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90.上原杏奈

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※※※



和希が刺した足の怪我は酷くて遠くまでは行けない。

短いブラックアウトを繰り返しながらも、私・上原杏奈は何とか足の血を自分を拘束していた粘着テープをきっちり巻き付けることで止血だけはした。そうして何十秒なのか何分なのか分からないけど、必死に壁を伝い歩きにくいピンヒールで部屋から逃げ出す。必死にエレベーターを使い一つ上の階に上がると何とか目立たないタップリした衣類をあの衣装部屋から探り足して、不快な血塗れのミニスカワンピースを乱暴に脱ぎ捨ててやった。足の傷はまだ自分をソファーに固定していた粘着テープでガッチリと巻き付けたまま、男物のジーンズの裾を巻き歩きやすそうな靴を履くとパーカーのフードを被り廊下に落ちていた私のバックの中の最低限のものを、別なカバンに詰め込む。

ほんと腹が立つけど、衣装部屋だけには感謝するわよ、和希。

ムカついているが、血塗れてしかもこの寒さの中ミニスカワンピースの生足ピンヒールで逃げるなんてごめん被りたい。二年前の冬場にこの格好で出歩いたらしい真名かおるって女は、私に言わせると体温調節って日本語をを知らなかったんだとしか思えない。
それにしてもさっき迄は空いていなかったもう一つのドアが開かれていて、余計に何時誰が出てきても可笑しくない状況。しかも幾ら進藤隆平と三浦和希が連れだって出ていったとはいえ、何時また戻ってくるかは分からないし風間祥太を見つけられていない。ふとそんなことを考えた時、視界の開け放たれたドアの違和感に気がついた。

何かがおかしい……

開け放たれたままのドアの何かが変なのだ。暫し観察していて、私はそれが何だかやっと気がついた。ドアノブが変に歪んでいて真横に蹴り後がある、咄嗟に辺りを見渡した私は化粧台に切った結束バンドが放置されているのにも気がつく。ドアを壊して化粧台の刃物で拘束を解いて、三浦と鉢合わせていたら最悪だろうけど、そんな行動とれそうなのは

もしかして……あのドアノブ回したの………祥太だったの?

そうだと考えたらあまりの間抜けっぷりに力が抜けそうになるけど、それならそれで私がここにいる必要は尚更なくなった。こうなったら進藤や三浦が戻ってくる前にサッサと逃げ出すだけだ。何とかエレベーターを使ってビルから抜け出すと、足を引きずりながら路地を進む。髪の毛も隠しているし着ているのはすべて男物、小柄な男に見えていれば何よりだけど家出少年なんて思われても困る。それにしてもあの出血のせいで全身が冷えていた、凍りつきそうな程に手足か冷えていて気を抜けば失神しそう。

治療しなきゃ……そうでなくても何処で傷の手当て……

そう分かっていたけど、病院にかかるにはこの傷は大きな問題だった。どうみても刺傷、しかも女の大腿部を綺麗に貫通するほど深く、出血は溢れる程の勢いではないから動脈は無事だと思いたいけど、私にはこれ以上の判断が出来ない。ともかく何処かで自分で手当てをするにも、医薬品を購入して……手当てできるような場所を探して……そう考えると気が遠くなりそう。

判断、医学的に、それに治療。

そう頭の中で繰り返した私に思い浮かんだのはたった一人だった。またねって言っておいたけど、彼女はどうする気だろうか。マンションは引き払うと言ったし、進藤が関係するなら行動は早そうだし、引き払うには電話の存在も有るのだろうか。何気なく人混みに紛れて電話を顔を俯かせてかける。

『はい。』

予想外に当然のように電話にでた彼女に、私は可笑しくなってしまう。なんで出ていけって言ったのに、当然みたいに電話に出るのかな。私の掠れた笑い声に、倉橋亜希子は訝しげに何かあったの?と問いかける。

「あきちゃん、あいつに足刺されちゃった、結構血が出て……。」

そういった私にもう終わりと告げて家を追い出した筈の倉橋亜希子は、何処にいるの?とこれまた当然のように声をかけた。私が居場所を言うと動かないでねと告げて電話が切れ、私は街角で壁に寄りかかりボンヤリと辺りを見渡す。
そこで私は疲れた顔の祥太が、ジャージ姿の土志田悌順と多分鳥飼信哉だと思うもう一人を連れて私が出てきたのとは違う路地に入っていくのが見えた。本気で自分が怪我したのが馬鹿馬鹿しくなってくるなと、苦笑いした私はふと人混みに紛れてそれを眺めている男がいるのに気がついてしまったんだ。

なんで……あんたそこにいんの?

可笑しいでしょ?祥太が民間人引き連れて戻ってんだよ?止めなよ。大体にしてなんでそこにいるのに、現場にはいかないわけ?やがて暫くしてその男にも電話がかかってきたのか、トレンチコートから取り出したスマホを耳に押し当てるのが見える。その頃にはパトカーの音が方々から聞こえていて、多分私の血の痕でも見つけて警察が呼ばれたんだってはボンヤリと分かっていた。

「……杏奈ちゃん?」

ボンヤリしている私の顔を覗き込むように、その場に姿を見せたのは倉橋亜希子。彼女はそのあと当然のように今泊まっているというホテルに、私の事を連れていった。
寝ていなさいと倉橋亜希子に言われて大人しく従うと、私はベットに入った途端に気絶したらしい。気がついた時にはジーパンは脱がされていて、しかもキッチリと手当てがしてあって、倉橋亜希子と起きたら出来るだけ来たらこれを飲めと経口補水液をダカダカとベットサイドに並べる。

「………あきちゃんって、ヤッパリお人好しだよね。」
「違うわよ、杏奈が私と似てるから可哀想だから、手を貸してるの。」
「……似てないよ。」

何処が似てるんだかと笑う私に、倉橋亜希子は呆れたように見返りもなく男のために走り回って、大ケガして死にかけてんだからそっくりよという。彼女曰くよくまあ出血性ショックを起こさないと思う様態で、実は半日も気を失っていたらしい。彼女ときたら輸血は流石に出来ないから、倉橋の家に残してあった医療機器をちょろまかしてきて点滴までしたという。そんなことできるんだというと、彼女は倉橋の家に偶々あったから、なかったら救急車を呼んだわよと言われてしまった。

「和希に刺されたの?」
「あきちゃん、和希のこと知ってるの?」

知ってるわよ、世話してたんだものと彼女は言う。そうか、灯台もと暗しだね、三浦和希が病院を逃げ出してから、暫くは彼女が食事とかの世話をしていたんだ。しかも一定の期間は私も近郊に居なかったから、あのマンションにも当然のようにいたらしい。確かに和希の世話は男性には無理だろうし、彼女みたいな献身的な世話好きなら適してるか。

「あいつ、人の顔覚えられないんじゃないの?」
「毎日会ってれば平気よ、流石に最近は一人で過ごせるようになったから会わなくなったから忘れかけてるでしょうけど。」

実際に三浦は病院から逃げ出した辺りは、子供と同じで日常的な行動や判断も出来なくなっていたのだという。何しろ隔離されて日々虐げられていたせいで、彼の中の常識がそちらに塗り替えられてしまっていたからと彼女はいう。最初は部屋から出さず毎日同じパターンで、食事を与え風呂にいれ、家の中では自由にしていいことを教え込む。

「小さな子供に家の中を教えているようなものよ。」

彼女は苦笑いでそう言うが、稀代の殺人鬼を相手に怖くはなかったのかと聞く。すると倉橋亜希子は少しだけ顔色を変えて、荷物の中から何処にでも売っているような紙の手帳を取り出した。倉橋亜希子が進藤に頼まれて、白衣を着て忍び込みとってきたという手帳。それは実は三浦和希が逃げ出した直後の惨劇の場から、彼女が出入りする職員に紛れて相手の男の衣類から抜き取ってきたものだった。

「隆平は必要なことを見たから捨てたのよ。それをこっそりとっておいたの。」

進藤は自分の予測の確認のためにこれを必要としただけで、この中身に関しては全く興味がなかったのだという。手渡された手帳の中に書いてあったのは、ハッキリ言って吐き気が起きる内容だった。

石倉拓也って男は、和希に弟を殺されたのを怨んだ。確かにたかが行きずりの性行為のせいで弟が惨殺されたのは、可哀想な話だし恨むのも分かる。でも、だからといって怪我で弱っている相手を、レイプするのはどうよ?しかも段々怪我が治って状態が良くなったら、他の被害者の身内まで引き込んで五人係?最低にもほどがあるでしょ?しかも、この石倉ってやつ和希に今日は何をしてやった、散々喜んで漏らしただのなんだのって経過記録をつけてる。

「なんなの……こいつ、キモい。」
「男って支配出来るものが出来ると、のめり込むのよ。良くも悪くも狂うのよ、支配欲にね。」

全部読むのが嫌なら最後の方を見てみてと言われて捲っていくと、最後に近づいた辺りに気になる文字を見つけてしまった。

……俺のことを待っている。

少し前に戻って読み返すと、そこに奇妙な感情が見え隠れしてるのに気がつく。憎悪で傷つけているだけの筈の石倉が、何故か和希が自分を待っていると感じ始めている。しかも、次第に自分だけに特別な感情があるみたいに感じ始めているのだ。まるで恋に落ちたみたいな意図に見える文面に、私は不快感に顔をしかめる。

「支配したつもりが支配されて、のめり込んで。……自業自得よね?警戒しなかったのは。和希としては自己防衛程度の感覚だったろうし。」

だから可哀想な和希を世話したのだと彼女はいう。相手の男が殺されてしまった訳だから全てを肯定は出来ないけど、これを見ると自業自得と言われれば納得してしまう。綺麗事は言わないわ、だって私だってレイプしていた義父を殺す気だったし、あいつが死んでなかったら殺したんだもの。だけどここまで暗くて陰湿な連鎖には、正直うんざりしてしまう。

「和希は真名かおると一緒にいたいだけなのよ。でも、もうあの子は自分がこの社会ではそうできないのも理解はしてる。」

だから、真名かおるを殺して自分も死ぬ。そのために真名かおるを永遠に探す和希は、それを邪魔する男は殺していく。それもまた残酷な負の連鎖だ。何故なら和希がそんな反応をするってことは、もしかして何処かで真名かおるが別な男のところにいると実は知っていたからなんじゃないんだろうか。

「あきちゃん、とは、普通に話してたの?怒ったりしないの?」
「話し方かしらね、警戒しないタイプが一つだけあるみたい。もしかしたら母親に似てるのかしらね?目を見て話せば女なら平気だと思うわ。」

不思議なことに普段の穏やかな口調で真っ直ぐに目を見て話せば、それほど異常な言動もなくある程度はコミュニケーションがとれるのだという。そう言われれば確かに穏やかな静かな口調の時は乱暴はしなかったし、声を張り上げたり甲高い声を出さなきゃ和希の方が納得すらした。そう言う面では以前のマトモな社会にいた三浦和希も、一部には残っているのかもしれない。パラリと捲ると最後の裏表紙に四人分の電話番号とメールアドレス。
植村・相馬・松下・縣
それが石倉が巻き込んだ他の犠牲者の身内の通り名なのは、言われなくても分かるけど、最後の方の記録が気にかかった。細かく狂気の中にある日常の垣間見える、奇妙な文章。

……日中『縣』が久々に来た。別件らしいが和希の知り合いの詐欺事件発生。若いのと二人。暫くぶりに来たのに、和希が物言いたげに『縣』を見る。次の躾予定は三日後だ。ちゃんと俺のことだけ覚え込ませないと、『縣』なんて中年に興味を示すのはいけないことだ。

日付は十月。和希が逃げ出す寸前に起きていた知り合いの詐欺事件を調べる『縣』と若い刑事。その文面に私はゾッとした。なんで、こんなこと?本当に私が思ってる通り?身内だからって苗字が同じとは限らないのは分かってる、私は不快感を我慢して石倉の手帳を最初から全ての内容を丁寧に追って読み上げた。
『植村』は、被害者の実兄
『相馬』は、被害者の叔父
『松下』は、被害者の実兄
そして、石倉自身も被害者の実兄。それは細かい豆のような文字から見つけ出した。恨んで殺してやりたいと考えていた男達に、あいつがもし万が一マトモに戻ったら苦しむようなことをやってやろうと持ちかけたのは石倉だ。それで性的暴行ってなんなのよと思うが、最初のうちは体に傷が残るのは危険だからという意図もあったようだ。そして次第に行為が表沙汰にならないのをいいことに、四人の行動はエスカレートしていく。
そうして『縣』は一番最後に見つかった被害者の身内で、石倉にも予想外の人物だった。自分と同じ職の身近な場所にいた、『縣』は被害者の実父だという。
恨んでるかと問いかけたら当然だと答えた『縣』。
ただ他の四人と違ってかなり歳が上のせいか、あまりやる気ではないようだと石倉は初期に書いている。参加した回数や内容、やる気まで丁寧に記録されていると知ったら、他の四人はどう感じたろうか。

この石倉っての、変質的で粘着気質で、ほんと気持ち悪い。

元は違ったのかもしれないけど、倉橋亜希子が言うように支配欲に狂ってしまっていったのかもしれない。そうして途中から『縣』は姿を消して、失望したと石倉は呟く。

……『縣』ヤッパリ根が刑事だ。復讐の意欲が乏しい。杉浦を調べてるらしい。

刑事。遡って読む思わず書き残されたその一言で『縣』が誰なのかハッキリした上に、オークション詐欺よりずっと前から杉浦陽太郎のことを密かに調べてるのに気がつく。杉浦を調べているらしいと書かれたのは、まだ私が杉浦に関わる一年以上も前。オークション詐欺の気配すらしていない時期の事なのだ。
遠坂はもっとずっと前から杉浦を調べてた。
なら、なんでオークション詐欺に気がつかなかったんだろう。行動が変わったのは直ぐ分かった筈なのにと思った瞬間、違うと気がついた。行動が変わったのに気がつかないんじゃなくて、遠坂自身が変えたから見ないふりをしたんだ。詐欺の専門の刑事が、上手く目を盗む方法を選んで杉浦を追い詰めて……

「なんなの?それ……馬鹿じゃないの?」 

思わず笑いだした私に倉橋亜希子が気がついたように目をあげる。息子の死の真相を知っている男を、真名かおるのこと・《random face》で何があったのか、和希が何故狂ったか、それを知っている筈の同じ歳の青年を追い詰めるため。
死んだ息子のため。
馬鹿げていると思うのに何でか、遠坂の気持ちは理解できる。
何故なら自分も我が子のために、馬鹿な道ばかり選らんでしまうから。
それほど我が子への感情はままならないし、大事に思いすぎるから可笑しなことをする。その癖世の中には子供を捨てるような馬鹿な親も存在して、私の親はその馬鹿の口なのだ。

「杏奈?」
「親って馬鹿だよね、何やってんのかな……。」

私の言葉に彼女は少しだけそうねと微笑む。

「ほんと、隆平も馬鹿よね……遅すぎるし大事にする方法が、悉く間違ってるの……可哀想な人ね。」
「進藤の子供って和希でしょ?顔が似てるもんね。」
「ふふ、杏奈はよく見てるわね。」

彼女は平然と笑い、そう言う。世にも稀な殺人鬼と超悪人の父親、最悪な話だけど、そう考えればワザワザ迎えに来たりして自分についてくるように指示してる姿は上司と部下というよりは親子だった。確かに保護して大事にするにも、既に和希は殺人鬼だし記憶障害もある。恐らく今度警察に捕まったら、頭が回るのはハッキリするから死刑になるのかもしれない。

「真名かおるって……なんで和希に関わったのかな……。」
「和希はかおるは、誰かになりたいんだって話してたわ。」
「なりたい?会いたいんじゃなくて?」

世話をしていてポツリポツリと、覚えている事を話した和希。和希は自分でかおるの顔もわからないけど、話せばきっと全部思いだす筈だと呟いていたという。願いが叶ったら俺のものになってやると、かおるはずっと話していた。
その願いが誰かになること。
なんて抽象的な願いなんだろう。
誰かになる?立場?それとも別なもの?あり得ないけど誰かとすり変わるとか?まさか、双子じゃあるまいし、整形でもする?疑問だけど、三浦自身が覚えていないのだから、真名かおるが出てこなければ答えは永遠に闇の中だ。それに誰かを刺しているけど、かおるも刺した筈だとも和希は言ったのだという。でも自分が生きているのだから、かおるも生きているのだと。何故なら病室で、暫く一緒に過ごしたからだとも。

「少しおかしくなってる面はあるだろうけど、そう信じてるの。」

最後に和希が刺したのは無関係の女性だし、和希は一人っきりでずっと病室に隔離されていた。誰かを刺したのは宏太を初めに確かに何人も刺しているから事実だが、出血性ショックのせいなのか曖昧な記憶もあるんだと思うと彼女は言う。何しろ和希の性別が男性なのだから、真名かおると一緒に隔離室で過ごすなんてあり得ない。だから進藤は真名かおるは架空の人物だと考えているという。

真名かおる

外崎宏太ですら得体が知れないと言った、奇妙な何かになりたい女。まるで季節感って言葉を知らない、型に嵌めたような若い男の目を惹くための衣装を身に付けた女。和希に着せられたのがまるで演じてるみたいに悪女の典型的な衣装で、忌々しくて脱ぎ捨ててやったけど

「あきちゃん、悪い女ってどんなイメージ?」
「はすっぱで擦れっ枯らし、ボディラインが丸見えになるような服、濃い目の化粧。」

うん、私のイメージもそんなもの。なら真名かおるが、それを意図して演じてたのはあり得るかもしれない。本当は全く違う大人しい女性で、しかも噂になったように和希が乱暴した女性達の身内。ああ、またここでも負の連鎖。身内の復讐のためにとか、考えていくと本気で馬鹿馬鹿しくなってくる。しかも、あの時現場に戻ろうとしていた祥太を止めなかった遠坂が頭にちらつく。
確かに和希にやったことも悪いけど、なんであんたは祥太を止めないの?
祥太と遠坂は信頼しあっているように見えたし、実際に何処かの倉庫に助けに行ったんじゃなかったの。なんで裏切ったの?和希に殺させたかったの?そう考えると気分が悪い。ベットで浅い眠りを繰り返しながら、私は繰り返し考える。

私が何とか歩けるようになって倉橋亜希子に礼の書き置きを残したのは、それから大体一週間後の話。申し訳ないけど手帳の方はこっそり頂いてきたし、これからすることは私の個人的なこと。そう考えながら私は、『縣』にメールを打ち始めていた。
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