Flower

文字の大きさ
上 下
302 / 591
1月

244.ハコベ

しおりを挟む
1月9日 月曜日
今日は成人式の祝日でお休みだけど、明日は3学期の始まりの朝。そんなことを考えると実は少し学校に行くのに緊張したりする。と言うのも、智美君が火曜日にっては言ってくれたんだけど本当に来てくれるかと聞かれると、実は自信がないので。
そう言うわけで、それが心配だからかも。
何しろ待ち合わせているわけでもないし、考えてみるとはいってくれたし、じゃあ火曜日って智美君も最後には言ってくれたんだけど。でも、思い返してみたら智美君から絶対来るとは実は言われてなかったのに、今更ながら気がついてしまった。

うう、私ってこういうところのツメが甘いって言われるんだよね、香苗から。

そこが私らしいともいわれるけど、もう少しきっちりと約束しておけばよかった。そうしたら少しは安心できたんだけど、流石にこれ以上電話したりしたら、智美君だって迷惑かもなぁ。だってクラスメイト全員から連絡来たんでしょ?それってちょっと凄いと思う。
たった2日間くらいでほぼ30人。
電話とメッセージがくるって、ちょっと想像できないかも。睡眠時間を適当に8時間として、1日の残りは16時間でしょ?それに電話とメッセージをそれぞれどっちか1回ってなったら少なくとも1時間に1回くらい?うーん、結構頻回かもしれない。しかも人によってはどっちもしてくる人もいるわけで。

あ、絶対香苗とか早紀ちゃんはどっちもしてそう。

あと若瀬君と孝君も絶対どっちもって考えていったら、結構な人数がどっちもしそうだって気がついて段々おかしくなる。そりゃ幾ら謙虚に言ってもちょっと怒りたくなるかもなぁ。でも、電源を落とせばいいだけのことでもあるんだよね、実は。誠実に電源を落とさないでいたっていうことは、智美君も連絡が欲しかったんじゃないかなぁって私は思う。

ちゃんと明日来てくれたら、明後日は智美君のリクエストでおやつを作ろう。

またエクレアとか持ち運びに面倒なものを言っても、今回だけは智美君のリクエスト通りのものにしてあげるつもりだ。それが彼の小さな幸せになるなら言いなって思うから。それに、また智美君のお家に遊びにいく約束をして、礼慈さんのリクエストも聞いてもらわないと。
しおりを挟む
感想 236

あなたにおすすめの小説

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

振られた私

詩織
恋愛
告白をして振られた。 そして再会。 毎日が気まづい。

お飾り公爵夫人の憂鬱

初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。 私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。 やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。 そう自由……自由になるはずだったのに…… ※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です ※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません ※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります

年下の彼氏には同い年の女性の方がお似合いなので、別れ話をしようと思います!

ほったげな
恋愛
私には年下の彼氏がいる。その彼氏が同い年くらいの女性と街を歩いていた。同じくらいの年の女性の方が彼には似合う。だから、私は彼に別れ話をしようと思う。

わたしのことはお気になさらず、どうぞ、元の恋人とよりを戻してください。

ふまさ
恋愛
「あたし、気付いたの。やっぱりリッキーしかいないって。リッキーだけを愛しているって」  人気のない校舎裏。熱っぽい双眸で訴えかけたのは、子爵令嬢のパティだ。正面には、伯爵令息のリッキーがいる。 「学園に通いはじめてすぐに他の令息に熱をあげて、ぼくを捨てたのは、きみじゃないか」 「捨てたなんて……だって、子爵令嬢のあたしが、侯爵令息様に逆らえるはずないじゃない……だから、あたし」  一歩近付くパティに、リッキーが一歩、後退る。明らかな動揺が見えた。 「そ、そんな顔しても無駄だよ。きみから侯爵令息に言い寄っていたことも、その侯爵令息に最近婚約者ができたことも、ぼくだってちゃんと知ってるんだからな。あてがはずれて、仕方なくぼくのところに戻って来たんだろ?!」 「……そんな、ひどい」  しくしくと、パティは泣き出した。リッキーが、うっと怯む。 「ど、どちらにせよ、もう遅いよ。ぼくには婚約者がいる。きみだって知ってるだろ?」 「あたしが好きなら、そんなもの、解消すればいいじゃない!」  パティが叫ぶ。無茶苦茶だわ、と胸中で呟いたのは、二人からは死角になるところで聞き耳を立てていた伯爵令嬢のシャノン──リッキーの婚約者だった。  昔からパティが大好きだったリッキーもさすがに呆れているのでは、と考えていたシャノンだったが──。 「……そんなにぼくのこと、好きなの?」  予想もしないリッキーの質問に、シャノンは目を丸くした。対してパティは、目を輝かせた。 「好き! 大好き!」  リッキーは「そ、そっか……」と、満更でもない様子だ。それは、パティも感じたのだろう。 「リッキー。ねえ、どうなの? 返事は?」  パティが詰め寄る。悩んだすえのリッキーの答えは、 「……少し、考える時間がほしい」  だった。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...