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今夜は同窓会
08
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あの時母が少しでも父のことを疑ってくれたのなら、真白の未来は違っただろう。しかし、母にも真実を受け入れてもらえなかった絶望から、真白はそのまま地の果てまで落ちるしかなかった。
近所の人や担任になんてもちろん言えない。児童相談所の存在だってこの時には知りもしなかった。
いくら血が繋がっていなくても、親子でこんなことをするのはおかしいと何となくわかっていた。
それが何をする行為なのか理解できなくても、悪いことだという認識くらいはあった。
母が父を問い詰めなかったのをいいことに、真白は毎晩のように体中を舐め尽くされた。気持ち悪い舌の感触に耐えながら何度も声を殺して泣いた。
中学になり、胸の膨らみが目立つようになると、父は馬のように鼻息を荒くして興奮し、真白の体内へと挿入した。
初体験が血の繋がらない父だなんて、亜純にも誰にも知られていない事実だ。圧迫感と痛みから思わず叫んだが、その日母は父の勧めで友人と食事に行っておりいなかった。
真白は部屋に鍵をかけることにしたが、数日経つと業者が入り込んで知らない内にそれは取り外されていた。
すると当然のように父がやってきて、服で隠れて見えない部分を激しく殴りつけてから真白を抱いた。
高校1年になった春、真白の生理は止まった。この頃には性に対する知識はそこそこあって、顔を青くさせて妊娠検査キットで確認をした。
結果は陽性だった。真白は毎晩のように父に無理やり抱かれ、遂にはその男の子供を身ごもったのだ。
真白には全く理解ができなかった。母があの男と再婚した理由も、あの男が真白を襲う理由も、家族の愛のカタチも幸せも。
セックスさえすれば愛はなくても子供ができる。誰も望んでいなくても、宿ってしまう。
……気持ち悪い。
真白は自分の体がおぞましてくて、汚くて、気持ち悪くて仕方がなかった。男という生き物が大嫌いで全ての男を殺したいほど憎んだ。
近所の人や担任になんてもちろん言えない。児童相談所の存在だってこの時には知りもしなかった。
いくら血が繋がっていなくても、親子でこんなことをするのはおかしいと何となくわかっていた。
それが何をする行為なのか理解できなくても、悪いことだという認識くらいはあった。
母が父を問い詰めなかったのをいいことに、真白は毎晩のように体中を舐め尽くされた。気持ち悪い舌の感触に耐えながら何度も声を殺して泣いた。
中学になり、胸の膨らみが目立つようになると、父は馬のように鼻息を荒くして興奮し、真白の体内へと挿入した。
初体験が血の繋がらない父だなんて、亜純にも誰にも知られていない事実だ。圧迫感と痛みから思わず叫んだが、その日母は父の勧めで友人と食事に行っておりいなかった。
真白は部屋に鍵をかけることにしたが、数日経つと業者が入り込んで知らない内にそれは取り外されていた。
すると当然のように父がやってきて、服で隠れて見えない部分を激しく殴りつけてから真白を抱いた。
高校1年になった春、真白の生理は止まった。この頃には性に対する知識はそこそこあって、顔を青くさせて妊娠検査キットで確認をした。
結果は陽性だった。真白は毎晩のように父に無理やり抱かれ、遂にはその男の子供を身ごもったのだ。
真白には全く理解ができなかった。母があの男と再婚した理由も、あの男が真白を襲う理由も、家族の愛のカタチも幸せも。
セックスさえすれば愛はなくても子供ができる。誰も望んでいなくても、宿ってしまう。
……気持ち悪い。
真白は自分の体がおぞましてくて、汚くて、気持ち悪くて仕方がなかった。男という生き物が大嫌いで全ての男を殺したいほど憎んだ。
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