鮮明な月

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間章 ちょっと合間の話2

間話14.勘違いではなく可愛い君

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結局イチャイチャしたものだから、明良の自宅まではお互いに我慢がもたなかった。目に入ったラブホテルに咄嗟に引き込まれたはいいけれど晴が今日はまだ何も準備をしてないと慌てたら、明良はならしてあげるから等とニッコリと黒い微笑みで晴を扉に押し込む。え?してあげるって何をと思ったらドアを閉じた途端明良にあっという間にスカートを捲り上げられていて、そう言えばさっき下着は脱がされたままだったのを晴も今更思い出す。

「晴ってば……エッチだな…………こんなにしてる。」
「ひゃっあっあぅんっ!」

一見清楚なお嬢さんに化けていたのに、捲りあげられたそこが既に半分起っているのは正直倒錯めいていて恥ずかしくて仕方がない。そんな晴をドアの直ぐ側で明良は容赦なく愛撫し始めて、目の前に曝された晴の亀頭にネロリと舌を這わせる。熱く滑る舌に刺激されて晴の陰茎は直ぐ様芯をもって反り返り、鈴口からプクンッと蜜を溢れさせてしまう。

「んひっうっ!!ひぁんっ!」

ジュプジュプと淫らに音をたてて、熱い喉の奥まで深く呑み込まれる快感。それがスカートの下で起きているのが尚更恥ずかしいのに、明良はスカートの中で両手で晴の腰を抱き寄せて更に強く吸い上げながら飲み込む。熱くて蕩けそうな口の粘膜にうねり擦り付けられる舌の滑り、それに締め上げられる圧力と吸い上げられる動きに腰が揺れる。しかもそれを激しくしながら明良の指がクニクニと後ろをなぞリ出す。

「あっ、ああっあんっ!あ、きらぁっ!あっ!」

前を深々と口に含まれながら、後ろまで円を描くように指で刺激されて。スカートを捲りあげて持っていてと明良に命令されて、必死に壁に背を預けスカートをたくしあげながら晴はブルブル震え愛撫に悶えている。その仕草がどんなに明良には扇情的で艶かしいかなんて一つも想像もできずに、晴は頬を真っ赤に染めて可愛い声で喘ぐ。

「んぅっんんっ!あっやだっいっちゃうっ!!いくぅっ!」

女装のまま絶頂に艶かしくビクビク腰を痙攣させても、明良は全く容赦ない。チュプッと全てを飲み干してから晴の肉茎を音を立てて解放すると唇を舐めながら、休む間もなく次の事に取りかかっていてベットの側で晴の服をはだけていく。

「もう…………。」

女装にはボディメイクが必要で、上につけた下着なんかもちゃんと見た目は女物。それを見て呆れなのか怒りなのかそう呟く明良に、晴は思わず呆れられて軽蔑されるのかと怯えたように明良の顔をウルウルした瞳で見つめる。その視線に気がついている筈の明良はそれでも無言のまま、さっさと晴の服を全て剥ぎ取ってしまう。そうして絶頂で力の抜けている晴をバスルームに軽々抱きかかえ連れ込んでいた。

「晴、力抜いててね。」
「ふぇ?ふぁあっ!あああっ!やぁっ!ああっ!」

シャワーを上手く使って手際よく後孔にお湯を注ぎ込んできた明良に、え?何でそこ詳しく知ってるのと混乱しながら思った時には既に遅くて。中にタップリ注ぎ込まれてから、我慢してねとニッコリ微笑まれたかと思うと、明良がわざと指で栓をしてきたのに晴は再び悶えてしまう。
バスタブにすがり付きながらトイレにいかせてとお願いしても、明良はにこやかにもう少し我慢だよと笑い指を僅かに動かしてくる有り様だ。中にお湯を注ぎ込まれて苦しいのにクニクニと指を腸壁に擦り付けられると、たかが腸を洗浄しているだけなのにジンジンと腹の奥が疼く。数分もしていないのに晴はバスタブに縋り付いたまま、四つん這いで腰が前後にガクガクと動いてしまう。

「んんっ、んっうっふぅっ、だ、め、指、やぁんっ!」
「…………何時もは、どうやって我慢してるの?晴ってば。」
「い、あっああっやっ!あうっ!」

我慢して必死なのに明良が背後から覆い被さるようにして、項に口付けたりカプッとそこに噛みつかれたり。晴はそれだけでもとてつもなく気持ちよくて、キュウキュウと後ろで指を食い絞めて喘ぎ声をあげてしまう。それに明良が意地悪くこれじゃ栓にならないねなんてことをいいながら、差し込む指を二本にヌプリと増やしてくる。

「やぁっ!ああっ!ああんっ!」
「凄いエッチ…………晴ってば、こんなにヒクヒクさせて……、漏れちゃうよ?我慢できないんじゃない?」

明良に普段どうしてるのと問いかけられても、正直晴にも自分でもどうしているのか分からない。何しろ普段は自分でやってて明良がしている訳じゃないし、こんな風に我慢するのだって気持ち良くなんかないから我慢自体が容易いのだ。咥え込まされているだけの指の熱さに腰が痺れてガクガクしてしまうのを、柔らかな声で明良が尚更晴の羞恥心を煽り立てていく。

「もう…………そんなに指にチュウチュウ吸い付いてきて……晴ってば…………。」
「ち、がっ、んんっあんっ!違うってぇんんっあっあんんっ!」
「違う?こんなにチュパチュパしてるのが?」

そう言いながら意地悪に明良がユックリと指を出し入れし始めて、バスルームに晴の後孔から淫らな水音がグチュグチュと府設楽な音を響かせてしまう。それが余りにもあからさまにバスルームに響き渡って、晴は甘ったるい悲鳴をあげて懇願する。

「やだぁっ!で、ちゃうっからぁ!グチュグチュしちゃ、だめっあんっ!ふぁあっ!」
「グチュグチュしてるのは、晴のエッチなあそこの音でしょ?」
「あっふぁっ!あっやあっ!ごめ、なさいっ!も、だめぇやぁぅ!」

ヒクヒクと下半身を痙攣させながら漏らさないように必死に締め付ければ、尚更に咥え込んでいる明良の指の熱で気持ち良くなってしまう。ただでさえ熱が染み渡ってジンジンと中が疼くのに、明良は意地悪く指先で中をクルリと撫で上げていく。

「あっ嘘っ!やっあっああっ!あきらぁっ!」
「もう、そんなエッチな声…………一回ここでいけたら、おトイレね?晴。」
「ふぁあんっ!!う、そぉぉ!」

ビクビク痙攣しながらバスタブに縋りついて腰を震わせた晴に、明良は何度もキスしながら指を動かし続けていて晴はあっという間に二度目の絶頂に上り詰めていた。
そこから何度も洗浄の度に明良に意地悪くグチョグチョにされて、洗浄が終わった頃には既に晴は自力で立てないくらいに蕩けさせられている。そんな晴の様子に明良は嬉しそうにベットの上に晴をおろして、覆い被さると熱い指先で肌をなぞって再び黒い笑顔を浮かべた。

「晴。これからはお仕事でも女装は事前に俺に連絡しないと駄目だよ?いいね?」
「ふぇ……?」

あれ?もしかして明良凄く怒ってるの……?とトロンとした瞳で晴が問いかけると、明良はにこやかに見えるのにドロドロと黒いオーラを発しているような笑顔で晴の乳首を摘まみキツく吸いたてる。感じやすくて明良の体温にメロメロになってしまう可愛い晴。
源川仁聖が偶然情報を洩らした女装という話に、外崎宏太は降参と言いたげに仕事で女装しても違和感がないのが晴だったと認めた。唖然としつつも詳しく話を聞いたら、了が画像を撮ってて見せてもらったというが、人目では男とはバレない出来だったという。

そんなの知らない

だから宏太に裏工作してもらって、街中で女装の晴と待ち合わせたのだ。その晴が可愛い女の子の格好で街を彷徨いていて、しかもナンパなんかされていたのを実は明良は見ていた。いつもだって晴は明良にはとっても可愛いのに、乙女みたいに俯いて待ち合わせ場所にいる晴に明良は呆気にとられたのだ。目が悪い宏太には既に了がいて、まるで晴には興味がないのは幸い。だが、目の前の晴はどうみても背が高めの黒髪を緩く結い上げた美女。

可愛すぎだろ?!

そんな晴に少し怒ってもいる。仕事で女装の前に連絡が来たら多分明良は素直に相手は自分だよと答えたけど、晴は当然のように連絡してこなかったし鉢合わせに脱兎のごとく逃げようとした。だから途中お仕置きって下着を奪っておいたけど、それでも晴の魅力に余計な虫がよってきてしまう。それなのに晴と来たらまるでそこんとこが分かっていない。

「あうっ!ああっ!やぅ!」

ビクンとその刺激に身悶えあっという間に絶頂にトロトロと蜜を吹き出す晴の亀頭の先に、明良の熱い指先が押し付けられグチグチと鈴口を抉るように指が擦り出す。いかされ過ぎて弛緩した体では逃げることも出来ない晴は、その指の温度に半べそをかきながら喘ぎ声を上げて身悶えている。

「さき、やぁ!あんっ!それ、きつ、いぃんっ!んんっ!あぅんっ!」

グチグチ・グリグリと鈴口を激しく責め立てられ乳首ジュウジュウと強く吸いたてられるのに、晴の蕩けている全身が痙攣して歓喜に悶える。体内の奥がジュクジュク熱をもって疼いて奥まで明良の熱を打ち込んで欲しがっているのに、明良は未だに鈴口と乳首を責め立て晴は快感にビクビクと痙攣し続けていた。

「やぁっ!も、それ、やぁっ!ふぁあっ!」
「晴?約束する?連絡するって。」
「な、んでぇ?あんなはずかし、の、明良にみられる、の、やぁっ!」

カチン。
そんなに恥ずかしいならしなきゃ良いし、何で他には見られてよくて明良には駄目な訳?あんなに可愛くてナンパまでされちゃう程の美人になるのを、隠して続けるつもりなのかと思うと正直腹立たしい。

「何で、俺には見せたくないの、他のやつには平気なのに。」
「だ、からぁああんっ!ああっ!やあっ!あふっ!」

それに明良の手が尚更グチグチ・グリグリと先端をなぶり音を立てて乳首を吸い上げながら、今度はそこに空いた手が会陰部の辺りを指でグリグリと指の腹で押し始める。新たに増えた刺激に一瞬戸惑うような表情を浮かべた晴の眉が戸惑うように寄せられ、そして不意に今までと違う全身に反応が沸き上がった。

「ひゃあっ!なに?!そ、こ、ひああっ!あっああっ!」

ガグガグと全身が瘧のように痙攣して、ブワッと肌の色が一気に薔薇色に変化していく。晴は目をチカチカと瞬かせながら、訳がわからず大きな悲鳴を上げていた。よく分からないけどいきなり全身の毛穴が開いたみたいになって、快感が止まらなくて晴の声が悲鳴に変わる。

「ひゃうう!あーっ!ひぁあっ!!あーああっ!やだあっああーっ!」
「ここ気持ちいい?晴。」 
「やぁあっ!こわいっ!やだぁっ!あき、ら、これっ!こわいっ!!」

いきなりで強すぎる快感に晴は本気で怯えてガタガタと震えだし、明良の腕の中で身を縮めてピイピイと小鳥のように泣き出している。震えて胸に縋リつきながら泣き出してしまう可愛い晴の顔に、思わず明良は晴の体をしっかり抱き締めてフワフワした髪の毛を撫でた。

「あきらぁ、こ、こわい。これ、こわいぃ!ふえぇえんっ!」

ブルブル震えながら縋り泣きじゃくる晴が凶悪なほどに可愛すぎて、思わずよしよしと頭を撫でながら宥め晴を腕の中に抱き寄せる。実は一応ネットで何処が男でも気持ちいいか調べてみたのを明良はやってみたのだけど、晴にもそこは初めて刺激される場所だったようだ。

「何が怖いの?晴。気持ちいいでしょ?ね?」
「こ、んな、しらな、こわい、こんな感じ、しらないよぉあきらぁ」
「良くない?」
「うええぇんっ!気持ち、いから、こわいぃ!」

乳首と陰茎と会陰部の刺激での絶頂に上り詰めようとした未知の感覚に怯えて、明良に縋りつき泣きじゃくる晴の可愛さが半端ない。よしよしと頭を撫でても落ち着かずに、必死に明良の体に抱きついてくるこのいじらしさ。全くもって自覚がないっていうのには困ったもので、今のところ自分以外にこんな風に甘える相手がいないのだけが救いだ。それにしたってこんなに可愛い晴が女装だなんて、ヤッパリ宏太に文句を言っておかないと。

「少しずつ俺が慣らしてあげるね?そこも気持ちいいんだよ?ね?」
「あきらぁ……。」

泣きじゃくる頬に何度もキスしながらあやしていると、次第に落ち着いてきた晴がグスグスしながら明良を腕の中からみあけげてくる。ウルウルした瞳、歓喜に薔薇色に染まった頬、こんな様子をこうして見せられると本当に男と付き合っていた事があるのか不思議で仕方がない。

「晴、好きだよ……晴が気持ちいいの、沢山俺がしてあげるから。」

チュと唇を奪うと丹念に舌を絡めて、明良は晴の甘い口腔の中を味わう。自分の怒張が抱き上げた晴の肌に擦れて獣のように立ち上がって、肌に擦り付けられているのに晴がモゾモゾと腰を蠢かす。欲しいの?と低く囁くと潤んだ瞳で晴は小さくコクリと頷いていて、その愛らしさに明良は悶絶しそうになりながら晴の体を組み敷いていた。



※※※



既に化粧は落ちていて普段の晴だけど、ここから出る時にはまた女装な訳で。まだ日が明けきらない薄暗い時間帯にホテルから手を繋いで出てきたものの、晴の足取りが覚束ないのに明良は手を繋ぎ心配そうに覗きこむ。

「晴、大丈夫?」
「だ、い、じょうぶ。」

掠れた声で言う晴は少し俯き加減で、長い睫毛がユックリ瞬く。そっと腰を支えて歩こうにも晴は手を繋ぎたいらしくて、確りしない足取りで隣に並ぶ。それにしても可愛い、化粧はまだ夜が明けてないからとしていないが、これだけでも晴は十分可愛らしいのだ。そう言っても欲目だろうと笑うだけで、明良は困った恋人だなと苦笑いしてしまう。勘違いではなくて晴は可愛いのだ。

「晴、さっきの約束、事前に連絡ね?しないと俺怒るから。」 
「う…………はい。」

仕事となると今後もこんな可愛い格好をしてある危険性があるわけで、セックスで酩酊する晴に泣かば無理矢理連絡だけは認めさせた。明良に言わせれば知らないところで変な男に絡まれてたらと気が気ではないのだ。

「怒るって…………。」
「怒らせたら、もっと恥ずかしいことするからね?お外で下着とるだけじゃすまないよ?いい?」

え?と真っ赤になった晴が目を丸くする。下着を脱がすだけじゃない恥ずかしいこと?!そんなの後何があるか………愛撫にセックス……………明良にそんなことされたら晴だってただじゃすまないのはもう分かりきっている。メロメロにされて声が掠れるまでされていのに、これが外なんて気が狂ってしまうとギュウとその手を握りしめてちゃんと連絡いれますと必死に答えたのだった。
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