3 / 9
悦楽の時
しおりを挟む
初仕事の機会はまもなく訪れた。数日後、郷須都からメールが届き「テーマは特に設けないから、まず一本書いてみてくれないか」との依頼があった。ここは腕の見せ所だ。そこで村瀬は以前から温めていたテーマを披露した。
現代人は商品そのものよりも、それに付随する記号的意味作用を消費すると言われている。芸術も人々を魅了しているのは作品の内容よりもイメージだ。現代では高級なイメージはどうやって作られ、広まっていくのかをマスメディアの動向の中に位置付けようとする試みだ。
アイデアは洪水のようにわいてきた。筆は実に早く進み、二週間ほどで一気に仕上げた。モーツァルトの交響曲と同じくらいの制作期間だ。村瀬は一本の論文がこんなに早く出来るのかと自分の力量に感嘆した。
書き上げてみて、こう思った。今回は今までとは毛色の違う論文になった。テクストを対象的に分析していくのではなく、様々なメディアを横断した視点から現代的なフィールドを一望できた。こんなエキサイティングな経験は初めてだ。
完成してから数分後には郷須都に電話をかけた。急ぐ必要はないからメールでも事足りるが、早く知らせたい気がしたのだ。電話がつながると、開口一番吉報を告げた。
「郷須都さん。論文が完成しました」
「もう出来たの? これは驚いたな」
郷須都も喜んだ様子だった。
「土曜の三時にハチ公前で待ち合わせよう。原稿を持って来てね」
郷須都は簡潔に用件を伝えて電話を切った。村瀬は受話器を置いた後も達成感と微かな興奮に震えていた。
その週の土曜日、二人は再び渋谷の喫茶店で会談した。
村瀬にとってはここに来るのは二回目だが、なじみの店のような気がした。同時に初仕事を終えたばかりなのに、もうゴーストライターが板に付いたような錯覚さえ覚えた。
「これが原稿です」
村瀬は紙の束が入った封筒を強く握って差し出した。その目は自信と誇りにぎらついていた。
「仕事が早いね。僕が見込んだ通りだ」
郷須都は満足気に言って、封筒を受け取った。
「書きたかったけど書けなかったテーマはたくさんありますからね」
「ストックがたくさんあるなら今後も順調だね。これが報酬だ」
郷須都は札束が入った封筒を差し出した。手渡しなのは確定申告しなくてもわからないようにするためだろう。金額は事前に知らされていたが、いざ手にしてみるといくら入っているのかわからないような感覚だった。これで契約(と言っても契約書なんて書いていないが)は成立した。
郷須都はミッションを終えたばかりの村瀬をねぎらった。
「初仕事の感想はどうだい?」
「論文を書くのがこんなに楽しかったのは初めてです」
「それはなぜだろう。報酬をもらえるからかな」
「さあ……。でも、なぜかそんな気がしました」
その答えは制約を逃れて自由に論文を書けるからだが、この時の村瀬は自分でも気付かなかった。
郷須都は次の仕事について話し始めた。
「さっそくだけど、次の論文を書いてくれるかな。テーマは日本近代文学で、ちょっと君の専門分野とは合わないかもしれないが」
「やってみせますよ。俺はもうプロですからね」
「頼もしいねえ。ただし今回は手堅く控えめに頼むよ」
手堅く控えめにという言葉の意味は説明されなくてもわかった。奇抜なテーマに沿って大胆な結論を述べず、地味で平凡な論文に仕上げてくれという意味だ。これは学生の卒業論文か修士論文で、教授から審査されるからだろう。
「次も期待に応えてみせます」
「どんな依頼もこなせるなんて、すっかり論文職人だね」
「論文職人って何ですか?」
「研究者は芸術家型と職人型に分かれる。前者は自分の研究成果を論文に表わそうと苦心するが、後者は論文を整えるために研究の方を柔軟に加工する。芸術家型の頑固者は学術的には優れた論文を書けるだろうが、融通がきかないから出世できない。教授になれるのは周囲に合わせてカメレオンのごとく体色を変える職人型の方だよ。ゴーストライターなら、なおさらそうでなくてはね」
「そうですか。職人の仕事にも矜持という精神性がこもっていますけどね」
「では、次も早い完成を期待しているよ」
二人は義ではなく利のみによってつながっているはずだが、既に旧知の仲だ。二人は喫茶店を出ると、別の方向に歩き出した。
土曜の渋谷は人が多く、急いで歩けない。村瀬のかばんの中に大金が入っているのに群集が気付くはずはないが、なぜか知られているようで緊張してきた。だが、この感覚にも近いうちに慣れてしまうのだろう。そう思うと、顔に出さずに心の中だけでクールな笑みを浮かべた。
村瀬は電車に乗っている間、ある音楽評論家の著書にこんなことが書いてあったのを思い出した。
現代では音楽のコンクールが盛んに催され、優勝した若者は時代の寵児としてもてはやされる。しかし、それは音楽の質の向上に役立ってはいない。コンクールでは減点されないように全ての音を粒をそろえて正確に弾く方が高い評価を得られるため、それに合わせたコンクール用の演奏が出来上がってしまう。それは豊かな音楽性に富んだ演奏とは異なっており、聴衆を魅了するとは限らない。
論文もそれと同じだ。重鎮の教授という審査員の目を意識するため、大胆な試みを控えて失敗しないようにまとめようとする。まるで受験や就職の面接のようにマニュアル通りのことをやるのだ。そこに思索を深めた形跡などありはしない。論文の外形を整えただけだ。
しかし、教授になってしまえば、もう論文が他人に審査されることはない。重鎮が書いた論文は内容の優劣が問われることはない。重鎮の手による論文というだけで認められるのだ。大学が年功序列で、文化勲章や文化功労者の受賞者が年寄りばかりなのもそのためだ。
それにしても他人に審査されることが学問の発展を妨げるなんて奇妙なパラドックスだ。最終的には研究の成果は社会に還元されるはずが、社会の目を意識しても審査員の評価は上がらないのだ。
村瀬は初めて他人に審査されない論文を書いた。年功序列も通過儀礼も越えて、純粋に実力を発揮できた。そして将来、教授になれば、こんな快感をいくらでも得られるのかと憧れを募らせた。まさに悦楽の時だった。
こうして村瀬はゴーストライターとして仕事を始めた。その一方で教授になるという野望も捨ててはいない。業績を挙げるための論文は自分の名義で書き、将来のステップアップと生活の安定を両立させていた。
そして、現在に至る。
現代人は商品そのものよりも、それに付随する記号的意味作用を消費すると言われている。芸術も人々を魅了しているのは作品の内容よりもイメージだ。現代では高級なイメージはどうやって作られ、広まっていくのかをマスメディアの動向の中に位置付けようとする試みだ。
アイデアは洪水のようにわいてきた。筆は実に早く進み、二週間ほどで一気に仕上げた。モーツァルトの交響曲と同じくらいの制作期間だ。村瀬は一本の論文がこんなに早く出来るのかと自分の力量に感嘆した。
書き上げてみて、こう思った。今回は今までとは毛色の違う論文になった。テクストを対象的に分析していくのではなく、様々なメディアを横断した視点から現代的なフィールドを一望できた。こんなエキサイティングな経験は初めてだ。
完成してから数分後には郷須都に電話をかけた。急ぐ必要はないからメールでも事足りるが、早く知らせたい気がしたのだ。電話がつながると、開口一番吉報を告げた。
「郷須都さん。論文が完成しました」
「もう出来たの? これは驚いたな」
郷須都も喜んだ様子だった。
「土曜の三時にハチ公前で待ち合わせよう。原稿を持って来てね」
郷須都は簡潔に用件を伝えて電話を切った。村瀬は受話器を置いた後も達成感と微かな興奮に震えていた。
その週の土曜日、二人は再び渋谷の喫茶店で会談した。
村瀬にとってはここに来るのは二回目だが、なじみの店のような気がした。同時に初仕事を終えたばかりなのに、もうゴーストライターが板に付いたような錯覚さえ覚えた。
「これが原稿です」
村瀬は紙の束が入った封筒を強く握って差し出した。その目は自信と誇りにぎらついていた。
「仕事が早いね。僕が見込んだ通りだ」
郷須都は満足気に言って、封筒を受け取った。
「書きたかったけど書けなかったテーマはたくさんありますからね」
「ストックがたくさんあるなら今後も順調だね。これが報酬だ」
郷須都は札束が入った封筒を差し出した。手渡しなのは確定申告しなくてもわからないようにするためだろう。金額は事前に知らされていたが、いざ手にしてみるといくら入っているのかわからないような感覚だった。これで契約(と言っても契約書なんて書いていないが)は成立した。
郷須都はミッションを終えたばかりの村瀬をねぎらった。
「初仕事の感想はどうだい?」
「論文を書くのがこんなに楽しかったのは初めてです」
「それはなぜだろう。報酬をもらえるからかな」
「さあ……。でも、なぜかそんな気がしました」
その答えは制約を逃れて自由に論文を書けるからだが、この時の村瀬は自分でも気付かなかった。
郷須都は次の仕事について話し始めた。
「さっそくだけど、次の論文を書いてくれるかな。テーマは日本近代文学で、ちょっと君の専門分野とは合わないかもしれないが」
「やってみせますよ。俺はもうプロですからね」
「頼もしいねえ。ただし今回は手堅く控えめに頼むよ」
手堅く控えめにという言葉の意味は説明されなくてもわかった。奇抜なテーマに沿って大胆な結論を述べず、地味で平凡な論文に仕上げてくれという意味だ。これは学生の卒業論文か修士論文で、教授から審査されるからだろう。
「次も期待に応えてみせます」
「どんな依頼もこなせるなんて、すっかり論文職人だね」
「論文職人って何ですか?」
「研究者は芸術家型と職人型に分かれる。前者は自分の研究成果を論文に表わそうと苦心するが、後者は論文を整えるために研究の方を柔軟に加工する。芸術家型の頑固者は学術的には優れた論文を書けるだろうが、融通がきかないから出世できない。教授になれるのは周囲に合わせてカメレオンのごとく体色を変える職人型の方だよ。ゴーストライターなら、なおさらそうでなくてはね」
「そうですか。職人の仕事にも矜持という精神性がこもっていますけどね」
「では、次も早い完成を期待しているよ」
二人は義ではなく利のみによってつながっているはずだが、既に旧知の仲だ。二人は喫茶店を出ると、別の方向に歩き出した。
土曜の渋谷は人が多く、急いで歩けない。村瀬のかばんの中に大金が入っているのに群集が気付くはずはないが、なぜか知られているようで緊張してきた。だが、この感覚にも近いうちに慣れてしまうのだろう。そう思うと、顔に出さずに心の中だけでクールな笑みを浮かべた。
村瀬は電車に乗っている間、ある音楽評論家の著書にこんなことが書いてあったのを思い出した。
現代では音楽のコンクールが盛んに催され、優勝した若者は時代の寵児としてもてはやされる。しかし、それは音楽の質の向上に役立ってはいない。コンクールでは減点されないように全ての音を粒をそろえて正確に弾く方が高い評価を得られるため、それに合わせたコンクール用の演奏が出来上がってしまう。それは豊かな音楽性に富んだ演奏とは異なっており、聴衆を魅了するとは限らない。
論文もそれと同じだ。重鎮の教授という審査員の目を意識するため、大胆な試みを控えて失敗しないようにまとめようとする。まるで受験や就職の面接のようにマニュアル通りのことをやるのだ。そこに思索を深めた形跡などありはしない。論文の外形を整えただけだ。
しかし、教授になってしまえば、もう論文が他人に審査されることはない。重鎮が書いた論文は内容の優劣が問われることはない。重鎮の手による論文というだけで認められるのだ。大学が年功序列で、文化勲章や文化功労者の受賞者が年寄りばかりなのもそのためだ。
それにしても他人に審査されることが学問の発展を妨げるなんて奇妙なパラドックスだ。最終的には研究の成果は社会に還元されるはずが、社会の目を意識しても審査員の評価は上がらないのだ。
村瀬は初めて他人に審査されない論文を書いた。年功序列も通過儀礼も越えて、純粋に実力を発揮できた。そして将来、教授になれば、こんな快感をいくらでも得られるのかと憧れを募らせた。まさに悦楽の時だった。
こうして村瀬はゴーストライターとして仕事を始めた。その一方で教授になるという野望も捨ててはいない。業績を挙げるための論文は自分の名義で書き、将来のステップアップと生活の安定を両立させていた。
そして、現在に至る。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
機織姫
ワルシャワ
ホラー
栃木県日光市にある鬼怒沼にある伝説にこんな話がありました。そこで、とある美しい姫が現れてカタンコトンと音を鳴らす。声をかけるとその姫は一変し沼の中へ誘うという恐ろしい話。一人の少年もまた誘われそうになり、どうにか命からがら助かったというが。その話はもはや忘れ去られてしまうほど時を超えた現代で起きた怖いお話。はじまりはじまり
最終死発電車
真霜ナオ
ホラー
バイト帰りの大学生・清瀬蒼真は、いつものように終電へと乗り込む。
直後、車体に大きな衝撃が走り、車内の様子は一変していた。
外に出ようとした乗客の一人は身体が溶け出し、おぞましい化け物まで現れる。
生き残るためには、先頭車両を目指すしかないと知る。
「第6回ホラー・ミステリー小説大賞」奨励賞をいただきました!
陽キャグループを追放されたので、ひとりで気ままに大学生活を送ることにしたんだが……なぜか、ぼっちになってから毎日美女たちが話しかけてくる。
電脳ピエロ
恋愛
藤堂 薫は大学で共に行動している陽キャグループの男子2人、大熊 快児と蜂羽 強太から理不尽に追い出されてしまう。
ひとりで気ままに大学生活を送ることを決める薫だったが、薫が以前関わっていた陽キャグループの女子2人、七瀬 瑠奈と宮波 美緒は男子2人が理不尽に薫を追放した事実を知り、彼らと縁を切って薫と積極的に関わろうとしてくる。
しかも、なぜか今まで関わりのなかった同じ大学の美女たちが寄ってくるようになり……。
薫を上手く追放したはずなのにグループの女子全員から縁を切られる性格最悪な男子2人。彼らは瑠奈や美緒を呼び戻そうとするがことごとく無視され、それからも散々な目にあって行くことになる。
やがて自分たちが女子たちと関われていたのは薫のおかげだと気が付き、グループに戻ってくれと言うがもう遅い。薫は居心地のいいグループで楽しく大学生活を送っているのだから。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
#彼女を探して・・・
杉 孝子
ホラー
佳苗はある日、SNSで不気味なハッシュタグ『#彼女を探して』という投稿を偶然見かける。それは、特定の人物を探していると思われたが、少し不気味な雰囲気を醸し出していた。日が経つにつれて、そのタグの投稿が急増しSNS上では都市伝説の話も出始めていた。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
トラロープの絆
深川さだお
現代文学
『トラロープの絆』は、工業都市で生きる人々の現実と内面的な葛藤、そしてその中で見つける本物の絆を描いた心に響く物語です。地元の工場で働く拓次、専門職で都会的な生活を志向する深川、伝統工芸の漆器職人である祐美子――彼らが抱える葛藤と向き合いながら、互いに支え合う姿が描かれています。
物語の中心にいる拓次は、工場での仕事と恋活の現実に向き合う一方で、自然の中での釣りに癒しを求めています。彼が釣り上げるイワナは、日常の喧騒から逃れる瞬間を象徴するものであり、同時に拓次が求める「本物」の象徴でもあります。彼が遭難し、生死の狭間でイワナに出会う場面は、彼の人生観に大きな転機をもたらします。生還を果たした後、彼はそれまで見過ごしていた日常の小さな支えに気づくようになり、トラロープで繋がるかけがえのない人間関係の価値を再認識していきます。
一方、都会的な価値観を持つ深川は、専門職として高い評価を得ているものの、地元の人々との距離感に悩んでいます。アウトドアには疎い深川もまた、拓次との釣りを通して自然や地元への理解を深めていきます。彼は拓次のように日常の中で深くつながることを難しく感じつつも、地元に根ざした人間関係や自然との関わりに共感し、自分の内面を見つめ直すようになります。
物語の中で重要な存在である祐美子は、伝統工芸である漆器作りに心を注いでいます。彼女が手掛ける漆器の器には、日常の中で人々の「心をのせる」ことが大切に込められています。祐美子は、都会的な深川に憧れつつも、工業都市での地道な生活や自らの技術への誇りとの間で葛藤しています。漆器作りに携わりながら、彼女もまた地元や自然、そして自分が守りたいものに気づいていくのです。漆器は彼女にとって、日々の生活に根ざし、人々を支えるための器として、物語の中で「支え合い」や「絆」を象徴するアイテムとなります。
物語のクライマックスでは、拓次が釣り上げたイワナを深川や祐美子とともに食し、さるなし酒を酌み交わすシーンがあります。この場面は、彼らがそれぞれの葛藤を越えて、自然や生活の豊かさを共有し、本物の絆を確かめ合う象徴的な瞬間です。漆器に盛られた料理や、酒を囲む彼らの姿には、日常の中で育まれる支え合いや、自己を超えてつながる人間関係の深さが見事に表現されています。
『トラロープの絆』は、現代の恋愛や人間関係、地方都市に根付く絆の意義について問いかける作品です。恋愛において条件重視の風潮に疑問を抱く方や、自然の中での経験が人の価値観をどう変えるかに興味がある方、また日常にある小さな支えを見つめ直したいと考える方にとって、心に深く響く物語となるでしょう。拓次たちが見つけた「本物の絆」とは何か――釣りや漆器、イワナに象徴される支え合いの精神を知りたい方に、ぜひおすすめしたい一冊です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる