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おまけ19.奇人変人。
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人の気持ちは何が切っ掛けで動くか分からない。
高校までのものの見え方と、ほんの少しそこから離れて見た世界の見え方はまるで違う。そう知ったのは、まぁなんとも世界は広くて千差万別の人間がいるものだと感じたからだ。高校生活も大分視野は広がったと思っていたのに、大学にはそんなの目じゃないほどの人間がいる。
「香坂……智美君。香坂と言えば…………」
現長野県である信濃国佐久郡香坂村が起源で、滋野氏(中世以来の豪族。信濃の族は清和天皇の子孫)族、諏訪神党などにもみられる。小倉藩、小野藩にみられる苗字なのだそうだ。由来は『神坂』や『宮坂』と同じ神社に詣でる山の坂のことといわれるものらしい。という話を目の前の眼鏡の女性から、突然面と向かって滔々とされて香坂智美はこの人は一体何なんだと見つめる。
躑躅森雪
そう彼女は自己紹介したが、文学部の有名助らしいのは後日志賀早紀から聞いた。今年院生から文学部教授・勅使河原叡の補佐的に助教になったばかりだというが、文学の講義を既にしていて多岐にわたる知識人でもあるらしい。が、有名なのはそこではなくて、なんと珍しいことに苗字マニアとしてキャンパスでも有名らしいのだ。
苗字?
と思うが自身が珍名なせいなのか様々な苗字を調べ回る特殊な趣味があるそうで、万単位に上る学内の名簿を完璧に調べ下ているとかいないとか。そういう意味では
「香坂は国内におよそ750人ほどだから、それほどではないのよね。」
と言われた智美も、なんだそりゃと思わずにはいられなかった模様だ。それほどではないというのがどういう意味なんだ?と思ったわけだが、珍名奇名を求める躑躅森には、全国750人は珍しいの範疇には入らないということらしい。(そりゃそうだ、躑躅森という苗字は全国で100人に届かないらしいから、それ以下の人数でないと珍しい範疇にならないに違いない。まさかとは思うが文学部教授の苗字が珍しいから助手をしていたのではと心の中では思ってしまったが、実は勅使河原は国内には割合多い名前だと知った。何しろ香坂の4倍位はいるらしいのだ。まるで知らなかったが、苗字というものは多様性が本当に高い。)
因みに志賀早紀の方はもっと人数が多いから、殆ど気にかかられなかったそうである。そして今年の入学生の中には『みなえ』という苗字の学生がいるらしく、躑躅森は是非とも会いたいとキャンパス内を鋭意捜索中だという。
因みに『みなえ』に漢字を当てると『御薬袋』と書くそうだ。
是非とも会ったら私に教えてねと躑躅森には爽やかに微笑まれたのだが、世界というものはこんな妙な事に情熱を燃やす人間もいるということになる。
「あー、躑躅森さんね。」
呑気にそう言って学食の片隅で笑うのは、一年先輩で建築学部にいる源川仁聖。源川の苗字は全国的には1300人程だそうだが、名前の方がインパクトが強くて躑躅森には一度名前の由来を聞かれたそうである。それにしても大学生活1年で随分と大人びた仁聖に何故かキャンパスの学食で会うのは、文学部と栄養学部の校舎と建築学部の校舎が隣り合っていて最寄りの学食に行くと鉢合わせるからだ。
いや、実際のところ、自分の学部だともう一つの学食の方が近いけど
智美が通う理工学部の校舎はどちらかというと、同系統の医学部にも近いので大学病院に近く、そちらには少し規模の大きな学食があったりする。だけどあえてこちらを利用するのは、まぁ改めて言うまでもない理由なのだけれど。こちらにきたら何故か再三仁聖とも会うわけで。
「先輩、頭撫でないで下さいっ!」
宮井麻希子が相変わらずキャンキャンと仁聖に向かって吠えているが、仲が良いとしか思えない二人の様子に周囲が目を丸くしているのは言うまでもない。まぁ、先輩である仁聖は相変わらず有名人なのは言うまでもなくて、高校までみたいな悪い浮き名がキャンパスでは流れてないだけましなのかもしれない。とは言え聞けば建築学部なのに文学部教授のお気に入りで、しかも目立っているのに控えめな人柄とかなんとか。高校時代の源川仁聖とは真逆の噂の中で、そろそろ結婚するとかいう噂まで流れているのだそうだ。
「ふーん、そんな噂流れてんだ?俺知らないなぁ。」
「先輩に直で言ったら噂って言いませんよ?」
麻希子の塩対応に何故か嬉しそうな顔をする仁聖には、周囲から時々声がかかっていて相変わらず社交的で友達も多いらしい。そう言うのは智美には難しい行動だけれど、智美としては今までと違う新しい知識を得られる場としては大学は割りと楽しい。
「それにしても香坂、背が伸びたよなぁ?驚いた。」
そんなことを言う仁聖だって高3から何故か10センチも伸びたらしいが、智美の方も今では170後半までグングン身長が伸びた訳で。高校時代のように、ただ見下ろされないのは何よりだと思う。
「先輩には敵いませんけどね。」
賑やかに智美が笑ってみせると何故か周囲がざわめいたりするのは、仁聖がこんな風に親密そうに話すのがキャンパスでは珍しいからなのだと八幡瑠璃から密かに聞いている。
「おや、仁聖が佐久間といないのは珍しいなぁ。」
「あ、叡センセ、こいつら俺の後輩。」
そこにヒョコリと加わった草臥れた感じの壮年の男性は、先ほどの躑躅森の上司に当たる文学部教授・勅使河原叡だった。佐久間と言うのは仁聖の同期で建築学部の学生の事だが、今日は午後の講義がないから学食には来ていないという。因みに勅使河原教授は実は仁聖の亡くなった父親の幼馴染みなのだそうで、気がついたら名前で呼ばれるようになっていたそうだ。世間は狭いよなーなんて仁聖が笑うが、まあ智美としても確かにと思う部分はある。
世間は狭い。気がつけば天涯孤独だと思っていた自分にも
智美には宇野親子という親戚が生きていて、しかも二人ともそれを知って自分と親戚としての交流も密かに持つようになっていた。こうして大学にまで通い友人の若瀬透と起業も密かに狙うようになって、しかも過去に関わっていた仕事に関しても新たな組織も作り上げつつある。
「後輩かぁ、仁聖ももう2年なのかい?全くもって光陰矢の如し。」
生欠伸を噛み殺しながらの勅使河原は、何かの研究でもつまっているのか無精髭姿。普段に講義の時に見せている整えられたダンディーな姿ではない。と思ったら仁聖がこっちが勅使河原のベースで、その外面が稀なのとコッソリ文学部の早紀にヒソヒソと教えている。どうやら助手だった頃から躑躅森が身支度を調えて勅使河原を表に出しているようで、今日は偶々それをすり抜けてしまったらしい。
「今日はAセットはなにかな?仁聖。」
「叡センセ、今日は和定食だってよ?鰆の胡麻味噌焼き。」
「Bは?」
「春キャベツとアスパラ、シラスのパスタです。。」
それは随分季節感あるなぁと呟きながらも、Bセットを答えた麻希子のことを勅使河原が何か言いたげにマジマジと眺めているのに気がつく。この文学部の教授も大分変わった人物で文学部教授なのに何故か建築学部で講義を一つもっていたりするのだというが、仁聖とは妙に仲が良さそうだ。
大学って案外突拍子もない人ばかりだよな
そんなことを考えてしまうけれど、足の悪い智美の注文だからとワザワザ運んでくれる食堂のスタッフがタイミングよく料理を運んでくれている。そんなサービスがあるのかって?いや、ただ単に長身とは言え華奢と言える体型の智美が普通の人の2倍も3倍も食べるからであって、本人は自分が既に一種の名物になりつつあるのをまだ知らない。そうなのだ、智美自身は気がついていないところで、理工学部の超天才、そして恐ろしいほどの大食漢として智美は奇人変人の仲間入りをしつつあるのだった。
高校までのものの見え方と、ほんの少しそこから離れて見た世界の見え方はまるで違う。そう知ったのは、まぁなんとも世界は広くて千差万別の人間がいるものだと感じたからだ。高校生活も大分視野は広がったと思っていたのに、大学にはそんなの目じゃないほどの人間がいる。
「香坂……智美君。香坂と言えば…………」
現長野県である信濃国佐久郡香坂村が起源で、滋野氏(中世以来の豪族。信濃の族は清和天皇の子孫)族、諏訪神党などにもみられる。小倉藩、小野藩にみられる苗字なのだそうだ。由来は『神坂』や『宮坂』と同じ神社に詣でる山の坂のことといわれるものらしい。という話を目の前の眼鏡の女性から、突然面と向かって滔々とされて香坂智美はこの人は一体何なんだと見つめる。
躑躅森雪
そう彼女は自己紹介したが、文学部の有名助らしいのは後日志賀早紀から聞いた。今年院生から文学部教授・勅使河原叡の補佐的に助教になったばかりだというが、文学の講義を既にしていて多岐にわたる知識人でもあるらしい。が、有名なのはそこではなくて、なんと珍しいことに苗字マニアとしてキャンパスでも有名らしいのだ。
苗字?
と思うが自身が珍名なせいなのか様々な苗字を調べ回る特殊な趣味があるそうで、万単位に上る学内の名簿を完璧に調べ下ているとかいないとか。そういう意味では
「香坂は国内におよそ750人ほどだから、それほどではないのよね。」
と言われた智美も、なんだそりゃと思わずにはいられなかった模様だ。それほどではないというのがどういう意味なんだ?と思ったわけだが、珍名奇名を求める躑躅森には、全国750人は珍しいの範疇には入らないということらしい。(そりゃそうだ、躑躅森という苗字は全国で100人に届かないらしいから、それ以下の人数でないと珍しい範疇にならないに違いない。まさかとは思うが文学部教授の苗字が珍しいから助手をしていたのではと心の中では思ってしまったが、実は勅使河原は国内には割合多い名前だと知った。何しろ香坂の4倍位はいるらしいのだ。まるで知らなかったが、苗字というものは多様性が本当に高い。)
因みに志賀早紀の方はもっと人数が多いから、殆ど気にかかられなかったそうである。そして今年の入学生の中には『みなえ』という苗字の学生がいるらしく、躑躅森は是非とも会いたいとキャンパス内を鋭意捜索中だという。
因みに『みなえ』に漢字を当てると『御薬袋』と書くそうだ。
是非とも会ったら私に教えてねと躑躅森には爽やかに微笑まれたのだが、世界というものはこんな妙な事に情熱を燃やす人間もいるということになる。
「あー、躑躅森さんね。」
呑気にそう言って学食の片隅で笑うのは、一年先輩で建築学部にいる源川仁聖。源川の苗字は全国的には1300人程だそうだが、名前の方がインパクトが強くて躑躅森には一度名前の由来を聞かれたそうである。それにしても大学生活1年で随分と大人びた仁聖に何故かキャンパスの学食で会うのは、文学部と栄養学部の校舎と建築学部の校舎が隣り合っていて最寄りの学食に行くと鉢合わせるからだ。
いや、実際のところ、自分の学部だともう一つの学食の方が近いけど
智美が通う理工学部の校舎はどちらかというと、同系統の医学部にも近いので大学病院に近く、そちらには少し規模の大きな学食があったりする。だけどあえてこちらを利用するのは、まぁ改めて言うまでもない理由なのだけれど。こちらにきたら何故か再三仁聖とも会うわけで。
「先輩、頭撫でないで下さいっ!」
宮井麻希子が相変わらずキャンキャンと仁聖に向かって吠えているが、仲が良いとしか思えない二人の様子に周囲が目を丸くしているのは言うまでもない。まぁ、先輩である仁聖は相変わらず有名人なのは言うまでもなくて、高校までみたいな悪い浮き名がキャンパスでは流れてないだけましなのかもしれない。とは言え聞けば建築学部なのに文学部教授のお気に入りで、しかも目立っているのに控えめな人柄とかなんとか。高校時代の源川仁聖とは真逆の噂の中で、そろそろ結婚するとかいう噂まで流れているのだそうだ。
「ふーん、そんな噂流れてんだ?俺知らないなぁ。」
「先輩に直で言ったら噂って言いませんよ?」
麻希子の塩対応に何故か嬉しそうな顔をする仁聖には、周囲から時々声がかかっていて相変わらず社交的で友達も多いらしい。そう言うのは智美には難しい行動だけれど、智美としては今までと違う新しい知識を得られる場としては大学は割りと楽しい。
「それにしても香坂、背が伸びたよなぁ?驚いた。」
そんなことを言う仁聖だって高3から何故か10センチも伸びたらしいが、智美の方も今では170後半までグングン身長が伸びた訳で。高校時代のように、ただ見下ろされないのは何よりだと思う。
「先輩には敵いませんけどね。」
賑やかに智美が笑ってみせると何故か周囲がざわめいたりするのは、仁聖がこんな風に親密そうに話すのがキャンパスでは珍しいからなのだと八幡瑠璃から密かに聞いている。
「おや、仁聖が佐久間といないのは珍しいなぁ。」
「あ、叡センセ、こいつら俺の後輩。」
そこにヒョコリと加わった草臥れた感じの壮年の男性は、先ほどの躑躅森の上司に当たる文学部教授・勅使河原叡だった。佐久間と言うのは仁聖の同期で建築学部の学生の事だが、今日は午後の講義がないから学食には来ていないという。因みに勅使河原教授は実は仁聖の亡くなった父親の幼馴染みなのだそうで、気がついたら名前で呼ばれるようになっていたそうだ。世間は狭いよなーなんて仁聖が笑うが、まあ智美としても確かにと思う部分はある。
世間は狭い。気がつけば天涯孤独だと思っていた自分にも
智美には宇野親子という親戚が生きていて、しかも二人ともそれを知って自分と親戚としての交流も密かに持つようになっていた。こうして大学にまで通い友人の若瀬透と起業も密かに狙うようになって、しかも過去に関わっていた仕事に関しても新たな組織も作り上げつつある。
「後輩かぁ、仁聖ももう2年なのかい?全くもって光陰矢の如し。」
生欠伸を噛み殺しながらの勅使河原は、何かの研究でもつまっているのか無精髭姿。普段に講義の時に見せている整えられたダンディーな姿ではない。と思ったら仁聖がこっちが勅使河原のベースで、その外面が稀なのとコッソリ文学部の早紀にヒソヒソと教えている。どうやら助手だった頃から躑躅森が身支度を調えて勅使河原を表に出しているようで、今日は偶々それをすり抜けてしまったらしい。
「今日はAセットはなにかな?仁聖。」
「叡センセ、今日は和定食だってよ?鰆の胡麻味噌焼き。」
「Bは?」
「春キャベツとアスパラ、シラスのパスタです。。」
それは随分季節感あるなぁと呟きながらも、Bセットを答えた麻希子のことを勅使河原が何か言いたげにマジマジと眺めているのに気がつく。この文学部の教授も大分変わった人物で文学部教授なのに何故か建築学部で講義を一つもっていたりするのだというが、仁聖とは妙に仲が良さそうだ。
大学って案外突拍子もない人ばかりだよな
そんなことを考えてしまうけれど、足の悪い智美の注文だからとワザワザ運んでくれる食堂のスタッフがタイミングよく料理を運んでくれている。そんなサービスがあるのかって?いや、ただ単に長身とは言え華奢と言える体型の智美が普通の人の2倍も3倍も食べるからであって、本人は自分が既に一種の名物になりつつあるのをまだ知らない。そうなのだ、智美自身は気がついていないところで、理工学部の超天才、そして恐ろしいほどの大食漢として智美は奇人変人の仲間入りをしつつあるのだった。
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