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間章 ちょっと合間の話
100万字到達記念SSその2・外崎宏太×外崎了
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もう既に声が掠れるほどに散々喘がされていた。何度も何度も宏太に懇願しても、この凄まじい快楽からどうやっても逃げられない。了だって今まで何度も何人ともセックスはしてきて、何度も相手の中に射精したし、もう何もでないと思うほど何度もしたことだってある。それなのに何が違うとこんなにも、質の違う深くて激しい快楽を相手から与えられるのか。
「あ、あっやぁ!!も、むりぃ!こ、ぉた!も、しんじゃ…ぅっ!」
ベットに這うようにしてシーツをキツく掴み身悶え仰け反り、その熱と重みを一ヶ所に受け止める。抜けていく感触には仰け反り、捩じ込まれると痙攣するように震えが起きた。
「ああっ!あっ!あーっ!!や、あ!」
「キュウキュウ絞めて、そんなにここ擦られるの好きか?ん?」
背後からのし掛かる体温が体内に注ぎ込まれた灼熱のような体液を掻き混ぜ、更に深く怒張を押し込めてくる。以前の欠損のない体の時だって、宏太に抱かれるとどうしようもなく気持ちよくなっていた。それに近いものを求めて何人か男漁りもしたのに、結局は他の奴に抱かれることでは無理だと分かっただけ。自分が他人に快感を与える方が、了には向いているのだと言われる始末だった。
「や、だっ!そこっ!あっ!ああっ!だ、め、こす……はううっ!」
それなのに最早他の相手なんて露ほども考えられないように、宏太におぼれさせられている。もう誰にも渡さないと言われ何度も宏太の手だけでいかされ、今や宏太に散々なほどに抱き潰されてしまう。沢山の傷痕の残る体が了の体をまさぐり、快感に繋がる場所は全て知り尽くされてしまっている。
「も、ゆるし、て、むり、くるし、こぉたぁ!やぁあっ!も、むりだから、あううんっ!!ひあぁっ!」
痙攣する場所だけを擦るように腰を掴み引き寄せられ、ゴリゴリと先が執拗に抉ってくる。受け止める穴に捩じ込まれる怒張のせいで、隙間から溢れる宏太の注ぎ込んだ体液がヌメヌメと太股まで伝う。
「ん、もう一度出したらな?ん……、いいぞ、了。」
低くて掠れた以前とは違う声。それでも了の耳には甘くて腰の奥が痺れるように魅惑的に響き、思わず体が疼き太くて硬い怒張に自分の体内が絡み付いてしまう。その動きを子削ぐように宏太の怒張が粘膜を擦っていくのが、了には堪らない快感で全身の震えが止まらない。もう何度も射精もなく絶頂に昇り詰めてしまって、息も出来ないほど頭が快感に溺れて酩酊してしまう程になる。
「出すぞ?」
「あ、ああ!!あ!熱、いっ、やぁっ!!あああっ!出てるぅ!!」
痺れるような熱さが更に大量に注ぎ込まれて、了は咽び泣き体は勝手に快楽に反応してしまう。その姿が見えている訳でもないのに宏太は更に覆い被さって仰け反る背を丹念に愛撫し始め、了はまだ太い杭を後ろに深々と捩じ込まれたまま更なる快感に泣き出してしまう。SMの調教師なんて前歴を持つ宏太は正直なところ、SM云々関係なしでも元から器用でセックスが上手いのだと思うのだ。何しろ以前は拘束して虐められもしたが、最近は全くSM的要素なんてないのにものの数分で最初の絶頂に押し上げられる。しかも感じさせられて、しまいにはグズグズになって気を失う程にいかされてしまう。
「も、やめるって、あ、ん、ふぁっ、あ!」
「出したらとは言ったけど、止めるとは一言も言ってねぇ。」
「そ、んな、も、や、ああ!ふぁ!あーっ!ああっ!」
背後から体を抱き上げられ深く貫かれながら、容赦のない宏太の器用な指先が赤く膨れた乳首を淫らな手つきで捏ね回す。丹念に摘まみ捏ね回す乳首の快感に、了は仰け反りながら自ら腰を宏太に更に押し付ける。怒張の長さは欠損前の約半分位と言うが、それでも宏太の逸物は太くて大きくて入れられただけで腰が抜けてしまう。元々の太さも標準より太くて、長さだって元は外人並みと言うか口は悪いが馬並みだったんだ。それが女の手じゃ指が回らない太さで、半分の長さって言っても十センチ以上はある。
短小な奴より、まだ十分デカイって
その上抉られるような滑らかな動きで中を宏太に掻き回されると、了はあっという間に再び絶頂に押し上げられる。初めて会った頃からエッチ上手いんだよなとは思ってはいたけど、今の快感が違うのは自分の体の方が芯から受け入れてしまっているのだと酩酊する頭で思う。
宏太に愛されてるって痛いほど感じさせられて、俺の体がもうすっかり出来上がってしまってる
だからこんなにも宏太が与えてくる快楽が、強くて深くて溺れてしまいそうになる。それは了とだとどうしても自制が効かないと再三事後に萎れて言う宏太も、実は立場が違うだけで根本は同じなのかもしれない。
「考え事か?余裕だな?了は。もう少しキツくやっていいってことだな?ん?」
「ち、が!!あ、ひんっ!!ああっ!!やっ!」
ゴリゴリと怒張を押し込まれ、腸の中で更に熱く硬い感触が襲ってくる。抱き上げられ両手で乳首を弄ばれながら耳朶を執拗に責め立てられるのに、その屈強な腰に乗せられて激しく突き上げ押し出されるように自分のひくつく怒張から透明な体液の飛沫をあげる。
「やぁっ!で、ちゃ!あっ!ああっ!!ひぃんっ!」
「潮でも吹いたか?ん?奥がキュウキュウ絞めてるぞ?」
「あっ!だ、め!も!やぁ!!こぉたぁ!も、だめ、ゆるして!あうぅっ!!あーっ!」
ビクビクと脚を突っ張らせ痙攣しながら、何度も何度も快楽に溺れのみこまれる。歯の浮くような甘い言葉を囁かれて、何度も抱き締められ全身を愛撫されお前は俺のものだと刻み込まれてしいく。
「……やり、すぎ。」
すっかり喘ぎ疲れて掠れた声で抗議すると、最近では一応素直に悪かったと謝りはするし、了の状況によっては叱られた大型犬みたいに萎れても見せたりする。実はそんな風な宏太の変化は、了だって何だか可愛いと感じてしまう。とは言え何度言っても宏太がやり過ぎなのは事実で、目下背後から優しく抱き締められ労ってくれているものの、了は全く足も腰が立たない。抱き締められながらも不満気に口を尖らせ、流石に文句を口にする。
「ストップって言ったら、止める約束だろうが。」
「悪かった。」
「しかも追い討ちかけるな、絶倫。」
「悪かったって。可愛くて止まらなかったんだ。」
「出した後も意図して続けたじゃないかよ、変態。」
「でも、ちゃんと気持ちよかったろ?ん?」
「そういうことじゃない、鬼畜。」
随分散々なことを言われている。勿論言っている了自身も酷いかなとは思うのだが、何故か宏太は余り絶倫とか変態とか鬼畜っていう言葉には反応が薄い。絶倫はまあちょっとは別としても、恋人から変態とか鬼畜呼ばわりされるのは普通嫌だと思うのだが、宏太にしてみると何とも感じないらしい。しかも今は愛でてる気分なのか背後から抱き締められ、膝の上に座らされたまま。宏太はそこから了を下ろそうとは微塵も考えていない気配だ。
「…………もうそろそろ下ろせ。」
「どうして?」
「どうしてって?」
こんな風に密着して抱っこしたままでいると、また宏太が無謀にも再開しかねないからだ。次始まったら確実に失神すると言い放つが、それでもまだ膝からはどうしても下ろす気にならないらしい。了が自分から降りようとしても、宏太の腕かしっかりと了の体を抱き寄せそれを拒否してくる。
「もー!!はーなーせーっ!!」
「後少し。」
「いいから、はなせってばっ!!」
「後、もう少し。」
何でだ!と叫んでも全く動じない。最近気がついたのだが了が怒ったりするのを、宏太は子犬か何かがキャンキャン吠えついている程度にしか感じていないのではないだろうか。しかも抱き締めている手が地味に嫌らしい触りかたをしているんだが、このままでは再び宏太がその気に……
※※※
流石に足腰がガタガタになるまでというのは、正直きつい。きついとは思うが求められると、嫌と言えない自分もいる。宏太を掃除のために『茶樹』に行かせて掃除と洗濯を同時進行しながら、了は一つ深い溜め息をついた。求められるのは凄く嬉しいのに、体力がついていかない。何で宏太は平気なのに自分は潰れるのか?いく回数か?体位か?女の方が感じる感覚が深くて持続的だと聞いたことがあるが、それは自分の場合にも当てはまるのだろうか?それにしても、一晩中起つってこと自体、実は凄くないか?あれは普通?自分で考えても正直答えは出てこない。ただ自分が男としても一晩中は起たないし、あんなに精力的にはならない。それは分かっているが、他の奴はどうなのか?比較する対象がないから……そう考えた瞬間脳裏に一人浮かんだ。
以前、了が手に入れたいと考えていた人物・榊恭平。
勿論今でも榊恭平は魅力的だとは思うのだけど、今も抱きたいのかと聞かれると正直答えに困る。確かに綺麗で真っ直ぐで孤高の花のようだと感じるのだけれど、以前のような衝動を感じないのだ。それに向こうには向こうで一途に思う相手がいるわけで、今の了にはその一途な気持ちが理解できてしまう。
人の気持ちって難しいよな……
あんなに目茶苦茶にしてやりたいと思ったのに、今の了には同じことをされたら嫌だよななんてことを考えてしまう有り様なのだ。もし、自分が恭平の立場で宏太に怪我をさせられたら、正直なところ自分が即キレる自信は言うまでもなく。同時に逆もまた然別、了が怪我をさせられようものなら宏太が何をするか止められる自信がない。何しろ了を泣かせたからと、両親はこてんぱんにやり込められ、父親は政界は引退・妾には捨てられ、離婚された上に目下何時逮捕送検されるかわからない状況。母親の方も尼寺にでも入った方がましという状況で、田舎に遁走したらしい。ついでに子供時代の性的悪戯の犯人が今何処で何をしているかは、怖くて宏太に聞けないでいる。
もしAVでゲイビに出ててネコとかしてたら………あ、まあいっか?それくらいなら。
兎も角現在の了の立ち位置としては、榊恭平と同じな訳で。
《なぁ一晩中やり続けるって、そっちでもあり?》
モソモソとそんなことをLINEで問いかけてしまう自分がよくわからない。向こうの彼氏は何せまだ二十歳前のやりたい盛りだし等と密かに思うが、それと四十六になるうちの男を比べてよいものか。
《唐突に何の話だよ。》
画面の向こうの呆れ顔が目に浮かぶような恭平からの返答。確かに唐突だったが、正直なところ問いかけてみたい言葉そのままな訳で。
《決まってんだろ?仁聖って一晩中起つ?》
暫しの無言。既に画面は既読にはなっているが、恭平が昨夜のことでも考えているのか返事が停滞する。それともスルーされるか?馬鹿な質問だと呆れているか?
《ノロケか?》
何でそうなる?ノロケなわけないだろと違うと即答したが、それに対する返答は更に斜め上を行っていた。
《違わないだろ?お相手のあの外崎宏太という人が、案外精力的な男性だと遠回しに言いたいんだろうが。》
え?何で?と思わずその言葉に、今度は自分自身が停滞してしまう。何で宏太が精力的だって話になるんだ?そう自分でもよく分からなくて、打ち込んだ文言をもう一度目で追ってみる。
俺………馬鹿なこと聞いてる………
思わずスマホを握り真っ赤になって悶絶してしまう。何を考えて俺はそっちでもあり?なんて文言を打ってるんだ。これじゃ確かに自分のところはそうなんだけど、そっちもそうなのかと聞いているのだとしか思えない。恭平からノロケたいのかと突っ込まれているのに、自分でも暫し立ち直れない。やっとのことで羞恥心から這い上がると、こうなったら開き直って聞いてみるしか
《……そういうつもりじゃない………けど。》
それにしてもこんな内容を恭平と話す間になるなんて、これはもう世も末だとしか思えない。
《でもさ?一晩中って辛くね?》
《……そりゃ辛いけど。》
やっぱり向こうも相手が若いだけあって、一晩中ってこともある風だ。だけど、けどと言うことは上手く流すこともできているのか。
《どうやって断る?》
《……断る?》
《いや、そのしたいって言われてさ?体的にとか、無理なとき。》
《断るような事態には、仁聖は事前に判断できるから。余り俺が断るってことはないな。》
ええ?!何でそこであっちは待てが聞くわけ?!向こうの方がまだ子供なのに、そういうとこだけ狡くね?くそ、仁聖の奴、そういうとこだけ良い子なのかよ。と思わず一人不貞腐れてしまう。でもなぁ、あいつは恭平のこと真剣に大事にしてるのだから、待てができるようになったのかもしれない。いやいや、宏太がその点で劣っていると言いたい訳じゃない。宏太はまだそういう面では、仁聖より経験不足なだけ……
なんで俺も必死に独りで言い訳だよ。
思わず頭を抱えてしまったが、スマホの向こうの恭平には見えるわけでもなく。結局はお互いに加減をみにつけるしかないんだよなぁと納得してしまう。
《やっぱり、そういうもんだよなぁ。》
素直にそう返して、了は染々考え込む。宏太は今になって四十六年分の恋愛を始めたんだもんな、もう少しユックリと付き合ってやっていくしかないんだろうな。そう考えながら一先ず宏太を迎えに行くかと、了は苦笑いで腰をあげたのだった。
「あ、あっやぁ!!も、むりぃ!こ、ぉた!も、しんじゃ…ぅっ!」
ベットに這うようにしてシーツをキツく掴み身悶え仰け反り、その熱と重みを一ヶ所に受け止める。抜けていく感触には仰け反り、捩じ込まれると痙攣するように震えが起きた。
「ああっ!あっ!あーっ!!や、あ!」
「キュウキュウ絞めて、そんなにここ擦られるの好きか?ん?」
背後からのし掛かる体温が体内に注ぎ込まれた灼熱のような体液を掻き混ぜ、更に深く怒張を押し込めてくる。以前の欠損のない体の時だって、宏太に抱かれるとどうしようもなく気持ちよくなっていた。それに近いものを求めて何人か男漁りもしたのに、結局は他の奴に抱かれることでは無理だと分かっただけ。自分が他人に快感を与える方が、了には向いているのだと言われる始末だった。
「や、だっ!そこっ!あっ!ああっ!だ、め、こす……はううっ!」
それなのに最早他の相手なんて露ほども考えられないように、宏太におぼれさせられている。もう誰にも渡さないと言われ何度も宏太の手だけでいかされ、今や宏太に散々なほどに抱き潰されてしまう。沢山の傷痕の残る体が了の体をまさぐり、快感に繋がる場所は全て知り尽くされてしまっている。
「も、ゆるし、て、むり、くるし、こぉたぁ!やぁあっ!も、むりだから、あううんっ!!ひあぁっ!」
痙攣する場所だけを擦るように腰を掴み引き寄せられ、ゴリゴリと先が執拗に抉ってくる。受け止める穴に捩じ込まれる怒張のせいで、隙間から溢れる宏太の注ぎ込んだ体液がヌメヌメと太股まで伝う。
「ん、もう一度出したらな?ん……、いいぞ、了。」
低くて掠れた以前とは違う声。それでも了の耳には甘くて腰の奥が痺れるように魅惑的に響き、思わず体が疼き太くて硬い怒張に自分の体内が絡み付いてしまう。その動きを子削ぐように宏太の怒張が粘膜を擦っていくのが、了には堪らない快感で全身の震えが止まらない。もう何度も射精もなく絶頂に昇り詰めてしまって、息も出来ないほど頭が快感に溺れて酩酊してしまう程になる。
「出すぞ?」
「あ、ああ!!あ!熱、いっ、やぁっ!!あああっ!出てるぅ!!」
痺れるような熱さが更に大量に注ぎ込まれて、了は咽び泣き体は勝手に快楽に反応してしまう。その姿が見えている訳でもないのに宏太は更に覆い被さって仰け反る背を丹念に愛撫し始め、了はまだ太い杭を後ろに深々と捩じ込まれたまま更なる快感に泣き出してしまう。SMの調教師なんて前歴を持つ宏太は正直なところ、SM云々関係なしでも元から器用でセックスが上手いのだと思うのだ。何しろ以前は拘束して虐められもしたが、最近は全くSM的要素なんてないのにものの数分で最初の絶頂に押し上げられる。しかも感じさせられて、しまいにはグズグズになって気を失う程にいかされてしまう。
「も、やめるって、あ、ん、ふぁっ、あ!」
「出したらとは言ったけど、止めるとは一言も言ってねぇ。」
「そ、んな、も、や、ああ!ふぁ!あーっ!ああっ!」
背後から体を抱き上げられ深く貫かれながら、容赦のない宏太の器用な指先が赤く膨れた乳首を淫らな手つきで捏ね回す。丹念に摘まみ捏ね回す乳首の快感に、了は仰け反りながら自ら腰を宏太に更に押し付ける。怒張の長さは欠損前の約半分位と言うが、それでも宏太の逸物は太くて大きくて入れられただけで腰が抜けてしまう。元々の太さも標準より太くて、長さだって元は外人並みと言うか口は悪いが馬並みだったんだ。それが女の手じゃ指が回らない太さで、半分の長さって言っても十センチ以上はある。
短小な奴より、まだ十分デカイって
その上抉られるような滑らかな動きで中を宏太に掻き回されると、了はあっという間に再び絶頂に押し上げられる。初めて会った頃からエッチ上手いんだよなとは思ってはいたけど、今の快感が違うのは自分の体の方が芯から受け入れてしまっているのだと酩酊する頭で思う。
宏太に愛されてるって痛いほど感じさせられて、俺の体がもうすっかり出来上がってしまってる
だからこんなにも宏太が与えてくる快楽が、強くて深くて溺れてしまいそうになる。それは了とだとどうしても自制が効かないと再三事後に萎れて言う宏太も、実は立場が違うだけで根本は同じなのかもしれない。
「考え事か?余裕だな?了は。もう少しキツくやっていいってことだな?ん?」
「ち、が!!あ、ひんっ!!ああっ!!やっ!」
ゴリゴリと怒張を押し込まれ、腸の中で更に熱く硬い感触が襲ってくる。抱き上げられ両手で乳首を弄ばれながら耳朶を執拗に責め立てられるのに、その屈強な腰に乗せられて激しく突き上げ押し出されるように自分のひくつく怒張から透明な体液の飛沫をあげる。
「やぁっ!で、ちゃ!あっ!ああっ!!ひぃんっ!」
「潮でも吹いたか?ん?奥がキュウキュウ絞めてるぞ?」
「あっ!だ、め!も!やぁ!!こぉたぁ!も、だめ、ゆるして!あうぅっ!!あーっ!」
ビクビクと脚を突っ張らせ痙攣しながら、何度も何度も快楽に溺れのみこまれる。歯の浮くような甘い言葉を囁かれて、何度も抱き締められ全身を愛撫されお前は俺のものだと刻み込まれてしいく。
「……やり、すぎ。」
すっかり喘ぎ疲れて掠れた声で抗議すると、最近では一応素直に悪かったと謝りはするし、了の状況によっては叱られた大型犬みたいに萎れても見せたりする。実はそんな風な宏太の変化は、了だって何だか可愛いと感じてしまう。とは言え何度言っても宏太がやり過ぎなのは事実で、目下背後から優しく抱き締められ労ってくれているものの、了は全く足も腰が立たない。抱き締められながらも不満気に口を尖らせ、流石に文句を口にする。
「ストップって言ったら、止める約束だろうが。」
「悪かった。」
「しかも追い討ちかけるな、絶倫。」
「悪かったって。可愛くて止まらなかったんだ。」
「出した後も意図して続けたじゃないかよ、変態。」
「でも、ちゃんと気持ちよかったろ?ん?」
「そういうことじゃない、鬼畜。」
随分散々なことを言われている。勿論言っている了自身も酷いかなとは思うのだが、何故か宏太は余り絶倫とか変態とか鬼畜っていう言葉には反応が薄い。絶倫はまあちょっとは別としても、恋人から変態とか鬼畜呼ばわりされるのは普通嫌だと思うのだが、宏太にしてみると何とも感じないらしい。しかも今は愛でてる気分なのか背後から抱き締められ、膝の上に座らされたまま。宏太はそこから了を下ろそうとは微塵も考えていない気配だ。
「…………もうそろそろ下ろせ。」
「どうして?」
「どうしてって?」
こんな風に密着して抱っこしたままでいると、また宏太が無謀にも再開しかねないからだ。次始まったら確実に失神すると言い放つが、それでもまだ膝からはどうしても下ろす気にならないらしい。了が自分から降りようとしても、宏太の腕かしっかりと了の体を抱き寄せそれを拒否してくる。
「もー!!はーなーせーっ!!」
「後少し。」
「いいから、はなせってばっ!!」
「後、もう少し。」
何でだ!と叫んでも全く動じない。最近気がついたのだが了が怒ったりするのを、宏太は子犬か何かがキャンキャン吠えついている程度にしか感じていないのではないだろうか。しかも抱き締めている手が地味に嫌らしい触りかたをしているんだが、このままでは再び宏太がその気に……
※※※
流石に足腰がガタガタになるまでというのは、正直きつい。きついとは思うが求められると、嫌と言えない自分もいる。宏太を掃除のために『茶樹』に行かせて掃除と洗濯を同時進行しながら、了は一つ深い溜め息をついた。求められるのは凄く嬉しいのに、体力がついていかない。何で宏太は平気なのに自分は潰れるのか?いく回数か?体位か?女の方が感じる感覚が深くて持続的だと聞いたことがあるが、それは自分の場合にも当てはまるのだろうか?それにしても、一晩中起つってこと自体、実は凄くないか?あれは普通?自分で考えても正直答えは出てこない。ただ自分が男としても一晩中は起たないし、あんなに精力的にはならない。それは分かっているが、他の奴はどうなのか?比較する対象がないから……そう考えた瞬間脳裏に一人浮かんだ。
以前、了が手に入れたいと考えていた人物・榊恭平。
勿論今でも榊恭平は魅力的だとは思うのだけど、今も抱きたいのかと聞かれると正直答えに困る。確かに綺麗で真っ直ぐで孤高の花のようだと感じるのだけれど、以前のような衝動を感じないのだ。それに向こうには向こうで一途に思う相手がいるわけで、今の了にはその一途な気持ちが理解できてしまう。
人の気持ちって難しいよな……
あんなに目茶苦茶にしてやりたいと思ったのに、今の了には同じことをされたら嫌だよななんてことを考えてしまう有り様なのだ。もし、自分が恭平の立場で宏太に怪我をさせられたら、正直なところ自分が即キレる自信は言うまでもなく。同時に逆もまた然別、了が怪我をさせられようものなら宏太が何をするか止められる自信がない。何しろ了を泣かせたからと、両親はこてんぱんにやり込められ、父親は政界は引退・妾には捨てられ、離婚された上に目下何時逮捕送検されるかわからない状況。母親の方も尼寺にでも入った方がましという状況で、田舎に遁走したらしい。ついでに子供時代の性的悪戯の犯人が今何処で何をしているかは、怖くて宏太に聞けないでいる。
もしAVでゲイビに出ててネコとかしてたら………あ、まあいっか?それくらいなら。
兎も角現在の了の立ち位置としては、榊恭平と同じな訳で。
《なぁ一晩中やり続けるって、そっちでもあり?》
モソモソとそんなことをLINEで問いかけてしまう自分がよくわからない。向こうの彼氏は何せまだ二十歳前のやりたい盛りだし等と密かに思うが、それと四十六になるうちの男を比べてよいものか。
《唐突に何の話だよ。》
画面の向こうの呆れ顔が目に浮かぶような恭平からの返答。確かに唐突だったが、正直なところ問いかけてみたい言葉そのままな訳で。
《決まってんだろ?仁聖って一晩中起つ?》
暫しの無言。既に画面は既読にはなっているが、恭平が昨夜のことでも考えているのか返事が停滞する。それともスルーされるか?馬鹿な質問だと呆れているか?
《ノロケか?》
何でそうなる?ノロケなわけないだろと違うと即答したが、それに対する返答は更に斜め上を行っていた。
《違わないだろ?お相手のあの外崎宏太という人が、案外精力的な男性だと遠回しに言いたいんだろうが。》
え?何で?と思わずその言葉に、今度は自分自身が停滞してしまう。何で宏太が精力的だって話になるんだ?そう自分でもよく分からなくて、打ち込んだ文言をもう一度目で追ってみる。
俺………馬鹿なこと聞いてる………
思わずスマホを握り真っ赤になって悶絶してしまう。何を考えて俺はそっちでもあり?なんて文言を打ってるんだ。これじゃ確かに自分のところはそうなんだけど、そっちもそうなのかと聞いているのだとしか思えない。恭平からノロケたいのかと突っ込まれているのに、自分でも暫し立ち直れない。やっとのことで羞恥心から這い上がると、こうなったら開き直って聞いてみるしか
《……そういうつもりじゃない………けど。》
それにしてもこんな内容を恭平と話す間になるなんて、これはもう世も末だとしか思えない。
《でもさ?一晩中って辛くね?》
《……そりゃ辛いけど。》
やっぱり向こうも相手が若いだけあって、一晩中ってこともある風だ。だけど、けどと言うことは上手く流すこともできているのか。
《どうやって断る?》
《……断る?》
《いや、そのしたいって言われてさ?体的にとか、無理なとき。》
《断るような事態には、仁聖は事前に判断できるから。余り俺が断るってことはないな。》
ええ?!何でそこであっちは待てが聞くわけ?!向こうの方がまだ子供なのに、そういうとこだけ狡くね?くそ、仁聖の奴、そういうとこだけ良い子なのかよ。と思わず一人不貞腐れてしまう。でもなぁ、あいつは恭平のこと真剣に大事にしてるのだから、待てができるようになったのかもしれない。いやいや、宏太がその点で劣っていると言いたい訳じゃない。宏太はまだそういう面では、仁聖より経験不足なだけ……
なんで俺も必死に独りで言い訳だよ。
思わず頭を抱えてしまったが、スマホの向こうの恭平には見えるわけでもなく。結局はお互いに加減をみにつけるしかないんだよなぁと納得してしまう。
《やっぱり、そういうもんだよなぁ。》
素直にそう返して、了は染々考え込む。宏太は今になって四十六年分の恋愛を始めたんだもんな、もう少しユックリと付き合ってやっていくしかないんだろうな。そう考えながら一先ず宏太を迎えに行くかと、了は苦笑いで腰をあげたのだった。
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