333 / 909
第二十一章 神が降りし国にて神具を探せ
可哀想で可愛いでしょ
しおりを挟む
アポロンは馬頭とかいう名の奇妙な形のぬいぐるみを持ち上げ、僕の顔の前に突き出す。
「可愛いだろう?」
「結構きも…………可愛いですね」
「気持ち悪いのよね、それ。にぃは何か気に入って集めてるみたいだけど」
どうしてアルテミスは僕が言わないように気を使った事を言ってしまうのだろうか。習性かな、嫌な習性だ。
「可愛いなぁ、アルテミスは……女神だな」
「…………にぃどうしたの? ますますキモくなってない?」
「うーん、この国では精神病の有効な治療法まだ見つかってないから」
「他の国ならあるの? っていうかなんでにぃはアンタの死に目見に行っただけで錯乱して強制入院させられたのよ。アタシまだそれを聞いてないのよ」
ヘルメスが退院してから五日も経ってからパーティをしたのは、アポロンの退院を待っていたからだ。
その間にヘルメスは自主的に風俗店でパーティを毎夜開いていたけれど、「正式に王族になったんだから」とアルテミスに控えるよう言われていた。その時のヘルメスの顔ったら……
「いや、それはヘル君が」
「このひ弱っ子が何したのよ」
「ひ弱っ子? 僕のことですかそれ。ひ弱? え……ひ弱……」
「何よ文句あんの?」
アルテミスは振り返って僕を睨む。
「現実を突き付けないでください、傷つきます」
「…………この子が何したのよ」
アルテミスはしばらく僕に憐憫の視線を向け、ヘルメスに視線を戻し言葉を改めた。口は悪いが根はいい人だ。
「ヘル君の持ってた石からさ、何か変なの出てきて……それを見た人は全員強制入院だよ。俺はギリセーフ。看護師さんとかはまだ退院出来てないんだよね」
「石ぃ? 人を入院させる石ってなんなのよ」
「俺の病気とかも治してくれたんだよね」
「……何なのそれ、魔石?」
「俺は多分そうだと思ってるんだけど」
赤い線のような模様があるほぼ球体の黒い石。飾り気のない黒い紐を通されたその石をアルテミスに渡す。
「これがその石? ふぅん……魔石にしちゃ貯めてる力の質がおかしいし、本当に変な…………きゃっ!?」
アルテミスは短い悲鳴を上げて石を投げる。僕は投げられた石を受け止めつつ、大切な物だから丁寧に扱えと文句を言う。
「…………ごめん。ちょっと、変なのが見えて」
「ヘル君もそんな感じのこと言ってたよね? なんか見えたって」
「あ……はい。ここじゃないどこか……気味の悪い風景が見えるんです」
「なんか化け物でも封印してんじゃないのその石。とっとと捨てた方がいいかもよ」
この石はライアーの形見だ。彼がこの世に存在したという唯一無二の証拠だ。
それを少し怪しいからと言って捨てるなんてできない。確かに恐ろしいモノは見えるが、ヘルメスの病気を治したのもこの石なのだ。そう悪いものでもない。
「オオカミちゃんはそういう嗅覚俺達より優れてるんじゃないの?」
『…………気味の悪い気配は感じる。だが、敵意は感じない。特にヘルにはな。ライアーという男の雰囲気に似ている』
「ライアー? 随分と嫌な名前ね。アンタと一緒で信用出来なさそう」
「俺は確かに嘘吐きで手癖が悪いけど、信用はしていいよ」
嘘吐きで手癖が悪い男に信用出来る部分などないだろう。僕と同じ意見らしいアルテミスがヘルメスに怪訝な目を向け、それから僕に話しかける。
「で? ライアーって誰なのよ、アンタの知り合い?」
「……優しい方の兄さんだよ」
「アタシが希少鉱石の国で見たの……じゃないの?」
「あれは酷い方。にいさま」
「酷い方が兄様で優しい方が兄さん……って呼んでるのね。OK、で? 石はその兄さんに関係あるの?」
「……形見です。兄さんが死ぬ直前に、僕に渡してくれたんです」
死因は言わない方がいいだろう。正直に全て話せば彼らからの信用が失われてしまう。
「え……し、死んだの? そ……そう、ごめん」
「気にしないでください、大丈夫ですから」
「アタシ、形見を投げたりしたのよね……ほんとごめん」
後悔に沈んだアルテミスに代わり、ヘルメスが僕に質問する。
「お兄さんは何か言ってた? この石について」
「……こんな物しかあげられなくてごめん、としか。石がどういうものなのかは分かりません」
「うーん……お兄さんが手に入れられたんだから、君にも近いんじゃないかな?」
「すいません、その……兄さんとは言いましたけど、本当の兄じゃなくて…………一緒にいたのも一週間と少しだけで、兄さんのことは何も分からないんです」
あなたのような兄ならよかった。
キミが弟だったら嬉しい。
そんな利害関係にも似た歪んだ家族愛。
「……アンタ一週間ちょっとでそいつを兄さんって呼んでるわけぇ?」
俯いていたアルテミスが顔を上げる。後悔や自責から素早く浮上出来る性格の人は羨ましい。
「はい……本当に、優しい人で…………僕、兄さんのこと大好きで……」
机の下で寝ていたアルが体を起こし、僕の膝に顎を乗せる。
「なのにっ……な、のに。僕、なんにも出来なくて…………何も、言えなくて……お礼とか、なんにも…………まだ、言ってないのに……なんにも伝えてないのにっ! もう、二度と……会えない。大好きなのに……兄さん、兄さんには、もうっ……!」
「もういいよ、ヘル君。悪かったね、色々聞いて」
「そ、そうね。嫌ならもう話さなくていいのよ。お茶会はもうお開きにしましょ」
背を撫でられても頬を舐められても嗚咽が止まらなくて、抑えたいのに声も涙も溢れ続けた。
「……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
どうして殺してしまったんだろう。
理想の世界は楽しかったのに。偽りの生活は輝いていたのに。
どうして殺してしまったんだろう。
理想の兄だったのに。最高の愛を手に入れられたのに。
どうして……どうして、何故、僕はどうして彼を……信じられなかったんだろう。
「ごめんなさい、ごめんなさいっ……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい……っ!」
『ヘル、ヘル……もういい、もういいから』
溢れ続ける涙を舐めて、アルは優しく僕に声をかけてくれる。
「…………何がもういいの? もう忘れろって言うの!? 嫌だよ、だってライアーさんは僕のっ、僕の大事な兄さんで、僕が……ころ……し、て」
けれど、今の僕にはそれが疎ましくて、でもやっぱり嬉しくて、更に激しく自分を責める。
『忘れろとは言わない。ただ……もう考えなくていいんだ。過ぎた事を悔やんでもどうしようもない。貴方の後悔は次に生かす事も出来ない、ただただ自分を傷付けるだけだ』
「傷つけなきゃならないんだよ! 罰しなきゃ、ならないんだ、罵られなきゃならないんだよ! 僕は……僕は、そういう人間なんだ」
自分を傷付けていればアルが優しくしてくれる、僕の傷を癒そうとしてくれる。だから僕は心身共に自傷し続ける。
『……なぁヘル。貴方は…………本当に他人の事を思った事があるのか? 死者を偲ぶのは死者の為なのか?』
「…………何が言いたいの?」
『貴方はいつも自分の事ばかりだ』
自分の事ばかり? こんなにも人を思って泣いているのに、アルにはそう見せているはずなのに、本当に他人を思った事が無いだって?
何を言っているんだ、アルは。
『貴方は今、何故泣いているんだ? 何の為に泣いているんだ?』
ライアーを殺してしまったから、ライアーの為に泣いている。
……違う。
自分を愛してくれる新しい兄を自分で殺してしまった僕が可哀想だから、可哀想な僕をアルに慰めてもらう為に泣いている。
「…………自分勝手だね。本当僕って……最低」
最低でしょ、可哀想でしょ、救いようがないでしょ、でもだからこそ愛してくれるんでしょ?
アルだけはそうなんでしょ?
いや、そうでなくてはならないんだ。アルは僕を愛し続けなければならない。何があっても永遠に僕だけを見つめていてくれなければ。
「可愛いだろう?」
「結構きも…………可愛いですね」
「気持ち悪いのよね、それ。にぃは何か気に入って集めてるみたいだけど」
どうしてアルテミスは僕が言わないように気を使った事を言ってしまうのだろうか。習性かな、嫌な習性だ。
「可愛いなぁ、アルテミスは……女神だな」
「…………にぃどうしたの? ますますキモくなってない?」
「うーん、この国では精神病の有効な治療法まだ見つかってないから」
「他の国ならあるの? っていうかなんでにぃはアンタの死に目見に行っただけで錯乱して強制入院させられたのよ。アタシまだそれを聞いてないのよ」
ヘルメスが退院してから五日も経ってからパーティをしたのは、アポロンの退院を待っていたからだ。
その間にヘルメスは自主的に風俗店でパーティを毎夜開いていたけれど、「正式に王族になったんだから」とアルテミスに控えるよう言われていた。その時のヘルメスの顔ったら……
「いや、それはヘル君が」
「このひ弱っ子が何したのよ」
「ひ弱っ子? 僕のことですかそれ。ひ弱? え……ひ弱……」
「何よ文句あんの?」
アルテミスは振り返って僕を睨む。
「現実を突き付けないでください、傷つきます」
「…………この子が何したのよ」
アルテミスはしばらく僕に憐憫の視線を向け、ヘルメスに視線を戻し言葉を改めた。口は悪いが根はいい人だ。
「ヘル君の持ってた石からさ、何か変なの出てきて……それを見た人は全員強制入院だよ。俺はギリセーフ。看護師さんとかはまだ退院出来てないんだよね」
「石ぃ? 人を入院させる石ってなんなのよ」
「俺の病気とかも治してくれたんだよね」
「……何なのそれ、魔石?」
「俺は多分そうだと思ってるんだけど」
赤い線のような模様があるほぼ球体の黒い石。飾り気のない黒い紐を通されたその石をアルテミスに渡す。
「これがその石? ふぅん……魔石にしちゃ貯めてる力の質がおかしいし、本当に変な…………きゃっ!?」
アルテミスは短い悲鳴を上げて石を投げる。僕は投げられた石を受け止めつつ、大切な物だから丁寧に扱えと文句を言う。
「…………ごめん。ちょっと、変なのが見えて」
「ヘル君もそんな感じのこと言ってたよね? なんか見えたって」
「あ……はい。ここじゃないどこか……気味の悪い風景が見えるんです」
「なんか化け物でも封印してんじゃないのその石。とっとと捨てた方がいいかもよ」
この石はライアーの形見だ。彼がこの世に存在したという唯一無二の証拠だ。
それを少し怪しいからと言って捨てるなんてできない。確かに恐ろしいモノは見えるが、ヘルメスの病気を治したのもこの石なのだ。そう悪いものでもない。
「オオカミちゃんはそういう嗅覚俺達より優れてるんじゃないの?」
『…………気味の悪い気配は感じる。だが、敵意は感じない。特にヘルにはな。ライアーという男の雰囲気に似ている』
「ライアー? 随分と嫌な名前ね。アンタと一緒で信用出来なさそう」
「俺は確かに嘘吐きで手癖が悪いけど、信用はしていいよ」
嘘吐きで手癖が悪い男に信用出来る部分などないだろう。僕と同じ意見らしいアルテミスがヘルメスに怪訝な目を向け、それから僕に話しかける。
「で? ライアーって誰なのよ、アンタの知り合い?」
「……優しい方の兄さんだよ」
「アタシが希少鉱石の国で見たの……じゃないの?」
「あれは酷い方。にいさま」
「酷い方が兄様で優しい方が兄さん……って呼んでるのね。OK、で? 石はその兄さんに関係あるの?」
「……形見です。兄さんが死ぬ直前に、僕に渡してくれたんです」
死因は言わない方がいいだろう。正直に全て話せば彼らからの信用が失われてしまう。
「え……し、死んだの? そ……そう、ごめん」
「気にしないでください、大丈夫ですから」
「アタシ、形見を投げたりしたのよね……ほんとごめん」
後悔に沈んだアルテミスに代わり、ヘルメスが僕に質問する。
「お兄さんは何か言ってた? この石について」
「……こんな物しかあげられなくてごめん、としか。石がどういうものなのかは分かりません」
「うーん……お兄さんが手に入れられたんだから、君にも近いんじゃないかな?」
「すいません、その……兄さんとは言いましたけど、本当の兄じゃなくて…………一緒にいたのも一週間と少しだけで、兄さんのことは何も分からないんです」
あなたのような兄ならよかった。
キミが弟だったら嬉しい。
そんな利害関係にも似た歪んだ家族愛。
「……アンタ一週間ちょっとでそいつを兄さんって呼んでるわけぇ?」
俯いていたアルテミスが顔を上げる。後悔や自責から素早く浮上出来る性格の人は羨ましい。
「はい……本当に、優しい人で…………僕、兄さんのこと大好きで……」
机の下で寝ていたアルが体を起こし、僕の膝に顎を乗せる。
「なのにっ……な、のに。僕、なんにも出来なくて…………何も、言えなくて……お礼とか、なんにも…………まだ、言ってないのに……なんにも伝えてないのにっ! もう、二度と……会えない。大好きなのに……兄さん、兄さんには、もうっ……!」
「もういいよ、ヘル君。悪かったね、色々聞いて」
「そ、そうね。嫌ならもう話さなくていいのよ。お茶会はもうお開きにしましょ」
背を撫でられても頬を舐められても嗚咽が止まらなくて、抑えたいのに声も涙も溢れ続けた。
「……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
どうして殺してしまったんだろう。
理想の世界は楽しかったのに。偽りの生活は輝いていたのに。
どうして殺してしまったんだろう。
理想の兄だったのに。最高の愛を手に入れられたのに。
どうして……どうして、何故、僕はどうして彼を……信じられなかったんだろう。
「ごめんなさい、ごめんなさいっ……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい……っ!」
『ヘル、ヘル……もういい、もういいから』
溢れ続ける涙を舐めて、アルは優しく僕に声をかけてくれる。
「…………何がもういいの? もう忘れろって言うの!? 嫌だよ、だってライアーさんは僕のっ、僕の大事な兄さんで、僕が……ころ……し、て」
けれど、今の僕にはそれが疎ましくて、でもやっぱり嬉しくて、更に激しく自分を責める。
『忘れろとは言わない。ただ……もう考えなくていいんだ。過ぎた事を悔やんでもどうしようもない。貴方の後悔は次に生かす事も出来ない、ただただ自分を傷付けるだけだ』
「傷つけなきゃならないんだよ! 罰しなきゃ、ならないんだ、罵られなきゃならないんだよ! 僕は……僕は、そういう人間なんだ」
自分を傷付けていればアルが優しくしてくれる、僕の傷を癒そうとしてくれる。だから僕は心身共に自傷し続ける。
『……なぁヘル。貴方は…………本当に他人の事を思った事があるのか? 死者を偲ぶのは死者の為なのか?』
「…………何が言いたいの?」
『貴方はいつも自分の事ばかりだ』
自分の事ばかり? こんなにも人を思って泣いているのに、アルにはそう見せているはずなのに、本当に他人を思った事が無いだって?
何を言っているんだ、アルは。
『貴方は今、何故泣いているんだ? 何の為に泣いているんだ?』
ライアーを殺してしまったから、ライアーの為に泣いている。
……違う。
自分を愛してくれる新しい兄を自分で殺してしまった僕が可哀想だから、可哀想な僕をアルに慰めてもらう為に泣いている。
「…………自分勝手だね。本当僕って……最低」
最低でしょ、可哀想でしょ、救いようがないでしょ、でもだからこそ愛してくれるんでしょ?
アルだけはそうなんでしょ?
いや、そうでなくてはならないんだ。アルは僕を愛し続けなければならない。何があっても永遠に僕だけを見つめていてくれなければ。
0
お気に入りに追加
436
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる