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2月
283.ボケ
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2月17日 金曜日
と言うわけで平凡な私は黙々と勉強するしかない訳で、何でか智美君が先駆者のように先生になって勉強を教えてくれている。ちなみに横では香苗と早紀ちゃんと仁君も一緒にテスト勉強中。仁君の場合智美君に質問があるわけではなくって、ただ今までやってなかった問題を黙々と解いているだけとも言うけど。記憶喪失ってこういう面では問題にならないんだなぁ、きっと記憶なくす前の仁君は凄い天才だったんじゃなかろうか。そうそう最近の仁君はやっと自分の生活の力加減と言うか配分がわかるようになったみたいで、体育でもフルパワーって感じではなくなった。それでも特に走ったりするのが好きみたいで、サッカーとかになるとセンセが止まれってストップかけてるのを見るみたい。正直なところ陸上とか競技をやってた感じではないんだけど、野山を走ってたんじゃって思ってしまう。なんか田舎とかで凄い勢いで山とか走り回ってそうなイメージって私が言ったら、智美君に腹を抱えて大爆笑されたのは2人だけの秘密だ。
それにしても、仁君のお家の人は仁君を探してないんだろうか?普通、自分の子供が居なくなったらお家の人って、警察とか捜索隊とか必死で探すんじゃないかな?ニュースでもそれらしいのは見たことないし、近隣で人探しをしているようでもない。それほど子供じゃないからなのか、それとも元々家出癖があったとか?それにしたってこんなに何も波風がたたないのは不思議だ。もう少なくとも3ヶ月以上も鳥飼さんのお家で面倒見てもらってるんだよ?テレビにでなくても仁君みたいに破格のパワーがある子なら、お家の人が探してておかしくないと思うんだけどなぁ。兎も角本人から記憶が戻ったとも聞かないし、お家の人の話しも出てこない。てんでさっぱり本人が気にしてる風でもないからまだいいけど、普通悩んで俯いてしまいそうだよね。
「うあーっめんどくさい!公式!!」
突然集中力の切れた香苗が悲鳴をあげる。香苗って短期的に集中力するタイプらしくて、ずーっと仁君みたいに黙々と問題を解き続けるのは苦手らしい。単純に言えば香苗は、ゲームとかレベルあげとかの単純作業を黙々と続けられないタイプってこと。逆に仁君は延々とレベルあげの単純戦闘を1日中やれるってことなんだって。流石に私も1日レベルあげはきつい。目下早紀ちゃんは英語の文法で苦戦中で、私は香苗と同じく数学の公式に苦戦しているのだ。私正直なところ暗記物とかは得意なんだけど、公式を当てはめよとか言われても何が当てはまって問題が解けるのかが分からないんだよね。
「智美君って、公式どうやって当てはめるの?」
「麻希子は別に数学が理解できてない訳じゃない。公式は割合覚えてるが、公式がどういう成り立ちなのか分かってない。だから、応用に使えないんだ。」
それって理解できてないって言うんじゃ?というと違うって智美君は言う。スラスラと智美君が公式を具体的なもので言えばって中学生のなんだけど、公式を図を使って教えてくれる。公式だけだとちんぷんかんぷんなんだけど、図で言われるとわかるのはなんで?
「それが公式の成り立ちが分かってないってことだよ。これがわからないから応用に使えない。」
「それって何で?勉強はしてるじゃん、同じように。」
「公式を暗記して覚えたからじゃないか?透が言ってたけど。」
智美君が言う透は若瀬君の事だ。若瀬君曰く中学とかでそういう勉強法を、学校の先生から教えられてる子の方が結構いるんだって。数学はクイズみたいなもんだから、苦手なら図を多目に使って公式の成り立ちを理解した方がいいって言うけど、ここからじゃ間に合わないよって嘆く私と香苗にじゃあ今はこれとこれだけ理解するかと智美君が選んでくれる。何でそれって聞いたら、過去問とか出題の傾向からするとその2つの公式を数学の先生が出しそうだからだって。
そんなのまで分かるの?!
そういう私達に智美君はニヤリと笑って、人間は好みに左右されるんだよという。智美君曰くうちの学校のように教師が問題集からでなく、問題を作成していくとどうしても個人の好みが出てしまうんだって。問題を添付するにしても、問題集の問題の選択にも好みが出るしという。
「当人が大きな衝撃でも感じない限りは、好みって言うものは変容しない。つまりは年単位でテストを作成していくと、この時期にはこれ、次の時期はこれって片寄ってしまうのさ。」
しかも、数学は国語と違って公式は確定しているしねと言う。でも、それって頭のいい人の理論!って言ったらそんなことないって智美君は言う。公式は応用できるようになると頭に身に付くから、身に付いた習慣は消えないのと同じだって。そういいながら公式を噛み砕いて説明し始める。そして、結構分かりやすい!!智美君って凄い!
思わず早紀ちゃんまで乗り出して聞いてるけど、何より私と香苗は真剣。だって早紀ちゃんは余裕で10番台だけど、私はギリギリ100番台。香苗の方はグングン延びてるけどまだ、100には遠い。私と香苗にとってはこのテストが瀬戸際なの。せめて50番台にはいたい。是非ともいたい!!
と言うわけで平凡な私は黙々と勉強するしかない訳で、何でか智美君が先駆者のように先生になって勉強を教えてくれている。ちなみに横では香苗と早紀ちゃんと仁君も一緒にテスト勉強中。仁君の場合智美君に質問があるわけではなくって、ただ今までやってなかった問題を黙々と解いているだけとも言うけど。記憶喪失ってこういう面では問題にならないんだなぁ、きっと記憶なくす前の仁君は凄い天才だったんじゃなかろうか。そうそう最近の仁君はやっと自分の生活の力加減と言うか配分がわかるようになったみたいで、体育でもフルパワーって感じではなくなった。それでも特に走ったりするのが好きみたいで、サッカーとかになるとセンセが止まれってストップかけてるのを見るみたい。正直なところ陸上とか競技をやってた感じではないんだけど、野山を走ってたんじゃって思ってしまう。なんか田舎とかで凄い勢いで山とか走り回ってそうなイメージって私が言ったら、智美君に腹を抱えて大爆笑されたのは2人だけの秘密だ。
それにしても、仁君のお家の人は仁君を探してないんだろうか?普通、自分の子供が居なくなったらお家の人って、警察とか捜索隊とか必死で探すんじゃないかな?ニュースでもそれらしいのは見たことないし、近隣で人探しをしているようでもない。それほど子供じゃないからなのか、それとも元々家出癖があったとか?それにしたってこんなに何も波風がたたないのは不思議だ。もう少なくとも3ヶ月以上も鳥飼さんのお家で面倒見てもらってるんだよ?テレビにでなくても仁君みたいに破格のパワーがある子なら、お家の人が探してておかしくないと思うんだけどなぁ。兎も角本人から記憶が戻ったとも聞かないし、お家の人の話しも出てこない。てんでさっぱり本人が気にしてる風でもないからまだいいけど、普通悩んで俯いてしまいそうだよね。
「うあーっめんどくさい!公式!!」
突然集中力の切れた香苗が悲鳴をあげる。香苗って短期的に集中力するタイプらしくて、ずーっと仁君みたいに黙々と問題を解き続けるのは苦手らしい。単純に言えば香苗は、ゲームとかレベルあげとかの単純作業を黙々と続けられないタイプってこと。逆に仁君は延々とレベルあげの単純戦闘を1日中やれるってことなんだって。流石に私も1日レベルあげはきつい。目下早紀ちゃんは英語の文法で苦戦中で、私は香苗と同じく数学の公式に苦戦しているのだ。私正直なところ暗記物とかは得意なんだけど、公式を当てはめよとか言われても何が当てはまって問題が解けるのかが分からないんだよね。
「智美君って、公式どうやって当てはめるの?」
「麻希子は別に数学が理解できてない訳じゃない。公式は割合覚えてるが、公式がどういう成り立ちなのか分かってない。だから、応用に使えないんだ。」
それって理解できてないって言うんじゃ?というと違うって智美君は言う。スラスラと智美君が公式を具体的なもので言えばって中学生のなんだけど、公式を図を使って教えてくれる。公式だけだとちんぷんかんぷんなんだけど、図で言われるとわかるのはなんで?
「それが公式の成り立ちが分かってないってことだよ。これがわからないから応用に使えない。」
「それって何で?勉強はしてるじゃん、同じように。」
「公式を暗記して覚えたからじゃないか?透が言ってたけど。」
智美君が言う透は若瀬君の事だ。若瀬君曰く中学とかでそういう勉強法を、学校の先生から教えられてる子の方が結構いるんだって。数学はクイズみたいなもんだから、苦手なら図を多目に使って公式の成り立ちを理解した方がいいって言うけど、ここからじゃ間に合わないよって嘆く私と香苗にじゃあ今はこれとこれだけ理解するかと智美君が選んでくれる。何でそれって聞いたら、過去問とか出題の傾向からするとその2つの公式を数学の先生が出しそうだからだって。
そんなのまで分かるの?!
そういう私達に智美君はニヤリと笑って、人間は好みに左右されるんだよという。智美君曰くうちの学校のように教師が問題集からでなく、問題を作成していくとどうしても個人の好みが出てしまうんだって。問題を添付するにしても、問題集の問題の選択にも好みが出るしという。
「当人が大きな衝撃でも感じない限りは、好みって言うものは変容しない。つまりは年単位でテストを作成していくと、この時期にはこれ、次の時期はこれって片寄ってしまうのさ。」
しかも、数学は国語と違って公式は確定しているしねと言う。でも、それって頭のいい人の理論!って言ったらそんなことないって智美君は言う。公式は応用できるようになると頭に身に付くから、身に付いた習慣は消えないのと同じだって。そういいながら公式を噛み砕いて説明し始める。そして、結構分かりやすい!!智美君って凄い!
思わず早紀ちゃんまで乗り出して聞いてるけど、何より私と香苗は真剣。だって早紀ちゃんは余裕で10番台だけど、私はギリギリ100番台。香苗の方はグングン延びてるけどまだ、100には遠い。私と香苗にとってはこのテストが瀬戸際なの。せめて50番台にはいたい。是非ともいたい!!
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