118 / 909
第十一章 混沌と遊ぶ希少鉱石の国
特技はご機嫌取り
しおりを挟む
凍りついた街、その元凶。夏の浜辺でも歩いているような涼し気な格好の天使と、分厚いレインコートを着込んだ天使が話している、僕達を見つけた天使は蔑むような目つきで言った。
『で、どうするんだ。あの冒涜的なモノ共を作り出したのは人間だが、黒幕は違う。これは俺の仕事か?』
『収集は必要、学の管理はザフィの仕事』
『……全く、人間は。面倒な真似をしてくれる』
不機嫌な天使はどこからともなくレインコートを二着取り出し、僕達に投げ渡す。ぼうっとしているとさっさと着ろと言いたげな目で睨まれた。
「……あったかい」
『お前が冷気を制御できれば問題はないんだがな。俺のコートを人間共に貸す必要もなかった』
『これでも抑えてる』
感情なくそう答え、メモを片手に先を歩くシャルン。アルテミスと顔を見合わせついて行くことに決めた、セツナの頼みを聞くためだから仕方ないと。
『おい人間、絶対にそのコートを脱ぐなよ。フードもちゃんとかぶれ、前も止めろ、いいな? 理解出来たな? 出来たなら早くしろ』
そう言いながら天使はフードを脱ぐ、うねった黒髪にはところどころ氷の膜が張っていた。それを払い、再び顔を隠すようにフードを被った。
それにしてもこのレインコートはどういう仕組なのか、露出しているはずの顔も足首も冷気を感じない。肺を痛める冷たい空気もレインコートを着てからは感じなくなった。
「なんか嫌な感じね、このおっさん。態度悪ーい」
『おっさん!? 今おっさんと言ったかお前! 俺のどこがおっさんだ! 俺は天使だぞ!』
「おっさんにおっさんって言って何が悪いわけ? もっと愛想良くしたらぁ?」
アルテミスは小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、天使を挑発する。そうやって立ち止まっている時間はないというのに。
「それに、天使って見た目よりも歳食ってんでしょ? もうジジイねジジイ!」
「や、やめなよ……失礼だよ」
弱々しい制止は無視される。
『ジジイ……だと? 今ジジイと言ったか小娘! この恩知らずが、コート返せ!』
口喧嘩は悪化していく、セツナの友人の家を記したメモを持ったシャルンとはぐれる訳にはいかない。シャルンはこちらを振り返ることなく進んでいるのだから、これ以上立ち止まれば確実に見失う。
止めなければ。
僕は天使のレインコートの袖を掴み、アルテミスの罵倒に負けない大きな声を出した。
「すみませんお兄さん! アルテミスさんはちょっと口が悪くて、でもきっと悪気はないんです、本当にすみません!」
「ちょっと、邪魔しないでよ! このジジイに分からせないと……」
アルテミスの口を塞ぎ、天使は僕を睨む。切れ長の三白眼はそれだけで僕を黙らせた。顔を近づけられ後ずさるも、肩を掴まれていて逃げられない。
『お兄さん……だと?』
低い声が鼓膜を震わせ、萎縮させる。名前が分からなかったのでそう呼んだのだが、気に入らなかったのか。だが否定することも出来ず恐る恐る頷いた。
『……お前は俺が運んでやろう。ほら、滑るだろ? 遠慮するな。喉は乾いていないか? 水ならいくらでもあるぞ。クッキーはいるか?』
「え、あの……えっと」
『軽いなお前、ちゃんと食ってるのか?』
「食べてます、けど」
『もっと食え。ほらチョコもあるぞ』
「……ありがとうございます」
抱き上げられ菓子を渡され……状況が分からない、何が起こった。アルテミスも呆然としていたが、歩き出した天使を追おうとして滑って転んだ。
「待ちなさいよこのクソジジイ!」
『うるさい! お前はそこで凍ってろ!』
なんだかよく分からないが上手くいったらしい。機嫌を良くした天使は僕を抱いたまま歩いていく。
歩くと言ってもそれらしい揺れは感じない、滑るような浮くような、そんな気分だ。
天使達がセツナの友人宅へ向かってから、いやその少し前から『黒』は全く動かない。その瞳には確かな恐怖が滲んでいた。
「ねぇ、『黒』……だっけ? あの子一人で行かせていいの? 僕が言うのもなんだけどさ」
ノートに書きなぐられた賢者の石の式は確かに正しい、だが上手くいかない。赤い光が灯ってもすぐに消えてしまう。
『あの鳥は……アレが、使ってた』
「アレ? あの黒フードのこと? だったら尚更一人で行かせるのは危ないよ」
『シャルンもザフィもいる。僕よりもずっと頼りになる。僕がいなくても平気だよ、どうせ僕はもうすぐいなくなるんだし』
セツナは手に埋め込んだ魔石を取り出し、磨き始める。繊細な作業をするために指先は精密な動きを求められる。
「いなくなるって?」
『あの子とは狼を復活させるまで、って約束だったからね。君が賢者の石を作ってくれたら僕はあの子から離れられる』
「……まるで一緒にいるのが嫌みたいな言い方だ」
セツナの目が僅かに細められる、怪訝そうな表情は一瞬で消えて元の笑みに変わるが、『黒』は虚空を見つけたまま動かない。
「仲良さそうに見えたけどね。ヘル君も君のこと好きみたいだったけど」
諭すように微笑みながら声を出さず失望したと言った。『黒』の右眼が禍々しい輝きを宿し、『黒』はふらりと座り込んだ。
「……君、さっきからどうしたの?」
訝しむように眉を歪ませ、セツナは『黒』の元へ。そしてセツナの表情は恐怖を帯びた驚愕へと変わる。
『黒』の首を一周する痣──腫れを伴ったそれはもはや痣とは言えない。口を持たない蛇のようなそれは気味の悪い動きを見せ、成長していた。
「まだ居る……っ、待て、冷静に……何、何が要る。どの石なら勝てる……?」
冷静になれる訳がない。セツナは魔石を入れた箱をひっくり返し、利き手の魔石を外していたことを思い出した。左手の暴投は『黒』から離れた壁に当たり爆炎をあげた。
「賢者の石……! これならどうだ!」
箱を捨て、棚の最奥に手を入れる。赤く輝く石を掲げ、セツナは人の言語ではない言葉を紡ぐ。数百年前に生成に成功した賢者の石、その力は少しも衰えていない。
『……そんなもの効かないよ。理の範囲内の物がボクに効くわけがない』
「君は……いや、お前は誰だ」
上品に、下品に。貴族のように、浮浪者のように。
『黒』は笑い続ける。おかしくてたまらない、愉しくて仕方がない、抑えようのない嘲笑が溢れていた。
『ふふっ、ふっ……はははっ。君に言っても無駄だろ? 理解出来ないんだから……!』
荒い呼吸を繰り返しながら嘲る。その嘲笑を聞いていると多大なるストレスに晒された時と同じように心がすり減る──いや、削れていく。
『ふふっ、あははははっ! ねぇ、計画が上手くいってる時ってさ、もう自分じゃ抑えきれない程の笑いがこみ上げてくるよね、ねぇ!』
警戒しつつ、怯えつつ、精神を削られつつ。セツナは『黒』を睨み続けた。首に巻きついた触腕は少しづつ伸びて先が割れて、再び首筋から『黒』の体内に潜り込んだ。
「計画……ろくな事じゃなさそうだな」
『ふふっ、色々あるよぉ? 教えてあげてもいいけど……やっぱやーめた! あはははははっ! 愛しいこの子を取り返したんだ、魔物使いとか言ってる愚鈍な人間から。計画話してる場合じゃないよねぇ! もっと楽しまなきゃ!』
「お前、あの黒フードだろ。一人の女に執着する奴だとは思わなかったな」
『……この子からは名前を貰ったからねぇ、面倒見てあげなきゃでしょ? 何より……それでも記憶が戻りそうってのが面白いよねぇ! あの約束も思い出すかなぁ!? ははははっ! そうしたらもっともっと愉しいゲームが出来るよねぇ!』
体の外にはみ出た触腕が狂乱する、グネグネと生理的嫌悪を抱く動きで、人の精神を破壊する。
『で、どうするんだ。あの冒涜的なモノ共を作り出したのは人間だが、黒幕は違う。これは俺の仕事か?』
『収集は必要、学の管理はザフィの仕事』
『……全く、人間は。面倒な真似をしてくれる』
不機嫌な天使はどこからともなくレインコートを二着取り出し、僕達に投げ渡す。ぼうっとしているとさっさと着ろと言いたげな目で睨まれた。
「……あったかい」
『お前が冷気を制御できれば問題はないんだがな。俺のコートを人間共に貸す必要もなかった』
『これでも抑えてる』
感情なくそう答え、メモを片手に先を歩くシャルン。アルテミスと顔を見合わせついて行くことに決めた、セツナの頼みを聞くためだから仕方ないと。
『おい人間、絶対にそのコートを脱ぐなよ。フードもちゃんとかぶれ、前も止めろ、いいな? 理解出来たな? 出来たなら早くしろ』
そう言いながら天使はフードを脱ぐ、うねった黒髪にはところどころ氷の膜が張っていた。それを払い、再び顔を隠すようにフードを被った。
それにしてもこのレインコートはどういう仕組なのか、露出しているはずの顔も足首も冷気を感じない。肺を痛める冷たい空気もレインコートを着てからは感じなくなった。
「なんか嫌な感じね、このおっさん。態度悪ーい」
『おっさん!? 今おっさんと言ったかお前! 俺のどこがおっさんだ! 俺は天使だぞ!』
「おっさんにおっさんって言って何が悪いわけ? もっと愛想良くしたらぁ?」
アルテミスは小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、天使を挑発する。そうやって立ち止まっている時間はないというのに。
「それに、天使って見た目よりも歳食ってんでしょ? もうジジイねジジイ!」
「や、やめなよ……失礼だよ」
弱々しい制止は無視される。
『ジジイ……だと? 今ジジイと言ったか小娘! この恩知らずが、コート返せ!』
口喧嘩は悪化していく、セツナの友人の家を記したメモを持ったシャルンとはぐれる訳にはいかない。シャルンはこちらを振り返ることなく進んでいるのだから、これ以上立ち止まれば確実に見失う。
止めなければ。
僕は天使のレインコートの袖を掴み、アルテミスの罵倒に負けない大きな声を出した。
「すみませんお兄さん! アルテミスさんはちょっと口が悪くて、でもきっと悪気はないんです、本当にすみません!」
「ちょっと、邪魔しないでよ! このジジイに分からせないと……」
アルテミスの口を塞ぎ、天使は僕を睨む。切れ長の三白眼はそれだけで僕を黙らせた。顔を近づけられ後ずさるも、肩を掴まれていて逃げられない。
『お兄さん……だと?』
低い声が鼓膜を震わせ、萎縮させる。名前が分からなかったのでそう呼んだのだが、気に入らなかったのか。だが否定することも出来ず恐る恐る頷いた。
『……お前は俺が運んでやろう。ほら、滑るだろ? 遠慮するな。喉は乾いていないか? 水ならいくらでもあるぞ。クッキーはいるか?』
「え、あの……えっと」
『軽いなお前、ちゃんと食ってるのか?』
「食べてます、けど」
『もっと食え。ほらチョコもあるぞ』
「……ありがとうございます」
抱き上げられ菓子を渡され……状況が分からない、何が起こった。アルテミスも呆然としていたが、歩き出した天使を追おうとして滑って転んだ。
「待ちなさいよこのクソジジイ!」
『うるさい! お前はそこで凍ってろ!』
なんだかよく分からないが上手くいったらしい。機嫌を良くした天使は僕を抱いたまま歩いていく。
歩くと言ってもそれらしい揺れは感じない、滑るような浮くような、そんな気分だ。
天使達がセツナの友人宅へ向かってから、いやその少し前から『黒』は全く動かない。その瞳には確かな恐怖が滲んでいた。
「ねぇ、『黒』……だっけ? あの子一人で行かせていいの? 僕が言うのもなんだけどさ」
ノートに書きなぐられた賢者の石の式は確かに正しい、だが上手くいかない。赤い光が灯ってもすぐに消えてしまう。
『あの鳥は……アレが、使ってた』
「アレ? あの黒フードのこと? だったら尚更一人で行かせるのは危ないよ」
『シャルンもザフィもいる。僕よりもずっと頼りになる。僕がいなくても平気だよ、どうせ僕はもうすぐいなくなるんだし』
セツナは手に埋め込んだ魔石を取り出し、磨き始める。繊細な作業をするために指先は精密な動きを求められる。
「いなくなるって?」
『あの子とは狼を復活させるまで、って約束だったからね。君が賢者の石を作ってくれたら僕はあの子から離れられる』
「……まるで一緒にいるのが嫌みたいな言い方だ」
セツナの目が僅かに細められる、怪訝そうな表情は一瞬で消えて元の笑みに変わるが、『黒』は虚空を見つけたまま動かない。
「仲良さそうに見えたけどね。ヘル君も君のこと好きみたいだったけど」
諭すように微笑みながら声を出さず失望したと言った。『黒』の右眼が禍々しい輝きを宿し、『黒』はふらりと座り込んだ。
「……君、さっきからどうしたの?」
訝しむように眉を歪ませ、セツナは『黒』の元へ。そしてセツナの表情は恐怖を帯びた驚愕へと変わる。
『黒』の首を一周する痣──腫れを伴ったそれはもはや痣とは言えない。口を持たない蛇のようなそれは気味の悪い動きを見せ、成長していた。
「まだ居る……っ、待て、冷静に……何、何が要る。どの石なら勝てる……?」
冷静になれる訳がない。セツナは魔石を入れた箱をひっくり返し、利き手の魔石を外していたことを思い出した。左手の暴投は『黒』から離れた壁に当たり爆炎をあげた。
「賢者の石……! これならどうだ!」
箱を捨て、棚の最奥に手を入れる。赤く輝く石を掲げ、セツナは人の言語ではない言葉を紡ぐ。数百年前に生成に成功した賢者の石、その力は少しも衰えていない。
『……そんなもの効かないよ。理の範囲内の物がボクに効くわけがない』
「君は……いや、お前は誰だ」
上品に、下品に。貴族のように、浮浪者のように。
『黒』は笑い続ける。おかしくてたまらない、愉しくて仕方がない、抑えようのない嘲笑が溢れていた。
『ふふっ、ふっ……はははっ。君に言っても無駄だろ? 理解出来ないんだから……!』
荒い呼吸を繰り返しながら嘲る。その嘲笑を聞いていると多大なるストレスに晒された時と同じように心がすり減る──いや、削れていく。
『ふふっ、あははははっ! ねぇ、計画が上手くいってる時ってさ、もう自分じゃ抑えきれない程の笑いがこみ上げてくるよね、ねぇ!』
警戒しつつ、怯えつつ、精神を削られつつ。セツナは『黒』を睨み続けた。首に巻きついた触腕は少しづつ伸びて先が割れて、再び首筋から『黒』の体内に潜り込んだ。
「計画……ろくな事じゃなさそうだな」
『ふふっ、色々あるよぉ? 教えてあげてもいいけど……やっぱやーめた! あはははははっ! 愛しいこの子を取り返したんだ、魔物使いとか言ってる愚鈍な人間から。計画話してる場合じゃないよねぇ! もっと楽しまなきゃ!』
「お前、あの黒フードだろ。一人の女に執着する奴だとは思わなかったな」
『……この子からは名前を貰ったからねぇ、面倒見てあげなきゃでしょ? 何より……それでも記憶が戻りそうってのが面白いよねぇ! あの約束も思い出すかなぁ!? ははははっ! そうしたらもっともっと愉しいゲームが出来るよねぇ!』
体の外にはみ出た触腕が狂乱する、グネグネと生理的嫌悪を抱く動きで、人の精神を破壊する。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる