223 / 909
第十八章 美食家な地獄の帝王
魅了の術の魅力
しおりを挟む
こちらの事情と守って欲しい事柄を話すと、メルはすんなりと受け入れてくれた。了承するだろうとは思っていたが彼女がここまで物分りのいい人物だとは知らなかった。
『分かった。だーりんのことだーりんって呼んじゃダメなのね。初対面で、名前も知らないのね』
「うん、お願い」
『大丈夫、ワタシも家族にはいい思い出ないもの』
僕が話したのは兄のこと。
兄がどういう人物なのか、どう動けば敵視されないのか、それを話した。だーりんなんて呼ばれていては良くない結果になるのは目に見えている、兄は僕に親しい者を嫌うのだから。
だからメルには他人のフリをしてもらい、僕は兄が帰ってくるまでクローゼットの中に隠れていたことにする。
「じゃあ、にいさま帰ってくるまで僕ここにいるから」
『う、うん……そこまでなの?』
「そこまでなんだよ」
『分かった……うん、大変ね』
甘い香りのするクローゼットの中。暗闇は時間感覚を失わせた。手足を折り曲げじっと待っていると、外から話し声が聞こえ始めた。
『…………君、誰?』
兄の声だ、兄が帰ってきたのだ。僕と話している時よりもずっと低い声、警戒しているのではなく不機嫌なのだと僕には分かる。
『あら、こんにちは。私はこの国の王女よ、メロウ・ヴェルメリオ、メルって呼んで? 格好イイおにーさん』
『へぇ? この国は淫魔が王族やってるんだ』
『どうして……いえ、よく分かったわね』
兄はメルが悪魔だと見抜いた、それも細かな区分まで。それはやはりあの魔力を見る事が出来る眼球の刺青の力なのだろう。
『まぁね。ところで、ヘル見なかった?』
『ヘル……? 知らないわ』
『ふぅん、へぇ、そう。人の匂いには敏感なはずの淫魔がヘルを見つけてないの? そっかそっか』
クローゼットが勢いよく開かれ、兄の手が僕の腕を掴んだ。力任せに引きずり出され、床で膝を打つ。
『……あらあら、そんなところに人が居たのね。気づかなかったわ』
メルは驚いて目を見開きつつも、声は乱さなかった。
『こんな分かりやすいところに居たのに? ふぅん……』
兄は僕の髪を掴んで立ち上がらせた。僕は頭皮の痛みに耐え、兄の手首に両手を添えて冷たい瞳を見上げた。髪を離した兄の手は額に移る。頭の中心に小さな痛みを感じ、思い出す。兄は他人の記憶や感情をある程度覗くことも出来ると。
『まぁ、逃げなかったから別にいいけど』
頭痛が酷くなる。割れるように、貪られるように、痛い。これが頭の中を覗かれる感触なのか。思わず声が漏れ、痛みに耐え切れず兄の手を引き剥がすと兄は満足そうな笑みを浮かべる。僕が抵抗したのにも関わらず嬉しそうな兄には違和感を覚えた。
『いい子は嘘なんて吐かないよ? この国の王女様は悪い子だねぇ。ねぇヘル、ヘルはいい子だよね? お兄ちゃんに嘘なんて吐かないよね?』
僕はまだ何も話していない。他人のフリをするとは決めたが、まだ行動に移してはいない。隠れていたのはその下準備、実行はまだ。思考だけなら罪にはならない。
「ま……魔法の国が滅ぼされてすぐに、この国に来て、その時に知り合った」
『それで?』
「そ、それだけ。あ、今は、その、呪いが強くなった原因を調べようって……」
『ふぅーん……まぁいいか、及第点』
僕の頭くしゃくしゃと撫で、兄はメルに向き直る。その瞳は明らかな敵意に満ちていた。
『さて、嘘吐きな王女様? 呪いが強くなったって何? 人を家畜化してるってのは知ってたけど、呪って?』
『家畜化なんて……いえ、その通りね。この国は食料庫だもの。かけられた呪いは『暴食の呪』、食欲増進の効果がある。よく太ったら、いつの間にか消えてしまう』
「消える……?」
『言葉通りよ、手下にでも攫わせてるんだと思う。見たことはないし、どこに連れて行くのかも分からない。地下ってことは分かるんだけど』
『……でもさ、それ、僕関係ないよね?』
話を遮って、兄は僕の手を引いて家から出ようとする。そんな兄の腕を掴んで止めたのはすっかり顔を青くしたメルだった。
『ま、待ってよ! おかしいのよ、本当に……きっと、術者の意志じゃない! もし術者が異常を感知して出てきたら、一番に疑われるのはワタシなの!』
術者の意思じゃない? 呪いを強めたのは地獄の帝王の──ベルゼブブではない?
それなら僕にも何か出来るかもしれない。いや、そんな強大な悪魔の呪いに手を出すような輩に僕が対抗出来るのか? 駄目だ、事態がどう転んでも僕に付きまとう不安は消えはしない。
『だったら何?』
『お願い、助けて』
『嫌だよ、何でそんなことしなきゃなんないの? それも無償で』
兄は心底鬱陶しそうにメルに侮蔑の視線を送る。
メルは決して引き下がらず兄の腕を強く引いた。
『お金なら好きなだけあげる、王女だもの……それくらいできるわ』
『金、ね。僕はもうすぐこの世界の王になるから、そんなの要らないよ』
『この世界の王……!? それ、詳しく聞かせて』
メルは兄の前に回り込み、目を輝かせる。見たことのないメルの表情に僕は寂しさを覚えた。
『うわ、何急に』
『お願い、聞かせて。ワタシ……ワタシも、それがしたくて、復讐したくて』
加減を知らない兄は苛立ちも相まってか僕の手首をギリギリと締め上げる。痛みを忘れるためにも僕は過去に思いを馳せ、メルの夢とやらを思い出した。諦めたものと思っていたのだが。
『何だよ……気持ち悪いな。僕は誰よりも優れてるんだから、僕が征服するのは当然だろ? 愚民を管理してやるのは天才の権利……いや、義務だ。感謝してもらわなきゃね』
『そう、アナタ、強いのね?』
『君のお願いなんて聞いてやんないよ?』
『…………とっておきの魔術を教えてあげる、って言ったら?』
空中に空間転移の魔法陣を描いていた兄の手が止まる。兄にあるのは僕への執着心と全てへの征服欲、そして知的好奇心だ。兄はその三つだけで成り立っていると言っても過言ではない。
『人間のアナタには悪魔の術なんて知る方法ないでしょ? 人間の術だけじゃ面白くないわよね? 悪魔が使う術、知りたいでしょ』
『……どんなものかだけ聞いておこうかな』
見事に知的好奇心を刺激された兄は少し身を屈めメルと目をしっかり合わせた。
『魅了よ』
『へぇ、淫魔らしい。やめておこう、魅了なんてしなくても力でねじ伏せればいい』
予想通りの反応だ、兄は愛情なんて求めた事すらないだろう。兄の征服欲求を満たすのには丁度良い術だと思うのだが、兄は恐怖支配をお望みのようだ。
『どんな人だってアナタを好きになるのよ? アナタは嘘が分かるんでしょ? 上辺だけの愛なんて虚しいだけよ』
『上辺だけだからこそ滑稽で面白──待て、どんな人でも?』
兄の表情が強ばる。先程までの嘲笑は消え、真っ直ぐにメルを見つめた。
僕はその兄の態度に驚愕する。どんな人間でもかと聞くなんて、まるで使いたい人間が存在しているような言い方だ。兄に好きな人なんているわけない、好意という感情があるのかすら分からない。
僕は兄に家族愛を求めているけれど、それは無知ではなく愚かなのだ。存在しない事が分かっていながら求めているのだ。
『それは……同性でも、血縁者でも、って意味?』
『え? ええ、効くわ。どんな人でもアナタが好きになる』
『好き、にも色々あるよね? 欲情するの? それとも人間性に惚れる的なもの? あとは……依存、とか?』
『そのあたりは調整出来るわ、友愛も恋愛も家族愛も自由自在、アナタを好物として認識させることだって出来る』
兄は一瞬僕を見て、口の端を歪める。血縁者で生きている者なんて僕しかいない、まさか兄は僕に使うつもりなのか? そんな馬鹿な、僕が兄に使いたいくらいなのに。
『なら……ヘルに、本当に、心の底から、大好きだって言ってもらえるの?』
『……え? あ、ええ、耐性はなさそうだし、出来ると思うわ』
兄は嬉しそうに──本当に嬉しそうに、僕の肩を掴んで早口に言った。
『ヘルは僕に大好きなんて言うけどさ、アレ嘘だもんね? 僕が怖いから、痛いことされたくないから言ってるだけだもんね。ああ、この嘘はいいんだよ? 僕が分かってて言わせてるんだから……でも、本当になるんだ』
兄はまたメルに向き直り、詰め寄る。
『なんでもする。術者? を殺せばいいの?』
『こ、殺す!? い、いえ、呪が強くなったのには術者は関係ないと思うから……原因を探って解決してほしいの』
『分かった、元に戻せばいいんだね? そうしたらその術を教えてくれるんだね?』
『え、ええ』
『嘘じゃないよね?』
『……ええ、アナタは嘘が分かるんでしょ』
兄はメルの額に手を当てた。真偽が分かった兄は大声で笑った。息が切れるほどに笑い、倒れ込むように僕に覆いかぶさる。恍惚として僕を抱き締め、言葉にならない言葉を繰り返していた。
『分かった。だーりんのことだーりんって呼んじゃダメなのね。初対面で、名前も知らないのね』
「うん、お願い」
『大丈夫、ワタシも家族にはいい思い出ないもの』
僕が話したのは兄のこと。
兄がどういう人物なのか、どう動けば敵視されないのか、それを話した。だーりんなんて呼ばれていては良くない結果になるのは目に見えている、兄は僕に親しい者を嫌うのだから。
だからメルには他人のフリをしてもらい、僕は兄が帰ってくるまでクローゼットの中に隠れていたことにする。
「じゃあ、にいさま帰ってくるまで僕ここにいるから」
『う、うん……そこまでなの?』
「そこまでなんだよ」
『分かった……うん、大変ね』
甘い香りのするクローゼットの中。暗闇は時間感覚を失わせた。手足を折り曲げじっと待っていると、外から話し声が聞こえ始めた。
『…………君、誰?』
兄の声だ、兄が帰ってきたのだ。僕と話している時よりもずっと低い声、警戒しているのではなく不機嫌なのだと僕には分かる。
『あら、こんにちは。私はこの国の王女よ、メロウ・ヴェルメリオ、メルって呼んで? 格好イイおにーさん』
『へぇ? この国は淫魔が王族やってるんだ』
『どうして……いえ、よく分かったわね』
兄はメルが悪魔だと見抜いた、それも細かな区分まで。それはやはりあの魔力を見る事が出来る眼球の刺青の力なのだろう。
『まぁね。ところで、ヘル見なかった?』
『ヘル……? 知らないわ』
『ふぅん、へぇ、そう。人の匂いには敏感なはずの淫魔がヘルを見つけてないの? そっかそっか』
クローゼットが勢いよく開かれ、兄の手が僕の腕を掴んだ。力任せに引きずり出され、床で膝を打つ。
『……あらあら、そんなところに人が居たのね。気づかなかったわ』
メルは驚いて目を見開きつつも、声は乱さなかった。
『こんな分かりやすいところに居たのに? ふぅん……』
兄は僕の髪を掴んで立ち上がらせた。僕は頭皮の痛みに耐え、兄の手首に両手を添えて冷たい瞳を見上げた。髪を離した兄の手は額に移る。頭の中心に小さな痛みを感じ、思い出す。兄は他人の記憶や感情をある程度覗くことも出来ると。
『まぁ、逃げなかったから別にいいけど』
頭痛が酷くなる。割れるように、貪られるように、痛い。これが頭の中を覗かれる感触なのか。思わず声が漏れ、痛みに耐え切れず兄の手を引き剥がすと兄は満足そうな笑みを浮かべる。僕が抵抗したのにも関わらず嬉しそうな兄には違和感を覚えた。
『いい子は嘘なんて吐かないよ? この国の王女様は悪い子だねぇ。ねぇヘル、ヘルはいい子だよね? お兄ちゃんに嘘なんて吐かないよね?』
僕はまだ何も話していない。他人のフリをするとは決めたが、まだ行動に移してはいない。隠れていたのはその下準備、実行はまだ。思考だけなら罪にはならない。
「ま……魔法の国が滅ぼされてすぐに、この国に来て、その時に知り合った」
『それで?』
「そ、それだけ。あ、今は、その、呪いが強くなった原因を調べようって……」
『ふぅーん……まぁいいか、及第点』
僕の頭くしゃくしゃと撫で、兄はメルに向き直る。その瞳は明らかな敵意に満ちていた。
『さて、嘘吐きな王女様? 呪いが強くなったって何? 人を家畜化してるってのは知ってたけど、呪って?』
『家畜化なんて……いえ、その通りね。この国は食料庫だもの。かけられた呪いは『暴食の呪』、食欲増進の効果がある。よく太ったら、いつの間にか消えてしまう』
「消える……?」
『言葉通りよ、手下にでも攫わせてるんだと思う。見たことはないし、どこに連れて行くのかも分からない。地下ってことは分かるんだけど』
『……でもさ、それ、僕関係ないよね?』
話を遮って、兄は僕の手を引いて家から出ようとする。そんな兄の腕を掴んで止めたのはすっかり顔を青くしたメルだった。
『ま、待ってよ! おかしいのよ、本当に……きっと、術者の意志じゃない! もし術者が異常を感知して出てきたら、一番に疑われるのはワタシなの!』
術者の意思じゃない? 呪いを強めたのは地獄の帝王の──ベルゼブブではない?
それなら僕にも何か出来るかもしれない。いや、そんな強大な悪魔の呪いに手を出すような輩に僕が対抗出来るのか? 駄目だ、事態がどう転んでも僕に付きまとう不安は消えはしない。
『だったら何?』
『お願い、助けて』
『嫌だよ、何でそんなことしなきゃなんないの? それも無償で』
兄は心底鬱陶しそうにメルに侮蔑の視線を送る。
メルは決して引き下がらず兄の腕を強く引いた。
『お金なら好きなだけあげる、王女だもの……それくらいできるわ』
『金、ね。僕はもうすぐこの世界の王になるから、そんなの要らないよ』
『この世界の王……!? それ、詳しく聞かせて』
メルは兄の前に回り込み、目を輝かせる。見たことのないメルの表情に僕は寂しさを覚えた。
『うわ、何急に』
『お願い、聞かせて。ワタシ……ワタシも、それがしたくて、復讐したくて』
加減を知らない兄は苛立ちも相まってか僕の手首をギリギリと締め上げる。痛みを忘れるためにも僕は過去に思いを馳せ、メルの夢とやらを思い出した。諦めたものと思っていたのだが。
『何だよ……気持ち悪いな。僕は誰よりも優れてるんだから、僕が征服するのは当然だろ? 愚民を管理してやるのは天才の権利……いや、義務だ。感謝してもらわなきゃね』
『そう、アナタ、強いのね?』
『君のお願いなんて聞いてやんないよ?』
『…………とっておきの魔術を教えてあげる、って言ったら?』
空中に空間転移の魔法陣を描いていた兄の手が止まる。兄にあるのは僕への執着心と全てへの征服欲、そして知的好奇心だ。兄はその三つだけで成り立っていると言っても過言ではない。
『人間のアナタには悪魔の術なんて知る方法ないでしょ? 人間の術だけじゃ面白くないわよね? 悪魔が使う術、知りたいでしょ』
『……どんなものかだけ聞いておこうかな』
見事に知的好奇心を刺激された兄は少し身を屈めメルと目をしっかり合わせた。
『魅了よ』
『へぇ、淫魔らしい。やめておこう、魅了なんてしなくても力でねじ伏せればいい』
予想通りの反応だ、兄は愛情なんて求めた事すらないだろう。兄の征服欲求を満たすのには丁度良い術だと思うのだが、兄は恐怖支配をお望みのようだ。
『どんな人だってアナタを好きになるのよ? アナタは嘘が分かるんでしょ? 上辺だけの愛なんて虚しいだけよ』
『上辺だけだからこそ滑稽で面白──待て、どんな人でも?』
兄の表情が強ばる。先程までの嘲笑は消え、真っ直ぐにメルを見つめた。
僕はその兄の態度に驚愕する。どんな人間でもかと聞くなんて、まるで使いたい人間が存在しているような言い方だ。兄に好きな人なんているわけない、好意という感情があるのかすら分からない。
僕は兄に家族愛を求めているけれど、それは無知ではなく愚かなのだ。存在しない事が分かっていながら求めているのだ。
『それは……同性でも、血縁者でも、って意味?』
『え? ええ、効くわ。どんな人でもアナタが好きになる』
『好き、にも色々あるよね? 欲情するの? それとも人間性に惚れる的なもの? あとは……依存、とか?』
『そのあたりは調整出来るわ、友愛も恋愛も家族愛も自由自在、アナタを好物として認識させることだって出来る』
兄は一瞬僕を見て、口の端を歪める。血縁者で生きている者なんて僕しかいない、まさか兄は僕に使うつもりなのか? そんな馬鹿な、僕が兄に使いたいくらいなのに。
『なら……ヘルに、本当に、心の底から、大好きだって言ってもらえるの?』
『……え? あ、ええ、耐性はなさそうだし、出来ると思うわ』
兄は嬉しそうに──本当に嬉しそうに、僕の肩を掴んで早口に言った。
『ヘルは僕に大好きなんて言うけどさ、アレ嘘だもんね? 僕が怖いから、痛いことされたくないから言ってるだけだもんね。ああ、この嘘はいいんだよ? 僕が分かってて言わせてるんだから……でも、本当になるんだ』
兄はまたメルに向き直り、詰め寄る。
『なんでもする。術者? を殺せばいいの?』
『こ、殺す!? い、いえ、呪が強くなったのには術者は関係ないと思うから……原因を探って解決してほしいの』
『分かった、元に戻せばいいんだね? そうしたらその術を教えてくれるんだね?』
『え、ええ』
『嘘じゃないよね?』
『……ええ、アナタは嘘が分かるんでしょ』
兄はメルの額に手を当てた。真偽が分かった兄は大声で笑った。息が切れるほどに笑い、倒れ込むように僕に覆いかぶさる。恍惚として僕を抱き締め、言葉にならない言葉を繰り返していた。
0
お気に入りに追加
436
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる