鮮明な月

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間章 狂宴・成田了の事象

8.

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片倉右京がここにいなくなったことは、表面上には何も変化がないように見えた。とはいえ、実際には大きな衝撃だったのだと今にしてみれば思う。普段なら注意深くて早々危ない事には巻き込まれない外崎宏太が、まるで意図も容易くそれに巻き込まれたのは絶対片倉右京の件が理由だと了は思っている。

真名かおる

女はそう名乗ったというが、了はその女には一度も出会わなかった。何故ならその頃、丁度長期の出張で遠方の地方都市にいて《random face》に足を向けられない状況だったからだ。まさかあの宏太までおかしくなってしまうとは露ほども思いもしなかった了は、その事件が全て終わってから報道で事件が起きたのかを知った。出張の間にも電話くらいしておけば宏太の異変に気がついて、遠坂に連絡ができたかもしれない。だが、それは今更後悔しても、もう遅い。
得体の知れない女一人に踊らされ完全に狂ったのは、あの松下の連れてきた仲間達の一人、暴君・三浦和希だった。

「……宏太?」

自分の声が震えているのが分かるが、やっと面会できると遠坂から聞いて急いで駆けつけて総合病院の病室の扉を潜った。ツンと消毒薬の臭いが鼻につき、差し込んだ眩い逆光の中の宏太の顔がよく見えない。了の声に気がついたように顔が向けられるが、あの値踏みするような視線はそこにはもう存在しない。

「……ぉ……、さとる。」

酷く掠れて脇から空気の漏れるような声は、以前のあの低く掠れ色気を持った声とは全くの別物だった。よく見れば未だに喉はガッチリと包帯で巻かれ、目元にも何十にも巻かれた包帯で、外崎宏太は別人のように見える。恐る恐る歩み寄って行くほどに、その姿がいかに酷い状態なのかが見えた。

「な、にやってんだよ……宏太らしくない。」

了の言葉に掠れた空気の漏れるような声が笑い、その反動で暫く咳き込みヒューヒューと息が漏れる音がする。それに了は血の気が引いていくのがわかった。

「…し、かにな……。」
「声………出にくいの?」
「…どを、かっ……さば…れ……から…な。」

あの《random face》は惨劇の現場になった。
了も使いなれたあの部屋で暴君三浦は何故か仲間達の反撃にあって、散々レイプされて頭が狂ったのだという。そうして三浦は殺人鬼に生まれ変わり、数日後に再びあの部屋で交合いながら一緒にいた松下ともう一人を惨殺して、帰りがけに場所を提供していた宏太に襲いかかった。数分発見が遅ければ宏太自身も冷たい遺体になっていたと言うが、偶然手に当たったスマホが通話状態になり古くからの友人が異変を感じて発見に繋がった。了は会ったことがないが、その友人があの店を売ったそうで店の場所も内部も知り尽くしていたのも幸いした。ただ発見され一命をとりとめた宏太は、喉を切り裂かれ、男性器は太股に迄達する傷を作って切断・顔まで抉られて視力も失うことになったのだ。

「………よく、生きてたね……。」
「まだ………、た…りねぇ……んだろ?」

何がと問いかけるが宏太は苦く笑うだけで、それには答えなかった。多くの障害が残ることになる宏太は、それでも平然としていて了は戸惑う。顔も視力も性器まで失って歩くことにも障害が残る。世の中は外崎宏太の店の事を、その特異性から面白おかしく騒いでいて当面は世間からも追いかけ回されるだろう。同時にその包帯の下の傷がどんなものかは知らないが、痕は確実に死ぬまで彼を好奇の目に曝らすのが容易く予想できた。そんな絶望して当然の状態なのに何かしらまだ足りないのだろうと言う宏太の姿は、まるでもっときつい罰を受けるのを待っているみたいに見えた。
宏太や右京が内に秘めているものが何なのか、了には全く分からない。それを了が思うと何故か同時に榊恭平の姿が頭に浮かび、やがて最後にはあの公園の影を思い出す。宏太は自分に似ていると了に言ったが、未だに何処が似ているのかすらよく分からない。性的な面かとも思うが、奔放な部分だけが似ていてそれ以外に似ているとは微塵も思えないのだ。

一緒に居るだけでも心地よかった場所が、一瞬で消えた。

《random face》は既に閉店し、世のガキどもの肝試しスポットになりつつある。そして同時に了に欠けている何かを満たしてくれた右京もいない。宏太もこれから一人で暮らしていけるかどうかすら分からないまま、リハビリを黙々と続けているという。宏太も、もう了の欠けた何かを満たしてはくれないのは分かっていた。
正直なところ傍にいればいるほど宏太も恭平も、了にとっては手が届かない高嶺の花のようだ。高嶺の花……その言葉は以前宏太が口にして、了を諌めた言葉でもあるがそうであればあるほど欲しくて狂いそうになる。宏太が欲しいのに宏太は傷ついていて、それでも了には助けを求めてはくれない。恭平は一人で過ごしていても、了に何も求めない。誰からも求められないし誰の傍にもいられないし、欲しい場所すら与えてもらえない。

「了。」
「ん?なに…………?」
「これ、………悪いが外で捨てといてくれ………もう、この体じゃ吸えねぇんだ。」

差し出された手から愛用していたジッポとアメリカンスピリットの箱を手渡される。服に入ったままだったらしいと呟く声に、視界が揺らぐ。ドンドン宏太が遠くなっていく気がして、次第にバランスのとれなくなる。そんな自分の内面に気がついて、それを宏太に見透かされるのが怖くなった。そう思うとリハビリを続けている宏太に会いに行くことも出来なくなっていく。



※※※



「先輩。どうかしたんですか?」

その声にふと視線をあげると、二つ下の後輩・結城晴が不思議そうに了の顔を眺めている。今年入って来たばかりの結城の指導係になった了は、人懐っこい笑顔を見せる結城を眺めた。
結城は自分のよりは細身で綺麗な黒髪をしていて、普段は人見知りなのか余り笑顔もない。ところが慣れた人間相手になると途端に、人懐っこい顔を見せる。その笑顔はどことなく右京にも恭平にも重なる顔立ちをしていると思う。最近出来たばかりの彼女の自慢をよくしているが、その彼女は小柄で結城によく似合っていて行く行くは結婚も考えているらしい。目に見えて幸せそうな日々を過ごす人間、そう考える自分の中に沸々とどす黒い怒りが沸き起こるのが分かった。

どうして自分ばかり。

そう考えると目の前の結城の純粋さが酷く勘に触る。社会人になってからは面倒だったのと殆どの相手が宏太や右京だったから、男女どちらも相手にするとは表だってカミングアウトはしていなかった。セックスだけの相手は勿論何人かはいるが、そんなこと会社に改めて言う筈もない。だから、結城を宅のみに誘いこみ、隙を見て酒に薬を仕込むのは正直容易かった。結城は了の事を面倒みのいい先輩と慕っているし、彼女とのことの相談も乗ってくれる頼れる相談相手。その男がこんな非道な事を画策するなんて、微塵も考えてはいないだろう。
次第に薬が回り汗をかき微かに吐息が荒くなる様子を眺めながら、男が欲情するような仕草を繰り返すなんて了にして見ればお手のものだ。何せ右京がどんな風に自分や宏太を誘ってきたかは、了の記憶の中に鮮明に残っている。

「……結城?」
「あ、いや、なんか暑くないですか?」
「そうだな、飲みすぎかな?エアコンつける?」

いやいいですという結城の前で、穏やかに誘いかけるように低い声で呟きながらネクタイを緩めボタンを幾つか外す。目の前で服を乱す了の姿に、横にいる結城が奇妙な音をたてて喉をならすのが聞こえる。妖艶に誘いかける微笑みで結城に彼女の話をさせ、エッチはどこまでいっただの何をしただのと性的な事を態々話すよう仕向けていく。頭の中で彼女の裸を浮かべた結城の視線は、戸惑うように襟元から肌を覗かせる了と自分の股間をウロウロとさ迷う。

「結城は可愛いよな、なんでも一生懸命で。」
「は、はは、先輩突然何ですか。」

顔を近づけ耳に囁くと、結城は顔を赤らめながら新しいビール持ってきますねと台所に跳ねるように走っていく。その股間が既にスラックスを突き上げるように硬く盛り上がっているのを確認して、了はニヤリと口角を上げて微笑む。

馬鹿だな、人の体に興奮してるの見え見えだぞ?

腕を枕にしてゴロリと床に横になった了は、結城の足音に耳を済ます。台所からビールを手に戻ってきた結城は、横になってしまった了が酔って眠ってしまったと考えた様子で床に膝をつきそっと近寄った。

「………せ………先輩?」

怯えるような掠れた声が自分の顔を覗きこみ、ボタンの開けられた胸元にゴクリと喉がなる音が聞こえる。無防備な胸元にソロリと熱っぽい手が触れてきて、了は心の中でそうなるよなと呟く。無性に興奮しておったてて息を荒くしている目の前で、無防備に誘いかける色気を浮かべる。何しろ男特有の色気に当てられ、しかもお互いに酔っていると言う免罪符まであるのだ。

「んう……、ん……。」
「先輩……、寝てる……んですか?」

ソロソロとボタンを更に外して胸元が曝されるのが分かる。ヒヤリとした室内の空気にツンと尖った乳首が曝され、ゴクリと再び喉がなるのが聞こえた。ソロリと両方の手がぎこちなく乳首に触れてきて、了は誘うように甘く吐息を溢す。乳首の刺激に自分のスラックスの前が突っ張っていくのが、体感でも分かっている。

「んん……っんっ……んっ。」
「か、感じ……てる?乳首……ピンクで……先輩……すげ……エロ……い。」

堪らなくなったのか顔が胸元に寄ってきて、ベロリと舌に乳首を舐められて眉を寄せて背を仰け反らせる。フゥフゥと熱い吐息を吐きながら乳首を舐め回し吸いたて、ドンドン焦ったように了の服を脱がせていく。

「んっ…………ふっ………んんっ。」
「………どうしよう……、こんな……。」

戸惑う声が呟きながら、それでも了の服を脱がすのをやめられないでいる。前をはだけられ腕にワイシャツを纏わりつかせズルリと下着ごとスラックスを下ろされるのに、了はようやく目が覚めたと言う風にウッスラと目を開けた。

「………ゆう、……き?な、…に?」

ギクリと震えた結城は既に怒張を曝していて、了は困惑した顔を浮かべて見せながらワイシャツを寄り合わせて身体を捩る。あえて身体を捩って逃げようとする方が、結城から自分の逸物は見えなくなるしヒクヒクしている後孔が曝され欲情を煽るくらい承知の上だ。思った通り逃げようとすればするほど、結城は欲情を滾らせ了の身体に襲いかかる。

「せ、先輩!!」
「あっ、やだっ!結城!やめろ!触るな!」

弱い逃げようとする抵抗が逆に結城を駆り立てて、無理やりワイシャツを引き剥がされネクタイで手首が括られる。更に床に顔を押し付けるようにして、腰を捕まれ女のように高くあげさせられた。結城の前に曝された菊門がまさぐられ固く下折たったものが、いきなり組み敷かれた了に押し当てられてくる。ガチガチに結城のいきり立った亀頭からは既に大量の先走りの露が溢れ、後孔にヌチヌチと何度も塗りつけ擦り付けていく。

「やぁっ!やめろ!!やめろよっ!結城!嫌だっ!」

逃げようとするふりでくねる腰に、興奮しきった熱が襲いかかった。淫らな音と一緒にハアハアと興奮しながら、背中に重さがのし掛かって孔に先端を擦りつける勢いが増していく。

「う、嘘っやめろ!あっ!」
「ああ!先輩!すみません、俺!もう、我慢できない!」

グッと先端を強く入り口に押し付けられた瞬間キツく締めていた場所から力を抜くと、一気にヌプリと怒張が体内にめり込んでいく。ズルズルと飲み込まれていくように怒張が体内を進んで、蠢く体内に絡み付かれる。初めての男の体内の快感に呻きながら、結城は勢いよく覆い被さりグブンッと根本まで怒張を突き込んだ。

「ひぃ!ああっ!あああっ!ぬ、抜いて!頼むからぁ!」
「ああ、凄い!すみません、先輩!凄い気持ちいい!」

背後から覆い被さりながら結城は、ガクガクと激しく腰を振り立てて何度も奥に突き入れ抉ってくる。やがて揺さぶられているのにあわせて自分でも微かに腰をゆらしてやると、熱っぽい声が耳元でイヤらしく囁く。

「エロ……、先輩、感じてるの?………腰、揺れてますよ?」
「う、嘘、あっああっ!か、感じてなんか…あっいやっ!」

掠れた声で甘く泣いてやると結城は更に興奮して、大きく腰をグラインドさせて了の両手で腰を掴み音をたてて打ち付けた。パンッパンッと肌が打ち付けられる音が、室内に淫らに響き渡る。

「あっ!やっ!こんな!あっああ!」
「ああ、先輩、凄い、中うねってて、……気持ちいいっ…こんなの…初めて………ですっ!俺!」

一度奥で膨れ上がった肉棒からドクドクと射精した後も、媚薬の効果か結城の怒張は萎えることなく了の長く孔を犯し続けた。了の方も途中からは嫌がるふりも止めて、喘ぎながら硬い怒張を受け入れ続ける。

「ああっ!こんなの!止まんない!先輩のお尻、俺の嬉しそうに根本まで咥えてて!凄いエロい!ヒクヒクしてるっ!」
「馬鹿ッああっ!やめろっ!動かすなッ!ああっ!」

ハアハアと息を荒げながら首もとに噛みつくように、口づけながら腰を振り立てる結城が獣のように耳元で囁く。

「先輩ってここ、こうされるの好きだったんですか?」
「ああっ!そんな、そんなこと言うなぁ!そんなはずッああっ!駄目だっ!やめろっ!あうっ!」
「もしかして、先輩初めて?初めてなのにお尻、こんなに俺の喜んでズッポリ咥えてるの?!」

そんなわけないと頭の中で笑うが、そう思わせた方が得策だ。フルフルと頭を振りながら後ろから突かせていると、都合のいいように結城はそれを解釈した。

「ああ、先輩のお尻、すっかり俺のものになってる。いですか?俺の、気持ちいい?もっと深くしていい?」
「ふぁっ!ああっ!あっ!い、く、いっちゃ…。」
「先輩、お尻でいくの?エロいな……俺のチンポでお尻いかされちゃうの?先輩俺もまたいきそう……。」
「やぁっ!いやっ!中に出すなッ出さないでっ!」

熱っぽい掠れた声で囁きながら結城は散々了の身体を犯しつくし気を失うように眠りに堕ちる。それを了は暫し冷ややかに見下ろして、ユックリと邪悪な微笑みを浮かべていた。



※※※



朝目が覚めて隣に目茶苦茶に犯された男の先輩がグッタリしているのを見た時、結城がどんな風に考えたかは了は知らない。知らないが淫らに犯し尽くされた精液にまみれた姿を見て、結城がしたのは意識のない了をもう一度犯すことだった。正直そっちは予想外だったから、眠りの中で犯されて官能の悲鳴を上げた了はさぞかし結城の欲情をそそっただろう。ガツガツと腰を抉るようにぶつけてくる乱暴な突きこみは、吐き気を催しそうな程激しくて強姦されているようだ。完全に足腰が立たなくなる程犯された自分を抱きかかえるようにして、狭い風呂で抱き合いながら結城はスミマセンと泣き出した。

「先輩……スミマセン、俺……。」
「謝んなよ……謝られたら、俺の方が惨めだろ……。」

あえて視線を合わせないまま呟く了を、結城が労るように抱き締めてくる。それを了が実は冷ややかな視線で鏡越しに見つめているのを、泣いて了を抱き締める結城は知らない。同時にこれが計画の一部だとは思いもよらないだろう。
翌日から二人の関係は微妙に変化していた。ただの先輩と後輩だった筈なのに、結城の目が常に了の事を追いかけていく。戸惑うように追いすがる視線を無視しているような了に、明らかに焦れていく結城の様子が分かる。勿論仕事は普段と変わりないが、視線を合わせない、昼も誘わない、世間話もしない。次第に戸惑いに焦りと怒りが浮かび始めると、遂に限界だったのか結城は唐突に了の腕をとると人気のない資料室に押し込んだ。

「せ、先輩。」
「なんだ?」
「な、何でですか。」
「なにがだよ。」

冷静な自分に何を言ったらいいのか分からなくなった結城は、突然了の身体を壁に押し付けると唇を奪ってそのまま身体をまさぐる。やめろと掠れた声で囁くのに結城は余計に興奮したみたいに、了の耳朶を舐めながら性急にスラックスを脱がし始めた。

「やめろ…こんなところで………何考えて……。」
「忘れられないんです……あの時の先輩の………、先輩は違うんですか………?」

その言葉に黙りこみ目を伏せる了に、結城は更に興奮しながら唇を乱暴に塞ぐ。恐らく結城の目には了は初めての男性との経験に感じてしまった事を恥じらっているように見えているのだろう。やがて人が何時来るか分からない資料室の奥で片足にスラックスをまとわりつかせた淫らな姿で足をかかえられ、結城に怒張を深々と捩じ込まれ声を手で塞ぎ必死で絶える。

「先輩……凄い、エロい……気持ちいい、ですか?」
「き、くなっ……んっ、んんっ!」
「誰か来たら、どうします?こんなエロい、先輩…見られちゃうかも……。」

そう囁きながら異常な状況に更に興奮して膨れ上がる怒張に、前立腺が擦られて了の体がガクガクと痙攣するのに結城は息を荒げた。一線を越えてしまうと結城は箍が外れたように、了を抱きたがった。それはアダルトビデオさながらで、様々な場所に了を引き込んでくる。資料室から会議室、屋上、トイレの個室、たった二つ年下とはいえアブノーマルなセックスの興奮に結城は狂って盛りまくっていると言うところ。休憩に立った了の腕をとり再びトイレの個室に押し込まれた了は結城のキスを受けながら、懇願するようにスラックスを下げようとする手を止める。

「先輩……、させて……。したい……いれたい。」
「頼むから……結城、こんな毎回されたら俺動けなくなる……。」

弱い了の懇願に性急に口づけながら、結城はそれでも身体をまさぐってくる。頼むからと懇願した了が微かに迷いながら、結城の耳元で低く甘い声で囁く。

「その…、今は許して……夜までは……、お前の……口で……して、やるから……。」

懇願と同時の魅惑的な提案に、興奮しきった結城は飛び付いた。何しろ今までそんなことをしたことがない筈の先輩が、自分の怒張を口で愛撫するからと囁くのだ。躊躇いがちに屈みこんだ先輩の顔の前で怒張を取り出すことすら背徳的で、すっかり興奮しきった男の顔で見下ろしてくる。躊躇いがちに口を開け舌を出して舐め始めると、結城の顔が快楽に歪むのが分かった。丹念に先端を舐め回すと、いきなり頭を引き寄せ怒張が喉の奥まで捩じ込まれる。グポグポと乱暴に捩じ込みながら了の喉の奥を堪能する結城の獣のような顔を、潤んだ瞳で見上げながら了は丹念に舌を絡めていく。そうしてそれが了の狙いだったのに、結城が気がつくことはないに違いない。
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