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間章 ちょっと合間の話3
間話45.何で?
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何でこうなった?
素直にそう思う。
お互い久々に会って飲んで完全に酔っぱらっていて、しかも相手は友達だけど昔から酔うと妙に甘えん坊になるのはちゃんと知っていたし。
だけどなんで?
※※※
「ちょっと!大丈夫かよ?!帰れんの?それ!」
その腕を掴んで体を支えてやらないとならないくらいに、珍しくベロベロに酔っている友人に気がついたのは店を出て歩き出してからのことだった。というかかなりのハイペースで飲んでいたのに今更のように気がついてしまったけれど、この悪癖は基本的には友人とか親しい関係の時にしか出てこない。それにこの悪癖は一見するとただの甘えん坊になるだけだから、まぁそんなに問題になるわけでもないけれど。
「晴?ちょっと、送るから!家まで!マンションまで!」
「うーん?らいじょぶらよー。」
腕をとられて支えられてやっと立っているのに何が大丈夫か?と怒鳴りたくなるけど、ヘニャと笑う結城晴は昔と何も代わりがない。昔っから酔うと陽気になるし楽しい酒になるタイプだが、ただ一つ深酒をすると気を許した相手に甘えん坊になる気合いがあって。
そういえば……この甘えん坊…………知奈には見せてないんだよな…………
知奈の前では晴は、常に完璧なイケメン彼氏だった。知奈にはこんな風に甘えん坊になる姿なんて一度も見せたことがないし、常に頼りがあがあって隙のない完璧な彼氏。彼女にはやはりそこは違うのかなとか前は思っていたけれど、晴の本来の姿が見せていなかった時点で本当は知奈と晴は元々合っていなかったのかもと白鞘知佳はフッと思う。
流石に腕では支えきれなくて腰を抱えるようにして立たせても、酔っている晴は足がフニャフニャで放っておくとその場に座り込んでしまいそうだ。恐らく店を出て立って歩いたから余計に酔いが回って足に来ているんだろうけど、記憶にある晴のマンションは確か駅の向こう側で歩いて帰るにも少し距離がある。
「晴、どっか休んでく?ちょっと、そこで寝ない。」
「んー…………休むぅ?にゃんでぇ?」
花街の派手なネオンに照らされ仄かに頬を染めて潤んだ瞳がキラキラ光を反射させて、トロンとしたその瞳が不思議そうに笑う。気を張って強張っていた表情で会いに来た晴は、知佳が思っていたのと違って冷静に話を聞いてくれたことで自分の思っていた最悪の事態でないことに安堵した様子だった。
恐らく晴は竹田知奈が何らかのアプローチをするために知佳に頼んだのだと思っていたろうし、下手をしたら知奈自身が乗り込んで来ると思っていたに違いない。
まぁ、その話がなかったわけでもないんだけれど。
知奈はもう一度真実を知佳の耳で聞いてきてと頼んだのだ。しかも、自分では冷静に話を聞けないのが分かっていて、知奈自身ではなく知佳に先ずは聞いて欲しがった。それは知奈が真実を冷静に受け止めようと努力してもいるということでもあるし、それには知奈が感情に任せて乱入するのも良いことではない。だから今日は自分しか来ないし、晴の口からあの時の本音を聞き出せればいいのだ。そう説明したら晴は安堵した様子で、ポツリポツリとあの当時に晴に起きていた変化を知佳に話してくれた。
浮き雲のようにフワフワしていた晴の、本気の恋
まさか相手が同性とは思わなかったけど、それでもあっという間に晴はその人に惹かれていって。やがて相手は男だからと分かっていたのに、知奈と一緒にいても二人を常に比較するようになってしまったというのは理解できた。晴だって元から二股で良いと思っていたわけでもないし、その相手が男だからなおのこと知奈との関係と上手く立ち回れなくなってしまっていったのだ。男の相手の方に自分がより惹かれていくのに晴自身が気がついてしまったら、知奈と交際しているのが辛くなったのだと晴は言う。だからこそもう駄目だと、晴が別れを切り出した訳で。そこら辺は晴の性格を知っていたら、何となく理解も出来てしまう。そうして自分が理解したと気がついたら、昔からの晴がこうして顔だして…………
「あー晴!ねぇ、どっかで休も!寝ないで!」
「うーん?…………らぁ?」
ヘラヘラと訳も分からず笑っているけれど、抱きかかえた腕の中で晴は既に半分眠っている。こんなにベロベロに酔った晴は久々で、正直足すらマトモに立っていない。それでも昔も何回かこんな風にベロベロに酔ったことはあったけど、ほんの数時間休ませれば晴はちゃんと自分で帰れる位になるのは経験上知佳も知っている。晴は割合酒の代謝が早いから酔っても覚めるまでの時間は短いのだが、酔いのピークの時が昔から激しいのだ。そうして腰を抱えながら休憩できる様な場所を探して見回した知佳は咄嗟に目についたソコに飛び込んだ訳だ。
目についたのは休憩3時間の文字、そう所謂ラブホテル。
3時間もあれば晴はマトモになるだろうと選択したのは、昔も同じことをしたからであって別に知佳には他意はないのだ。だからなんとか運び込んでドサッとベットに投げ出してやった晴が、ベットの上でヘラヘラ笑っているのを呆れたように知佳は変わんないなぁと眺める。
「ひどーい、投げたぁ……ふふ、投げられたぁ。」
「投げるよ、重いんだし。晴、水分とりなよ?」
しかも、ベットの上に放置しておこうとした晴がモソモソ服を脱ぎ出したものだから、知佳はそれも変わんないのかと呆れ果ててしまう。
「晴?ちょっと?ここ家じゃないよ?」
代謝がいいせいか飲むと暑がりで、こんな風に休憩させると晴が服をはだけたり脱いだりするのは以前から変わらない。だけど行為は何も前と変わらないのだけれど、その横で水を飲んでいた知佳がギョッとしたのは、晴がその上半身を無造作にはだけて見せたからだった。
滑らかな肌に幾つも散らばる薔薇の花弁のような跡。
前をはだけたままクテンとベットに崩れ落ちた晴は、昔の知佳の知る結城晴とは実は全く違っていたのだと気がついてしまった。その姿に妙な気分になる自分が知佳にも分かっていて、喉が大きくゴクンと水を飲み下す音がする。
「…………晴?」
元々華奢な方だったけれど、なおのこと細く滑らかになった肌に幾つものキスマークをつけられて、しかも艶かしく存在感を示してツンと立ち上がったピンクの乳首。薔薇色に上気した頬に濡れた半開きの唇。それに自分から半分脱ぎかけた服と下げられたジッパーから淫らに覗く下半身。いや、こんな風に見えているのは自分もかなり酔っているからで、自分はそのつもりなんか何一つない晴の友人で。
「んぅ…………。水ぅ…………ちょうらい…………。」
覆い被さるようにして晴の顔を覗き込んだら甘い声でそんな事を強請られて、咄嗟にペットボトルをあてがう。喉を水が流れ込む動きが妙にそそる。その上溢れた水を拭いとった知佳の指に柔らかな唇が当たって、それが思った以上に柔らかくフニと指に吸い付き妙なゾワゾワという感覚を掻き立てていく。
好きな人…………
晴は濁したけれど知奈と付き合った時に惹かれていた相手とは、上手くいかなかったのだろうと知佳には分かっていた。その人とは上手く行ってるのと知佳が問いかけても晴は素直にうんとは言わなかったし、どうしてもその相手のことは説明しようとしない。つまり晴はその人とは上手く行かなかったのだ。だけどそれでも知奈と別れたのは…………この体の変化を見たら理由は一つで、晴の方が所謂ネコで男に抱かれる立場に変わったから女性と付き合えなくなったということなのだろうと知佳は思う。
今は…………どうしてんのかな…………キスマーク……新しそう……だけど…………
そっと鎖骨の辺りに触れると、擽ったそうに晴は見悶える。何故か腕の下の晴は昔より遥かに甘えん坊になったみたいに、スリ……と知佳の手に頬を寄せていて、それに何故かゾクリと背筋に妙な感覚が走っていた。トロリと蕩けた吐息、全身に残された情交の跡、それにこうして甘えるような媚態。ソロリと再び手を鎖骨に滑らせ晴のツンと立ち上がった突起の先を指先でつつくと、体の下で華奢な腰がビクッと跳ね上がる。
「んっやぅっ!!くふっ!」
ピンクの先端を軽く弾かれるだけでモジモジと腰を揺らして甘い声をあげる晴に、相手が男で友人なのだと言い聞かせても頭の中が熱くなっていく。思わず硬くシコって指にコリコリとした感触を残す乳首を、指先で摘まみ捏ねると更に甘く蕩けた声が溢れてくる。
「ぅふっ……んぅ!あんっ!」
男に乳首を弄られているのに、確かに目の前の晴は甘い声で反応していて。しかもそれは途轍もなく淫らで扇情的だった。クリクリと指で擦り合わせるようにして知佳が乳首を刺激するのに、ボンヤリしたような蕩けた声が喘ぎを溢す。
「やぁ、んんっ……あんっ……くぅっ。」
指に硬く心地よく芯を持ったピンク色の乳首に、そっと摘まんだまま顔を近づけソロリと先端を舌で撫でると晴の腰が大きくビクビクと跳ねる。まるで乙女みたいな敏感な身体の反応に、しかも目の前の晴の股間が熱く膨れて行くのが見えるのだ。
エロ…………いや、男…………なんだぞ…………しかも、晴だ…………
しかも相手は幼馴染みの元彼氏で、友人で、同級生で。それなのに自分の覆い被さった相手は全くの別人みたいな、淫らで官能的な媚態を曝して自分の指で喘ぎ続ける。高々乳首を擦られ捏ねられ、ピクピクと股間を熱く張り詰めさせる晴なんて知らない方が良かった。思わず乳首に噛みつくようにして強く吸い上げると、甘ったるい喘ぎ声が弾ける。
「はうぅん!!そこ、ばっか……やぁん!!…ぁ………きらぁ!!」
誰か知らない男の名前を溢して背を仰け反らせる晴に、思わず腰から半分脱げかけていたボトムを引き下ろす。下着の前が大きく膨らんで張り詰めているのはやはり自分と同じ男なのに、脚を抱え上げ下肢を開かせると何故かそれすら艶かしい。乳首に舌をチロチロと這わせながら広げた脚の間に手を這わせ、布越しに股間をなぞると腕で顔を覆うようにして晴は更に甘い声で泣き出していた。
「んぅ、やんんっ、あ、ぅ!」
こんな甘い声で泣くなんて。女みたいに甲高くはないのに、酷く甘くて欲望を掻き立てる泣き声に知佳も興奮で息が上がる。しかも薄い下着の布越しの晴の後孔がヒクリヒクリと痙攣するように蠢き、指を這わせると布越しに柔らかい動きを直に感じてしまう。卑猥でそそる蠢き、誘いかけるように布越しの指先に吸い付く淫らな開閉の動き。ゴクリと喉を鳴らして更に強く指でソコを押すと、晴は身悶えながら甘く泣き続けて身体を仰け反らせる。ソロリと腰から抜き取ろうと下着の縁を引きずり下ろそうとすると、一度緣で引っ掛かった後にピンッと陰茎が跳ねあがって姿を見せ、淫らに蜜を垂らして糸をひく淫らな怒張が現れる。それは淫らにピンクに熱く張り詰めた先端で、同じものが自分の身体にある筈の知佳にも驚くほど卑猥に揺れていて欲望を煽っていく。
ヤバい……凄い…………エロい…………
ピクピクと脈打ち張り詰めた晴のツルリとした亀頭の先端で、淫らに鈴口から蜜が膨れ上がり雫になって滴り落ちていくのから目が離せない。しかも脚を広げられ曝されたその下の排泄孔ですら男同士の嫌悪感どころか、ピンク色でひくつく卑猥な淫らさで見ているだけで生唾が出てくるのだ。ヌルリと晴の先端の先走りの汁を指先で擦り上げると、晴は脚をビクリと震わせ頭を振りながら更に知佳に見せつけるように股間を曝す。
駄目だ…………駄目だろ?……でも、どうしたら…………
晴のしなやかな脚を抱きかかえて知佳がそっと晴の後孔に指を這わせると、待ち構えていたみたいにクプ……と吸い付きその指先が柔らかく綻んでいたソコにヌプヌプと飲み込まれていく。容易く熱くて滑って吸い付き飲み込んでいく感触に、思わず知佳は晴の身体に覆い被さり指を深く差し込むと女性にするように肉壁に指を掻き回すように擦り付けていた。
「んんっ!んぅんっ!ふぁ……あ、あぁ…………。」
熱く蕩けた声で喘ぎながら晴の腰がしなり、掻き乱す知佳の指に晴の体内がネットリと絡み付くように締め付けてくる。クチュクチュと音を立て始めたソコになおのこと興奮しながら激しく出し入れしている知佳に、晴は仰け反り顔を腕で覆いながら絶え間なく喘ぐ。
「ふ、ぁあ、や、んんっ、もっ……やぁ、……もみた、に、んんっ!もっとぉ!」
もっと。その言葉に理性の箍が外れる音を知佳は聞いた気がした。酷く淫らで官能的な媚態。知佳の友人でイケメン彼氏であった筈の晴は、こんなにも男にこうされる快感に染まっていて、もっと激しい全身にキスマークをつけるような淫らな快感に日々喘いでいるのだ。
素直にそう思う。
お互い久々に会って飲んで完全に酔っぱらっていて、しかも相手は友達だけど昔から酔うと妙に甘えん坊になるのはちゃんと知っていたし。
だけどなんで?
※※※
「ちょっと!大丈夫かよ?!帰れんの?それ!」
その腕を掴んで体を支えてやらないとならないくらいに、珍しくベロベロに酔っている友人に気がついたのは店を出て歩き出してからのことだった。というかかなりのハイペースで飲んでいたのに今更のように気がついてしまったけれど、この悪癖は基本的には友人とか親しい関係の時にしか出てこない。それにこの悪癖は一見するとただの甘えん坊になるだけだから、まぁそんなに問題になるわけでもないけれど。
「晴?ちょっと、送るから!家まで!マンションまで!」
「うーん?らいじょぶらよー。」
腕をとられて支えられてやっと立っているのに何が大丈夫か?と怒鳴りたくなるけど、ヘニャと笑う結城晴は昔と何も代わりがない。昔っから酔うと陽気になるし楽しい酒になるタイプだが、ただ一つ深酒をすると気を許した相手に甘えん坊になる気合いがあって。
そういえば……この甘えん坊…………知奈には見せてないんだよな…………
知奈の前では晴は、常に完璧なイケメン彼氏だった。知奈にはこんな風に甘えん坊になる姿なんて一度も見せたことがないし、常に頼りがあがあって隙のない完璧な彼氏。彼女にはやはりそこは違うのかなとか前は思っていたけれど、晴の本来の姿が見せていなかった時点で本当は知奈と晴は元々合っていなかったのかもと白鞘知佳はフッと思う。
流石に腕では支えきれなくて腰を抱えるようにして立たせても、酔っている晴は足がフニャフニャで放っておくとその場に座り込んでしまいそうだ。恐らく店を出て立って歩いたから余計に酔いが回って足に来ているんだろうけど、記憶にある晴のマンションは確か駅の向こう側で歩いて帰るにも少し距離がある。
「晴、どっか休んでく?ちょっと、そこで寝ない。」
「んー…………休むぅ?にゃんでぇ?」
花街の派手なネオンに照らされ仄かに頬を染めて潤んだ瞳がキラキラ光を反射させて、トロンとしたその瞳が不思議そうに笑う。気を張って強張っていた表情で会いに来た晴は、知佳が思っていたのと違って冷静に話を聞いてくれたことで自分の思っていた最悪の事態でないことに安堵した様子だった。
恐らく晴は竹田知奈が何らかのアプローチをするために知佳に頼んだのだと思っていたろうし、下手をしたら知奈自身が乗り込んで来ると思っていたに違いない。
まぁ、その話がなかったわけでもないんだけれど。
知奈はもう一度真実を知佳の耳で聞いてきてと頼んだのだ。しかも、自分では冷静に話を聞けないのが分かっていて、知奈自身ではなく知佳に先ずは聞いて欲しがった。それは知奈が真実を冷静に受け止めようと努力してもいるということでもあるし、それには知奈が感情に任せて乱入するのも良いことではない。だから今日は自分しか来ないし、晴の口からあの時の本音を聞き出せればいいのだ。そう説明したら晴は安堵した様子で、ポツリポツリとあの当時に晴に起きていた変化を知佳に話してくれた。
浮き雲のようにフワフワしていた晴の、本気の恋
まさか相手が同性とは思わなかったけど、それでもあっという間に晴はその人に惹かれていって。やがて相手は男だからと分かっていたのに、知奈と一緒にいても二人を常に比較するようになってしまったというのは理解できた。晴だって元から二股で良いと思っていたわけでもないし、その相手が男だからなおのこと知奈との関係と上手く立ち回れなくなってしまっていったのだ。男の相手の方に自分がより惹かれていくのに晴自身が気がついてしまったら、知奈と交際しているのが辛くなったのだと晴は言う。だからこそもう駄目だと、晴が別れを切り出した訳で。そこら辺は晴の性格を知っていたら、何となく理解も出来てしまう。そうして自分が理解したと気がついたら、昔からの晴がこうして顔だして…………
「あー晴!ねぇ、どっかで休も!寝ないで!」
「うーん?…………らぁ?」
ヘラヘラと訳も分からず笑っているけれど、抱きかかえた腕の中で晴は既に半分眠っている。こんなにベロベロに酔った晴は久々で、正直足すらマトモに立っていない。それでも昔も何回かこんな風にベロベロに酔ったことはあったけど、ほんの数時間休ませれば晴はちゃんと自分で帰れる位になるのは経験上知佳も知っている。晴は割合酒の代謝が早いから酔っても覚めるまでの時間は短いのだが、酔いのピークの時が昔から激しいのだ。そうして腰を抱えながら休憩できる様な場所を探して見回した知佳は咄嗟に目についたソコに飛び込んだ訳だ。
目についたのは休憩3時間の文字、そう所謂ラブホテル。
3時間もあれば晴はマトモになるだろうと選択したのは、昔も同じことをしたからであって別に知佳には他意はないのだ。だからなんとか運び込んでドサッとベットに投げ出してやった晴が、ベットの上でヘラヘラ笑っているのを呆れたように知佳は変わんないなぁと眺める。
「ひどーい、投げたぁ……ふふ、投げられたぁ。」
「投げるよ、重いんだし。晴、水分とりなよ?」
しかも、ベットの上に放置しておこうとした晴がモソモソ服を脱ぎ出したものだから、知佳はそれも変わんないのかと呆れ果ててしまう。
「晴?ちょっと?ここ家じゃないよ?」
代謝がいいせいか飲むと暑がりで、こんな風に休憩させると晴が服をはだけたり脱いだりするのは以前から変わらない。だけど行為は何も前と変わらないのだけれど、その横で水を飲んでいた知佳がギョッとしたのは、晴がその上半身を無造作にはだけて見せたからだった。
滑らかな肌に幾つも散らばる薔薇の花弁のような跡。
前をはだけたままクテンとベットに崩れ落ちた晴は、昔の知佳の知る結城晴とは実は全く違っていたのだと気がついてしまった。その姿に妙な気分になる自分が知佳にも分かっていて、喉が大きくゴクンと水を飲み下す音がする。
「…………晴?」
元々華奢な方だったけれど、なおのこと細く滑らかになった肌に幾つものキスマークをつけられて、しかも艶かしく存在感を示してツンと立ち上がったピンクの乳首。薔薇色に上気した頬に濡れた半開きの唇。それに自分から半分脱ぎかけた服と下げられたジッパーから淫らに覗く下半身。いや、こんな風に見えているのは自分もかなり酔っているからで、自分はそのつもりなんか何一つない晴の友人で。
「んぅ…………。水ぅ…………ちょうらい…………。」
覆い被さるようにして晴の顔を覗き込んだら甘い声でそんな事を強請られて、咄嗟にペットボトルをあてがう。喉を水が流れ込む動きが妙にそそる。その上溢れた水を拭いとった知佳の指に柔らかな唇が当たって、それが思った以上に柔らかくフニと指に吸い付き妙なゾワゾワという感覚を掻き立てていく。
好きな人…………
晴は濁したけれど知奈と付き合った時に惹かれていた相手とは、上手くいかなかったのだろうと知佳には分かっていた。その人とは上手く行ってるのと知佳が問いかけても晴は素直にうんとは言わなかったし、どうしてもその相手のことは説明しようとしない。つまり晴はその人とは上手く行かなかったのだ。だけどそれでも知奈と別れたのは…………この体の変化を見たら理由は一つで、晴の方が所謂ネコで男に抱かれる立場に変わったから女性と付き合えなくなったということなのだろうと知佳は思う。
今は…………どうしてんのかな…………キスマーク……新しそう……だけど…………
そっと鎖骨の辺りに触れると、擽ったそうに晴は見悶える。何故か腕の下の晴は昔より遥かに甘えん坊になったみたいに、スリ……と知佳の手に頬を寄せていて、それに何故かゾクリと背筋に妙な感覚が走っていた。トロリと蕩けた吐息、全身に残された情交の跡、それにこうして甘えるような媚態。ソロリと再び手を鎖骨に滑らせ晴のツンと立ち上がった突起の先を指先でつつくと、体の下で華奢な腰がビクッと跳ね上がる。
「んっやぅっ!!くふっ!」
ピンクの先端を軽く弾かれるだけでモジモジと腰を揺らして甘い声をあげる晴に、相手が男で友人なのだと言い聞かせても頭の中が熱くなっていく。思わず硬くシコって指にコリコリとした感触を残す乳首を、指先で摘まみ捏ねると更に甘く蕩けた声が溢れてくる。
「ぅふっ……んぅ!あんっ!」
男に乳首を弄られているのに、確かに目の前の晴は甘い声で反応していて。しかもそれは途轍もなく淫らで扇情的だった。クリクリと指で擦り合わせるようにして知佳が乳首を刺激するのに、ボンヤリしたような蕩けた声が喘ぎを溢す。
「やぁ、んんっ……あんっ……くぅっ。」
指に硬く心地よく芯を持ったピンク色の乳首に、そっと摘まんだまま顔を近づけソロリと先端を舌で撫でると晴の腰が大きくビクビクと跳ねる。まるで乙女みたいな敏感な身体の反応に、しかも目の前の晴の股間が熱く膨れて行くのが見えるのだ。
エロ…………いや、男…………なんだぞ…………しかも、晴だ…………
しかも相手は幼馴染みの元彼氏で、友人で、同級生で。それなのに自分の覆い被さった相手は全くの別人みたいな、淫らで官能的な媚態を曝して自分の指で喘ぎ続ける。高々乳首を擦られ捏ねられ、ピクピクと股間を熱く張り詰めさせる晴なんて知らない方が良かった。思わず乳首に噛みつくようにして強く吸い上げると、甘ったるい喘ぎ声が弾ける。
「はうぅん!!そこ、ばっか……やぁん!!…ぁ………きらぁ!!」
誰か知らない男の名前を溢して背を仰け反らせる晴に、思わず腰から半分脱げかけていたボトムを引き下ろす。下着の前が大きく膨らんで張り詰めているのはやはり自分と同じ男なのに、脚を抱え上げ下肢を開かせると何故かそれすら艶かしい。乳首に舌をチロチロと這わせながら広げた脚の間に手を這わせ、布越しに股間をなぞると腕で顔を覆うようにして晴は更に甘い声で泣き出していた。
「んぅ、やんんっ、あ、ぅ!」
こんな甘い声で泣くなんて。女みたいに甲高くはないのに、酷く甘くて欲望を掻き立てる泣き声に知佳も興奮で息が上がる。しかも薄い下着の布越しの晴の後孔がヒクリヒクリと痙攣するように蠢き、指を這わせると布越しに柔らかい動きを直に感じてしまう。卑猥でそそる蠢き、誘いかけるように布越しの指先に吸い付く淫らな開閉の動き。ゴクリと喉を鳴らして更に強く指でソコを押すと、晴は身悶えながら甘く泣き続けて身体を仰け反らせる。ソロリと腰から抜き取ろうと下着の縁を引きずり下ろそうとすると、一度緣で引っ掛かった後にピンッと陰茎が跳ねあがって姿を見せ、淫らに蜜を垂らして糸をひく淫らな怒張が現れる。それは淫らにピンクに熱く張り詰めた先端で、同じものが自分の身体にある筈の知佳にも驚くほど卑猥に揺れていて欲望を煽っていく。
ヤバい……凄い…………エロい…………
ピクピクと脈打ち張り詰めた晴のツルリとした亀頭の先端で、淫らに鈴口から蜜が膨れ上がり雫になって滴り落ちていくのから目が離せない。しかも脚を広げられ曝されたその下の排泄孔ですら男同士の嫌悪感どころか、ピンク色でひくつく卑猥な淫らさで見ているだけで生唾が出てくるのだ。ヌルリと晴の先端の先走りの汁を指先で擦り上げると、晴は脚をビクリと震わせ頭を振りながら更に知佳に見せつけるように股間を曝す。
駄目だ…………駄目だろ?……でも、どうしたら…………
晴のしなやかな脚を抱きかかえて知佳がそっと晴の後孔に指を這わせると、待ち構えていたみたいにクプ……と吸い付きその指先が柔らかく綻んでいたソコにヌプヌプと飲み込まれていく。容易く熱くて滑って吸い付き飲み込んでいく感触に、思わず知佳は晴の身体に覆い被さり指を深く差し込むと女性にするように肉壁に指を掻き回すように擦り付けていた。
「んんっ!んぅんっ!ふぁ……あ、あぁ…………。」
熱く蕩けた声で喘ぎながら晴の腰がしなり、掻き乱す知佳の指に晴の体内がネットリと絡み付くように締め付けてくる。クチュクチュと音を立て始めたソコになおのこと興奮しながら激しく出し入れしている知佳に、晴は仰け反り顔を腕で覆いながら絶え間なく喘ぐ。
「ふ、ぁあ、や、んんっ、もっ……やぁ、……もみた、に、んんっ!もっとぉ!」
もっと。その言葉に理性の箍が外れる音を知佳は聞いた気がした。酷く淫らで官能的な媚態。知佳の友人でイケメン彼氏であった筈の晴は、こんなにも男にこうされる快感に染まっていて、もっと激しい全身にキスマークをつけるような淫らな快感に日々喘いでいるのだ。
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