだ──そう、ぬいぐるみを拾い、口元に持って行って何かを呟き、バアルに向かって投げた。
『……犬?』
バアルは目の前に現れた銀色の狼のぬいぐるみに雲の速度を落した。するとどこからともなく現れた無数の蝿に乗っている雲ごと包まれる。
だが、蝿はすぐに風に吹かれて散り散りになり、地面や建物に叩き付けられて潰れるものがほとんどだった。
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