GATEKEEPERS  四神奇譚

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第一部

第三幕 所在不明

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日を追う毎に満ち始めた月光の下で、黒衣を翻す青年は言葉もなく深淵の縁の様な地表にある五メートル程の開いたばかりのゲートを見つめた。場所は北陸に程近いの山林の際。周囲には人影はなく月夜に一人佇むその姿は異質だが、この状況では誰の目にも触れる事もない。
普通の人間の目には山裾の一部が、病か何かで茶色く立ち枯れしたように見える。しかし、その場所には彼らの異能の目で見ると、地獄の底へ続くそれでいて何かの口の様な深い闇の色をした穴が存在した。
この穴の先に何があるのだろうと、ゲートキーパーになりたての時には正直考えた事もあった。ここを潜ったら自分は何を見るのかと、穴を見下ろし思案したこともある。人間には何の変化も見えないただの土壁に開いた深淵。それを潜ったら二度とは戻ってこれないような気がするが、この先がどうなっているのかには好奇心があった。しかし、人外と遭い戦った後からは、実際一度たりとも思案すらしたことがない。彼の中に人外を生み出すこの穴はただひたすらに、危険なものなのだという感覚が産まれたせいだろう。この穴の先は魑魅魍魎の跋扈する、人外の魔境なのかもしれない。もしかしたら、今まで見たことのない強大な力を持つ何かも、まだ奥底には潜んでいる可能性もある。月日を重ねる内に黒衣を纏うと何故か思案に暮れる事が増え、その思案は何時も哀しみに満ちるのは何故だろうか。立ち尽くし人知れずこうやって人にはない恐れに戦きながら、人知れず深い哀しみに落ちる。

こういう時は朱雀やうちの若い奴らみたいに空元気でも出せればいいんだがな。

玄武は深く息をついて、諦めたように全身に気を巡らせ神経を集中する。気を巡らせたことでユラリとその体から黒い羽衣に似た気を沸き立たせ、そのゲートの外周を羽衣に揺らめく黒蛇で覆った。
この黒蛇の姿は人には視覚では判別できない。が、特殊なフィルター越しにすると、一つの熱源として捉えることが出来るらしい。それで見れば自分達の体は異常な高温の熱を発している表示をすると、香坂智美が話していた。逆にゲートはそのフィルター越しに見ると零下の表示をしているという。そういわれても実際には背筋が寒くなることはあっても、外気温に変化を感じた事は今まで一度もない。こうやってゲートを閉じる方法も誰に教わったわけでもなく、異能が出現すると同時に体が勝手にこうすればいいと本能的に知っていた。だからこそ本能的にゲートを放っておけないのだとも言える。
ふぅと息を吐きながらジワリと外周から穴の縁を押していく。それはともすれば傷口を塞ぐために、周りの皮膚を引き寄せ縫い合わせていくのにも似ている。

そう考えると、引き寄せられた皮膚は薄く脆くはならないだろうか?

どうしても思考は悲観的になって、玄武は苦笑いしながら意識を集中する。玄武の押す力に反応するように緩々と穴が狭まり始め、やがてそれが点になり空間から消滅する。黒蛇の羽衣は仕事を終えた事を教える様に、シュルリとその体の中に滑り込んで掻き消した。カサカサと蜘蛛のような足音が微かに響き闇の中に消えようとする矮小な気配に、宙で産み出された水球が音もなく弾けて走り貫き落とす。
やがて気配が消え去るとまるで、それを知ったかのように不意に周囲の樹木が思い出したようにサワサワと葉ずれの音を立て始める。玄武は虚空に漂う月を見上げ佇んで、肩を回して微かな骨の音を鳴らす。

「さァすが、見事なお仕事ぶりで。」

不意に頭上から落ちてきた聞きなれた声に、玄武が振り返り自分の頭上を振り仰ぐ。木々の梢で月光をその身に浴びながら、そこにはいつの間に来ていたのか僅かに炎を体から放つ青年の姿がある。

「どうした、朱雀?そっちは終わったのか?」

終わったと言いながら朱雀は梢の上でしゃがみ込み、今だ薄く紅玉に煌めき輝く瞳を玄武に向けた。その朱雀の物言いたげな様子を玄武は少し訝しげに見上げる。一瞬躊躇った朱雀は、あのさァと前置きを置いて今日の日中の出来事をつぶさに語りだした。
あの後毎日通っていたのも玄武には初めて話したが、白虎の家に向かう最中にマンションの影で倒れていた青年を見つけたこと。その青年は擦り傷と泥まみれで、道端で意識を失っていたこと。目を覚ました青年を病院につれていこうとしたが、青年の一言で連れていけなかったこと。その後白虎の家に彼をつれていったこと。そこからの出来事も一通り話し終えた朱雀に、地表から見上げていた玄武が呆れ声をあげる。

「はぁ?で、信哉の家で預かってんのか?」

お互いに久々の仕事の後で、辺りは穏やかな月明かりと樹木の葉ずれの音しか存在していない。
本来ならけして仕事中には本当の名前を口にしない筈の玄武の呆気にとられた声に、残り火の様に次第に色を薄めていく紅玉の瞳を細めながら朱雀が自分でも不思議そうに頷いた。玄武の目には、ここのところ朱雀は自分の能力をうまく操ることに心を砕いているように見える。それはあながち見当違いでもないだろうし、能力ら上手く操れるにこしたことはない。

「警察にも届けがないし、病院に行ったけど何処も何ともねェんだって。」

記憶がないと判明した後、信哉のもの凄い剣幕にその仔犬の様な眼をした青年は渋々病院に連れて行かれた。病院で渋々だが様々な検査を受けさせられたのだ。その項垂れしょんぼりした不思議な気配の青年の姿を思い出し、朱雀は思わず小さく笑う。あの青年の様子も面白かったが、あの剣幕で怒る信哉を見るのも朱雀には初めての経験だ。
朱雀は緋色の服の軽い布地の裾が、尾羽のようにサラサラと音をてて風にはためくのも全く意に介さない。朱雀はふと笑みを引っ込めると、しゃがんだ膝に頬杖をついて月を見上げた。

「でもさァ、玄武。なんか変なんだよ。」

朱雀の呟くような声に玄武が眉をひそめる。朱雀の声は心底不思議そうに自分の中を見つめている。その声が月夜を眺めながら、木々の間で響いた。

「まあ、身元がわかんねェんだから仕方がねェけどさ。」

彼は月明かりに金色に光る頭をポリポリと掻きながら、ふっと視線を月から玄武に下ろした。その瞳は既に紅玉ではなく、普段の彼の瞳の色に戻っている。朱雀の自分でも訳が分からないと言いたげな表情を見あげながら、玄武は彼の言葉の続きを見守った。

「白虎も何も言わないで身元引受人とかってのになっちまうしよ。俺も何か、上手く言えねぇけど。」

そこまで言うと朱雀はまるで何かに呼ばれた様に、ふっとその視線を再び上空に戻す。そこには、物言わぬ満ち始めた月が穏やかな光を放ちながら彼らを見下ろしている。

「…何か、不思議なやつなんだよ、あいつさァ。」

ぼんやりと呟くその姿は、まるで何かを思い出すような仕草に見える。地表にいた玄武は今までにない不思議な気持ちで、その朱雀の姿を見上げていた。その彼にしては珍しい物思いに耽るような気配に、玄武は戸惑いながら彼の告げたことを考える。少なくとも白虎である鳥飼信哉が何の理由もなく見ず知らずの人間を、自分のテリトリーに簡単に入れるとは思えない。一度その記憶喪失の来訪者とやらに、会ってみないとならないなと心の中で呟く。

それにしても…

前兆は一つに向けられたものではなかったのかもしれないとふと心によぎった考えを玄武は噛み締める。そうして、ただ物も言わぬ銀色の月を二人は見上げていた。



※※※



一刻も休むことを知らない不夜の城。幾つものネオンが常に瞬き、燈る明かりは消える事を知らない。いつまでも灯り続け、闇夜をボンヤリと照らし空を濁らせている。そんな人工的な明かりの傍には、必ず他よりも深く濃い影があった。そして、不夜の街の片隅に生み出された影よりも濃い闇の中で、それは密やかに存在する。
彼の姿は既に童子ではなかった。あの時に見せた姿よりはるかに成長し、大人と言っても遜色はない。しかし彼は男でも女でもあり、またそうでなくもあり何より人間ではなかった。ただその姿は中性的な妖気を孕んだ陶器めいた儚げな美しさを造形して、意図して周囲の者を強く魅了する。
夜の闇に紛れながら街の中をそぞろ歩けば、何人もの男も女もその姿を振り返る。そして、誰ともなくその均衡を破り、それに声をかける。
それにとって、その豊富に向こうから近寄ってくる不夜の城は格好の≪餌場≫となった。何しろ餌は後から後から自ら近寄ってきて、それは餌に困る事は一つもない。羽虫を惹き付けるように、それに惹き付けられる人間は指先ひとつで口元に顔を差し出すのだ。

世が変わっても、餌は餌。

それふとニヤリと邪悪な笑みを、その今の面になった美しい顔に浮かべた。喰らう内にそれは嗜好を得て、意図して一つの姿形を形成し始める。

「あのぉ、お一人……ですか?」

その姿に引かれた人間の雌が躊躇いがちに、薄暗がりに立つそれに声をかけた。顔に張り付けた笑みという仮面で、その雌に向かって話しかけてやる。

『あなたの事を待っていたんです。』

それが魔術でも掛ける呪文のように雌を引き寄せ、闇の中に引きずり込む。夢見心地のまま引き寄せられ、雌が我に帰ったときには雌の体はほぼこの世から喰い尽くされた後だ。闇の中でゴリゴリと骨を噛み砕きながら、それは成長と同時に意図して男に見える容姿を選び取っていた。それは退廃的な気配を滲ませる美しい青年の姿に成り変わっていく。街の中で違和感のない服を手入れれ装い、笑みという仮面を張り付けてただ歩くだけで餌の方からよってくる。それはどちらかというと、若く柔らかい人間の雌を餌としては好んだ。勿論捕まえられるなら別に雄でも構わない。雄なら脂がついた方が好みだが、小さな柔らかいのでも良かった。

「あのぉ…お一人なんてすか?」

再び声をかけられ振り向くと、今度も若い雌が躊躇いがちに声をかけてきていた。横には先ほど自分から声をかけてきた若い雌が、腕にしなだれかかる様にして纏わりつく。それはその女を見下ろし酷く蠱魅的に微笑むと、その若い雌の腕をとりそっと体をビルの物陰の闇の中に引き込んだ。闇よりも深い暗がりに連れ込まれた雌は闇に視界も効かずに、戸惑いながらそれにしがみつく。
本来なら隣のビルや周囲の路地から覗きこめる筈なのに、そこは今や一つの異空間。練っとり絡み付く闇の膿んだ気配に、雌は酔ったように男の形をしたそれにもたれ掛かる。グイと柔らかな髪の毛に手を突っ込み引っ張る乱暴な仕草に、女は悲鳴もあげずにウットリとした目をしたまま。退廃的な空気を放つ男の姿に惑わされた女の唇を奪うと、それはそのまま体内の奥深くから身の内を焼き付す。それなのに女は悲鳴ひとつあげることもなく、うっとりとした顔のままあっという間に腹から上下に松明のように燃え上がった。飽きるほどの勢いでそれは餌を貪欲に貪っていた。手にした餌の血を啜れば啜るほど、それは育ち昔の力を取り戻し蘇っていく。あの方神と対峙した時は、実際にはそれは霞のような状態だった。あの穴が解放され隙間から這い出したそれのほんの上澄み。あの時一端退避して改めて隙間を抉じ開け、それは本体となって這い出した。あの時、本体を直に攻撃されていたら危うかった。本体の方も実は消耗しきっていたのだ。霞の状態で這い出す力を得ようと餌を食っていたのを、方神が気がつかなかったのは幸いだった。

しかし、己の狙いは、ただ一つ

今しがた食事を終えたとは思えない様子で、再びそれは街をそぞろ歩き新しい餌を探す。暫くすると先程と同じ歳くらいの雌が、自分の運命も知らず声をかける。彼に甘えた声をかけた雌に、それは蠱魅的な微笑を浮かべながらその首筋にそっと触れた。触れながら二言・三言と声をかけただけで、雌はウットリとした表情を浮かべ彼に見惚れ視線が定まったままになる。首筋に触れて流し込まれた種火は、その女の神経ごと支配して彼が餌を逃す事はない。スッと手を放しても、女性の表情は崩れる事なく凍りついたままで身じろぎもしないのを、それはひややかな視線で見下ろす。
種火を仕込んだ人間は既に、それにとってはただの餌に過ぎなかった。どんな喰らい方をしても、悲鳴すらあげないただの餌。とはいえ力を蘇らせる為とはいえ、ただ喰らい続けるには飽きてくる。たまには狩りの楽しみだって味わいたいのは、捕食者の楽しみだろう。

次の餌は狩りにしてみるか?

種火を弱く仕込んで追いかけ回して、恐怖に歪んだ女を食べるのも楽しそうだと思案する。そう考えながらそれは無造作に、興味もなさ気に目の前の女の体に手を伸ばす。グブリと音を立ててその細くしなやかな指先は、まるで豆腐にでも突き刺さる様に女性の額に容易くめり込んだ。目の前の女性の笑みの様にも見えるウットリした表情は、その表情に張り付いたまま額に突き刺さった指の周囲から溢れる血液の筋に面を斑に染めていく。指は根本まで埋め込まれ、女はただ一言も悲鳴をあげる隙すら与えられず体の奥から全てが吸い尽くされる。あっという間に、その指先にまとわりつく肉が黒く燃え尽き、黒い砂となって闇に崩れ落ちた。

あれは、近いはずだ。力を蓄え…必ず見つけてやる。

既に女性の事など忘れ去った彼は冷ややかな視線で、人工灯の明かりを見上げた。先程まで人間と同じ瞳を模していたのに、今やそれは深淵の闇を湛えた黒目のみ。白く見える筈の強膜と角膜が一体化したような異形の瞳。それが生物と違いただ形を真似ていることを示すように、全てがテラテラと濡れて輝く深淵の闇に変わった目は何処を見ているのか判断することもできない。なのにそれは闇の色で辺りを見据えている。それは不夜の街を見やり再びニヤリと邪悪な笑みを浮かべると、背後の影よりも深い暗闇へとスルリと音もなく潜り込んでいく。



※※※



結局そのモノの補食活動は、人の目に曝されることはなかった。ただ、報道で一度都市伝説紛いの『行方不明者の異常な増加』という言葉が面白おかしく伝えられただけだ。人が足取りも残さず、何処かに消える。荷物や携帯や財布は路地の片隅で見つかることはあったが、そこからの足取りは何処にも残されない。まるで荷物の落ちていた場所から、煙のように消え去ったかのように姿を消す。

『男と何処かに消えたりしてね。』
『でも、男も消えてない訳じゃないんですよ?カルトとか。』
『カルトにしては年齢の幅が可笑しい。』
『そういいますけど、一番人数がおかしいですよね。』
『これは氷山の一角で、倍以上消えてたりしてね。』

コメンテーターの言葉に何かホラー映画みたいですねと、昼の番組進行をしている芸人が笑う。最初からこのニュースを他の政治家のニュースとは違う、ただのゴシップとしてしか考えていないのが目に見えてわかる。ゴシップの様に真実を伝えているとも知らず、笑いながら大勢が煙のように消えている事実を情報として流していただけだった。

『では、次のニュースです……オークション詐欺で…』

それを街角のオーロラビジョンで興味もなく面白くも無さそうに、目を細めて見上げている漆黒の闇の存在などまだ誰も知りもしない。
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