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間章 ソノサキの合間の話
間話65.本職半端ない!
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久しぶりに手足を黒の革枷で拘束されベットの上で転がされた外崎了の前には、何故か完全な例え話で理性を吹っ飛ばしたとしか思えない元本職調教師・外崎宏太が艶然と微笑んでいる。ベットの上に尻を落として少しでも楽な体勢を取ろうとすると、どうしても手足の枷が身体の下に嵌まり込んで。服はまだ半分は着ているとは言え脚は淫らに大きくMの字に開いたままで、手なんかまるで動かせない。
くっそ!本職半端ない!!
これがほんの数秒でかけられたもので、しかもコロンとベットに転がされた次の瞬間にはガチンと自らの身体の重みで固定したようなもの。その上動けない了の横で何やらカチャカチャ音を立てていた本職が、とっても賑やかに黒い微笑みを浮かべて覆い被さってくる。
「こ、こら!こぉた!!止めろって!」
「ここ、どうして欲しかったんだったけな?ん?」
フワリと覆い被さり胸元を探った指が、まだ快感から抜け出せず萎える前の硬さの残る乳首を無造作に摘まむ。普段よりもキリキリと強く摘ままれ、そのまま指先で磨り潰すように捏ねられる。新たな刺激に身体が一気に快感に引き戻され、勝手に痙攣のように震えてしまう。
「あ、んっ!んんっ!!」
強い刺激に震える身体を軽々と抑え込み覆い被さる宏太の体温が、腹の上に乗るのを了は潤んだ瞳で見上げる。そのまま乳首を舐めてと視線で訴えても、どうせ宏太には伝わらない。それは分かっているけれど、はだけた肌に触れているのだから了の体温が熱を含んでいるのは分かっている筈だから。そう思ったのに唐突に宏太の指が了にもたらしたのは、今までとは全く違う鋭い痛みだった。
「ひぁ!!あ!や、あっ!!!」
パチンッと聞いたことのない音を立てて、刺激に敏感になっていた了の胸の突起を指ではない物が挟み込んでいた。宏太の指とは違う容赦なく道具が生み出した痛みが、これ迄そんな刺激は受けたことのない小さな粒のような乳首を襲う。驚愕して目を丸く見開き視線を落とすと、宏太の指先で押し潰されていたよりも遥かに強く、薔薇色の先端を挟み込むクリップのような物が揺れている。大きさはほんの3センチ程か。先端を傷つけないようになのか、樹脂のようなラバーでコーティングされたそれは挟み込んだ乳首をまるで離そうとしない。しかもそれには細い鎖が繋がっていて、それが何に繋がっているのかは言うまでもない。以前にもここに玩具をつけられたことはある。でもあの時は吸引器みたいな玩具に過ぎず、あの辺りはまだ宏太が何一つ了と噛み合わず加減を知らなかった。
「や、やぁ、あ、う…………っ!」
驚きの方が強くて声にならないでいる了に追い討ちをかけるように、宏太は容赦なく反対側の乳首も同じ鎖で繋がれているクリップで挟み込む。痛みから逃れるためには胸を自然と突き出すようにするしかなくて、了は涙目で苦痛の呻き声をあげようとしたのにその唇を覆い被さる宏太の唇で一瞬で塞がれてしまう。
「ん、む…………っ……んぅ…………。」
これ迄鋭い感じたことのない痛みからどうにか逃れたいのに、覆い被さりヌルヌルと舌で口腔内をまさぐられる快感に頭が混乱する。吐息すら全て奪われながら口の中を愛撫され続け、やっと解放されたと思ったら今度はスッと乳首のクリップが外されていた。予期できない圧力に熱を持った乳首が、今度は宏太の指と口の中に含まれて舌で転がされるのに腰が蕩けていく。
「あ、や、んんっ、あんんっ……あっ。」
何時も感じさせられる方法で乳首を口に含み中で先端を舌先で舐め回して、その後丹念に舌で転がされ、時には甘く噛み強く吸い付く。その刺激が先にクリップなんてもので施された強い痛みという刺激のせいで、普段の倍も鮮明に鋭い快楽に変わって刻み込まれていくのが分かる。
「やぁあんっ!あ、あぁ!やらぁ!!」
甘ったるい声で泣きながら身悶える了の声に、チュパッと音を立てて乳首を堪能していた宏太が顔を上げてみせる。もっとと思わず強請る了に何故か宏太は暫し様子を伺う気配を滲ませていたが、再び容赦なく両方の乳首にクリップを取り付けていた。
「や、ぁ!あぁ!あぁあ!」
それがとても恐ろしいのは、クリップが痛いことよりも、既に了に最初のような痛みと認識されなくなってしまった事だった。痛みのせいで宏太のもたらす快感が余りにも鮮明になってしまうせいで、クリップで摘ままれる痛みすらジワジワと腰に快楽を蓄積してしまう。
分かってしまう……宏太に全部差し出してしまいたい……人格なんかどうでもいいから……全部宏太のものに…………こぉた…………
本職……という言葉が、強すぎる快感にボンヤリし始めている脳裏を過る。何もかも投げ出して『調教して』と泣きつく自分が見えてしまいそうだ。それに気がつくと宏太が人気のある調教師だったということも、その気がない人間でも調教できるということも、今の了には充分過ぎるほど理解できてしまう。快楽でも痛みでも宏太から与えてもらえるなら、何をされてもいいとひたすら懇願したくなる。
「こ、ぉたぁ、あ、あぁ。」
「…………俺が…………。」
口にしそうになった懇願を遮り、宏太はふと暗い声で囁く。今度はその痛みを快感にすり替え始めてしまった飾り付けられたままの乳首を、宏太はその隙間から爪先で軽くカリカリと擦り始めていた。電気のように腰をビリビリと刺激する快感に、了は息もつけない程に歓喜にの喘ぎを溢して震える。その様子をじっと伺っている宏太は、服の下で張り詰め既にグチュグチュに濡れそぼった了の股間を指先で探っていく。
「や、ぁあ!!あ!あぁ!」
「俺が、一番だな?……了?」
何が?と咄嗟に言い返したくても、刺激され続ける乳首と股間のせいで身体が勝手に仰け反り、目の前が何時までも続く快感にチカチカ瞬き訳が分からないでいる。しかもクリップ越しの乳首の刺激が強すぎて、腹の奥まで勝手にキュンキュンと収縮が止まらない。まるで全身が痙攣を起こしているみたいに震え、その震えがどうしても止められないからクリップがチャラチャラと鎖の音をさせて揺れる。
「さとる…………、ほら、俺が一番だろ?」
「ふぁ、あ!!あぁ!や、あ!!!でちゃ、うぅ!!」
まるで失禁してしまったみたいに勝手に張り詰めた怒張から蜜が溢れて、股間が更にジットリと濡れていくのに了はブルブルと強すぎる絶頂感に震える。
「ふふ、可愛いな。俺の……了。」
チュと頬に口付けながら甘い声でこう言う宏太が、容易くスルンとウエストを押し下げ濡れた了の腰を室内にさらけ出す。下着の中に漏らしてしまった快感の蜜精が淫らに先端から糸をひいてドロドロに股間を濡らしているのに、未だに了は乳首を責め立てる刺激から逃れられない。お陰で今出したばかりの肉茎がヒクヒクと戦慄きながら立ち上がっていくのを、全て視界にいれながら了はトロンと蕩けた顔で喘ぐ。
「あ、ふ、ふぁ……や、これ、やらぁ……あぁん。」
精液に滑る股間を宏太の淫らな指先が撫でていくのに、思わず身体を少しでも揺らすと乳首を挟むクリップの重みが鈍い刺激に変わる。そのせいで身体に刻み込まれる快感がエンドレスで続いて、息ができない程に快感に深く深く囚われてしまう。
「あぁ、やらぁ、こんな、やらぁあ。」
自分ではどうしようもない快楽が止めどなく続いていて、頭の奥の何かがショートしそうになっている。この間の玩具を見たいにイソギンチャクに撫でられ続けるのとは、これは全く違うのだ。助けを求めて喘ぐ了の声に宏太は、聞き惚れているみたいに柔らかく微笑む。
「可愛い声だ……色っぽくて…………淫らで……。」
「うぁんっあぁ!こぉ、ら……ぁ、やめ、てぇ……あぁ!」
熱くて蕩けた声で可愛いと耳を擽られながら更に脚の付け根を刺激されるのに身体が痙攣すると、また胸の突起を摘まむクリップが揺れてしまう。このままではこの痛みと快感に溺れて、本気で宏太に調教して落としてと願いだしてしまいそうだ。遂に過ぎる快感に自分が泣き出してしまったのをボンヤリと了が自覚した瞬間、今度は宏太の方か戸惑うようにピタリと動きを止めていた。
「こ、ぉた、た、すけ、れ、もや……あぁ、やらぁ、しんじゃ、うぅ。」
それでもこれだけは確認しなければと言いたげに、あからさまに浮かぶ戸惑いの中で了にもう一度宏太が問いかけてくる。
「さとる…………、俺が、一番いい、だろ?」
「い、ひばん、らからぁ……。もぉ、やぁやら、くるしぃ。」
快感が強すぎて狂ってしまいそうだと泣きじゃくり始めた了に、これ迄容赦なく無体なことを続けていた筈の宏太が慌ててクリップを外す。しかもアッサリと手品のようにサッサとガッチリと了を拘束していた手枷足枷を外して、未だに快感にヒクヒク痙攣する了の身体を膝の上に抱き上げ頬を寄せるてくる。
「んんっやらぁあ、ふぇっうっく…………っ。」
これ迄したことが嘘のように丁寧な手付きで膝に抱き上げナデナデと頬を撫でて、宏太は優しく何度も口付けながら了の頬を伝う涙を丹念に拭う。
「やらぁ、こんなの、ばかぁ、いたいことしないって、言ったぁ。」
「悪かった。痛かったな、悪かった。」
素直に謝る宏太が我に返ったのは分かるけれど、何でこんな訳の分からないキレかたをしてるのか理解できない。泣きじゃくりながらそうを指摘する了に、宏太は必死に了の頬の涙を拭い続けつつ項垂れる。
「……お前が他の男として良かった事があったのか…………とか、考えたら……。」
「ふぁ?ばかじゃないの?ばかこぉた!!」
ほんと訳が分からない。何度了がこれまでに、セフレにしてくれと嘆願し続けていたのか。了が他の男じゃ自分はちっとも満足できないと、どんなに直に宏太に訴え続けていたのを忘れたのか。これ迄に『宏太が一番いいんだ』と何度了が訴えても、それを完璧に聞き流してスルーしてきたのは全て宏太の方だ。しかも何でそれを今更確認しなければならないんだよと思うし、それで何で選ぶのがこんな快楽で追い詰めるような方法なんだよと叫ぶ。
「ばか、へんたい!鬼畜ぅ!ばかこぉた!」
「あぁ、悪かった。余りにも可愛すぎて我慢できなくなった。」
何で可愛すぎるとSMなんだよと半分怒りながら膝の上で泣きじゃくる了に、宏太は反省しているのかシュンと萎れつつも必死に撫で擦り了をあやそうとする。
「悪かった、泣かないでくれ。な?さとる……。」
泣かすようなことを、お前がしたんだろと指摘してやりたい。それでも未だにジンジンと疼くような痺れに包まれたままの乳首に、了は止めどなく震えて喘ぐような吐息を繰り返す。何しろ乳首で止めどない絶頂に押し上げられたのは事実だが、普段ならとっくに与えられている筈の別な快感を未だにお預けされたままなのだ。
「う、ふぅ、……こぉらぁ、やらぁ、こんな……もぉ……。」
思わず抱き上げたままの宏太の胸座を掴み引き寄せ、了は無理矢理に唇を押し付けていく。そしてベットにそのまま押し倒すようにして宏太の身体に跨がり、口付けながら宏太の股間をまさぐる。何だか腹立たしいのは、こんなに了を滅茶苦茶にしていて了はほぼ全裸に近い姿だというのに、宏太が未だに服を脱いでもいないことだ。どうせなら自分と同じ程度には、宏太も乱れていたらいいのにとも思う。欲しがってグチュグチュのドロドロになっていてくれてもいいのにと手探りでまさぐりながら考えていた了の指に、服の中でヌルリと先走りに濡れてガチガチに張り詰めている怒張が触れる。
あ…………
思っていたよりもずっと昂って、既に先走りに濡れた先端が簡単には抜き出せないほど張り詰めているのを指先で感じとる。しかもそれに触れると宏太の吐息が甘くフワリと熱を含んで耳元に震えるのも、ホンノリ頬を染めて了の指が触れる快感を受け止める宏太が目の前に居ることも。
俺だけグズグズにしてたわけじゃない
宏太の方も同じくらい昂って蕩けていたけれど、宏太は了の反応が最優先で自分のことなんか二の次だった。それを指先で確認すると泣いて怒っていた筈なのに、目の前の2廻りも歳上の男が可愛い。
「ん、う、んぅ…………っう。」
もうどうしようもなく身体が自分の男のものを渇望していて、他のことがもう考えられない。身体の底に蓄積してしまった重苦しい快感を、一番気持ち良くて愛されていると感じるもので昇華させて。そう言いたげな了の動きに、宏太の唇が了の唇の下で僅かに幸せそうに微笑むのが分かる。必死に探りだして抜き出した宏太の怒張の先端を、自ら後ろ穴に押し付けて一気に飲み込む。
「ん……っ。」
「ふ、ぁああ……んぅう、あぁ!!」
押し広げられて中を無理矢理満たされていく快感に、今までより一際甘く蕩けた喘ぎが溢れてしまう。それを待ち望んでいたのを説明しなくてもあからさまに伝えてしまう歓喜の声に、宏太の手が腰を掴もうとするけれど今度は了がそれを許さない。触れる手を払い除け自分の手でベットに縫い付けたまま、ユサユサと腰を自ら動かし始めていた。
くっそ!本職半端ない!!
これがほんの数秒でかけられたもので、しかもコロンとベットに転がされた次の瞬間にはガチンと自らの身体の重みで固定したようなもの。その上動けない了の横で何やらカチャカチャ音を立てていた本職が、とっても賑やかに黒い微笑みを浮かべて覆い被さってくる。
「こ、こら!こぉた!!止めろって!」
「ここ、どうして欲しかったんだったけな?ん?」
フワリと覆い被さり胸元を探った指が、まだ快感から抜け出せず萎える前の硬さの残る乳首を無造作に摘まむ。普段よりもキリキリと強く摘ままれ、そのまま指先で磨り潰すように捏ねられる。新たな刺激に身体が一気に快感に引き戻され、勝手に痙攣のように震えてしまう。
「あ、んっ!んんっ!!」
強い刺激に震える身体を軽々と抑え込み覆い被さる宏太の体温が、腹の上に乗るのを了は潤んだ瞳で見上げる。そのまま乳首を舐めてと視線で訴えても、どうせ宏太には伝わらない。それは分かっているけれど、はだけた肌に触れているのだから了の体温が熱を含んでいるのは分かっている筈だから。そう思ったのに唐突に宏太の指が了にもたらしたのは、今までとは全く違う鋭い痛みだった。
「ひぁ!!あ!や、あっ!!!」
パチンッと聞いたことのない音を立てて、刺激に敏感になっていた了の胸の突起を指ではない物が挟み込んでいた。宏太の指とは違う容赦なく道具が生み出した痛みが、これ迄そんな刺激は受けたことのない小さな粒のような乳首を襲う。驚愕して目を丸く見開き視線を落とすと、宏太の指先で押し潰されていたよりも遥かに強く、薔薇色の先端を挟み込むクリップのような物が揺れている。大きさはほんの3センチ程か。先端を傷つけないようになのか、樹脂のようなラバーでコーティングされたそれは挟み込んだ乳首をまるで離そうとしない。しかもそれには細い鎖が繋がっていて、それが何に繋がっているのかは言うまでもない。以前にもここに玩具をつけられたことはある。でもあの時は吸引器みたいな玩具に過ぎず、あの辺りはまだ宏太が何一つ了と噛み合わず加減を知らなかった。
「や、やぁ、あ、う…………っ!」
驚きの方が強くて声にならないでいる了に追い討ちをかけるように、宏太は容赦なく反対側の乳首も同じ鎖で繋がれているクリップで挟み込む。痛みから逃れるためには胸を自然と突き出すようにするしかなくて、了は涙目で苦痛の呻き声をあげようとしたのにその唇を覆い被さる宏太の唇で一瞬で塞がれてしまう。
「ん、む…………っ……んぅ…………。」
これ迄鋭い感じたことのない痛みからどうにか逃れたいのに、覆い被さりヌルヌルと舌で口腔内をまさぐられる快感に頭が混乱する。吐息すら全て奪われながら口の中を愛撫され続け、やっと解放されたと思ったら今度はスッと乳首のクリップが外されていた。予期できない圧力に熱を持った乳首が、今度は宏太の指と口の中に含まれて舌で転がされるのに腰が蕩けていく。
「あ、や、んんっ、あんんっ……あっ。」
何時も感じさせられる方法で乳首を口に含み中で先端を舌先で舐め回して、その後丹念に舌で転がされ、時には甘く噛み強く吸い付く。その刺激が先にクリップなんてもので施された強い痛みという刺激のせいで、普段の倍も鮮明に鋭い快楽に変わって刻み込まれていくのが分かる。
「やぁあんっ!あ、あぁ!やらぁ!!」
甘ったるい声で泣きながら身悶える了の声に、チュパッと音を立てて乳首を堪能していた宏太が顔を上げてみせる。もっとと思わず強請る了に何故か宏太は暫し様子を伺う気配を滲ませていたが、再び容赦なく両方の乳首にクリップを取り付けていた。
「や、ぁ!あぁ!あぁあ!」
それがとても恐ろしいのは、クリップが痛いことよりも、既に了に最初のような痛みと認識されなくなってしまった事だった。痛みのせいで宏太のもたらす快感が余りにも鮮明になってしまうせいで、クリップで摘ままれる痛みすらジワジワと腰に快楽を蓄積してしまう。
分かってしまう……宏太に全部差し出してしまいたい……人格なんかどうでもいいから……全部宏太のものに…………こぉた…………
本職……という言葉が、強すぎる快感にボンヤリし始めている脳裏を過る。何もかも投げ出して『調教して』と泣きつく自分が見えてしまいそうだ。それに気がつくと宏太が人気のある調教師だったということも、その気がない人間でも調教できるということも、今の了には充分過ぎるほど理解できてしまう。快楽でも痛みでも宏太から与えてもらえるなら、何をされてもいいとひたすら懇願したくなる。
「こ、ぉたぁ、あ、あぁ。」
「…………俺が…………。」
口にしそうになった懇願を遮り、宏太はふと暗い声で囁く。今度はその痛みを快感にすり替え始めてしまった飾り付けられたままの乳首を、宏太はその隙間から爪先で軽くカリカリと擦り始めていた。電気のように腰をビリビリと刺激する快感に、了は息もつけない程に歓喜にの喘ぎを溢して震える。その様子をじっと伺っている宏太は、服の下で張り詰め既にグチュグチュに濡れそぼった了の股間を指先で探っていく。
「や、ぁあ!!あ!あぁ!」
「俺が、一番だな?……了?」
何が?と咄嗟に言い返したくても、刺激され続ける乳首と股間のせいで身体が勝手に仰け反り、目の前が何時までも続く快感にチカチカ瞬き訳が分からないでいる。しかもクリップ越しの乳首の刺激が強すぎて、腹の奥まで勝手にキュンキュンと収縮が止まらない。まるで全身が痙攣を起こしているみたいに震え、その震えがどうしても止められないからクリップがチャラチャラと鎖の音をさせて揺れる。
「さとる…………、ほら、俺が一番だろ?」
「ふぁ、あ!!あぁ!や、あ!!!でちゃ、うぅ!!」
まるで失禁してしまったみたいに勝手に張り詰めた怒張から蜜が溢れて、股間が更にジットリと濡れていくのに了はブルブルと強すぎる絶頂感に震える。
「ふふ、可愛いな。俺の……了。」
チュと頬に口付けながら甘い声でこう言う宏太が、容易くスルンとウエストを押し下げ濡れた了の腰を室内にさらけ出す。下着の中に漏らしてしまった快感の蜜精が淫らに先端から糸をひいてドロドロに股間を濡らしているのに、未だに了は乳首を責め立てる刺激から逃れられない。お陰で今出したばかりの肉茎がヒクヒクと戦慄きながら立ち上がっていくのを、全て視界にいれながら了はトロンと蕩けた顔で喘ぐ。
「あ、ふ、ふぁ……や、これ、やらぁ……あぁん。」
精液に滑る股間を宏太の淫らな指先が撫でていくのに、思わず身体を少しでも揺らすと乳首を挟むクリップの重みが鈍い刺激に変わる。そのせいで身体に刻み込まれる快感がエンドレスで続いて、息ができない程に快感に深く深く囚われてしまう。
「あぁ、やらぁ、こんな、やらぁあ。」
自分ではどうしようもない快楽が止めどなく続いていて、頭の奥の何かがショートしそうになっている。この間の玩具を見たいにイソギンチャクに撫でられ続けるのとは、これは全く違うのだ。助けを求めて喘ぐ了の声に宏太は、聞き惚れているみたいに柔らかく微笑む。
「可愛い声だ……色っぽくて…………淫らで……。」
「うぁんっあぁ!こぉ、ら……ぁ、やめ、てぇ……あぁ!」
熱くて蕩けた声で可愛いと耳を擽られながら更に脚の付け根を刺激されるのに身体が痙攣すると、また胸の突起を摘まむクリップが揺れてしまう。このままではこの痛みと快感に溺れて、本気で宏太に調教して落としてと願いだしてしまいそうだ。遂に過ぎる快感に自分が泣き出してしまったのをボンヤリと了が自覚した瞬間、今度は宏太の方か戸惑うようにピタリと動きを止めていた。
「こ、ぉた、た、すけ、れ、もや……あぁ、やらぁ、しんじゃ、うぅ。」
それでもこれだけは確認しなければと言いたげに、あからさまに浮かぶ戸惑いの中で了にもう一度宏太が問いかけてくる。
「さとる…………、俺が、一番いい、だろ?」
「い、ひばん、らからぁ……。もぉ、やぁやら、くるしぃ。」
快感が強すぎて狂ってしまいそうだと泣きじゃくり始めた了に、これ迄容赦なく無体なことを続けていた筈の宏太が慌ててクリップを外す。しかもアッサリと手品のようにサッサとガッチリと了を拘束していた手枷足枷を外して、未だに快感にヒクヒク痙攣する了の身体を膝の上に抱き上げ頬を寄せるてくる。
「んんっやらぁあ、ふぇっうっく…………っ。」
これ迄したことが嘘のように丁寧な手付きで膝に抱き上げナデナデと頬を撫でて、宏太は優しく何度も口付けながら了の頬を伝う涙を丹念に拭う。
「やらぁ、こんなの、ばかぁ、いたいことしないって、言ったぁ。」
「悪かった。痛かったな、悪かった。」
素直に謝る宏太が我に返ったのは分かるけれど、何でこんな訳の分からないキレかたをしてるのか理解できない。泣きじゃくりながらそうを指摘する了に、宏太は必死に了の頬の涙を拭い続けつつ項垂れる。
「……お前が他の男として良かった事があったのか…………とか、考えたら……。」
「ふぁ?ばかじゃないの?ばかこぉた!!」
ほんと訳が分からない。何度了がこれまでに、セフレにしてくれと嘆願し続けていたのか。了が他の男じゃ自分はちっとも満足できないと、どんなに直に宏太に訴え続けていたのを忘れたのか。これ迄に『宏太が一番いいんだ』と何度了が訴えても、それを完璧に聞き流してスルーしてきたのは全て宏太の方だ。しかも何でそれを今更確認しなければならないんだよと思うし、それで何で選ぶのがこんな快楽で追い詰めるような方法なんだよと叫ぶ。
「ばか、へんたい!鬼畜ぅ!ばかこぉた!」
「あぁ、悪かった。余りにも可愛すぎて我慢できなくなった。」
何で可愛すぎるとSMなんだよと半分怒りながら膝の上で泣きじゃくる了に、宏太は反省しているのかシュンと萎れつつも必死に撫で擦り了をあやそうとする。
「悪かった、泣かないでくれ。な?さとる……。」
泣かすようなことを、お前がしたんだろと指摘してやりたい。それでも未だにジンジンと疼くような痺れに包まれたままの乳首に、了は止めどなく震えて喘ぐような吐息を繰り返す。何しろ乳首で止めどない絶頂に押し上げられたのは事実だが、普段ならとっくに与えられている筈の別な快感を未だにお預けされたままなのだ。
「う、ふぅ、……こぉらぁ、やらぁ、こんな……もぉ……。」
思わず抱き上げたままの宏太の胸座を掴み引き寄せ、了は無理矢理に唇を押し付けていく。そしてベットにそのまま押し倒すようにして宏太の身体に跨がり、口付けながら宏太の股間をまさぐる。何だか腹立たしいのは、こんなに了を滅茶苦茶にしていて了はほぼ全裸に近い姿だというのに、宏太が未だに服を脱いでもいないことだ。どうせなら自分と同じ程度には、宏太も乱れていたらいいのにとも思う。欲しがってグチュグチュのドロドロになっていてくれてもいいのにと手探りでまさぐりながら考えていた了の指に、服の中でヌルリと先走りに濡れてガチガチに張り詰めている怒張が触れる。
あ…………
思っていたよりもずっと昂って、既に先走りに濡れた先端が簡単には抜き出せないほど張り詰めているのを指先で感じとる。しかもそれに触れると宏太の吐息が甘くフワリと熱を含んで耳元に震えるのも、ホンノリ頬を染めて了の指が触れる快感を受け止める宏太が目の前に居ることも。
俺だけグズグズにしてたわけじゃない
宏太の方も同じくらい昂って蕩けていたけれど、宏太は了の反応が最優先で自分のことなんか二の次だった。それを指先で確認すると泣いて怒っていた筈なのに、目の前の2廻りも歳上の男が可愛い。
「ん、う、んぅ…………っう。」
もうどうしようもなく身体が自分の男のものを渇望していて、他のことがもう考えられない。身体の底に蓄積してしまった重苦しい快感を、一番気持ち良くて愛されていると感じるもので昇華させて。そう言いたげな了の動きに、宏太の唇が了の唇の下で僅かに幸せそうに微笑むのが分かる。必死に探りだして抜き出した宏太の怒張の先端を、自ら後ろ穴に押し付けて一気に飲み込む。
「ん……っ。」
「ふ、ぁああ……んぅう、あぁ!!」
押し広げられて中を無理矢理満たされていく快感に、今までより一際甘く蕩けた喘ぎが溢れてしまう。それを待ち望んでいたのを説明しなくてもあからさまに伝えてしまう歓喜の声に、宏太の手が腰を掴もうとするけれど今度は了がそれを許さない。触れる手を払い除け自分の手でベットに縫い付けたまま、ユサユサと腰を自ら動かし始めていた。
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