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友達、あげようか?
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「ねぇよ。ねぇけど……カリウム高値は見逃せねぇだろ。患者死ぬぞ」
「だね……」
やれやれと重たい腰を上げた2人。夕映達の元へやってきて昴はさっと注射箋を取り上げた。
「あ……先生……」
「この患者、診断何?」
「あ、あの……まだ今検査が終わったばかりで……」
「診断ついてねぇのに外科にくんの?」
「腹部症状があるから消化器になったんですけど、内科がいっぱいらしくて……」
「ふーん」
昴は目の前に用紙を掲げたままパソコンへ戻る。そのまま患者IDを入力し、電子カルテを開いた。検査結果と記録を読んだ昴がみるみる内に鬼の形相に変わっていく。
「おい、この患者高カリウム血症起こしてんじゃねぇか」
そう言いながら白衣のポケットからPHSを取り出した。暫くして電話が繋がったのか「おい、今すぐ点滴オーダーの確認しろ。あ? いいからすぐ確認しろって言ってんだろ。患者死んだらてめぇのせいだぞ。ささっとしろクソ」ととんでもない言葉が響く。
保は顔を引きつらせながら「もうちょっと違った言い方はできないものかね」とポツリと呟いた。
「あぁ、だろうな。いい、どうせ外科だろ? 俺がオーダー出しとく。能無しバカに医師やめちまえって言っとけ」
夕映はその声を聞いてひいっと肩をすくめた。
こ、河野さん……あんな人と付き合ってるの?絶対DVする人だ……だって、怖いもん。クソって言ったし、能無しって……あれ? 言葉遣い誰かに似てる気がする……。とんでもなく口が悪い……は!?
ぽやんと頭に浮かんだ夜天の顔。
アイツかー!! ここの同期はこんな悪魔みたいなヤツか荻乃先生や武内先生みたいな仏か両極端しかいないのか!?
夕映は、わなわなと唇を震わせた。あぁ……看護師も怖いけど医者も怖い。この病棟にきたのが間違えだったかもしれない。
そんなことを思っているところに昴が現れた。
殺されるー! とぎゅっと目を瞑った夕映。
「1号に変更。急外のオーダーミス」
「……え?」
「この患者、高カリウム血症起こしてる。このまま投与続けたら死ぬぞ」
「……あ」
そっと目を開けると、恐ろしく冷ややかな目をした昴が山本を見下ろしていた。夕映は、ぞっと背筋に悪寒が走った。
「何でこれでいいと思った」
「えっと……私達は先生の指示で投与してるので……」
「言われたことだけやればいいなら看護師免許なんかいらない。素人でもできる。アセスメントができねぇならその免許返してこい。名ばかりの看護師なんかいらねぇ」
「すっ、すみません!」
山本は青冷めた顔で何度か頭を下げた。夕映は、まるで昨日の自分を見ているようだった。
「だね……」
やれやれと重たい腰を上げた2人。夕映達の元へやってきて昴はさっと注射箋を取り上げた。
「あ……先生……」
「この患者、診断何?」
「あ、あの……まだ今検査が終わったばかりで……」
「診断ついてねぇのに外科にくんの?」
「腹部症状があるから消化器になったんですけど、内科がいっぱいらしくて……」
「ふーん」
昴は目の前に用紙を掲げたままパソコンへ戻る。そのまま患者IDを入力し、電子カルテを開いた。検査結果と記録を読んだ昴がみるみる内に鬼の形相に変わっていく。
「おい、この患者高カリウム血症起こしてんじゃねぇか」
そう言いながら白衣のポケットからPHSを取り出した。暫くして電話が繋がったのか「おい、今すぐ点滴オーダーの確認しろ。あ? いいからすぐ確認しろって言ってんだろ。患者死んだらてめぇのせいだぞ。ささっとしろクソ」ととんでもない言葉が響く。
保は顔を引きつらせながら「もうちょっと違った言い方はできないものかね」とポツリと呟いた。
「あぁ、だろうな。いい、どうせ外科だろ? 俺がオーダー出しとく。能無しバカに医師やめちまえって言っとけ」
夕映はその声を聞いてひいっと肩をすくめた。
こ、河野さん……あんな人と付き合ってるの?絶対DVする人だ……だって、怖いもん。クソって言ったし、能無しって……あれ? 言葉遣い誰かに似てる気がする……。とんでもなく口が悪い……は!?
ぽやんと頭に浮かんだ夜天の顔。
アイツかー!! ここの同期はこんな悪魔みたいなヤツか荻乃先生や武内先生みたいな仏か両極端しかいないのか!?
夕映は、わなわなと唇を震わせた。あぁ……看護師も怖いけど医者も怖い。この病棟にきたのが間違えだったかもしれない。
そんなことを思っているところに昴が現れた。
殺されるー! とぎゅっと目を瞑った夕映。
「1号に変更。急外のオーダーミス」
「……え?」
「この患者、高カリウム血症起こしてる。このまま投与続けたら死ぬぞ」
「……あ」
そっと目を開けると、恐ろしく冷ややかな目をした昴が山本を見下ろしていた。夕映は、ぞっと背筋に悪寒が走った。
「何でこれでいいと思った」
「えっと……私達は先生の指示で投与してるので……」
「言われたことだけやればいいなら看護師免許なんかいらない。素人でもできる。アセスメントができねぇならその免許返してこい。名ばかりの看護師なんかいらねぇ」
「すっ、すみません!」
山本は青冷めた顔で何度か頭を下げた。夕映は、まるで昨日の自分を見ているようだった。
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