鮮明な月

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第十三章 大人の条件

131.

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こういうのがそれこそ本当に箍が外れるっていうことなんだ、そう仁聖は正直に思う。淫らな下着一枚を身に付けた妖艶な恭平の姿に、たった一度か二度射精したくらいでは全然足りない。そんな程度でこの興奮をおさめるのには足りる筈もない。とはいえ乱暴なほどに組み敷き恭平の体内に精液を注ぎ込んでも怒張が萎える気配もないのが、恭平が淫らな下着を身につけただけだったとはセクシーランジェリーの恐ろしい効果。完全に恭平の色香に酔ってしまったように、刺激が強過ぎて興奮が全くおさまらないのだ。
懇願する甘い吐息を奪うように何度も口付け、噛みつくように肌に幾つも痕を刻み込みながら、完全に獣になって激しく腰を振る。背後から、そして前から、何度も何度も腰を打ち込み続けて、仁聖は荒く息を上げて恭平を抱き続けていた。

「じ、……んせ、も、ああっ!あっ!」

背後から貫き大量に奥に精液を注ぎ込んでから、クポッと音をたてていきり立つ怒張を抜き取る。体を抱き上げ仰向けにして弛緩した恭平の脚を開かせて、その様をただ見下ろすだけでまた背筋が震える程に激しく欲情する。こんなに淫らでいやらしく妖艶で仁聖に誘いかけてくるのに、それでいて恥じらう姿は綺麗で儚げな鮮明な月のよう。戸惑い揺れる綺麗な瞳の奥に微かにちらつくような恭平の欲情の気配に、淫らな下着を纏って甘く香り立つような妖艶な色気。
既に前を隠す筈の赤と黒のレースは恭平が溢した淫らな蜜でベトベトになって、黒く濡れてしなやかな恭平の肉茎の形も色も何一つ隠しようがない。しかも食い込んだ紐をずらして何度も大きく広げられ仁聖を捩じ込まれ咥え込まされた恭平の後孔は赤く卑猥に膨れ、下着自体の紐にまで擦られヒクヒクと何時までもひくついている。指でなぞるように孔に触れればチュッと吸い付くように柔らかく指先を舐めてきて、しかも中からトプンと仁聖の体液を溢れさせる凄まじい淫らさ。こんな淫らな光景を見せられてて萎えろって方が無理な話しだし、正直こんな姿を見せられてて萎える気なんて一つもない。それを眺めるだけで喉がなって再び硬くなり始めた野獣のような怒張に、怯えたように掠れた声をあげる恭平に欲情の炎が余計に煽られる。

「や………、も、ゆる……して……ぇ。」
「煽ってるの?もう…………恭平ってば。」
「あ、おって、な…………うそ、も、やぁ……。」

逃げようともがくにも弛緩した手足では全く逃げようもなく、恭平の体は意図も容易く仁聖の前に引きよせ捕らえられていく。それでも何とか制止の言葉を放とうとした恭平を、真っ直ぐに挑みかけるような鋭く熱っぽい仁聖の視線が射抜く。息が止まる程に蒼く澄んで自分を全て奪い尽くすような、胸に刺さり飲み込まれてしまう男の視線。それに自分の体の奥が揺り動かされて、あっという間に欲望に引きずり込まれてしまう。

「恭平……。」

脚を引き寄せられ腰を抱き寄せられて、天井に向けるように脚を抱え上げられてしまった恭平の後孔を擦る紐を再び少しだけ横にずらし、左右に親指で尻を開くようにすると淫らな収縮が誘いかけてくる。思わず硬く熱い亀頭を押し当てて音をさせて柔らかに綻んだ孔を穿ったのに、恭平は弱々しく頭をふって懇願した。

「も、……む、り、……やっああっ!!ああぁう!!」
「無理?嘘。」

鮮やかに挑みかける微笑みが、恭平の視線を惹き付けて快感に変わる。脚を抱え腰を押し付けられ、全てを呑み込まされて体内からグポと淫らな音が立つ。

「……ほら、まだ欲しがって、キュウキュウしてるよ?恭平……、可愛いね?恭平の、ここ。」
「うう、んんんんっ!んぅ!ああっ」

綻んだ孔を一気に押し広げてズンと再び最奥まで深く怒張を押し込まれると、先に何度も注ぎ込まれた体液が仁聖の怒張の体積に押し出され溢れだす。それをわざと撹拌するように、グポグポと激しい注挿の音を仁聖は腰を使って更に淫らに立て始める。

「んん、エロい……恭平のここ、凄い、エッチな音……溶けちゃいそ。」
「やぁ……かき、まわ、すの、やあ……んっ!あっ!あぅ!」

まるで蜜壺を掻き回すような濡れた淫らな音をたて続ける激しい仁聖の腰使いに、恭平も頭が真っ白になって喘ぎが止まらない。しかも同時になぞるように腹部に指を這わせる感触に、恭平は薔薇色の頬をして蕩けた瞳で仁聖を見上げ頭を振って掠れた声をあげた。

「駄目……ぇ、さわ、る、なってばぁ……あっ……ああっんっ!」

更に腰を高く持ち上げられ上から突き下ろすようにしてユサユサと上下に揺すられながら、中に大量に注ぎ込まれたものを確かめるように腹を撫でられるのに恭平が震える。淫らに室内に大きく響くグチュグチュと掻き回される音に口元を手の甲で押さえながら、それでも恭平が止められず甘い声を高くあげてしまう。

「んっふうぅっ!ううっ!あうっ!んん!んぅーっ!」

抑えてもどうしても止まらない喘ぎに、仁聖は満足そうに微笑みながら更に速く腰を動かす。止まらないし、止められない、それに恭平もドロドロに感じて蕩けてしまう。溢れだしても更に大量に注ぎ込まれる熱い精液に溺れてしまいそうなのに、仁聖の指が腹に触れると中に注ぎ込まれたものが余計に生々しく熱く奥に勢いよく流れ込むのを感じる。

「すごい……ドロドロになっちゃってるの、わかる?…………それなのにまだ、ほら、キュウキュウ吸い付くよ?……」
「やぁんんっ!さ、わるな、あんんっ、あっ、なか、だめ、ながれ、るぅ、なか、やぁあ!」

流れ込む快感にトロリと糸をひく恭平の怒張の先端を、仁聖がふふと微笑みながら指で布越しに擦り始める。その擦り立てる刺激に負けて、恭平の声が更に跳ね上がって腰がガクガクと揺れた。亀頭を刺激される鋭い快感で奥に更に吸い込むように中が蠢いてしまうと、ギッチリと埋め込まれた太くて長い杭が蕩けそうに熱く響いて気持ちいい。まるで奥に誘い込むみたいに恭平の中が怒張に絡み付いて扱きたててくるのに、一度軽く抜きかけた怒張を一度に根本まで捩じ込む。

「ひあ!!ああっ!あーっ!!あううっ!あ!」

ドツッと奥に当たる感覚と更に深く捩じ込まれた衝撃で、恭平が足の指を宙に真っ直ぐに突っ張らせて絶頂に達する。その反動で音を立てて自身の肉茎の先から水のような飛沫を迸らせて、恭平は喉を反らして体を突っ張らせた。

「潮吹き、しちゃってる……、いい?これ。」
「んんっ、んぅ、ああっ、あー…………、んっうぅう……い、んんんっ。」

半分程怒張を抜き出され音を立てて深く捩じ込まれるのを繰り返される度に、恭平の痙攣が全身に広がってピンと伸びた足が淫らに宙を掻く。何度もその刺激に亀頭から吹き出すものが、滴り体に飛び散る。

「恭平、これ、好き?奥、深く、されるの、いい?」
「や、あ、ああ、はぅ……はぁ……ああ、あ、や。」

完全に酩酊して喘ぎながら掠れて懇願を繰り返す恭平の声に、仁聖が唇を舐めながら今度は更に深く怒張を捩じ込みグリグリと奥を先端で擦りだす。

「こっち、は?いい?これ、好き?」
「ふぁ、あー…………っ!ああぁ、……ああっ!……んうぅっ……。」

そうして喘ぐ恭平に今度は殆ど抜き取り、奥までドツッと音を立てて勢いよく全てを突きこむ。まるで怒張で体内の最奥を叩かれているような感覚に目が眩んで腰が痺れてしまって、感じる快感に声が抑えられない。

「やぁっ!こわれ、るぅううっ!んう!やぁあっ!いくっうっ!だめ、いく!」

奥を押され擦られダラダラと自分の肉棒もいつまでも精液が溢れて、濡れたレースの布地がピッタリと肉茎に張り付き締め付けられキツい。それなのに仁聖の指先で擦られれば、硬く張り詰めた先端が快感に滴を垂らしながらビクビクと跳ね回る。

「や?……いい、でしょ?ここ、好きでしょ?ね?いい、よね?」
「はうぅっ!あ、ああ、ああっ!や、ああーぁっ!ああっ!い、くっ!!」

レースを突き上げた怒張の先端が網目のような布地に擦れて、刺激に変わってどうしようもない。奥深くを擦られ叩かれ、快感に腰が震えてくねる。恭平の反応する動きで捩じ込まれる熱く硬い怒張が更に膨張して、また中に注ぎ込もうとしているのを感じて震えながら蕩けた吐息の懇願が溢れた。

「おねが、も、むりぃ……なか、くるし、も……じ、んせぇ……やぁあ。」
「うん、じゃ、これで、最後、奥に、ね?出すよ?」
「やああ!あ、おく、やぁ!ふぁ!ああ!!い、あぁああ!」

ドプと再び熱い飛沫を奥深くに注ぎ込まれて流し込まれ、恭平がハクハクと震えながら声にならない悲鳴を上げて身を仰け反らせる。熱くてドロドロの液体がジンジンと熱を放ちながら流れこんで、大量に注ぎ込まれて快感で奥深くまで痺れてしまう。しかもまだ仁聖の怒張はまだ抜き取られもせずに、ビッチリと根元まで嵌め込まれて奥にドンドン流れ込む感触が続く。気を失いそうな程なのに嵌め込まれたものが生々しくて気持ちよくて、目の奥がチカチカ瞬きながら恭平を快感に引きずる。

「う、んんんっ、あ、うぅ、んんぅ。」
「すご……い、ヒクヒクして、気持ちい……恭平……いい。」

耳元でそんな風に熱っぽく囁かれ、耳朶を舐められるのに腰がガクガクして喘ぎが溢れる。どうしよう、止まらない、このまま溺れるのに止まらないと酩酊する頭で考えながら、恭平は腰を無意識に怒張に擦り付け揺らめかしてしまう。

「んん、んぅう、あ、ああ……ああぁ。」
「なに、まだ?足りない?恭平、そんなに腰、エッチに揺らしたりして、まだ……中に欲しい?」
「ち、…………ああぁう!!ううんっ!んっんーっ!!」

軽々と抱き上げられ怒張を咥えたままで上に座り込まされて、恭平は仰け反りながら怒張に強く腰を押しつけてしまう。どんなに嫌といっても捩じ込まれた仁聖の怒張の快感に、何もかも飲まれてどうしようもない。
もう駄目と何度叫んだか、何度奥に仁聖の射精を受け止めて快感に絶頂を迎えたか、全て訳がわからなくなって失神したのが何時のことなのか。何もかも酩酊の中で霞んでしまって恭平にも分からない。
そうして目が覚めた時には叫びすぎて喉がヒリヒリと痛み、それでも仁聖にしっかりと抱き締められたままなのに恭平はトロンとした瞳を向ける。すやすやと眠っている仁聖の腕に抱き締められ、自分より熱い体温にくるまれていて。どうやら仁聖が体を拭くかしてくれたらしく、あの淫らな下着は脱がせてくれたらしい。モソモソと動くと仁聖の寝顔がフニャッと幸せそうに蕩けて、再び腕が絡み付いて宝物のように肌を擦り寄せてくる。
それにしても試しにと身に付けてみただけだったのに、とんでもなく恐ろしい目に遭ってしまった。了にも言われたし仁聖が我慢で一杯一杯になってきているのに薄々気がついていて拒否したりで罪悪感もあったから、ちょっと身に付けてみたところにまさか当人が帰ってくるなんてタイミングが悪すぎる。凄まじく恥ずかしい上に、仁聖が性欲にブチキレるなんて思ってもみなかった。

も、あんな下着……二度と…………履かない…………

流石にこんな激しいセックスは無理。未だに寝返りすらうてない程に身体中ガタガタになっているのは、こうして寝ていても分かる程だ。絶対履かないと誓う、思わずそう考えたけれど幸せそうに寝ている仁聖の顔に、少しだけ困ってしまう。

何でそんな、幸せそう…………なんだ、お前。

ヘニャっと気が抜けたように満面の幸せ顔でこんな風に寝られると、恥ずかしいけど内心ちょっと嬉しくもあったりする。まあ下着はなしでも……ちょっと誘うくらいはまたしてもいい……のかな?なんて、腕の中から手を伸ばして幸せ顔の頬をプニプニと摘まんだ。

「んにゅ…………。」

ムニャと声をあげる仁聖が可愛くて、思わず眺めていて口元が緩んでしまう。行為の最中の男臭い仁聖は勿論好きだけど、こんな風に子供のように寝てる顔とか甘え顔も好き。そう実は恭平はずっと思ってるから、仁聖にあんまり急いで大人になってほしくないのかもしれない。それにしても何がこんなに仁聖のスイッチをいれたのか、たったあれだけの下着なのに…………下着一枚にこんなに効果があるのを知ってしまったら、本当に恐ろしいなと恭平は溜め息混じりに思う。

「んぅ…………きょ、へ……?」

夢の中から恭平の溜め息に気がついたのか夢現の舌足らずの声が子供のように自分を呼ぶのに恭平が視線を向けると、更に幸せそうな笑顔が浮かんだ顔で仁聖が肌を擦り寄せてくる。

「きょうへ…………愛してる…………You’re my everything.」

恭平が仁聖の全てだなんてマトモに聞いたら赤面してしまうような言葉をサラリと告げられて、恭平が恥ずかしそうに頬を染めたのに仁聖は嬉しそうに口付けてきた。

「あれ、凄かった…………エロくて、…………最高……。」

やっぱり若いってこういうものに興味があるものなのかと恭平も納得はするけど、もう履かないと誓った、絶対履かない。何たってあれはとっても危険過ぎて、こっちの身がもたないから。

「も……履かない……。」
「ん…………そなの?」
「そんな、ざんねんって……顔、するなよ…………。」

もう履かないという言葉にあからさまにショボンとした仁聖の顔に、何でか当然の事を言った筈の恭平まで罪悪感を感じてしまう。それでも流石にこんな凄まじいセックスを何度もするのは無理・辛いと恭平が本音で呟くと、仁聖は珍しく素直に大人しく納得したようだった。



※※※



結局恭平は足腰が立たなくて回復までその後二日も必要としたから、流石に仁聖だってやり過ぎは認めるしかない。何しろ仁聖の方も実は翌日まで腰がガタガタだったので、恭平の方が倍も負担だったのは当然だ。それに残念ながら恭平は、本気で二度とあの下着は履いてはくれなさそうで、ちゃんと丁寧に洗いはしたけれどどうにも箪笥の肥やしになりそうな気配。

勿体ないなぁ……あんなにエッチで最高なのに…………

そう思いながらこっそり自室で一人眺める手の中の画面には、淫らな情事の後のしどけない下着姿で恭平が眠っている。残念だけどあの下着を履いた直後、つまりまだ濡れてない下着姿は撮れるはずがない。それでも手の中の画像は散々に抱き合った後の恭平だ。濡れた下着の赤い紐が汗ばんで艶を放つ白い肌に映えて、薔薇色に上気した頬はまるで甘い香りが漂いそうな程艶かしい。最高に淫らで綺麗な恭平……いつかもう一回着てくれないかなぁ等と内心で思いながら、眺めるその画像にウットリしてしまう。

凄い……エッチで、可愛いし………綺麗だし…………

これでこっちにあの欲情して潤んだ黒曜石の瞳が見つめていたら、仁聖は迷わず画像だけで今すぐに一回抜ける自信がある。でも手の中の画像は長い睫毛が見え瞳は閉じられていて、微かに開く唇に力なく添えられた白い指が綺麗だ。仁聖の方も自分では分からなかったが、少し慌ててもいたからみたいで一枚しか撮れてない。出来ることなら瞳を開いたこの画像が欲しい、是非とも欲しかった。

それはなぁ……流石に無理だよなぁ。

実際のところこの画像が恭平に見つかったら絶対消去どころではなく、問答無用で即スマホを粉砕される気がする。だけどこれを自分から進んで消すなんて、仁聖に出来る筈もない。正直なところ、このスマホに恭平だけの画像ファイルがあるのは仁聖だけの秘密。いつの間にって?そりゃとってある画像が寝顔ばっかりなんで、殆どが何時撮っているかは言わなくとも分かる話だ。いや邪な気持ちでこんな画像を取り巻くってる訳じゃない!最初はホーム画面と着信画面にしたくてこっそり寝顔を撮っただけなのだが、一緒にいると更に可愛い寝顔とか色っぽい寝姿とか目にするわけで次第にちょっとずつ仁聖の恭平画像コレクションが増えてるだけ。

恭平が色っぽいのが悪いんだよ……これなんかスゲー可愛いし……。

一枚ずつ違う仁聖だけの恭平。転た寝とか真剣に何か考えている横顔とか、偶々撮れたものだけ。決して盗撮に勤しんでいる訳じゃないのは、入浴シーンとかが全くないので是非とも分かって貰いたい。ちょっとセクシーなのは、ベットの上で寝てるものくらいだから。それにこれは誰にも見せる訳じゃないし、自分だけの楽しみなんだから少しは許して欲しい。

あ、この寝顔……やっぱり可愛い…………。

それにしてもこの間の取材旅行帰りの恭平が、自分がこのファイルを眺めて寝落ちてたのに気がつかなかったか実はちょっとだけ心配でもあったりもする。あの時画像が見つかっててもこの最新のエッチな下着の画像はまだ存在しなかったけど、この画像ファイルがあるって知ったら絶対何か言われそう……。それこそ目の前で消去されて、お説教されてもおかしくない……

「仁聖?」
「うわあっ!な、な、なに?!恭平?!!」

唐突な声に思わずスマホを投げ出しそうになりながら、慌てて仁聖は振り返り自室のドアを開けた恭平に答える。何度かノックしたんだけどと言われて、自分がそれほど恭平の画像コレクションに没頭していたのに気がついた。その珍しい程の慌てぶりに恭平の目が細められて、少し悪戯な視線を浮かべる。

「なに隠した?」
「ち、違うよ!?隠してない!ちょっと考え事してたから、驚いただけ!」

そう慌てて言う仁聖に、恭平が意味深に笑う。それに仁聖は本当にバレてないよねと悪戯をした後の子供のように、内心で冷や汗をかいている自分に気がついていた。
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