Vanishing Twins 

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47.三浦和希

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『和希?』

電話越しの声は以前と何一つ変わらなく聞こえた。
変わったのは自分で、しかもこのスマホもそろそろ手放さないと危険だなと鈍く考える。和希から一言も口を開くわけでもなく、震えながら話続ける声を無視して切ると力一杯コンクリートの壁めがけて投げつけてやる。
次の瞬間スマホを投げつけたことも忘れたように、歩き出し再び思案に沈む。あのスマホはかおると連絡がとれる唯一のものだから我慢していたが、何度も泣きわめく年寄り女の声はもううんざりだ。幾ら母親だとかけてこられても、母親と交尾したい嗜好でもないから和希には時間の無駄だった。

どうしたらかおると繋げて、かおるを自分のモノで散々犯してやれるか、どうしたらかおるを泣きわめかせて滅茶苦茶にしてやれるか、

そればかり考えている。
ギチギチと血が出るほど爪を噛みながら歩き回り、暮明で膝を抱えしゃがみこむ。肩にかけたバックの中には後数台スマホが電源が切れた状態で突っ込んである。中には自分で購入したモノもあるが、その殆どは立ち寄った先で手に入ったモノばかりだ。

ここ数日寝床がわりに街でひっかけた男の合間に、以前は仲間だと思っていた男達の部屋を順番に訪れた。
直ぐテレビで一報が流れた時には直ぐに自分の情報も流れるのだと思っていたが、どうやらそれは杞憂に終わったようだ。大体にしてあいつらとは大学が同じだったわけでもないし、多くは夜の街の繋がりが生んだ交遊関係だったせいかもしれない。情報が遅いのかもしくは情報が止められているのか、誰に会っても最初の二人がどうなったか知らされていないようだった。
フラリと訪れた和希が弱々しく青ざめ部屋に入れてくれないかと頼むと、あの夜の和希の姿を思い浮かべるのかどいつも下卑た笑顔を浮かばせる。冷えてるからと風呂を借りるとどいつもこいつも当然のように、背後から和希の肩を抱き舌舐めずりをしてみせる。

「和希、泊めてやるから。な?」

そう言われ大人しく頷くと和希は、自分から全裸になり手際よく風呂場で準備を始める。シャワーヘッドを外しホースのようにして先からお湯を出しながら、片手で穴を開きお湯だけを腸に注ぎ入れて洗う姿を家主にたっぷりと視姦させてやるのだ。

「んふぅ!ああっ見られちゃうぅ!ああん、見ちゃ駄目ぇ!」

何度も腸を洗いよがり声をあげながら、たっぷりお湯を注ぎこんだ穴を卑猥に指で押さえ栓をする。便器に跨がり便座にしゃがみ、音を立てて尻穴から透明なお湯を放り出し空いきで絶頂する姿をたっぷりと満足するまで観賞させてやった。

「見られて感じてエロいなぁ、和希は。」
「だってぇそんなに見られたら、奥が疼くぅ、疼いちゃうよぉ、ほらぁオマンコ濡れちゃうぅ」
「オマンコ濡れちゃうかぁ、どれ見せろよ、濡れ濡れのマンコ。」

嗤いながら激しく興奮した男に向けて風呂場で四つん這いになって、左右から両手の指を何本も穴にこじ入れ広げてみせる。穴の縁は柔らかく広がり、柘榴のように熟しきった蠢く内部を男に曝す。

「ほら、こんなに濡れちゃったよぉ。気持ちよくて癖になっちゃった、マンコにチンポ突っ込まれるのぉ。」

自分の指でグチョグチョと音をさせて穴を掻き回し、広げて見せながら尻をくねらせ淫らに誘う。その姿に男が鼻息も荒くそそりたつ肉棒を出し、前戯もなしに乱暴に和希の穴をズッコズッコと抉じ開け手荒く犯し出す。 

「ああっ!すごいッ!いきなりでかいチンポ!ふといっ!硬いっ!ああっ!」
「はは!チンポ気持ちいいか?!他の奴と比べてどうだ?!ん?和希、言ってみろ!」
「ああん!ああっ!他の奴よりでかいよぉ!ああん!でかいし太くて長いぃ!凄い奥まで抉られちゃう!一番凄いのに犯されて雌になるぅ!雌になっちゃうぅ!!」

腰を打ち付けながらどの男も必ず同じことを本能なのか聞くのに、和希は同じ言葉と涎を口から溢しながら歓喜の表情で叫ぶ。男はその言葉に大喜びしながら、バスッバスッと乱暴に腰を叩きつけるだけ。
一度腸に出しただけでは、男は気がすまないのだろう。和希をベットにあげ大の字にして、イヤらしい目で眺め回す。

「和希の体、開発されてエロくなったなぁ。」

自分では何が変わったのか分からないが、男の本能なのかどいつもこいつも乳首を舐めたり吸ったり摘まんだりしてくる。おかげで和希の乳首は、何時も女のように膨らんで何時でも弄られるのを待つように硬く立ち上がっていた。男が舌を這わせ舐め回すのにあわせて、相手が喜ぶようにアンアン喘ぎながら腰をくねらせる。
前に同じものが立ってるのにどうして気分が萎えないのか疑問に感じながら、言われた通り足を両手で掴み股間を丸出しにしてやると見下ろす男が獣のようにハアハア息をあらげた。

「イヤらしいなぁ、ケツ穴すっかり広がってるし、さっきは後ろからだったからよく見えなかったけど、誰が剃ったんだよ?これじゃパイパンマンコじゃん。」

男が興奮にハアハア息を吹きかけながら、2日前の男が丁寧に毛を剃りおとした和希の股間をイヤらしく撫で回し突然ひくつく穴に舌を這わせた。ベロリベロリと入り口を舐め中に舌を捩じ込まれ、中を舐め回されると歓喜に腸がうねり、そそりたつ自分の肉棒が目の前でブルブル揺れる。それを見ると誰しも同じことをさせたくなるのか、男が和希の頭の下に枕を入れ自分のモノを咥えろと命令し大人しく和希はそれに従った。

「んうっ!うぐっ!んんんっううっ!」

どの男も同じだ。尻を他人の舌でほじくられながら、自分の肉棒の先端を吸い亀頭部をチュポチュポしゃぶる曲芸じみた姿に興奮する理由も全く分からない。その後たっぷり相手が満足するまで体を開きながら、和希は頭の片隅でひどく冷静にその部屋にあるものをじっくりと見渡していた。
数時間後、風呂場から水を滴らせたまま出た和希は目をつけていたものを順に手に取り、眺め回して使えそうなものは迷わすバックに入れた。遮るものもない室内で男の財布も無造作に開き中身を確かめる。そして、満足したように一人のベットに潜り込み、暫く浅い眠りに落ちた。

夜の街でできた友人関係だから

眠りの中で自分がそう言うのを聞く。何かが引っ掛かり、浅い眠りから意識が浮き上がる。真っ暗な室内をじっと暗い瞳で見つめながら、何が引っ掛かっているのかを身じろぎもせず思案する。

夜の街で出来た友人

何かが心に引っ掛かっている。和希は目を細めて、あの女に繋がる何かを引き寄せようともがく。

友人……

しかし、かおるが話したことのある友人は殆ど殺してしまった。自分以外で一番かおると話していたのは、最初に手を下した自分を嫌いだといった男だ。店長ももう永遠に喋れない。どうにかしてかおるをまた犯してやりたいのに、あの女を探し出す方法が……
微かな引っ掛かりが指にかかるのがわかった。

また、どうにかして

和希は暗闇の中で目を見開き、記憶を探り当てた感覚に息を飲んだ。

また、だ。

和希はかおるに全く触れていないのではない。別人のようだったが、和希は確かに一度野外でかおるの中に自分の肉棒を捩じ込んで味わった。和希が満足するほど堪能したわけではないが、確かに捩じ込んで女に歓喜の潮まで吹かせてやった。
あの時、最後まで出来なかったのは幼馴染みほど馴染みのある旧友が、手酷く和希を邪魔をしたからだ。しかも、あの時忠志はハッキリと相手の女をかおるではない名前で呼んだ。そうだ、そう言えば自分が刺したあの男もかおるではない名前であの女を呼んでいた。

せと……はるか…だ。

今更と心が呟く。なんでこんな簡単なことに気がつかなかったと自分にほとほと呆れもするが、それでも和希は満足げに満面の笑みを浮かべた。名前だけではまだ何も掴んだわけではないとも言えるが、それでも今までのように何もないまま無駄に探し回るよりずっといい。しかも、旧友の実家は焼失したが今どこにすんでいるかは引っ越したとも聞かないから何度か訪れ場所は記憶にある。あの女は一人で買い物して歩いてたくらいだから元々この近郊に住んでいるはずだ。そうなると探す地域は、かなり絞られた。

先ずはあいつの住んでるマンションの周りから探してみよう。


その気づきに興奮したせいで眠気が何処かに消え去ったのを感じ、渋々と和希は電気をつけベットから這い出し男のクローゼットを漁る。自分とは系統の違う好みの衣類だが、なるべく好みに近いものを引っ張り出し身につけながら床に帯を引いたような後を見下ろす。

残念だ、もう風呂が使えないからな、ここ

泊り渡り歩けるような仲間はもう数少ないし、自分を女にした奴等は残念ながらもういない。次に寝床を探すとしたら、また好色そうな中年男を引っ掻けホテルに持ち込むしかない。うっすらとそう考えながら和希は僅かに名残惜しそうに冷蔵庫の中からペットボトルを取り出し口をつけて煽った。和希の頭の中には何故か女性に上手いことして泊めてもらうと言う思考は、一片も浮かび上がりもしないしそれにすら気がつきもしない。それの異常さに和希自身が、何一つ気がつこうともしていないのだ。

いや、次はあの女の家で寝ればいいか。

ニヤリと邪悪な笑みを浮かべた和希は部屋の電気をつけたまま、床に残る帯のような跡を気にせず跨ぎ真っ直ぐ玄関に向かって薄く開いたままのドアを通りすぎる。微かな隙間から目をカッと見開いたまま、天井を見据える瞳だけが室内に残されていた。
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