418 / 909
第二十五章 本拠地は酒色の国に
昔話
しおりを挟む
『黒』に最後に会ったのは科学の国。あの時も彼女は僕を助けに来てくれた。「大好き」とか「愛してる」とか言ってくれて、生命を削って僕を守ってくれた。
そろそろ彼女に恩と愛を返さなければ。
『何万年の間で恋人の死を何十回も見守ったくせに、一万年前の彼女は酷かったんですよ。泣き喚いて、なんで一人にしたって私達を責めて、自分も責めて、心身ともにボロボロになってしまって……』
ベルゼブブは淡々と一万年前の出来事を語る。僕には想像もつかない年月だが、彼女にとっては当たり前の過去の話なのだ。
『……天界に貴方様の魂があると知って、私達は天界に総攻撃を仕掛けました。しかし統率を失い仲間割れも起こっていて…………結果は負けです』
「…………そうだったんだ」
『ええ、ですが私達が騒いでいたその隙に……あの邪神が××××様に取引を持ちかけた。彼女は名を奪われ全てを忘れ、弱りに弱って人界に堕ちました。その時なんですよ、私があの邪神を食べたのは。神魔戦争に負けて魔界に結界が張られた上に私も力を失って人界に半封印状態。悪魔は劣勢も劣勢で、本当に嫌な時代でしたねぇ……ま、今も当時に比べればマシってだけで、かつてには程遠いんですが』
魔界に張られた結界か、それがなければより多くの悪魔が人界に出てこられるのだろうか。出てきたところで魔力が薄い人界では大して力を振るえないけれど、全盛期はどうやってその問題を解決していたのだろう。
「……ねぇ、神様が人間の信仰から力を得るならさ、悪魔は何から吸ってるの?」
『魔力ですか? 魔界では空気中に満ち満ちているので、それだけで生きていけますけど、より力が欲しいなら他の悪魔や人間を喰ったり人間との契約で小銭稼ぎしたり、まぁ色々と』
「と、共食いするんだ」
『しますねぇ』
あまり聞きたくなかった情報だ。しかし、これから先悪魔を多く仲間に引き入れるのなら知っておかなければならない、知らない間に仲間が減っていましたなんて未来、訪れてはならない。
「…………魔界、かぁ。魔界ってどうやったら行けるの?」
『魔力をぶつけて結界に自分が通れるだけの穴を開けるんです。ですから通ってすぐの悪魔は弱かったりしますよ、穴を開けるのに魔力使ってますし魔力少ない方が穴は小さくて済みますからね』
「……こっちからは開けれるの?」
『出来ないこともないですけど……開けたいんですか?』
「…………ううん、最終手段。魔界に逃げれば天使は追っかけてこれないからさ」
『そうですか。お腹空くんでアレはやりたくないですから、最終手段は取らないでくださいね』
魔界に逃げたとしても魔界には僕の食べる物がない、逃げ込んだとしても一時しのぎだ。やはり今のところは兄の魔法で身を隠しているのが一番の策か。
根本的な解決策を見出せず落ち込む僕の膝に温かい何かが擦り寄る。恐る恐る手を伸ばせば柔らかい毛に触れ、アルが戻ってきたのだと分かる。
『おかえりなさい先輩、何ありました?』
『空き部屋はかなりの数があり、一人一部屋でも十分な数でした。バスルームは三つ、トイレは六つ、キッチンは二つ、冷凍室に食料庫は一つずつ、それに隠し通路と隠し部屋もありました』
『……アシュメダイのペットのくせに良い家住んでますねぇ』
アルの毛並みを楽しみつつ、報告を聞き流す。どうせ僕は一人で移動できないのだから、部屋の位置や数なんて何となくで分かっていればいいだけだ。
『後で館内図でも作らせますかね、迷いそうです』
「……何階建てだった?」
『三階、それに地下が二階だ』
「へぇ……広いなぁ。僕どこで寝ればいいの?」
『ここの隣室だ。家の中心付近だから、何かあったら叫べば誰か来るだろう。私が常に傍に居るがな』
僕はグロルをソファに降ろし、その部屋に連れて行くようアルに頼んだ。無数の手に支えられ前を歩いているらしいアルに着いていく。
絨毯では聞こえなかったアルの足音が廊下に響く。爪が板に擦れてカチャカチャと音を立てていて、どこか可愛らしい。
『ここだ』
「近いね。さっきの部屋はリビングだよね? 食事はどこで食べるの?」
『ここでも先程の部屋でも構わんが、ダイニングルームは向こうの……まぁ、そう離れてはいない。食事が出来たら案内しよう』
「……うん、ありがと、アル」
ベッドらしい物に腰を降ろし、天蓋を支える柱に手を添える。あの無数の手は足元でジェルと化し、ぷよぷよとした感触で僕の足裏を楽しませてくれている。
しばらくの隠れ家にして十分過ぎる、いっそここに永住したい。そんな思いを込めて後ろに倒れる──と、誰かに触れた。
「ご、ごめんなさっ……だ、誰? ここ僕の部屋……」
振り返るが、当然何も見えない。暗闇の中に手を伸ばせば、誰かに掴まれる。短く悲鳴を上げ、アルを求めてもう片方の手を振り回す。
『…………兄君、ヘルは今目が見えないのだから、触れるのならその前に声をかけてやれ』
『……声がないと誰か分からないの? お兄ちゃんなんだから分かるよね? 分からないの? ヘル、どうなの?』
「あ……にいさま? なの?」
『…………分からないの?』
「分かんないよ……見えないし、喋ってくれないと…………僕、魔力とかも感じられないんだよ」
兄は少し苛立っている様子だ。アルが居るし、暴力を振るわれることはもう無いとは思っているが、やはり恐怖で手や声が震えてしまう。
『……本当にそうかな? 集中すれば分かるよ。声以外の音、呼吸音や周囲の物と擦れる音、匂い、触感、そんなものから推測できない?』
「…………無理だよ、そんなの」
『誰も彼もが優しくしてくれると思う? ゆっくり話しかけられる状況ばかりだと思う? 努力でどうにかなる問題だ、早く何とかしろよ、僕の弟だろ? 出来るよねぇ?』
『兄君! あまり怖がらせるな!』
この家の外に出て、知らない人に腕を引かれたら──きっと僕はその人を兄かフェルだと思って何の疑いもなく着いていく。アルが傍に居てくれているはずだし、フェルが付けたスライムも居るし、そんな事態にはならないとは思うが、念の為という意味なら兄の要求はもっともだ。
「……にいさま。手、握って」
『うん? いいよ』
「…………僕より少し大きくて、指を重ねたらちょっと痛い。全体的に骨ばってて、肌は……僕より滑らかかな、爪は、ちょっと長め」
『……っ、ふふっ…………よしよし。よく分かってるね、流石僕の弟。アル君は大丈夫だろうから、フェルやあの悪魔、神様の手も一応覚えておいで』
鼻に兄の手を寄せ、匂いを嗅ぐ。けれど僕の鈍い嗅覚では何も拾えない。
『あぁ、体臭とかは無いよ? 人間に寄せてるだけの生き物だし、このスライムっぽいの自身はとっても臭いから消してるんだ。ヘルが覚えるべきなのは僕が着てるローブ。長いし重ねてあるから擦れ方が特殊で普通の服とは音が違うと思う。僕しばらくこのベッドでゴロゴロするから聞かせてあげられないけど、また今度覚えて?』
「あ……うん」
ぼすん、とベッドに倒れる音。兄は宣言通りこのベッドで怠惰を貪るつもりらしい。寝転がった兄に背を叩かれたし、「覚えておいで」と言われたばかりだし、今ここで僕も横になる──というのは悪手だろう。
『ヘル? どこへ行く』
「えっと、家の中見て回りたいんだけど……」
『む、そうか。よし、乗れ』
「んー、せっかくだし歩くよ。少しは慣れないと」
アルは「珍しい」と笑って、扉を開けて廊下に出る。またカチャカチャという可愛らしい足音が聞こえてくる。
手に支えられ、引かれるがままに足を動かす。目が見えなくても移動に不便はない、いい弟を持ったものだ。
『階段だ、平気か?』
爪先が段差に触れる。足探りで一段上り、手すりを掴む。そのまま同じ要領で上って行くと、安心したらしいアルの足音が早くなった。
『あと一段だ』
アルの声が聞こえるよりも早く最上段で足を上げ、少しよろめく。無数の手が僕を支え、アルも問題無いと見てまたカチャカチャと音を立てる。
目を失ったからこそ、僕はたくさんのモノに守られていると実感出来た。
やはり僕はダメな奴だ。今度は足や腕を失えばもっと構ってもらえるかな、そんな考えを浮かべるなんて。
そろそろ彼女に恩と愛を返さなければ。
『何万年の間で恋人の死を何十回も見守ったくせに、一万年前の彼女は酷かったんですよ。泣き喚いて、なんで一人にしたって私達を責めて、自分も責めて、心身ともにボロボロになってしまって……』
ベルゼブブは淡々と一万年前の出来事を語る。僕には想像もつかない年月だが、彼女にとっては当たり前の過去の話なのだ。
『……天界に貴方様の魂があると知って、私達は天界に総攻撃を仕掛けました。しかし統率を失い仲間割れも起こっていて…………結果は負けです』
「…………そうだったんだ」
『ええ、ですが私達が騒いでいたその隙に……あの邪神が××××様に取引を持ちかけた。彼女は名を奪われ全てを忘れ、弱りに弱って人界に堕ちました。その時なんですよ、私があの邪神を食べたのは。神魔戦争に負けて魔界に結界が張られた上に私も力を失って人界に半封印状態。悪魔は劣勢も劣勢で、本当に嫌な時代でしたねぇ……ま、今も当時に比べればマシってだけで、かつてには程遠いんですが』
魔界に張られた結界か、それがなければより多くの悪魔が人界に出てこられるのだろうか。出てきたところで魔力が薄い人界では大して力を振るえないけれど、全盛期はどうやってその問題を解決していたのだろう。
「……ねぇ、神様が人間の信仰から力を得るならさ、悪魔は何から吸ってるの?」
『魔力ですか? 魔界では空気中に満ち満ちているので、それだけで生きていけますけど、より力が欲しいなら他の悪魔や人間を喰ったり人間との契約で小銭稼ぎしたり、まぁ色々と』
「と、共食いするんだ」
『しますねぇ』
あまり聞きたくなかった情報だ。しかし、これから先悪魔を多く仲間に引き入れるのなら知っておかなければならない、知らない間に仲間が減っていましたなんて未来、訪れてはならない。
「…………魔界、かぁ。魔界ってどうやったら行けるの?」
『魔力をぶつけて結界に自分が通れるだけの穴を開けるんです。ですから通ってすぐの悪魔は弱かったりしますよ、穴を開けるのに魔力使ってますし魔力少ない方が穴は小さくて済みますからね』
「……こっちからは開けれるの?」
『出来ないこともないですけど……開けたいんですか?』
「…………ううん、最終手段。魔界に逃げれば天使は追っかけてこれないからさ」
『そうですか。お腹空くんでアレはやりたくないですから、最終手段は取らないでくださいね』
魔界に逃げたとしても魔界には僕の食べる物がない、逃げ込んだとしても一時しのぎだ。やはり今のところは兄の魔法で身を隠しているのが一番の策か。
根本的な解決策を見出せず落ち込む僕の膝に温かい何かが擦り寄る。恐る恐る手を伸ばせば柔らかい毛に触れ、アルが戻ってきたのだと分かる。
『おかえりなさい先輩、何ありました?』
『空き部屋はかなりの数があり、一人一部屋でも十分な数でした。バスルームは三つ、トイレは六つ、キッチンは二つ、冷凍室に食料庫は一つずつ、それに隠し通路と隠し部屋もありました』
『……アシュメダイのペットのくせに良い家住んでますねぇ』
アルの毛並みを楽しみつつ、報告を聞き流す。どうせ僕は一人で移動できないのだから、部屋の位置や数なんて何となくで分かっていればいいだけだ。
『後で館内図でも作らせますかね、迷いそうです』
「……何階建てだった?」
『三階、それに地下が二階だ』
「へぇ……広いなぁ。僕どこで寝ればいいの?」
『ここの隣室だ。家の中心付近だから、何かあったら叫べば誰か来るだろう。私が常に傍に居るがな』
僕はグロルをソファに降ろし、その部屋に連れて行くようアルに頼んだ。無数の手に支えられ前を歩いているらしいアルに着いていく。
絨毯では聞こえなかったアルの足音が廊下に響く。爪が板に擦れてカチャカチャと音を立てていて、どこか可愛らしい。
『ここだ』
「近いね。さっきの部屋はリビングだよね? 食事はどこで食べるの?」
『ここでも先程の部屋でも構わんが、ダイニングルームは向こうの……まぁ、そう離れてはいない。食事が出来たら案内しよう』
「……うん、ありがと、アル」
ベッドらしい物に腰を降ろし、天蓋を支える柱に手を添える。あの無数の手は足元でジェルと化し、ぷよぷよとした感触で僕の足裏を楽しませてくれている。
しばらくの隠れ家にして十分過ぎる、いっそここに永住したい。そんな思いを込めて後ろに倒れる──と、誰かに触れた。
「ご、ごめんなさっ……だ、誰? ここ僕の部屋……」
振り返るが、当然何も見えない。暗闇の中に手を伸ばせば、誰かに掴まれる。短く悲鳴を上げ、アルを求めてもう片方の手を振り回す。
『…………兄君、ヘルは今目が見えないのだから、触れるのならその前に声をかけてやれ』
『……声がないと誰か分からないの? お兄ちゃんなんだから分かるよね? 分からないの? ヘル、どうなの?』
「あ……にいさま? なの?」
『…………分からないの?』
「分かんないよ……見えないし、喋ってくれないと…………僕、魔力とかも感じられないんだよ」
兄は少し苛立っている様子だ。アルが居るし、暴力を振るわれることはもう無いとは思っているが、やはり恐怖で手や声が震えてしまう。
『……本当にそうかな? 集中すれば分かるよ。声以外の音、呼吸音や周囲の物と擦れる音、匂い、触感、そんなものから推測できない?』
「…………無理だよ、そんなの」
『誰も彼もが優しくしてくれると思う? ゆっくり話しかけられる状況ばかりだと思う? 努力でどうにかなる問題だ、早く何とかしろよ、僕の弟だろ? 出来るよねぇ?』
『兄君! あまり怖がらせるな!』
この家の外に出て、知らない人に腕を引かれたら──きっと僕はその人を兄かフェルだと思って何の疑いもなく着いていく。アルが傍に居てくれているはずだし、フェルが付けたスライムも居るし、そんな事態にはならないとは思うが、念の為という意味なら兄の要求はもっともだ。
「……にいさま。手、握って」
『うん? いいよ』
「…………僕より少し大きくて、指を重ねたらちょっと痛い。全体的に骨ばってて、肌は……僕より滑らかかな、爪は、ちょっと長め」
『……っ、ふふっ…………よしよし。よく分かってるね、流石僕の弟。アル君は大丈夫だろうから、フェルやあの悪魔、神様の手も一応覚えておいで』
鼻に兄の手を寄せ、匂いを嗅ぐ。けれど僕の鈍い嗅覚では何も拾えない。
『あぁ、体臭とかは無いよ? 人間に寄せてるだけの生き物だし、このスライムっぽいの自身はとっても臭いから消してるんだ。ヘルが覚えるべきなのは僕が着てるローブ。長いし重ねてあるから擦れ方が特殊で普通の服とは音が違うと思う。僕しばらくこのベッドでゴロゴロするから聞かせてあげられないけど、また今度覚えて?』
「あ……うん」
ぼすん、とベッドに倒れる音。兄は宣言通りこのベッドで怠惰を貪るつもりらしい。寝転がった兄に背を叩かれたし、「覚えておいで」と言われたばかりだし、今ここで僕も横になる──というのは悪手だろう。
『ヘル? どこへ行く』
「えっと、家の中見て回りたいんだけど……」
『む、そうか。よし、乗れ』
「んー、せっかくだし歩くよ。少しは慣れないと」
アルは「珍しい」と笑って、扉を開けて廊下に出る。またカチャカチャという可愛らしい足音が聞こえてくる。
手に支えられ、引かれるがままに足を動かす。目が見えなくても移動に不便はない、いい弟を持ったものだ。
『階段だ、平気か?』
爪先が段差に触れる。足探りで一段上り、手すりを掴む。そのまま同じ要領で上って行くと、安心したらしいアルの足音が早くなった。
『あと一段だ』
アルの声が聞こえるよりも早く最上段で足を上げ、少しよろめく。無数の手が僕を支え、アルも問題無いと見てまたカチャカチャと音を立てる。
目を失ったからこそ、僕はたくさんのモノに守られていると実感出来た。
やはり僕はダメな奴だ。今度は足や腕を失えばもっと構ってもらえるかな、そんな考えを浮かべるなんて。
0
お気に入りに追加
436
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる