鵺の哭く刻

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発病

63.★

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散々前も後ろも自分のもので蹂躙し犯し尽くしてやったのに、腹の底で煮える苛立ちがおさまらない。自分の所有物になった筈のアキコが出ていこうとしたのに、謝るよりも先に憤怒が沸き上がって怒鳴り付けていた。だけど同時にこれが怒鳴り付ける筋合いではないのは、理性的に言えば分かってもいる。

分かっているが、アキコは自分のもので、ここにいるべき女だ。

あのうねる膣や柔らかな乳房をみすみす誰かに渡すのも御免だし、従順に何でも従って受け入れる性奴隷としての素質を開発してやったのは自分なのだ。あれは自分の所有物だととうに確信を持っていた。それなのにここにきて一緒に暮らしてまでいるのに、アキコは逃げ出そうとした。
確かに他の女と何度かセックスはしたがアキコほど気持ちい穴はなかったし、アキコほど何でもさせる女もいない。
縛られ打たれて歓喜に喜ぶ上に、穴の具合もよくて、そして容姿も美しい。
どれか一つはあってもどれもあわせ持っている女は、今のところはシュンイチにはアキコただ一人だ。しかも、アキコはその上従順に家事もこなし、自分の身の回りの世話も完璧にする。一度Mっ気が強くて美人を見つけたが突っ込んだ穴が粗悪な上にペットとして飼って貰うなら飼われてもいいなどと言いだした瞬間に、アキコがどれだけ珍しいか気がついたのだ。

それなのに何故そんなに他の女を試したかって?

それはアキコが看護師の仕事にかまけて、シュンイチの性欲処理を怠ったからだと叫びたい。一緒に暮らして直ぐの時には、確かに外での調教は泣いていやがって気分が萎えたのは事実だ。しかしそれはあのストーカーに怯えてるからで、それも仕方がないことだったし、アキコはそれ以外の事は殆ど従順に受け入れてきた。縛って吊るして、張り型を捩じ込んで放置。乗馬用の鞭でも打ったし、ベルトでも内出血するほど打ってやったが、大人しく受け入れ全て喜んだ。しかも、肛門を使えるよう調教するのも全く拒否しない。痛みにも従順に従い、逸物欲しさに淫語で強請ることも身につけた可愛いシュンイチの性奴隷。
今こうして犯され四つん這いで半分失神しながらヒクヒクと二つの穴を蠢かせるアキコの姿に、苛立ちはまだあるが一旦自分は休むと告げてポッカリ開かれた尻の穴に栓をしてやる。口にはまだ枷がわりに布を詰め込んであるから変な悲鳴は上がらないが、土下座をするような体勢で突き出した尻の穴にニョキッと立った張り型は無様でいい。

戻ったら、また犯してやるからな。

そう考えて自室に行くと、さっきの女と連絡を取る。その女とは会うのは二度目。まあまあ好みの顔で、穴の具合も中の中程度、今度のセックスでSMがどこまで出来るか試す予定だった。先ずは最初のアキコのようにスパンキングだけで、絶頂できるかどうか試すつもりだ。
そんな予定をたててから再度寝室に戻ったシュンイチは一瞬、その場に凍りついていた。自分の視界に黒い影がいる。そして寝室のマットレスの上で、黒い影に後ろからのし掛かられ激しく貫かれて快感に身悶えるアキコの痴態。カッと頭が怒りに煮えるのと同時に、ここにはそんな男はいないと冷静に告げる自分もいる。もし本当にアキコを後ろから貫いて楽しんでいる男がいたとしたら、強盗か何かでシュンイチは音をたてずにそっと後退り逃げだすしかない。
だが瞬きして見直すと、そこには男なんて影も形もなかった。
居たのは突き上げた尻穴にヒクヒクと張り型を左右に蠢かせて、膣からダラダラとシュンイチが注ぎ込んだ精子を垂れ流して陰裂を開閉させている淫らな雌犬。しかもまるで怒張にズコズコと掘られているみたいに、腰をガクガクと前後に振り立てて飛沫を散らす変態の雌奴隷だ。

なんて、イヤらしい雌だ。

ドロリと欲望に頭が煮えてシュンイチは言葉もなく背後からその膣に怒張を捩じ込んだ。うねり締め付けゾロゾロと逆立つような肉襞が、怒張を待ち構えていたように歓喜しながら迎え入れ根本まで一気に飲み込む。蕩けるような快感に全身が歓喜に呑まれるのを感じながら、その締め付けを味わう。

「ううぅ!ぐう!んぐうぅ!!」

獣のようなくぐもった声で歓喜に膣を締め上げて、腰を振り立ててくるあさましい雌犬。まるで吸い付くようなきつく絡む肉襞を突き上げながら、後穴に捩じ込んでおいた張り型を自分の腹で押し込んでやる。

「うううっ!!ううっ!ううう!」

気持ちいい。最高に気持ちよくて、しかも征服感まで満たされる悦楽に嗤いながら腰を打ち付ける。それに答えるみたいにキュウキュウと肉襞は怒張に吸い付き、絶頂に白い尻が痙攣するのが目で見ても分かった。獣のように吠えながらドプリと中に精子を注ぎ込んでやると、嬉しそうに膣の奥底を押し付けながらアキコが背を仰け反らせ張り型をピクピクと震わせながら絶頂する。

なんていい女だ。

強姦されて尻に張り型を捩じ込まれて無様にただ放置されていたのに、アキコは恐らくシュンイチにされていたことを思い出して一人勝手に気持ちよくなってしまったのだ。しかもそれを見られて尚更快感に溺れている淫らな雌に、シュンイチは愉快でたまらない。

こんな状態で出ていってどうするんだ?俺なしじゃ生きられないだろ?

こんなに淫乱で府設楽な体に成り下がっているのに、自分から離れてどうするつもりだったのだろう。それともお仕置きされたくてそんな馬鹿な事をするふりをしたのだろうか。そう考えながら尻の穴の張り型を抜き取ると、まるで未だに怒張を咥えているようにポッカリと視線に開いた肉穴がヒクヒクと淫らに蠢いてみせる。

ヤッパリ、お仕置きされたくてわざと出ていくふりをしたんだな。

ピンク色の艶かしい肉襞を中まで曝したままヒクヒクさせる穴は、何時までもポッカリ開いていて透明な陰茎を咥えているとしか思えない。中に吐き出された精液まで見えて、背筋がゾクゾクするような興奮に飲まれていく。

「く、かはっ!ぐっ!」

不意にその口から布が外れたらしく掠れた咳き込む声が響いて、尚更シュンイチの興奮を煽る。布を口に詰め込まれ犯されて続けていた女が、快感にいきまくりながら何を叫ぶかを想像すると震えるほどに興奮してヌポッと抜き取った怒張を滑りのまま開いたままの尻に捩じ込む。

「ひっ!!いっ!ああ!!いや、壊れるっ!お尻、壊れる!!」

最高の言葉で怒張を喜んで飲み込む尻穴が、キュウキュウと甘えるようにキツく締め付けながらアキコの背中が撓る。

「壊されたいだろ?沢山腰振っていきたかったんだろ?」

バツンと尻を打つように腰を叩きつけると、膣の方からプシュッと飛沫が迸った。何も知らなかった無垢な女をここまで変容させたのは自分で、こんなに府設楽でイヤらしい雌犬になってしまったアキコはシュンイチにとっても自慢の奴隷だ。逃げるなんて絶対に許さないし、逃げるなんて考えられないくらいに激しく躾て快感で溺れさせてやる。

「犯されて壊れていきまくればいい。」
「いい、あ、いい!いいぃ!」

ゴリゴリと腸を深く抉られる音が怒張を通して響いて、アキコは自分から更に腰を強く押し付け絶頂に達して激しく痙攣する。まるで猫が背伸びをしているようにグッと尻を高く差し上げ、シュンイチの怒張を根本まで深々と入れたくてグイグイと押し付けてくるのだ。尻を初めて逸物で犯されたのに、こんなに大喜びで感じまくる様に苛立ちがおさまっていく。

「気持ちいい!どっちもいく!」

歓喜の声にシュンイチは暗い笑みを浮かべて、アキコを乱暴に犯し続ける。今は尻しか犯されていないのに、喘いで絶頂を訴える声が何時までも叫ぶ。

「いく!いくぅ!」

ギュウッと締め付ける肉襞に一瞬、自分のモノ以外の固さを感じた気がして背筋がヒヤリとする。そんな筈はないのにゴリゴリと一枚の肉を挟んで、何かが蠢くような奇妙な感覚が直腸を犯している筈の逸物に感じるのだ。膣には何も挿し込んでいないし、ヒクヒク締め付ける尻の穴はビッチリとシュンイチの逸物が嵌まっている。それなのに何かが擦れる薄い肉越しの感触。

「ああ!だめ!いくぅ!いくっ!」

それなのにその違和感ごと呑み込むような痺れを伴う快感が嵌め込んだ逸物を捕らえる。蕩けるような快美感が亀頭を深く締め上げて、まるで何か吸盤でもつけたように吸い付いて。深くズポリズポリと出し入れすると、その心地良い締め付けが亀頭を扱き舐め上げる。

「おおっ!」

獣のように吠えながらその快美感に囚われて激しく奥を突き上げ続けるシュンイチに、掠れ始めたアキコの声が立て続けに絶頂を訴えている。これほど淫らに感じまくっているのに、逃げ出そうなんて馬鹿な事だ。

「お前が悪い、何もかもお前が悪いんだ、分かるか?」

悲鳴をあげながら喘ぐ様はシュンイチにとっては最高に興奮するが、それでもアキコが同じように逃げ出そうとしたら許すつもりはない。もっと酷い目に遭わされて本当に体に傷をつけてしまうかもしれないが、それもアキコ自身が招いたことなのだと自覚させないと。

「…………何が、悪いの?」

酩酊して朦朧としながらもそう問い返すアキコが答えを聞く前に、尻の穴の奥に向かってシュンイチはドロドロと熱い精液を大量に吐き出しアキコの意識は限界を迎えていた。グッタリと弛緩したアキコの体を拘束から解放して、シュンイチは、初めて我に返って自分がしたことの非道さに青ざめる。
何時殴り付けたか記憶はないのに、顔も腫れていて、陰部は赤く擦りきれていた。しかも、手足を拘束した布地はアキコの夜具で、白い肌には擦り傷や青アザになってしまっている。逃げられたくないとは考えたが、これでは目が覚めて直ぐ逃げ出してもおかしくない有り様だった。

どうしたら…………

何とかアキコを言いくるめる事を考えないと、そう考えると同時にアキコはあんなに喜んでもいたじゃないかと冷淡に考える自分もいる。あんなにアキコはタップリと気を失うまで喜んだのだから、これを全て受け入れたんだ。自分の中に嗤いながら囁く暗い声が聞こえているのに、何故かシュンイチは口元を綻ばせた。

確かにその通りだ、本当に嫌だったら、いけるはずがない。

大体にしてアキコは出会って最初の時から、尻を叩かれて絶頂に達した生粋のマゾヒストだ。ここまで躾てやる間にだって逃げ出す機会は何度もあった。遠距離の間に縁を切れば良かったし、その間には二股だと気がついてもいたし、こちらに呼ぶまで二年もある。こっちに来てからだって中絶させたし別れてもおかしくなかったのに、同棲だって断れたのだけど逃げもしない。結局アキコは自分に心底惚れていて、自分に尽くしたいから傍にいる。そう実感しつつあったから、シュンイチは別な女にも手を出した。こんな献身的な奴隷を育てたのだから、もう一人奴隷を飼って育ててみたらどうなるだろうと思ったからだ。

少なくともアキも女の面があるってことは覚えておかないと。

女は時に感情だけで後先を考えない。だから、アキコもふりとはいえ出ていこうとした。そう考えるとアキコの中にも嫉妬心があったのに、可愛いじゃないかとすらシュンイチは暗く嗤う。だが同時に引っ掛かりも心の中には感じていた、本当にそうなのかと。感じていたのは本当に自分なのかとも。あの奇妙な感覚は何なのかと、不安に心が問いかけるのをシュンイチは無視する。同時に傷つけてしまったアキコを手当てしないと可哀想だと囁く心の声も、あれは自業自得だと暗く嗤う声に従って無視して放置し自分だけがシャワーを浴びてスッキリとしていた。
やがて目覚めたアキコはボロボロの姿で、完全にドンヨリと濁った瞳でシュンイチの顔を怯えるように見上げてくる。何故かその視線はシュンイチには、何だか面白くなかった。アキコが怯えているのも、絶望に濁った瞳で見つめるのも気に入らない。

そうじゃないだろ?お前は喜んで当然だ。

そう暗い声で言いたくなるが、先程までの自信に満ち溢れた嗤いは今は戻ってこない。そこにいるのは手当てくらいしてやれば良いのにと自分を詰る弱い自分の声だけで、シュンイチは突然またアキコが逃げ出すのではと不安に刈られる。アキコはシュンイチがもう手を出さないのを確かめるように、シャワーを浴びてきてもいいですかと承諾をえてヨロメキながら動き出す。
怯えた不安に満ちた瞳で、油断なくシュンイチの動作を確認しながら動く姿。
まるで小動物とか虐められていた昔の自分みたいに、ビクビクしながら痛む体を抱えて動く。それを見ていると不意に弱い自分が、自分を強く詰ってくる。あんなに怯えさせるのが受け入れている姿なのか?あれは怖くて従うしかない昔の自分と何も変わらない。

「他の女は遊びだから。」

シャワーから上がり自分の擦り傷を手当てする手際の良さを見つめながら出た言葉は、謝罪ではなくそれだった。アキコのドンヨリと暗い瞳が真っ直ぐに自分を見つめ、

だからなんだって言うの?

そうささやいている気がする。それはこの後もけしてシュンイチが、他の女性と会うことも止めないし関係も持つと言い放っている事に他ならないでしょうと指摘しているように見えた。それにどうせ拒否すればまた暴力で言うことを聞かせるのでしょう?とアキコの瞳が暗く語っている。
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