506 / 909
第三十一章 月の裏側で夢を見よう
明瞭な館
しおりを挟む
セネカ達がヴェーン邸にやって来た翌日、酒宴に参加した者は軒並み酔い潰れていた。
朝日が差し込むダイニング。酔い潰れ椅子で眠るセネカに、同じく酔い潰れたクリューソスとそれを枕に眠るメル。廊下に上半身をはみ出させているのがカルコスで、彼にうなじを噛まれて眠っているのがアル。
死屍累々とも言えるダイニング。まだまだ飲み足りぬと棚を漁るのは酒呑。朝食の名を借りたツマミを作っているのが茨木。
そんな混沌とした景色を見て立ち尽くすのが、アシュが突然消えた後始末をしていて今帰ってきたばかりのベルゼブブ。
『……何です、これ』
『あぁ、今帰ってきはったん? 居らんの寂しかったわぁ』
『相も変わらずムカつく口のきき方を……まぁいいです、それよりなんですこの惨状。飲み会でもしたんですか?』
カルコスを跨ぎ、空席に腰掛ける。
『新人歓迎会やな。話聞く限りやったら一番の新人俺らやけど』
『ふふふっ……せやけど、みんな綺麗に酔い潰しました』
『鬼って酒強いんですねー。あ、私にもスモークチーズ下さいよ』
茨木は渋々と木片をベルゼブブの手に落とす。
『スモークチップなんざ要りませんよ! チーズ! チーズです!』
鬼達はまた酒を飲みながら飲み会の様子をベルゼブブに話し、ベルゼブブはそれに羨ましい羨ましいと相槌を打った。
『さ、て。ヘルシャフト様は部屋ですか?』
『そうちゃう?』
ベルゼブブは面倒臭そうにため息をつき、ヘルの部屋に向かう。ノックをして声をかけて、返事がないのでいざ突貫。
『ヘルシャフト様! ご報告がありますので、とっとと起きてくださいません?』
そう言いながらベッドに近付く。
『先輩に近付くなとか言われてるんで、出来ればそれ守ってあげたいんですけど』
無数の赤い瞳はヘルの異常に気が付く。眠っているとはいえ静か過ぎる、瞼の微かな隙間から見える眼球の運動が激し過ぎる、と。
『ベルゼブブっ! 何をしている!』
バンっ! と扉が勢いよく開き、アルが飛び込んでくる。素早くベッドに上がると翼を広げ牙を剥いて威嚇を始めた。
『ご報告があるんですよ。貴方さっきまで寝てませんでした? ほら、ちょっとまだ酔ってるでしょ、目おかしいですよ』
アルはじっとベルゼブブを睨みつける。威嚇に意味が無いとは分かっていたが、それでもやらない訳にはいかなかった。
ベルゼブブはアルの威嚇を露ほども気に留めず、報告の言伝を頼む。
『とりあえずマンモンの『強欲の呪』をこちらでも発動してもらい、アシュメダイの配下の淫魔どもを中継器に『淫蕩の呪』っぽいのを作ってます。しかし、マンモンにはここと娯楽の国を一日毎に往復させることになるので、かなり負担をかけますね。前よりは人間共も正気に近くなってしまいましたし。しばらくは中継器の調整が頻繁に必要になるでしょうから、私はこの家に常駐出来ません』
『……御苦労様です』
『まぁ、アシュメダイのような強い悪魔は居なくなると神魔のバランスが崩れるので、早急に代替品が創られますから……クソトカゲが怠けてなければ。ほら、ヘルシャフト様が以前殺した……レヴィアタン、彼女も強い悪魔なので営利制作中です。大変なんでああいうのやめてくださいって言っておいてください。それでは失礼します』
アルは背を向けたベルゼブブに深々と頭を下げ、彼女が扉を閉じる前にヘルの隣に座って頬を舐めた。
『全く……とんだナイトですね』
ベルゼブブはそう吐き捨てて部屋を出る。ダイニングに戻ってツマミを齧り、たった今あった出来事の愚痴を話した。
『頭領寝とった?』
『ええ、そりゃもうぐっすり。先輩が寝込み襲ってましたけど、多分意味ありませんね』
多少の誇張は話に花を咲かせる肥料になる。
しかし──と微かに覚えた違和感を語る。
『……なーんか、嫌な予感するんですよねぇ。あ、そうそう、兄君ってどこに居ます?』
『部屋や思うで』
『ふーん……弟君は?』
ちょうどその時、ベルゼブブの背後の扉を開いてフェルが入ってくる。
フェルは注目された理由が分からず、朝食を作りに来たと怯えながら言った。
『へふひゃふほははっへへふほひひふはへひは?』
『何言うてんのか分からへん』
フェルが焼いたベーコンを口に詰め込みながら違和感を話しているが、誰にも伝わらない。
『……んっく。ヘルシャフト様って寝る時静かでした?』
『知らん』
『同じく』
『分かんない』
鬼達とフェルは首を横に振る。
『ふぅん……ライオンさーん』
大口を開けて眠るカルコスの腹を踏み、起こし、同じ質問をした。
『兄弟から聞いた話では……よく魘されたり叫んだりするらしい』
『めっちゃうるさいんですね?』
『いつもではないようだが』
『……動きは?』
カルコスは頭を捻り、酔ったアルにノロケ話を聞かされた昨晩を思い出す。
『魘されている時は頭や胸を掻き毟ったり、何かを払うように手を振ったり。静かに眠っている時は兄弟の腹や首周りを揉んだり甘噛みしたりするらしい、仔猫のようだと惚気けていた』
『ぁー……そういえばヘルシャフト様、起きたら口ん中毛だらけになってたって言ってたことありましたね』
『我々キマイラの毛は抜けにくいはずだがな』
『え? めっちゃ毛落ちてますよ?』
バツの悪そうな顔をし、床に伏せる。
ベルゼブブは今の話を聞いて違和感が膨らんだようで、手を擦り合わせて考え事を始めた。
『睡眠欲を煽るのはベルフェゴールですが……あの面倒臭がりがここに来るわけありません、それにもはやヘルシャフト様に呪いなんて……私のだって効かないはずで……』
そんなベルゼブブに酒呑は懐疑的な目を向ける。
『誰か睡眠に干渉出来ます?』
パッと顔を上げたベルゼブブに鬼達が揃って首を振る。
『睡眠障害なら治せるが、外部からの干渉なら厳しいな』
次に視線を向けられたカルコスは伏せたままそう答えた。
『そこの虎さんは?』
『家を覆う結界を抜けた以上、兄弟の結界など無意味だろう』
残るはセネカとメルだが、二人は酔い潰れて眠っている。ベルゼブブはセネカから起こそうと決めて胸倉を掴み、頬をパパパ……と叩く。
『った! 痛っ、痛ぃ何……痛っ』
『起きました?』
『ベっ、ベルゼブブ様? 何するんですか…………うっ、ぉえ……』
視界いっぱいに赤い無数の眼を見てセネカは吐き気を覚える、それには酒も手伝った。
『吐いたら首飛ばしますよ』
『はっ、吐かない、吐かないです!』
セネカは口を真一文字に閉じ、「睡眠に干渉出来るか」との問いに首を横に振った。胸倉を掴んでいた手が離れ、素早くベルゼブブから距離を取り、カルコスの背に隠れた。
『……メルちゃんなら、リリムだから……出来ないことはないんじゃないかな』
『え……あぁ、そうですね、そういえばリリムってそんな能力ありましたっけ』
リリム、もしくはリリンと呼ばれる種族。サタンとリリスの子供達であり、人間に最も近い悪魔。その脆弱さからほとんど生き残ってはいない。
『起きなさーい』
セネカと同じ起こし方をされ、メルは頬を擦りながら説明を聞いた。
『だーりんが眠ってるのね、まっかせて!』
『さっすがメルちゃん! どんな悪夢だってメルちゃんにかかれば途端に……え、ぇ……え、ええっちにっ、に、変わわわっ、わ……なっ、なな、なんでもない!』
腫れた頬もそのままにダイニングを出る。
発見者のベルゼブブ、ヘルが心配な魔獣達とフェル、メルに付き添うセネカに、野次馬根性の鬼達。ダイニングに居た全員がメルの後に続いた。
動機はともかく、リーダーの一大事かもしれないのだから当然の行動だ。ヘルが知ったなら認めてくれたのかと喜ぶところだろう。
『……随分と大勢で来ましたね』
『ええ、少し気になることがありまして。先輩は気になりません? ヘルシャフト様、大人し過ぎると思いません?』
アルも気になってはいたようで、軽く頭突きをしたり上に乗ったりはしていた。だがヘルは少しも動かない。微かな呼吸音に身体の上下だけが彼の生を証明していた。
『…………ダメ、全然。普段なら夢に入ったり夢の主導権奪ったり出来るんだけど……壁? みたいなのがあって、夢がどんなのかすら見えないわ』
メルはヘルが目に入ってすぐに夢への侵入を試みたが、失敗した。
『ふむ、力を足せば入れますか?』
『……多分』
『なら……』
ベルゼブブは茨木の腕を引き、メルの前に突き出す。
『魔力吸いなさいな。この方最近何もしてませんから溜まってるでしょう』
茨木は仕方ないかとため息をつき、メルはまさかの人選に目を見開いた。
朝日が差し込むダイニング。酔い潰れ椅子で眠るセネカに、同じく酔い潰れたクリューソスとそれを枕に眠るメル。廊下に上半身をはみ出させているのがカルコスで、彼にうなじを噛まれて眠っているのがアル。
死屍累々とも言えるダイニング。まだまだ飲み足りぬと棚を漁るのは酒呑。朝食の名を借りたツマミを作っているのが茨木。
そんな混沌とした景色を見て立ち尽くすのが、アシュが突然消えた後始末をしていて今帰ってきたばかりのベルゼブブ。
『……何です、これ』
『あぁ、今帰ってきはったん? 居らんの寂しかったわぁ』
『相も変わらずムカつく口のきき方を……まぁいいです、それよりなんですこの惨状。飲み会でもしたんですか?』
カルコスを跨ぎ、空席に腰掛ける。
『新人歓迎会やな。話聞く限りやったら一番の新人俺らやけど』
『ふふふっ……せやけど、みんな綺麗に酔い潰しました』
『鬼って酒強いんですねー。あ、私にもスモークチーズ下さいよ』
茨木は渋々と木片をベルゼブブの手に落とす。
『スモークチップなんざ要りませんよ! チーズ! チーズです!』
鬼達はまた酒を飲みながら飲み会の様子をベルゼブブに話し、ベルゼブブはそれに羨ましい羨ましいと相槌を打った。
『さ、て。ヘルシャフト様は部屋ですか?』
『そうちゃう?』
ベルゼブブは面倒臭そうにため息をつき、ヘルの部屋に向かう。ノックをして声をかけて、返事がないのでいざ突貫。
『ヘルシャフト様! ご報告がありますので、とっとと起きてくださいません?』
そう言いながらベッドに近付く。
『先輩に近付くなとか言われてるんで、出来ればそれ守ってあげたいんですけど』
無数の赤い瞳はヘルの異常に気が付く。眠っているとはいえ静か過ぎる、瞼の微かな隙間から見える眼球の運動が激し過ぎる、と。
『ベルゼブブっ! 何をしている!』
バンっ! と扉が勢いよく開き、アルが飛び込んでくる。素早くベッドに上がると翼を広げ牙を剥いて威嚇を始めた。
『ご報告があるんですよ。貴方さっきまで寝てませんでした? ほら、ちょっとまだ酔ってるでしょ、目おかしいですよ』
アルはじっとベルゼブブを睨みつける。威嚇に意味が無いとは分かっていたが、それでもやらない訳にはいかなかった。
ベルゼブブはアルの威嚇を露ほども気に留めず、報告の言伝を頼む。
『とりあえずマンモンの『強欲の呪』をこちらでも発動してもらい、アシュメダイの配下の淫魔どもを中継器に『淫蕩の呪』っぽいのを作ってます。しかし、マンモンにはここと娯楽の国を一日毎に往復させることになるので、かなり負担をかけますね。前よりは人間共も正気に近くなってしまいましたし。しばらくは中継器の調整が頻繁に必要になるでしょうから、私はこの家に常駐出来ません』
『……御苦労様です』
『まぁ、アシュメダイのような強い悪魔は居なくなると神魔のバランスが崩れるので、早急に代替品が創られますから……クソトカゲが怠けてなければ。ほら、ヘルシャフト様が以前殺した……レヴィアタン、彼女も強い悪魔なので営利制作中です。大変なんでああいうのやめてくださいって言っておいてください。それでは失礼します』
アルは背を向けたベルゼブブに深々と頭を下げ、彼女が扉を閉じる前にヘルの隣に座って頬を舐めた。
『全く……とんだナイトですね』
ベルゼブブはそう吐き捨てて部屋を出る。ダイニングに戻ってツマミを齧り、たった今あった出来事の愚痴を話した。
『頭領寝とった?』
『ええ、そりゃもうぐっすり。先輩が寝込み襲ってましたけど、多分意味ありませんね』
多少の誇張は話に花を咲かせる肥料になる。
しかし──と微かに覚えた違和感を語る。
『……なーんか、嫌な予感するんですよねぇ。あ、そうそう、兄君ってどこに居ます?』
『部屋や思うで』
『ふーん……弟君は?』
ちょうどその時、ベルゼブブの背後の扉を開いてフェルが入ってくる。
フェルは注目された理由が分からず、朝食を作りに来たと怯えながら言った。
『へふひゃふほははっへへふほひひふはへひは?』
『何言うてんのか分からへん』
フェルが焼いたベーコンを口に詰め込みながら違和感を話しているが、誰にも伝わらない。
『……んっく。ヘルシャフト様って寝る時静かでした?』
『知らん』
『同じく』
『分かんない』
鬼達とフェルは首を横に振る。
『ふぅん……ライオンさーん』
大口を開けて眠るカルコスの腹を踏み、起こし、同じ質問をした。
『兄弟から聞いた話では……よく魘されたり叫んだりするらしい』
『めっちゃうるさいんですね?』
『いつもではないようだが』
『……動きは?』
カルコスは頭を捻り、酔ったアルにノロケ話を聞かされた昨晩を思い出す。
『魘されている時は頭や胸を掻き毟ったり、何かを払うように手を振ったり。静かに眠っている時は兄弟の腹や首周りを揉んだり甘噛みしたりするらしい、仔猫のようだと惚気けていた』
『ぁー……そういえばヘルシャフト様、起きたら口ん中毛だらけになってたって言ってたことありましたね』
『我々キマイラの毛は抜けにくいはずだがな』
『え? めっちゃ毛落ちてますよ?』
バツの悪そうな顔をし、床に伏せる。
ベルゼブブは今の話を聞いて違和感が膨らんだようで、手を擦り合わせて考え事を始めた。
『睡眠欲を煽るのはベルフェゴールですが……あの面倒臭がりがここに来るわけありません、それにもはやヘルシャフト様に呪いなんて……私のだって効かないはずで……』
そんなベルゼブブに酒呑は懐疑的な目を向ける。
『誰か睡眠に干渉出来ます?』
パッと顔を上げたベルゼブブに鬼達が揃って首を振る。
『睡眠障害なら治せるが、外部からの干渉なら厳しいな』
次に視線を向けられたカルコスは伏せたままそう答えた。
『そこの虎さんは?』
『家を覆う結界を抜けた以上、兄弟の結界など無意味だろう』
残るはセネカとメルだが、二人は酔い潰れて眠っている。ベルゼブブはセネカから起こそうと決めて胸倉を掴み、頬をパパパ……と叩く。
『った! 痛っ、痛ぃ何……痛っ』
『起きました?』
『ベっ、ベルゼブブ様? 何するんですか…………うっ、ぉえ……』
視界いっぱいに赤い無数の眼を見てセネカは吐き気を覚える、それには酒も手伝った。
『吐いたら首飛ばしますよ』
『はっ、吐かない、吐かないです!』
セネカは口を真一文字に閉じ、「睡眠に干渉出来るか」との問いに首を横に振った。胸倉を掴んでいた手が離れ、素早くベルゼブブから距離を取り、カルコスの背に隠れた。
『……メルちゃんなら、リリムだから……出来ないことはないんじゃないかな』
『え……あぁ、そうですね、そういえばリリムってそんな能力ありましたっけ』
リリム、もしくはリリンと呼ばれる種族。サタンとリリスの子供達であり、人間に最も近い悪魔。その脆弱さからほとんど生き残ってはいない。
『起きなさーい』
セネカと同じ起こし方をされ、メルは頬を擦りながら説明を聞いた。
『だーりんが眠ってるのね、まっかせて!』
『さっすがメルちゃん! どんな悪夢だってメルちゃんにかかれば途端に……え、ぇ……え、ええっちにっ、に、変わわわっ、わ……なっ、なな、なんでもない!』
腫れた頬もそのままにダイニングを出る。
発見者のベルゼブブ、ヘルが心配な魔獣達とフェル、メルに付き添うセネカに、野次馬根性の鬼達。ダイニングに居た全員がメルの後に続いた。
動機はともかく、リーダーの一大事かもしれないのだから当然の行動だ。ヘルが知ったなら認めてくれたのかと喜ぶところだろう。
『……随分と大勢で来ましたね』
『ええ、少し気になることがありまして。先輩は気になりません? ヘルシャフト様、大人し過ぎると思いません?』
アルも気になってはいたようで、軽く頭突きをしたり上に乗ったりはしていた。だがヘルは少しも動かない。微かな呼吸音に身体の上下だけが彼の生を証明していた。
『…………ダメ、全然。普段なら夢に入ったり夢の主導権奪ったり出来るんだけど……壁? みたいなのがあって、夢がどんなのかすら見えないわ』
メルはヘルが目に入ってすぐに夢への侵入を試みたが、失敗した。
『ふむ、力を足せば入れますか?』
『……多分』
『なら……』
ベルゼブブは茨木の腕を引き、メルの前に突き出す。
『魔力吸いなさいな。この方最近何もしてませんから溜まってるでしょう』
茨木は仕方ないかとため息をつき、メルはまさかの人選に目を見開いた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる