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将来の夢
08
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「わかったから。お風呂出たらね。ご飯も作ろう」
亜純が依の髪を撫でて言えば、依は観念したように頷いて亜純の体を解放した。それからチュッと音を立てて唇同士が触れる。
「じゃあ、早く風呂行ってきて」
くるっと亜純の体の向きを変えて、トンっと背中を押す依。亜純は「はいはい」と返事しながら、着替えを用意してから脱衣所へ向かった。
亜純は服を脱ぐと洗面所の鏡に映った自分を見つめた。まだ20代の体だ。健康的に焼けた肌は、ちゃんと引き締まっているし、胸だって女性らしく膨らんでいる。
化粧気のない顔も、シワやシミがあるわけでもない。
依は高校時代から変わらずくっついてくるし、ハグやキスは当たり前のように毎日してくれる。
こうやって浴槽を洗って湯を張っておいてくれるし、洗濯物だって交代でする。料理はほぼ毎日一緒に作るし、仲良くじゃれ合いながら食事をする。
それなのになぜか、セックスだけがない。結婚6年目にしては仲が良い方だと思う。周りの人間達が夫の悪口を言う中、ほとんどその不満は依とは一致しない。
一般的にみたら平等に家事をこなしてくれるし、毎日笑顔をみせてくれるしいい夫でしかない。
なのにどうしてセックスレスなのか、亜純も不思議でならなかった。最初は仕事で疲れているのだと思っていた。
亜純自身も園児たちとはしゃぎ回り、ぐったりして帰ってくると眠気に耐えられずに死んだように寝てしまうこともあった。
しかし、休みの日にも依はキスの先へは進もうとしない。4年目まではしっかりとあったはずのセックス。
むしろ毎日のように依が求めてきて、これは大変だと思う時もあった。毎日はさすがに無理だと断ることもあったが、今となってはそれも恋しい。
亜純が依の髪を撫でて言えば、依は観念したように頷いて亜純の体を解放した。それからチュッと音を立てて唇同士が触れる。
「じゃあ、早く風呂行ってきて」
くるっと亜純の体の向きを変えて、トンっと背中を押す依。亜純は「はいはい」と返事しながら、着替えを用意してから脱衣所へ向かった。
亜純は服を脱ぐと洗面所の鏡に映った自分を見つめた。まだ20代の体だ。健康的に焼けた肌は、ちゃんと引き締まっているし、胸だって女性らしく膨らんでいる。
化粧気のない顔も、シワやシミがあるわけでもない。
依は高校時代から変わらずくっついてくるし、ハグやキスは当たり前のように毎日してくれる。
こうやって浴槽を洗って湯を張っておいてくれるし、洗濯物だって交代でする。料理はほぼ毎日一緒に作るし、仲良くじゃれ合いながら食事をする。
それなのになぜか、セックスだけがない。結婚6年目にしては仲が良い方だと思う。周りの人間達が夫の悪口を言う中、ほとんどその不満は依とは一致しない。
一般的にみたら平等に家事をこなしてくれるし、毎日笑顔をみせてくれるしいい夫でしかない。
なのにどうしてセックスレスなのか、亜純も不思議でならなかった。最初は仕事で疲れているのだと思っていた。
亜純自身も園児たちとはしゃぎ回り、ぐったりして帰ってくると眠気に耐えられずに死んだように寝てしまうこともあった。
しかし、休みの日にも依はキスの先へは進もうとしない。4年目まではしっかりとあったはずのセックス。
むしろ毎日のように依が求めてきて、これは大変だと思う時もあった。毎日はさすがに無理だと断ることもあったが、今となってはそれも恋しい。
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